【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯 作:藤原ロングウェイ
そして感想、高評価、ここすきありがとうございます。
投稿したお話に反応をいただけるのはとてもありがたいです。
キタサンブラック(姉)実装!
……なのですが、キャラ崩壊が激しいのでいつも以上にアプリとは別の世界線、不思議時空のお話です!
あと悩んだ結果、キタちゃんは『キーねぇ』になりました。キタねぇはちょっと字面と発音がね(苦笑)
「ふむ……」
こんにちは、アスカです。
今ノリにノッてるウマ娘、キタサンブラックの弟にしてトレーナーです。
現在は姉が来るまでトレーニング場の隅っこで練習方法やスケジュールを確認するためタブレットとにらめっこ中。
もうすぐトレーニング開始時間なんだけど、いつもの『お助けキタちゃん』をやってるようでまだその姿は確認できません。
普通のトレーナーなら他人の世話を焼くよりも自分のトレーニングを優先しろ!と言うんだろうね。
実際に複数の先輩トレーナーから『キタサンブラックは逸材だから彼女のためにもしっかり指導したほうが良い』的なアドバイスを頂いているし。
だが俺はトレーナーである以前にキーねぇの弟。
見ず知らずの誰かを助けるために頑張れる姉を尊敬しているので、キーねぇのお助けキタちゃんを止めるつもりはない。
むしろお助けキタちゃんをやった上で、キーねぇをしっかり仕上げるのがトレーナーたる俺の役目。
頑張るぞー、えいえいむん!
「アスカくん、こんにちは」
「……ん? おお、ダイヤちゃん!」
そんな感じでホイザっていると、キーねぇの幼馴染であり親友であり
昔からキーねぇとダイヤちゃんの三人で一緒に遊んだりしていたので今でも仲良しさんであり、俺にとってはもう一人の姉のような存在でもある。
「アスカくん一人? キタちゃんは?」
「いつものお助けキタちゃんで到着が遅れそう」
「ふふっ、キタちゃんらしい」
俺の言葉に優雅に微笑むダイヤちゃん。うーん、お嬢様やね!
キーねぇもこれくらいお嬢様してくれても……でもじいやが『お嬢様』って言うのと、いかつい顔の若い衆が『お嬢!』って言うのとじゃあ方向性が違うね。仕方ないね。
「そうだ! アスカくんさえ良かったら、キタちゃんが来るまで私の走りを見てもらえないかな?」
「俺が? いや、俺なんかよりダイヤちゃん目当てのベテラントレーナーさんとかもいるし、その人に見てもらった方がいいんじゃない? 俺なんか新米のペーペーだし」
「私はアスカくんに見てほしいな……ダメ?」
ダイヤちゃんの
俺のハートはブレイクされた。LP-1。
「じゃあ、ちょっとだけ──」
「ソイヤッ!」
「イテェェェェ!!」
突然の掛け声と同時に俺の鼻に凄まじい痛みが走る。
「ソイヤッソイヤッソイヤッソイヤッ!!」
「痛い痛い痛い痛い!!」
続く掛け声と共に俺の鼻が誰かにめっちゃ引っ張られる。
クソ痛い! 鼻が千切れる!
