【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯   作:藤原ロングウェイ

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会長の話ですが、書いた作者本人が言うのもなんですがけっこう気に入ってます。
今度この話の続きも書くかもしれません。


シンボリルドルフ(ブラコン度:S)と弟の場合

 俺の名はアスカ。今年からトレセン学園でサブトレーナー業をすることになったものだ。

 サブトレーナーなのは担当が見つからなかったわけではなく、姉以外のウマ娘を担当する気がなかったからだ。

 姉の名はシンボリルドルフ。あの皇帝と呼ばれる最強のウマ娘の一人だ。

 さすがに弟とはいえ新人に皇帝のトレーナーは任せられないということで、ならサブトレーナー兼秘書としてルナねぇにつけてくれと理事長に直談判し、なんとか認められた。

 今はサブトレーナーとして力をつけつつ生徒会の庶務のような立場にある。

 

 

 

「ああ、アスカサブトレーナー。少しいいか?」

「なんでしょうルドルフ」

 

 執務をしていたルナねぇから声をかけられる。

 なんか疲れた顔してるな。大丈夫だろうか。

 休憩を進言するべきか。

 

「少し話したいことがある。資料室へいこう」

「はい、わかりました」

「すまないなエアグルーヴ。少し席を外す。すぐ戻る」

「……わかりました」

 

 エアグルーヴがちょっと微妙そうな顔をしながらも了解の意を示す。

 生徒会室を出て、少し離れたところにある生徒会用の資料室へ向かう。

 途中ですれ違うウマ娘たちに挨拶をしながら、資料室の中に入ると鍵をかける。

 

「……アスカサブトレーナー。鍵はかけたか?」

「ええ。誰もはいってこれません」

「そうか……」

 

 そう言うと皇帝らしからぬドサッという音を立てて乱暴にソファに座る。

 そして。

 

「はぁ……アスカ(・・・)ルナ姉ちゃん(・・・・・・)は疲れた……」

「あはは、お疲れ様、ルナねぇ。コーヒーでもいれようか?」

「頼もうか」

 

 あ゛~なんて声をあげながらソファによっかかるルナねぇ。

 他の誰かがいる場合は絶対にこんなことはしないが、唯一俺と二人きりのときだけは『皇帝』シンボリルドルフではなく『一人のウマ娘にして俺の姉』ルナになる。

 

 

「はいコーヒー。最近流行りのアーモンドミルク入り。けっこう美味しいよ」

「ありがとう」

 

 二人でコーヒーを飲んで一息つく。

 

「ふぅ……私自身の夢の実現のために頑張っているんだ。立ち止まっている暇などない。それでも──」

「それでも疲れない、苦労はないなんてことはないから、二人きりの時くらいゆっくり休んでよ」

「ああ、そうさせてもらうよ……」

 

 むむ、かなりのお疲れモードみたいだな。

 何かできることは……

 

「なんかできることある?」

「……なぁアスカ。ルナ姉ちゃんは頑張っていると思うか?」

「そりゃ思うよ。ルナねぇが頑張ってなかったらこの世界で頑張ってるウマ娘なんて一人も存在しないさ」

「……ならご褒美があっても良いと思わないか?」

「まぁ、そりゃあね」

「……疲れてるルナ姉ちゃんを弟のひ、膝枕で癒やしてほしい。ダメだろうか……?」

 

 上目遣いで俺を見るルナねぇ。

 はいかわいい。なんだよこの人、かわいさの権化かよ。

 

「俺の膝で良ければ喜んで」

「!! やった! アスカの膝枕!」

 

 ひざまくら~ひざまくら~とか言いながら手を合わせて喜ぶルナねぇ。

 はいかわいすぎ。俺の姉が世界で一番かわいすぎて地球がやばい問題勃発ですわ。

 とりあえずルナねぇの隣に座り、膝をぽんぽんする。

 

「はい、どうぞ」

「では、遠慮なく……」

 

 ルナねぇはそういうや否や、すぐに目を閉じてぽすんと俺の膝の上に頭を置く。

 

「あぁぁぁぁぁ……癒やされるぅぅぅ……こんな幸せが他にあるだろうか……」

「大げさな、そこまでじゃないでしょ」

「何を言う! 少なくとも私にとってはこれ以上の癒やしの時間はない!」

「はいはい、ブラコンおつ」

「ぶ、ぶぶぶ、ブラコンではない!! この思いはそ、そんな歪んだものでは!」

 

 飛び跳ねるように膝から起き上がり顔を赤くしながらわめくルナねぇ。

 

「そう? 俺はシスコンだし、ルナねぇのこと好きだよ」

「………………」

 

 目を見開いて俺の顔を見ながら絶句するルナねぇ。

 顔色が赤いどころではなく、今にも爆発するのでは? と思うくらい危険な赤さだ。

 そしてボスっと音を立ててうつ伏せで俺の膝に顔を埋める。

 

「…………じゃあ、ルナ姉ちゃんも、ブラコンでぃぃ」

 

 俺は返事をせずに笑いながらルナねぇの髪を撫でる。

 

「…………がぁー! なんか恥ずかしいぞー! 弟のくせに生意気な!」

「あっはっはっは!」

「むぅー! ……汝、皇帝の神威を見よ!」

「ちょ! それはしゃれにならん!」

 

 

 

 姉弟でどったんばったん大騒ぎすること数分。

 

「ありがとうアスカ。ずいぶん疲れがとれたよ……さて、ではそろそろ戻ろうかアスカサブトレーナー」

「ええ、エアグルーヴもそわそわしだすころですしね、ルドルフ」

「ははは、違いない」

 

 部屋からでればルナ姉ちゃんは皇帝シンボリルドルフに戻り、俺は弟ではなくサブトレーナーに戻る。

 少し名残惜しいが、仕方ない。

 二人で生徒会室に戻るとエアグルーヴが駆け寄ってくる。

 

「会長、少し困ったことが──」

「何が──」

 

 真剣な顔でエアグルーヴと話し出すルナ姉ちゃん。

 彼女の目指す夢は途方も無いものだが、それでも俺は共に駆け抜けようと思う。

 その先に、例え何が待っていようとも。

 そんな事を考えていると、ルナねぇが俺に資料を見せてくる。

 

「アスカサブトレーナー、君はこれについてどう思う?」

「そうですね……なかなか難しい案件です。ホタルイカ漁のように簡単にはイカんでしょうな」

「……ぷっ! あはははは! い、イカといかか! クククク、うん、うん……如何(いか)にもそうだな!」

「「あははははは!!」」

「…………」

 

 エアグルーヴのやる気が下がった。




エアグルーヴ「あの二人はしょっちゅう二人で資料室にいくが、一体何を……会長はやけにツヤツヤして帰ってくるし……まさかうまぴょ、いや、会長に限ってそんな……しかし……」

ぶっちゃけルドルフなら「肩を借りるぞ」って言って肩に寄り掛かったあと「……少し弱音を吐いてもいいだろうか」という感じでしっとりした感じになりそうですが、世の中にはしょんぼりルドルフなる存在があるようなので、こんなかわいい感じのルナ姉ちゃんがいてもいいと思うんです。

活動報告に今後のウマ娘姉化計画の予定表を張っておきます。
もし興味がある方は覗いてみてください。
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