【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯 作:藤原ロングウェイ
せっかくのハニバなので一年ぶりのカウントダウン更新でございます。
久々の投稿、楽しんで頂けたら嬉しいです。
そしていきなりの番外編で、しかもちょっと続き物(苦笑)
明日以降は新規お姉ちゃんが三人追加されるので良かったらどうぞ。
【いままでのあらすじ】
・起きたらなぜかグラスワンダーとビワハヤヒデが姉になっていた
・姉大戦勃発! 私のために争わないで!
・夢オチでした。あれ、玄関が騒がしいな……←イマココ
(詳細は第一回アスカのお姉ちゃんは私だ!杯を参照!)
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ガンバルゾーエイエイムン! ガンバルゾーエイエイムン!
ランダムウマ娘アラームで目を覚ます。
「……ここは?」
視界には天井が映っている。
……俺の部屋の天井だ。
「…………はぁ。夢か」
そりゃそうだよな。
なんでグラスワンダーとビワハヤヒデが俺の姉なんだよ。夢にしても荒唐無稽すぎるわ。
しかし、すごい生々しいというか、リアル感がすごい夢だったなぁ。
「……ぷっ。あはははは!」
なんともおかしくて、つい朝から爆笑してしまった。
さて、起きて学園にいく準備でもするか。
……ん? なんか玄関から騒がしい声がするな?
「はいはーい。朝っぱらからどなたですかー?」
玄関のドアを開けようと、ドアノブに手を伸ばす。
その時、部屋の外から──
「だから! アスカは
「おいおい、甘いもの食べすぎてついに頭の中身までスイーツ(笑)になっちまったのかぁ? あたしのおとぴっぴっだっつーの!」
そんな声が聞こえてきたのだった。
まさかと思いドアを開ける。
「アスカ! 大丈夫ですの?」「おーおとぴっぴー。生きてるかー」
そこにいたのはメジロマックイーンことクーねぇと、ゴールドシップことゴルねぇだった。
やはり彼女たちも……
「何やら胸騒ぎがしたので来てみたら、なぜか部屋の前でゴールドシップと遭遇し──」
「アスカ、ちょいこっちこい」
クーねぇの言葉を遮り、ゴルねぇに玄関の隅っこに呼ばれる。
「なんかマックイーンがお前を弟だと思い込んでるみたいだが、あいつにもいろいろあるんだ。大変だと思うが生暖かい目で見てやってくれ……」
「ど、どういうことですの!? なぜ私が頭ゴールドシップのように言われなければなりませんの!? というか、そういう話は本人の目の前でしないでくださる!?」
プンスコしているクーねぇ。かわいい。
「えっと、とりあえず部屋の中に入ってもらっていい? ご近所迷惑になっちゃうから」
~現状説明中~
「……と、言うわけなのです」
「うーん……いくらアスカの言う事とはいえど、にわかには信じられない話ですわね……」
「だよねぇ」
そりゃそうだ。
むしろこれで信じる! って言われたらそっちのほうが心配ですよ。
「いや、あたしは信じるぜ」
「「えっ」」
ゴルねぇの言葉に驚くクーねぇと俺。
「世の中には光り輝くモルモットとか一日でウマ娘の銅像を建てるヤベーやつだっているんだ、突然姉が増える男がいてもおかしくねぇよ。それに……弟の言うことを信じない姉なんているはずねぇだろ!」
キラキラ輝くような笑顔のゴルねぇ。
一見すごくいいお姉ちゃんみたいになってるが、騙されてはいけない。
その笑顔は俺ではなくクーねぇに向けられているのだから。
「ゴ、ゴールドシップぅぅぅ! あなたというウマ娘はぁぁぁ!」
「弟を信じるなんざ姉として当然のことだよなぁ自称姉のマックイーンちゃ~ん」
「……アスカ! 騙されてはいけません! ヤツは違法な手段で姉ポイントを水増し請求しようとしている詐欺師ですわ!」
ニヤニヤしているゴルねぇの胸ぐらを掴んでガックンガックンさせているクーねぇ。
静まれ! 静まりたまえ! さぞかし名のあるステイヤーと見受けたがなぜそのように荒ぶるのか!