「……何すんのさキーねぇ!!」
「あら~? 可愛い弟の鼻の下がだらしな~く伸びて地面に着きそうだったから、優しい優しいキーねぇちゃんが元に戻してあげようとしただけですけど~?」
そこに立っていたのは俺の姉であり担当ウマ娘のキタサンブラック、キーねぇだった。
「ダイヤちゃん大丈夫? アスカに変なことされなかった? いきなり後ろからトモを弄られるとか」
「するか! ただの変質者じゃねぇかそれ!」
俺をなんだと思ってるんだよ。
サトノグループ(というかサトノ家)のヤバさをよく知っている俺がダイヤちゃんになんかするはずないでしょ。
「何もされてないよ。一緒に楽しくお話してただけよねー、アスカくん?」
「ねー、ダイヤちゃん?」
「そ、そう? それならいいんだけど……」
ダイヤちゃんと俺の息ピッタリの『ねー?』にちょっともにょってる感じのキーねぇ。
『ブラコンであると同時にダイヤちゃんガチ勢』という拗らせた性癖の持ち主のキーねぇは、俺とダイヤちゃんが仲良くしてると俺にもダイヤちゃんにもどっちにもやきもちを焼くという困った姉である。
200%ありえんけど、これでもし俺とダイヤちゃんが恋人同士になりましたーとかなったら姉の脳が破壊されそうで心配です。
「ダイヤちゃんはかわいいから、変な男の人が寄ってこないか心配だよー」
「実の弟を『変な男の人』扱いはやめていただきたい!」
なぜか俺をチラッと見るキーねぇに抗議するも、米食いて―顔でスルーされる。
解せぬ。
「アスカくんは変な男の人じゃなくて立派なトレーナーさんだよ?」
すかさずダイヤちゃんがフォローしてくれる。天使かな?
「そ、そーかな~? それほどでもあるかもしれないけど~?」
「ダイヤちゃんの精一杯のお世辞でーす。本気にしないでくださーい」
「知ってますぅー! わかってますぅー! それでもいいんですぅー!」
ジト目のキーねぇからツッコミが入る。
お世辞だってことくらい俺だってわかってるっつーの!
いいの! お世辞でも美人に褒められたら嬉しい男心なの!
「そんなことないわ。私は本当にそう思ってる」
「ダ、ダイヤちゃん……!」
にっこり笑顔のダイヤちゃん。女神か?
もしやダイヤちゃんはあまりの清楚さのために存在を隠された四番目の女神様だった可能性が微レ存……?
「キタちゃんのトレーナーさんじゃなかったら私の専属トレーナーになってほしかったくらい」
「そ、そこまで言われると逆に裏があるんじゃないかと怖くなりますよ……?」
ダイヤちゃんからの圧倒的高評価にキョドる俺。
あれかな、ホイホイデートにつられていったら最終的に霊験あらたかなお高いツボの購入を勧められる流れかな?
まぁダイヤちゃんはナチュラルボーンお嬢様なのでそんなことはあり得ないが。
「もし私のトレーナーも引き受ける気になってくれたらすぐ言ってね? サトノグループはいつでもアスカくんを歓迎します!」
「あはは……まぁキーねぇから専属トレーナーをクビにされたらお願いします」
鼻息荒いダイヤちゃん。
なんか知らんけどこの前のダイヤちゃんのお披露目模擬レースの時からすごい勧誘されんだよね。
ダイヤちゃんの走りを他のトレーナーたちがべた褒めしてる中、後方幼馴染面で『良い走りだったけど他のウマ娘からのプレッシャーに動揺しちゃったのと、途中で一瞬掛かりかけちゃったね。よく持ち直したけどアレがなければもっと伸びてたよ!』とかおれはくわしいんだ!しただけなんだが……
「ダイヤちゃんも! アスカはすぐ調子に乗るから甘やかさないの!」
「あら、私は本気で言ってるけど?」
「……ダーイーヤーちゃーん?」
「きゃー♡」
凄むキーねぇと大げさに怖がるダイヤちゃんがキャッキャウフフしている。
ふぅ……キタサトは尊い。もはやこれは常識。
二人の幼馴染かつ弟的存在である俺でも、さすがにこの間には『俺も混ぜてよww』はできん……
「……あら? うふふ。ほらっ、アスカくんも!」
「えっ?」
ほっこりと二人のキャッキャウフフを眺めていると、ダイヤちゃんが俺に近づいてくる。
そして──
「えいっ♪」
「!?!?!?!?!?!?」
突然ダイヤちゃんに左腕を抱きしめられ、俺の口からスパロボの人工知能の断末魔みたいな意味不明な言語が漏れる。
レッドゲージに大幅の上昇あり! 至急左腕部を切り離し緊急回避を決行すべし!
俺の冷静にして明晰な頭脳がそう訴えるも、俺の肉体は突如制御不能となり全く動く気配がなかった。
ジオ、動け! ジオ、なぜ動かん!?
