死んだら海の悪霊になってFate世界にいた件   作:朱色の羊

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読者の皆様お待たせしました、どうにか書き上げて参りました!
時間をかけた割には短いですが…今話もお楽しみください

※今話に出てくるオリジナルサーヴァントは蹴翠 雛兎さんより提供していただきました!
蹴翠 雛兎さん、ありがとうございます。


第三節『秘宝、そして仲間』

Il n'y a rien qu'il ne puisse voler.

〔彼に盗めぬ物は無い〕

 

Son modus operandi est brillant et sans peur.

〔その手口は華麗にして大胆不敵〕

 

S'il t'avait ciblé...

〔もしも彼に狙われたのならば…〕

 

On ne peut que lui souhaiter bonne chance pour qu'il se plante....

〔彼がしくじる幸運を祈るほかに無い…〕

 

【~とある博物館の記録より~】

 

──────────

 

甲板が静まり返り早十数分、このまま項垂れていても仕方ないと思ったか立花が恐る恐る口を開いた

 

「な…なんとか悪霊を倒す方法は無いの?

その悪霊が聖杯を持っている以上…彼を倒さなければこの特異点を修復出来ないんだけど…」

 

あると答えてくれと願うかのようなその顔を一目見たドレイクは一つ溜息をつくとその問いに答え始めた

 

「そうだね…奴を始末する手立ては無いことも無いさ

まずは1つ、奴が隠した宝箱を見つけ中の心臓を刺す事…

ただし、奴の心臓を刺せばソイツが次のダッチマンの船長になっちまう

そして2つ、海におけるあらゆる呪いを解くという伝説のお宝…ポセイドンの槍を探し出し、奴の呪いを解く事」

 

「じゃあそれを見つければ…!」

 

希望が見つかり顔を明るくするマシュに目を向けつつ頷くドレイク

しかし何処か諦めたように溜息を一つつくとまた話し出した

 

「あぁ、あの悪霊を始末できるだろうさ…正直あの悪霊に歯向かうってだけで恐ろしいけど

まぁどちらの方法を取るにせよ…まずは手に入れないといけない物があるけどね」

 

「手に入れないといけない物…?」

 

わざわざ手に入れないといけないとは何か、そう問うように首を傾げる立花とマシュ

そんな二人に向き合いドレイクは重々しく口を開いた

 

()()()()()()()()()()さ」

 

「北を指さないコンパス…?

船長はもうコンパスを持っているのでは?

それに…北を指さないのでは役に立たないかと…」

 

ドレイクが話したそれを不思議に思い何故それがいるのか尋ねるマシュ

そんなマシュに笑いかけながらドレイクが口を開くと──

 

「『そのコンパスは北を指さない、代わりにその者がこの世で最も欲する物のありかを指し示す…』

うーん…merveilleux(素晴らしい)

そのコンパスがあればボクの活動ももっとやりやすかったかもね♪」

 

──聞き覚えの無い少女の声が聞こえてきた

 

「ッ…誰だいアンタは!?」

 

その声にいち早く反応しマスターを守るように盾を構えるマシュと銃を突きつけるドレイク

その銃の先には夜会服にマントとシルクハット、そして片眼鏡(モノクル)という服装のブロンドショートの中性的な顔立ちをした少女が立っていた

 

「やだなぁ、別に敵じゃ無いよ」

 

銃を突きつけられながらも笑い答える少女

その少女の気配に立花は直感的に相手が何者か悟り、それを裏付けるようにカルデアからの通信が入った

 

『そこにいるのは反応からしてアサシンクラスだろう、船には気配遮断を使ってきたのかな?

でも敵対反応は無い…恐らくだが抑止力としてカウンター召喚されたサーヴァントだ』

 

「大正解、この時代を直すため喚ばれた身としてマスターを探しに来たのさ」

 

相手が敵で無くむしろ戦力に加わりに来たと分かり警戒を解くマシュとドレイク

そんな二人の間から一歩踏み出した立花は契約のため握手を求めるかのように手を差し出した

 

「これからよろしく、えっと…君の名を聞いても良いかな?」

 

アサシンはその手を取り握手すると──

 

「コレは名乗りもせず失礼しました…では改めて

Enchanté (初めまして) C'est un honneur d'être représenté à vos yeux(お目にかかれて光栄です)

この度アサシンクラスのサーヴァントとして喚ばれました…

稀代の大泥棒であり怪盗紳士、その名もアルセーヌ・リュパンと申します!

以後お見知り置きをMaître(マスター)♪」

 

その真名に相応しい深々と礼儀正しい紳士然としたお辞儀をしながら名乗ったのだった…

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