【完結】もしもウマ娘がブラコンお姉ちゃんだったら最高だよね杯 作:藤原ロングウェイ
活動報告にあるウマ娘姉化計画表の初期メンであり、ネタが浮かんだらいつか書きたいと思っていたスカーレットでしたが二年以上経ってようやく書けました。
本日三回更新!二回目!
あの方は実装から180分で仕上げましたが、ブラッシュアップのため明日改めて投稿いたします。
さてさて、どこにいるのかねっと。
あるウマ娘の姿を探して廊下をブラブラする俺ことアスカ。
多分二人一緒にいると思うんだけど……いた!
「ウオッカー!」
「ん? おお、アスカトレーナーじゃねぇか。どうした?」
廊下を歩いていたウオッカに声をかける。
これを見てそんなのほほんした顔ができるかな?
「じゃーん!」
「……うおー! 魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーじゃん! かっけー!」
俺が取り出したのは剣に竜が巻き付いているキーホルダー。
お土産屋さんに売ってるあのシリーズである。
しかし、さすがウオッカ。これのフルネームを知っているとは……やるな!
「この前地方のトレセンに研修いった時に売っててさー。最新作って書いてあったからつい買っちゃったよね!」
「しかも最新作かよ! そりゃ買うわ!」
「ほら、この二本の剣がさ……こう!」
「が、合体すんのかよ! やべー! 超欲しい!」
目をキラキラと輝かせるウオッカ。
へっ、まるで憧れのトランペットを見つめる少年みたいな顔しやがって!
「ねぇ──」
「そういうと思ってさー……はいこれ!」
懐に隠し持っていた同じ形で色が違うキーホルダーをウオッカに渡す。
「え、マジ!? いいのか!?」
「いいのかっていうか、ウオッカのために買ってきたから。俺は白い白龍剣、ウオッカは黒い黒龍剣で対になってるんだぜ?」
「か、かっこよすぎる……! アスカトレーナーありがとな!」
キャッホー!とか言いながら小躍りで喜ぶウオッカ。
ここまで喜ばれると贈ったかいがあったってもんだぜ。
「ちょっと──」
「白き魔剣と黒き聖剣が交わる時、大いなるカタストロフィがジハードを引き起こし、アポカリプスが顕現する……」
「や、やべー! ギムレット先輩みたいじゃん!」
俺がルルーシュみたいなポーズでそれっぽいことを言うとテンションがダダ上がりするウオッカ。
ギムレットはちょっとレベル高すぎるのよね……
「アスカトレーナーはそういうのポンッと出るからすげーよなー。クソー、俺もなんかかっこいいこと言いてーぜ!」
「ウオッカの場合は走る姿がめちゃくちゃかっこいいじゃん。言葉で語らず走りでカッコ良さを見せるのが【粋】ってやつだろ?」
「ア、アスカトレーナー……!」
俺とウオッカは見つめ合った後、お互いに拳を合わせる。
どこからか『てやんでぃ!』というロリ巨乳っぽい声が聞こえた気がするが、気のせいだろう。
我が友ウオッカよ……俺たちずっとマブダチだぜ!
「聞きなさいよっっっ!!」
「「ウワーッ!」」
耳元で突然大声を出され、ハモビビる俺とウオッカ。
全く……ダメですねこのツインテールは。
「んだよ、いきなりでかい声だすんじゃねーよ」
「廊下で大声で叫ぶなんてマナー違反だよ? 気をつけるべし」
「あんたのせいでしょーがぁ!!」
「ぐえぇぇぇ!」
「アスカトレーナァー!」
ツインテールの勝ち気そうなウマ娘に胸ぐらを掴まれ、ネックハンギングツリーを食らう俺。
俺に襲いかかってきているウマ娘こそ俺の担当であり姉のダイワスカーレット、通称スーねぇである。
「なんで! 一番、最初に! 声をかけるのが! あたしじゃなくて! ウオッカなのよ!?」
「え、だってウオッカにこれ見せたくて……」
「一番最初に私に見せてもいいでしょ!?」
激おこぷんぷん丸のスーねぇ。
スーねぇも魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーに興味があったのか。
だったら変にカッコつけないで言ってくれたら良かったのに。
「じゃあ見る? 魔界のドラゴン夜光剣キーホルダーの最新作」
「どうでもいいわよそんなの!!」
えぇ……なんなんそれ……
「そもそも! ウオッカにお土産があるのにあたしにはないわけ!?」
「え、昨日あげたじゃんトレセン饅頭」
「なんでウオッカにはお揃いのキーホルダーであたしにはおまんじゅうなのよ! もっとあるでしょ他に!?」
他にと言われても……研修で行った場所、観光地じゃなくて地方のトレセンなのよね……
食べ物以外だと【ド根性ハチマキ】とか【私がリーダーですタスキ】とかしかなかったのよね……
「例えば?」
「た、例えば? えっと、うーん……こ、香水とか!」
だから地方のトレセンでの研修業務だって言ってんだろうが。
