【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯   作:藤原ロングウェイ

4 / 66
お気に入りや感想だけでなく評価(しかも10P!)も頂きました。ありがとうございます。
ただブラコンウマ娘の話が読みたいけどないから自分で書く!と書き始めた自己満足作品ですが、読んでくださる方がいる、ということが目に見えてわかるととても嬉しいものです。

今回はミスターシービー(姉)です。
あくまで『作者の考えるミスターシービー(姉)』像ということでよろしくお願いします。
(このお話はシービー実装の一年以上前に書かれております)

2023年8月23日追記
57話に内容がアップデートされた真ミスターシービー(姉)の話を追加しました。


ミスターシービー(ブラコン度:C)と弟の場合

 俺の名はアスカ。今年からトレセン学園でサブトレーナー業をすることになったものだ。

 サブトレーナーなのは担当が見つからなかったわけではなく、自分の力量を磨くために姉のトレーナーにお願いさせてもらったためだ。

 姉の名はミスターシービー。三冠を達成した最強ウマ娘の一人として有名である。

 

 今日はオフだし天気も悪いので、一日部屋に籠ってウマ娘研究をするつもりだ。

 と思っていた矢先、突然部屋のドアが開かれた。

 

「アスカ! 今すぐ散歩にいこう!」

「……は?」

 

 そこにいたのは先ほど話した我が姉であるシーねぇだった。

 窓から外を見る。

 本日の降水確率は80%であり、いつ降ってもおかしくないレベルの曇り空だ。

 

「あー、シーねぇ、今日の天気予報見た?」

「うん、さっき見たよ」

「……降水確率80%だってね」

「そうみたいだね」

「…………雨降るよ?」

「それが?」

 

 一点の曇りもない純粋な瞳! 

 こいつぁグレートですよ……

 

「なんで散歩?」

「楽しそうだから!」

 

 何言ってるの?バカな()ねぇ?とでも言いたげなシーねぇ。

 何言ってるのはこっちなんですけど。

 とはいえ、この(ひと)はいつだって自分にまっすぐ、楽しそうだと思ったら即行動・初志貫徹。

 雨が降る降らないなんて関係なく、散歩は決定事項なのだろう。

 ……しゃーなしやね。

 

「わかった、準備してくるよ」

「理解が早くて助かるね。お姉ちゃん嬉しい!」

 

 散歩とはいえ服装はちゃんと……いや、多分濡れるしジャージでいいか。

 もそもそ着替える。

 準備完了。

 

「じゃあ傘を持って──」

「ちょっと待ってほしいな。散歩に傘なんて無粋でしょう? 着の身着のままが散歩の醍醐味!」

「えぇ……」

 

 ダメだ、止めてどうにかなる(ひと)じゃない。諦めてテンションを切り替えよう。

 ………………よーし、楽しい楽しい散歩の時間の始まりだぜ! 

 

「よっしゃー! ウマ娘姉弟散歩インザレインといきましょうか!」

「映画のタイトルみたいでいいね! それでこそアタシの弟!」

 

 晴れ渡るような曇り空の下、散歩を開始する。

 食堂のメニューだの寮での生活だの他愛もない会話をしながらぶらぶら散歩をしていると、最近気になったウマ娘の話になった。

 

「そういえばこの間、フラッシュって子と走ってね」

「フラッシュ? ……もしかしてエイシンフラッシュさん?」

「あれ、知ってるの?」

「すごい几帳面な子だよね。ドイツからきた。ちょっとだけ話したことある」

 

 スケジュールを分とか秒単位で管理してるのは驚いた。

 あれが世界に誇るドイツウマ娘クオリティなんだろうか。

 

「おっとー、こんなかわいいお姉さんがいるのに他のウマ娘に目移りですかー? まぁ確かにかわいいもんね。どこ? どこが気に入ったの? お姉ちゃんだけにこっそり教えて!」

「違うよ! そういうんじゃなくて! なんていうか、すごい綺麗ないい走りはしてるんだけど、何か足りない気がするんだよね。速度とかスタミナとかじゃなく、なんかこう、大事なものが……」

「へぇ……」

 

 少し驚いたようなシーねぇ。

 そしてすぐに嬉しそうな表情になる。

 

「アスカも成長したね! なら今度走りを見てみたほうがいい。きっと何か変わってるから」

「……何したの?」

「あははは、そんな目でみないでよ。いや、別に何もしてないよ。ちょっと一緒に走っただけ」

「……また後方からぶち抜いたんでしょ。自信喪失してなきゃいいけど……シーねぇは一応三冠バなんだから周囲に気を配ってよ? ルドルフさんを見習ってください」

「善処します!」

「それ絶対しないやつじゃん……」

 

 そんな話をしながら歩いているとポツポツと頭や肩に濡れる。

 それからすぐにサァーと小雨が降ってきた。

 

「あ、やっぱ雨降ってきた。そろそろ戻ろうか」

「えー、もっと散歩したーい!」

「風邪引いたら大変でしょ……お願い、姉さん」

「むー、ずるいなーアスカは。そう言われたらお姉ちゃんは弟の言うことを聞くしかないじゃないか」

「ありがとう」

「ふふふ、いいよ。散歩付き合ってくれたしね」

 

 寮の入り口まで戻ってきた。

 

「すぐにお風呂に入ること。すぐ着替えて髪を乾かすこと。今日は暖かくして早めに寝ること。いいね」

「はーい!」

「あと楽しそうという理由でお風呂で遊ばないこと。寮の廊下で騒がないこと。ルドルフさんたちに迷惑かけないこと。いいね」

「善処します!」

「だからそれ絶対しないやつじゃん……」

「あははは! じゃあまったねー!」

 

 そしてシーねぇと分かれる。

 さて、立派な三冠バの弟として恥ずかしくないような立派なトレーナーになるためにも頑張りますかね。

 

 

 

「やぁおかえ……り……? ……何をしていたと聞くのは野暮か?」

「えっ? 散歩♪」

「はぁ、全く……もしやこの雨の中、弟くんも無理やり連れだしたりはしていないだろうな?」

「え? 当たり前じゃない」

「さすがの君でもそこまではしないか」

「無理やりじゃなくて本人に許可取って一緒に散歩にいったよ?」

「…………」

「いいの、なんだかんだ言ってあの()はお姉ちゃん大好きっ子だから!」

「……おっと、(うと)いから(おとうと)くんの話は首を突っ込むべきではないな」

「まぁアスカもルナに気遣ってもらってるって知ったら喜ぶよ」

「…………いや、その、おっとうとと、おとうと……」

「ん?」

「…………なんでもない」

「あははは! 変なルナー!」

 

 

「…………」

 

 通りすがりのエアグルーヴのやる気が下がった。

 




ミスターシービーは語尾が難しいですね。フラッシュのイベント見る限り「~でしょう?」って口調はあっても「~だわ」とか「~よね」みたいな女性キャラ口調が全くないので驚きました。
見た目も中身も美少女なのに天然ボーイッシュ……
ミスターシービー、恐ろしい子……
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。