【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯   作:藤原ロングウェイ

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評価、感想、ここすきありがとうございます。心が助かってます。

【不屈の姉帝王】トウカイテイオー(姉)実装!
当初から書く予定で伸び伸びになっていましたが、リクエストを頂いたこともあり書いてみました。
アプリ寄りのかわいいアホガキお姉ちゃん(独占欲MAX)になっていて、いつも以上にIQが低めの文章になってますがよろしくお願いします(笑)
あと今回は珍しくアスカくんが飛び級の天才少年設定です。



トウカイテイオー(ブラコン度:A+)と弟の場合

 オレの名前はアスカ。トレセン学園の新人トレーナーだ。

 ちなみにトレセン史上最年少で飛び級合格した天才でもある。ふふん! 

 そして担当ウマ娘は──

 

「ふふーん! またまた一着ー! どうだアスカ! テイオーお姉ちゃん様はすごいだろー!」

「お疲れ様、イオねぇ」

 

 圧倒的な速さで一着を取り、笑顔で戻ってきたこのトウカイテイオー、通称イオねぇ。

 担当ウマ娘であると同時に、オレの双子の姉でもある。

 

「もっといっぱいボクを褒めていいんだぞー?」

「すごいすごい」

「むぅー! もっと感情を込めて褒めなきゃダメだろー!?」

 

 弟のオレが言うのもなんだが、イオねぇは確かにすごい。

 新入生だけどこのままトゥインクルシリーズに出走してもある程度の結果は出せるレベルだと思う。

 自信過剰で構ってちゃんでちょっとイキってることを除けば自慢の姉だ。

 でも褒めすぎると調子に乗ってヘマをすることがあるのでトレーナーとしても弟としても注意が必要だけど。

 大切な姉に怪我なんてしてほしくないからね。

 

「やぁテイオー。アスカトレーナーも」

「あ、カイチョー!」「お疲れさまです」

 

 いつのまにか生徒会長であるシンボリルドルフがやってきていた。

 

「どうかされたんですか?」

「いや、巡回ついでにテイオーが走ってるそうだからその姿を見ようかと思ってね」

「ボクを見に来てくれたんじゃないのー? ボクの走る姿を見るついでに巡回すればいいと思うよ!」

 

 イオねぇの言葉にルドルフ会長が苦笑する。

 会長という身分ではテイオーをメインにしたら公私混同してると言われてしまうよ。

 まぁ朝三暮四というか、結果は同じなんだけども。

 

「見ててねカイチョー! もっと速くなって、いつか絶対カイチョーに勝ってみせるんだから!」

「ああ、期待しているよ。もちろん、負けるつもりはないがね」

 

 二人は笑いながら、けれど、その目には炎が見えた。

 良かった……一時期はどうなるかと思ったからね。

 イオねぇが会長に憧れているのは知っていた。

 だけど、イオねぇは会長の真似ばかりするようになって、いつしかオレは恐ろしくなった。

 イオねぇが『トウカイテイオー』ではなく『シンボリルドルフに似たナニカ』に変貌しているような気がして。

 そのことを会長に相談した結果、一対一の模擬レースを行うことになり、イオねぇは惨敗した。

 その後は色々あって『帝王』として『皇帝』を超える道を目指すようになったんだ。

 

「アスカトレーナーも頑張っているようだな。噂になっているよ」

「いい噂だといいんですけど……」

「私のトレーナーや他のウマ娘たちも『さすがは史上最年少の中央トレーナーだ』と褒めていたよ」

 

 ニッコリと笑顔で話しかけるルドルフ会長。

 仕事も忙しいだろうに、そんな姿を微塵も見せないのは尊敬する。

 

「そうですか! 良かったです!……会長も褒めてくれますか?」

「ん? ああ、もちろんだ。すごいと思っているよ」

「そうですか!」

 

 あの【皇帝】シンボリルドルフに褒められてしまった! めっちゃ嬉しい! 

 

「……むぅー! カイチョー! ボクたちもういくね!」

「ああ、呼び止めてしまってすまなかったな」

「カイチョー待たね! ほら、アスカもいくよ!」

「ちょ、引っ張んなって!」

 

 

 

 グイグイと引っ張られて練習場の隅まで連れて行かれる。

 そしてそこで仁王立ちで睨んでくるイオねぇ。

 

「ボクが何に怒ってるかわかる?」

「わかんない」

「即答!? このボク、テイオーお姉ちゃん様がそばにいるにも関わらずカイチョーにデレデレしてたでしょ!?」

「えぇー?」

 

 腰に手を当ててプンスカしているイオねぇ。

 そんなこと言われても……

 

「だって会長だよ? 皇帝だよ? 美人でかっこよくて頭が良くて無敗の三冠ウマ娘に褒められたんだよ? デレデレするに決まってんじゃん」

「うー! そうだけど!」

「イオねぇだって会長に褒められたらデレデレしちゃうでしょ?」

「うぅー!! そうだけどぉ!!」

「ほらー」

 

