『それでは、神機適合を開始する。なに、緊張することはない。ちょっとしたパッチテストのようなものだ。リラックスしたまえ。』
ふぅ、と一息吐き、男は目の前に置かれた神機を見据える。
心を落ち着かせるために現在の年、生年月日、名前を頭の中で言う。
現在2067年
生年月日、2051年4月3日生まれ
心の準備を済ませ、神機を掴む。
ケースの上部分がすぐに下り、その瞬間激痛が走る。
「がぁああああああああ!!」
自らの内部を塗りつぶされるような嫌悪感と共に凄まじい激痛が襲う。
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛!!!!」
空気が抜ける音と共にケース上部が上がっていく。
自分の腕には赤い腕輪が付いており、神機を持ちあげると拒絶反応もなく神機のコアから触手が伸び腕輪に接続される。
『適合おめでとう、神夜神威君。これで君もゴットイーターだ。』
『これで適性試験は終了だ。この後は適合後のメディカルチェックが予定されている。始まるまで、後ろの扉の先にある部屋で待機してくれたまえ。体調が悪くなった場合は、すぐに申し出るように。』
神威は神機を置き足早に退散する。
扉の先の部屋はエントランスで多くの神機使いたちが交流している。
とりあえず座りたかったので目の前にある一組の男女が座っているソファの向かいのソファに腰を下ろす。
「向かい失礼します。」
「おーう、ってお前さん新入りか?」
「はい、先ほど適合試験を終了したところです。」
「ふむ、なかなか良い目をしているな。こいつには期待できそうだな。」
「はっはっは、姉上に目を付けられるとは運がないな、新入り!」
「...リンドウ、お前殴られたいようだな?」
「はは...そんなわけないじゃないですか姉上。」
「お二人とも仲がいいんですね。」
「唯一の肉親だしな、仲良くしないとやっていけないご時世だ。」
「とにかく、新入りお前には期待している。くれぐれも愚弟のようにはならないようにな。時間だ、行くぞリンドウ。」
「へいへい、会えたらまた会おうや、新入り。」
肉親がいることはいいことだ。
俺にはもう...
少しナイーブな思考をしているところに一人の女性がくる
「あ、いたいた!神夜神威君!」
「はい?なんですか?」
「あ、申し遅れました!私、オペレーターの竹田ヒバリです!」
「ど、どうも...それで自分に用があるんですよね?」
「はい、メディカルチェックをこの後の1500にペイラー・榊博士の部屋で受けてください。あ、博士の部屋はあそこのエレベーターから向かってください。ラボラトリ区画の一番奥の部屋ですからね?」
そう言い残してヒバリはどこかに行ってしまった。
「どうせすることもないしな...ここでボーっとしておくか...」
それから任務帰りのゴットイーターや非番のゴットイーターなどに挨拶をし、1500の10分前にラボラトリ区画についた。
そして、奥まで向かいペイラー・榊博士の部屋に入る。
「予想より542秒も早い。私はペイラー・榊。アラガミ技術開発の統括責任者だ。以後、君とはよく顔を合わせることになると思うけど、よろしく頼むよ。」
「それと、見ての通り今は準備中なんだ。そこに腰を掛けて待っててくれるかい?」
言われた通り腰を掛けて待っていると思ったよりも早く準備が終わり、榊博士がこちらに声を掛ける。」
「お待たせ。準備ができたからそこのベットに横になって。次第に眠くなると思うが心配しなくていいよ。戦士の束の間の休息というやつだね。次に目が覚めたら自分の部屋だ。予定では9800秒だ。ゆっくりおやすみ。」
その言葉と共に神威は目を閉じると眠気にいざなわれて意識を落とした。
主人公の名前が間違っていたので修正しました