「ちょっと! ダイヤちゃん! やりすぎ!」
「キタちゃんもすればいいのに♪」
俺の頭が木星帰りになってる横で、激おこのキーねぇとそれを笑顔で軽くスルーするダイヤちゃん。
「ぐぬぬぬ……えいっ!」
そしてなぜか俺の右腕を抱きしめてくるキーねぇ。
右腕にキーねぇ、左腕にダイヤちゃんに抱きしめられている俺。
一体何が起こっているんだ……(困惑、とみせかけた喜悦)
「アスカ! 早くダイヤちゃんから離れなさい! ダイヤちゃん嫌がってるでしょ!?」
「俺抱きつかれてる側なんですけど!?」
「いいから離れる! ダイヤちゃんもいいかげんにしなさい!」
「えーい♪」
激おこキーねぇと笑顔のダイヤちゃんに左右から引っ張られる俺。
お母さん! 先に離した方がお母さんですよ!!
……さて、と。
「あー、ダイヤちゃん。そろそろ我ら姉弟をからかうのはやめにしませぬか?」
「はーい♡」
名残惜しいが、俺がそう言うとサラッと俺の腕から離れるダイヤちゃん。
「ふー、ふー……あーもう! アスカのせいでトレーニング時間減っちゃったー!」
「え、遅れた原因は主にお助けキ──」
「なに??」
「なんでもありません。全て私の責任です。業務上過失姉脳破壊未遂で有罪判決です」
「よろしい」
キーねぇの八方睨みにさっさと白旗を揚げる俺。
そんな俺達のやり取りをニコニコしながら眺めているダイヤちゃん。
「やきもちを焼くキタちゃんも可愛い♡」
「……はぁ、もう。じゃあまたねダイヤちゃん!」
「うん、またねキタちゃん。アスカくん」
手を振りながらダイヤちゃんと別れる。
その間もキーねぇは俺の右腕から離れることはなかったのだった。
「……それで?」
「それで、とは?」
「だから……ダイヤちゃんのトレーナーになるの?」
「……はぁ?」
ダイヤちゃんと別れた後、ストレッチを始めようとしたらキーねぇが突然そんなことを言い出した。
何をいっとんだこの
俺がなんのために死にものぐるいでトレーナー資格取ったと思っとんねん。
「何アホなこと言ってんのさ。俺は一生キーねぇのトレーナーだよ。キーねぇからクビにされない限りはね」
「…………そっか」
俺の言葉を聞いてすごい嬉しそうな顔をするキーねぇ。
と思ったら今度はため息をついてその場にしゃがみ込む。
「今度は何さ……」
「はぁ……私、
俺のおねーちゃん、情緒不安定だよぅ!
「あーもう! うじうじしない! テイオーさんを見習いなさい!」
「テイオーさん……!」
「ほら、吾輩はー?」
「さいきょー!」
その場で立ち上がり、腕を空に高く突き出すキーねぇ。
俺のおねーちゃん、単純だよぅ!
「その意気! 今日も頑張って走るよ!」
「よぉーし、頑張るぞー!」
「おぉー!」
うーん、キーねぇは強いんだけどムラッ気がなぁ……
まぁそこをカバーするのも弟でトレーナーたる俺の役目。
目指せ、最強の三冠ウマ娘!!
俺は改めてそう心に誓ったのだった。
「……それはそれとして、あとでダイヤちゃんと何を話してたかは具体的に全部話してもらいます」
「ヒェ……」
今回のお話について。
えー、アプリのキタちゃんはこんなに掛かってないし独占欲も八方睨みも持っていないのですが、今回のキーねぇはキタサンブラックが実装される前まで藤原がイメージしていた脳内妄想キタちゃんがモデルです。許してください。
キタちゃんにはトレーナーに対してクソデカ激重感情を抱えていてほしかった……まさかあんな主人公オブ主人公みたいなキャラ&シナリオだとは……
あと小悪魔サトちゃんは私性合。