「えっと、申し訳ないけど今日は一日部屋にいます。このまま外をフラフラして部屋に戻ったら姉が10人くらい増えてそうで怖い」
「そう、ですわね。たまには練習はお休みにして今日はここでゆっくり過ごしましょう」
「さんせーい!」
結局三人で過ごすことになった。
「よし、アスカ。ここは盛り上がる一発芸でも──」
「ズゴック!」
「ギャハハハ! ノータイムでやるなよバカ! しかもなんでキメ顔なんだよ!」
突然の無茶振りを受けるも、俺の持ちネタであるズゴックの真似を披露するとゴルねぇが爆笑する。
フッ、黄金神拳伝承者はゴルねぇ一人ではないんだよ!
「ア、アスカ? 何を……?」
「あっ」
クーねぇが目をまんまるにして驚いている。
そういやクーねぇの前でこんなアホなことはしたことなかったな。
「今のはですね、知能をゴールドシップまで落として会話するというゴルゴル星由来の高等技術なのです。クーねぇは真似しないように」
「た、頼まれてもしないから大丈夫ですわ」
軽く引いているクーねぇ。ですよね。
「へいおとぴっぴー! あたしコーヒー飲みたいんだけどー!」
「へいへい。クーねぇはどうする? 紅茶にする?」
「たまにはコーヒーもいいですわね。頂きますわ」
~コーヒー作成中~
「ほい、完成。クーねぇのはミルクと、砂糖の代わりにてんさい糖で低カロリーだけど甘めのカフェオレにしたよ」
「まぁ! ありがとう、アスカ」
クーねぇは笑顔でコーヒーを受け取り、フーフーしながら口をつける。かわいい。
よし、本命の次だな。
「んんっ! ゴルねぇのコーヒーはブラック、隠し味にハナクソを少々」
「おとぴっぴぃぃぃ!?」「ブッ!!」
俺のイケボ発言にゴルねぇは叫び、クーねぇは口に含んだばかりのコーヒーを吹き出す。
「ク、クーねぇ大丈夫!? もちろんジョークですよジョーク。ネクストアスカズジョーク」
「そ、そうですわよね。当たり前ですわよね」
「冗談じゃなかったらお前の脳天にハガー市長並のパイルドライバー決まってたぞ」
そのまま三人でコーヒーを飲みながら談笑する。
やはりクーねぇの弟としての記憶もゴルねぇの弟としての記憶もあるから普通に話は通じるが、どうなってんだろなオレの頭。
そんなことを考えているとクーねぇがジッと俺を見つめているのに気付く。
「クーねぇどうしたの?」
「いえ、その……なんというか……」
頬に手をやりながらクビを左右に揺らすクーねぇ。
「……アスカが私以外のウマ娘とそこまで親しげに話している姿を見たことがないもので……その、なんというか……なんというかですわ」
「そう? ライアン姉さんとかパーマー姉さんと話してる時もこんな感じじゃない?」
「いえ、違いますわ。空気というか、雰囲気?というか、なんというか?」
さっきからなんというか多いな。
まぁそれだけクーねぇも自分の感覚がよくわからないのだろう。
するとゴルねぇが俺を覗き込んできた。
「ならよ、もしライアンがアスカが大事にとっておいた秘蔵のお菓子を食べたらどうするよ?」
「ライアン姉さんが? どうするも何も、何もしないよ。ライアン姉さんならわざとじゃないし」
当たり前やん。
「ならパーマーならどうしますの?」
「パーマー姉さんに食べてもらえたなら俺もお菓子も嬉しいよ」
クーねぇからも聞かれる。
これも当然やね。
「ならマックちゃんなら?」
「詰める」
「えっ」
俺の言葉に絶句するクーねぇ。
「詰める。『甘味は俺が管理してるよね? ちゃんと考えてトレーニングして今の体重キープしてるんだけど? お菓子食べすぎて太ってパフォーマンスを発揮できなくて負けましたとかメジロの誇りはどうなるの? 少し、頭冷やそうか?』って」
「ち、ちないますわちないますわそんなことしませんわたべたかどうかわからないからぜろかろりーですわだてまきがたべたくなってきましたわ」
クーねぇがバグってしまった。