飛行機でいくような遠い場所なら空港でなんか買えるけど、そんな遠くないから交通費節約でバス移動なんだよみんな。
「研修の帰りのお土産で香水って変じゃない?」
「うぐっ……ならせめて食べ物じゃなくて物にしなさいよ!」
「トレセン饅頭美味しくなかった?」
「美味しかったけど!!」
昨日トレーナー室で『へ~美味しいじゃない』とか言いながらモグモグ食べてたから問題ないと思ってたんだけど、そうでなかったらしい。
トレセン饅頭は美味しいのにカロリーはそれほど高くないという素晴らしいアイテムなんだが……
「食べ物以外だとド根性ハチマキとか私がリーダーですタスキとかしかなかったけど、いらないでしょ?」
「そ、それはまぁそうだけど」
「じゃあ俺のこれいる? ウオッカとお揃いのやつだけど」
「いらないわよ!!」
えぇ……どうすればいいんだってばよ……
「つーかスカーレット、マジで声でけぇって。みんなビックリしてるっつの」
「えっ……」
ウオッカにそう言われてスーねぇが周囲を見回すと、こっちを見てクスクス笑ってるウマ娘ちゃんたちがちらほらと。
しかも『いつも仲良しだねあの二人』とか『何回も同じようなやり取りしてて飽きないのかね』とか『バカップル……』とか聞こえる。
それを聞いて顔が真っ赤になるスーねぇ。
「ううぅ……あたしの優等生のイメージがぁ……」
顔を覆うスーねぇ。
でも優等生は廊下で大声だした挙げ句に弟の首掴んで持ち上げないよね……
「優等生は廊下で叫ばないだろ」
「廊下で叫ぶのマジ勇気。でも淑女にあるまじき行為。弟みんなにガチソーリィ」
「軽快にラップ刻んでんじゃないわよぉぉぉ!!」
「ぐえぇぇぇ!」
「アスカトレーナァー!」
スーねぇに胸ぐらを掴まれ、ネックハンギングツリーを食らう俺。(二回目)
そしてウオッカに助けられ地面に降ろされる。
さすがにこの短時間にネックハンギングツリー二回は死ぬかと思ったぜ……
「大丈夫かよアスカトレーナー。おいスカーレット、弟なんだからもっと優しくしてやれよ」
「そーだそーだ!」
「あぁん?」
スカーレットの ひとみが おおきくみひらき まなざしが アスカを つらぬいた !
アスカは すくみあがって うごけない !
「例えばよー、お前の尊敬するエアグルーヴ先輩ならこんなことしねーだろ?」
「うっ……」
「確かに。エアグルーヴなら弟に暴力を振るうなん──」
その時、上の階から──
「このたわけ!! なんだそのだらしない格好は!! いいからこっちにこい!!」
「痛い痛い痛い痛い! ルーねぇ痛い! 耳がちぎれるって!」
「耳は二つある! 一つくらいなくなったとしても問題ない!」
「あるでしょさすがにぃぃぃ!?」
──そんな声が響いてきた。
「「「…………」」」
その場に沈黙が訪れる。
ウオッカは恥ずかしそうに、スーねぇは苦笑いを浮かべ、俺は他人事とは思えず自分の耳をさする。
「……この話はやめよう」
「そうね」「そうだな」
俺の提案に即答する二人。
三人の気持ちが一致した瞬間だった。
「今度からちゃんとお土産は物で買ってくるよ。できるだけスーねぇに似合いそうなやつ」
「ん」
それで話は終わり、俺は二人と並んで歩き始める。
すると、スーねぇがボソッと呟く。
「……ウオッカはあんたのなんなの?」
「俺の心の友にしてスーねぇのライバル」
「……あんたの一番は?」
「ダイワスカーレット。それ以外ありえない」
「……ならよし」
そしていつもの笑顔に戻るスーねぇ。
やはりスーねぇは笑顔が一番似合ってるね。
「アスカも身だしなみには気を付けなさいよね。あんたがだらしなかったら恥かくのはあたしなんだから」
「大丈夫だ、問題ない」
「……頭の後ろ、髪ハネてるけど?」
「え、マジ? どこ?」
「はぁ……。ちょっと待って……はい、これで大丈夫。今日もいい男!」
スーねぇが笑いながら俺の背をバン!と叩く。
さて、今日も愛しのお姉様のためにトレーナー業頑張りますか!
「こんなんだからバカップル呼ばわりされるんだよなぁ……」
「ん? ウオッカ、何か言った?」
「なんも言ってねぇよ」
そう言ってウオッカはため息をついたのであった。
もし気に入った話があったら高評価、感想、ここすき等いただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします。
書いていてわかったことは、スカーレットはラブコメとかイチャラブにめちゃくちゃ適正あるなってことでした。
さすが一昔前のギャルゲーのメインヒロインと言われることだけはある……
ネタが浮かんだら休日にコソコソ隠れて何かをしている弟を尾行するスカーレット&巻き込まれたウオッカとか書いてみたいですね。
次回!
こ、この謎のふわふわおもしろお姉ちゃんなシルエットは……!