 オレの指摘にうーうー唸り声を上げるイオねぇ。

 

「……それでも! いくらカイチョーでも! 他のウマ娘にデレデレしちゃダメなの! テイオーお姉ちゃん様メーレーだぞ!!」

 

 出た、『テイオーお姉ちゃん様メーレー』。

 理不尽極まりないメーレーなんだけど、これを無視すると大変なことになるんだよなぁ。

 不機嫌なだけならまだいいよ、ひどい時は大声で泣きわめくレベルになる。

 しかもどっちにしろ短くない期間調子を落としてしまうのでこのメーレーが出たら従うしかないのだ。

 帝王(あね)命令(おねがい)は聞いてあげなくちゃいけないのが臣下(おとうと)の辛いところよね。

 

「アスカ? 返事は?」

「はい、わかりました」

「ちゃんと答えて!」

「他のウマ娘にデレデレしません!」

「……へっへーん! よろしい!」

 

 オレのヤケクソな返事にニコニコ笑顔になるイオねぇ。

 全く、世話の焼けるお姉さまだぜ。

 さて、練習に戻るか……と思っていると芦毛のウマ娘が近づいてきた。

 

「よー、テイオーとアスカちんじゃねーの。おっすおっす」

「お、ゴルシ。おっすー!」「ゲッ、ゴルシ!?」

 

 やべー、苦手なやつ来ちゃったよ。

 嫌いではないんだけど……

 

「おうおうアスカちん、ゲッとはあんまりじゃねーの? ゴルシちゃん悲しいぜぇ」

「頭撫でんな! 肩組むな!」

「うひゃひゃひゃひゃ!」

 

 こいつ、中身はB29から落下直後の不発爆弾みたいなヤベーやつなのに、見た目はすごい美人でしかも胸がでかい! 

 にも関わらずこうやってすぐベタベタ触ってきたり肩組んだりしてくるから、オレの体に胸が! 胸がぁぁぁ! 

 

「こらー! ゴルシ! ボクの弟にベタベタするなー!」

「いいじゃねぇかよ別に。器もおっぱいもちっちぇやつだなーおい」

「おっぱい関係ないだろー!」

 

 おっぱいおっぱい言うな! 

 聞いてるこっちが恥ずかしいんだよ! 

 

「それにボクのおっぱいは小さくないもんね! Cカップだぞ!」

「言わなくていいんだよそんなの!」

「はぁ~? Cランク程度のおっぱい平民がFランクのおっぱい貴族、このゴルシ様に楯突くとかナメてんのかぁ?」

「ゴルシ! お前も黙れ!」

 

 イオねぇとゴルシが顔を突き合わせてグヌヌっていると、向こうからすごい速さで走ってくるウマ娘の姿が。

 あれは……! 

 

「副会長ー! ここです! 下手人はここでーす!」

「なにっ!? エアグルーヴだと!?」

 

 エアグルーヴの姿を発見したゴルシが舌打ちする。

 

「チッ……ヤツはアタシと同じくFランクのおっぱい貴族……やり合っても負ける気はしねぇが、お互いただじゃすまねぇな……ここは、あばよとっつぁん!」

 

 ビューン!なんて擬音が飛び出しそうな勢いで走っていくゴルシ。

 エアグルーヴがオレの前で止まる。

 

「逃したか……大丈夫だったかアスカトレーナー」

「助かりました。あの黄金の卑猥艦がいきなり卑猥な顔で卑猥な言葉を卑猥ってきて……」

「安心しろ。アレは私が責任を持って捕らえて独房にぶち込む。ではな」

「頑張ってくださーい!」

 

 ゴルシを追って颯爽と走り去るエアグルーヴ。

 かっこいいなぁ……背も高いし胸も大きいし素敵だよね! 

 と思っていると、地味に痛いローキックがオレの足にゲシゲシ当たっている。

 

「……何? 地味に痛いんだけど?」

「もぉー! ボクの弟でトレーナーなんだから他のウマ娘にデレデレするなって言ってるだろー!」

「してないじゃん!」

「してたよ! しかもよりによってゴルシのおっぱいにデレデレするなんてぇー!」

「し、してねぇって言ってんだろ!」

 

 ゴルシのおっぱいにデレデレするとか人としてなんかもうダメなやつじゃん! 

 オレは認めないぞ! 

 まぁめちゃくちゃ柔らかかったけど! 