「ならあたし──」
「殴る」
「おい! 判断が早ぇぞてめぇ!」
ゴルねぇに胸ぐらを掴まれる俺。
いや、殴る以外の選択肢ないでしょ。
「人のもの勝手に食べて許されると思ってるその頭がおめでてーわ。メジロ法典に則り右ストレートでぶっ飛ばす刑に処す」
「マックイーンはどうなんだよマックイーンは! 殴れよ! そこのメジロ饅頭も!」
「クーねぇを殴るくらいなら俺と鱗滝左近次、冨岡義勇の三名がその場で腹を切り自害することを選ぶ」
「ザケンな! メジロ差別だぞおまえそれ!? あと鱗滝と冨岡を巻き込むな!」
胸ぐらを掴まれながらガックンガックンされる俺。
ゴルねぇのくせに常識人みたいなこと言いやがって。そもそもお前メジロじゃねーだろ。
ゴルねぇが手を離し、俺の肩に腕を回してくる。
「おいおいおいおいどうしたマイブラザー。今日さ、お姉様に対する当たり強くね? どしたん? 話きこか?」
「ごめんねゴルねぇ、(グーねぇとかハヤねぇとか)クーねぇみたいな良姉がいる記憶があるとどうしても『この姉マジでクソだな』って想いが溢れちゃってさ」
「だから強いって! さっきから当たり半端ないってぇ!」
メジロを継ぐ者としての英才教育を受けた記憶があるせいかはわからんが、なぜか無関係のゴルねぇに『メジロのウマ娘としての自覚を持ち、節度ある行動を!』って思っちゃうんだよな。
マジでなんでだろう?
「……ずるいですわ!!」
「「は?」」
クーねぇの突然の叫びに驚く俺たち。
「先程からアスカはゴールドシップに気安く話していますが、私はそんなことを言われたことはありません! ずるいです! 私にもゴールドシップみたいに話してくださいまし!」
「えぇ……」
「はい! 私、アスカの大事に取っておいたお菓子を食べてしまいましたわ! パクパクですわ! ハイっ!」
キラキラした瞳で俺を見つめるクーねぇ。
はぁ……気は進まんがクーねぇの頼みだしな。
思い込むんだ……『目の前にいるのはゴルねぇ』『お菓子を食べたのはゴルねぇ』『叱るのはゴルねぇ』……よし!
「……ぶっ飛ばすぞてめぇ」
「…………グスッ」
「嘘! 嘘だよー! 俺がクーねぇを叩くはずないでしょ! お菓子食べようかお菓子! 新作があるんだ!」
ほらー! 絶対こうなると思ってたー!
一瞬で目がウルウルになったクーねぇを見て俺の心は耐えられないですよカテジナさん!
「おとぴっぴさぁ……マックちゃん泣かすのはライン越えてねぇか?」
「越えてるよ!! 俺が一番わかってるよ!! だからやりたくなかったんだよ!!」
実はクーねぇ大好きなゴルねぇから睨まれる。
だったらあんたがさっきの茶番を止めてくれよ!
「ま、待ってて! いますぐお菓子作るから! 絶対美味しいぞー! カロリーも低いぞー!」
台所に走る俺。
「あっ」
急ぎすぎたせいで足を滑らせ転ぶ。
景色がスローモーションのようにゆっくり流れて。
俺の意識は消失した。
ヨンノケン、ディオニュシウスノライゲキ! ヨンノケン、ディオニュシウスノライゲキ!
ランダムウマ娘アラームで目を覚ます。
「……ここは?」
視界には天井が映っている。
……俺の部屋の天井だ。
「…………疲れた」
夢の中で夢を見てたってことか?
笑えるというよりさすがに疲れたな……今日は休もう。そうしよう。
布団をかぶり、ベッドの中で丸まる。
ウトウトして、眠りに入る瞬間。
ピンポーン
そんな音が聞こえたような気がした。
~終~
よかったら高評価、感想、ここすきなど読者さんからの反応をいただけると藤原はすごくすごい嬉しいです!
よろしくお願いします(ぺこり)
完結済みにも関わらずブクマ、高評価、感想、ここすきをくださる読者さんがいて嬉しかったです!
しかも初めてコメントつきの高評価をしてくださった読者さんがいてビックリ!ありがとうございました!
次回!
こ、この三姉妹の次女のボクっ娘お姉ちゃんなシルエットは……!?