 

「なんですの、ケンカですの?」

「あ、マックイーン!」

 

 イオねぇと俺がギャーギャー騒いでいると、優雅に歩いてくるマックイーンとばったり遭遇した。

 今日(きょう)強豪(きょうごう)ウマ娘との遭遇率高いな。なんちゃって。

 

「ケンカじゃないよ! アスカがゴルシのおっぱ──」

「なんでもないよマックイーン! オレたち仲良し姉弟だからさ!」

「???」

 

 あっぶねぇ……いきなり何を言い出すのですかお姉さま。

 ちょっと掛かり気味ですね、これはいけません!(実況風)

 

「そういえばゴールドシップと副会長が追いかけっこをしていましたけど、何か関係ありますの?」

「そうなんだよ! ゴルシがまたセクハラしてきてさー」

「まぁ。今度会ったら(わたくし)からもやめるように言いきかせておきますわ」

 

 優雅に微笑みながら会話をするマックイーン。

 マックイーンとの会話は何故か和む。

 

「ありがとう。マックイーンは優しいねぇ」

「そんなことありませんわ。メジロ家のウマ娘として当然のことをしているだけですわ」

 

 ……あれ、おかしいな。

 さっきまでの流れだとそろそろ地味に痛いローキックがオレの足に炸裂するはずなんだけど。

 

「どうしたのイオねぇ?」

「うーん……やっぱりマックイーンのおっぱいが小さいからかなぁ?」

「……は? 今、なんと?」

 

 イオねぇの発言に意味がわからず困惑するマックイーン。

 

「んー? アスカはカイチョーとかゴルシとかエアグルーヴとかにはデレデレするのに、マックイーンにはあんまりデレデレしないから、やっぱりおっぱいの大きさが関係あるのかなぁって」

「…………へぇ」

 

 マックイーンの首がギギギギ!と鈍い音を立て(ている幻聴が聞こえ)ながらこちらを向く。

 

「ボクももっと大きく……でもこれ以上大きくなっても走る時に邪魔そうだしなぁ。マックイーンは走りやすそうでいいよねー」

「…………」

 

 そしてオレをじっと見つめるマックイーン。

 なお、瞳孔は開きっぱなしの模様。

 え、なんでオレが見られてるの? オレ、何も悪いこと言ってなくない? 

 てゆーかむしろオレ何も言ってなくない!? 

 

「き、機能美! 最速の機能美だよね! 知ってる知ってる! よっ! さすがメジロ家の最終兵器ウマ娘!」

 

 すまん、技を借りるぞスズカ!

 どこかから『嘘でしょ……』って声が聞こえたような気がするが気にしない!

 

「……アスカトレーナー?」

「は、はい! なんでしょうか!」

 

 凍えるような声色のマックイーンが声色とは正反対の満面の笑みを見せる。

 でも体感温度はドンドン下がってる気がする! 

 

「今度、メジロのお屋敷に招待しますわ。ゆっくり(・・・・)色々(・・)なお話をしましょうね?」

「いやいやいやいや! そんな! オレみたいな新米がメジロ家にお邪魔するなんて!」

 

 するとマックイーンが近くに落ちていた空き缶を拾う。

 そして──

 

 グシャッ!! 

 バキバキバキバキ!!

 コン、コロコロ……

 

 小さなゴミクズに圧縮された、かつて空き缶だったものがオレの足元に転がる。

 

「来て、くださいますわよね?」

「はい喜んで!」

 

 笑顔のマックイーン。

 だがその眼は『貴方もこうなりたくないのなら、わかってますわよね……?』と語っていた。

 

「それでは、失礼しますわ。アスカトレーナーのオモテナシ(・・・・・)の手配もしなければいけませんし」

 

 フフフフ、なんて含み笑いをしながら来たときと同じように優雅に去っていくマックイーン。

 ……絶対ヤバイやつでしょこれ。

 

「……イオねぇー! 助けて! 殺される! ついてきて!」

「えー? どうしよっかなー?」

「そ、そんなぁ!?」

 

 臣下(おとうと)を見捨てるのですか帝王(イオねぇ)よ! 

 

「いやー助けるにしても言い方があると思うんだよねーテイオーお姉ちゃん様としてはねー」

「助けてくださいお姉さま!」

「んー、もう一声!」

「お願いします哀れな弟をお助けくださいテイオーお姉ちゃん様!」

「……大好きな?」

「世界で一番大好きなテイオーお姉ちゃん様!!」

 

 もうよくわからん勢いで叫ぶオレ。

 背に腹は代えられないし命は何物にも代えられん! 

 

「……録音完了、っと。いひひひ、いいだろう! このテイオーお姉ちゃん様に任せるがよいぞー! ハーハッハッハッハ!」

「ははぁ! お力添えよろしくお願いいたしますぅー!」

 

 高笑いを上げるイオねぇに手を合わせるオレ。

 これでメジロリンチとかメジロ拘束監禁とかメジロ洗脳調教とかは大丈夫だな! 

 ……イオねぇがなんで録音してたのかは聞かないことにする。

 

 

 

 後日、ガチでメジロのお屋敷に招待されイオねぇと一緒にいってきた。

 ビビってたオレとは裏腹に、トレセン学園に所属しているメジロのお嬢様方に歓迎され、すごい楽しいお茶会になった。

 なお、マックイーンからは『なんで私にだけデレデレしませんの!?』と右足にローキックを食らい。

 イオねぇからは『ボク以外のウマ娘にデレデレするなって何回言えばわかるんだよアホアスカ!』と左足にローキックを食らい。

 結果、オレの両足は無事に破壊されましたとさ。めでたくなしめでたくなし。

 

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