祝福の歌声~コナン世界でライスは頑張って生きてみるよお姉さま!~   作:クレナイハルハ

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皆様の意見を貰い本作、ライスの物語は続きます

そして今回の話しにはオリ展開、キャラ崩壊が多く含まれているかもしれません。

沢山の応援の声を頂き、すごく嬉しかったです。

今後もどうか本作をよろしくお願いします


理想を追いかけて

 

ライスside

 

はじめのストリートライブから数日が過ぎた。あれからも毎日私はあの公園でストリートライブを行っていた。

 

前までのように、いつの間にか知らない場所にいる、季節が変わってるなんて事は無かった。取り敢えず銀髪のお兄さんから貰ったお金のお陰かホテルで寝泊まりする生活が出来ている。考えてみれば始めてこの体に成ってからベットで寝たような気がする。それと、あれから変わったことと言えば、スマートフォンを手に入れたこと。

 

私のライブに来てくれたあの銀髪のお兄さんの友達のガタイの良いお兄さんがネットで告知をすれば来てくれる人も増えるのではないかと意見してくれたからだ。でも、考えてみれば今の私の戸籍も何も無いわけで契約することは出来ない。取り敢えずお兄さんには色々とあって戸籍や色々と無いのでスマホを契約出来ないと伝えたのだ。

 

そうしたら、何故か銀髪のお兄さんが持っていた携帯をくれた。お兄さんが言うには元々予備の携帯を多く持っていて、そのうちの1つを貰えると言うのだ。さすがに貰うのは不味いから断ろうとしたら、代金として歌ってくれれば良いと言われ、私はこうしてスマートフォンを手に入れてしまった。

 

あの銀髪のお兄さんには本当に頭が上がらないよ…………お礼にお兄様って呼んだ方が良いのでは?よし、次からはお兄様と呼ぶことにする!最初こそ怪しい人だと思ったけど、すごく良い人らしい

 

あのときにガタイの良いお兄さんにお兄様の居場所を教えて助けてよかった!やっぱり人助けとかした良いことは帰ってくるんだねお姉さま!そんな訳で即座にスマートフォンのアプリを入れて某有名な青い鳥に登録して告知することにした。どうせ誰もライスシャワーって名前を本名だと思わないだろうしそのままの名前を使った。

 

青い鳥のアプリを見たからこそ分かったのだが、この世界にはウマ娘はいない。ウマ娘と言う謎の人も、アプリも漫画もアニメもない。

 

つまり、この世界はウマ娘の世界ではない。そこから考えられるのは、私が表に出た場合に研究所での研究。実験をされる毎日だ。

 

偏見かもしれないけど、こうして家も戸籍もない状況はすごく不味い。まぁ、もしもの時は荷物をもって逃げる。ウマ娘の身体能力でごり押すしかない。まぁ、ストリートミュージシャンを名乗ればウマ耳と尻尾もコスプレだと思われるはず。今日歌う予定の曲を考えながら荷物をもってホテルを出る。

 

そして近くの邪魔にならない場所でスマホの青い鳥でライブの予告をすると、即座に携帯に電話が入った。

 

「もしもし?」

 

『俺だ』

 

もしかしてこの声ってあの銀髪のお兄さんだ!

 

「お兄様、どうしたの?」

 

『その呼び方はいまは良い、今日のお前のライブは急用で行けなくなった』

 

「べ、別に毎日無理して聞きにこなくて大丈夫だよ?」

 

『………そうか。じゃあな』

 

その声と同時に通話が切れた。

 

あの人は本当に良い人だな、こんか良い人がファン?として(ライス)の歌を楽しみにしてくれてるなんて、なんだか(ライス)には勿体ない人だな。そう思いながら、いつもの服装で歩きだした。

 

その姿を、とある男にみられながら

 

「あの娘………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公園でのライブ最初の2、3回目は少しぎこちなかったけど今となっては普通にギターを出して軽く歌いながら弾くくらいには慣れた、と思う。ギターを弾きながら調整して、軽く声を出して喉を整える。

 

告知した開始時間が近くなり外套を脱いで勝負服になる。公園には遊びにきた子供の親御さん方やいろんな人がちらほらと私の前にいる、あのほんの少ししか居ない状態からこんなに沢山の人が来てくれるなんて、なんだか嬉しい

 

「なぁ、ちょっと良いか?」

 

そう思っていると、黒髪で何処か優しそうに笑う少し髭を生やした男の人が立っていた。あれ?この人、どこかで………

 

「は、はい。(ライス)に何の用ですか?」

 

「えっと、俺、昔にお前とあったことがあるんだが。覚えてないか?」

 

「へ?」

 

も、もしかしてこれってナンパ?(ライス)、ナンパなんて始めてだよ………ん?改めて見たらこの人、あの廃墟みたいな所にいた男の人?

 

「もしかして、あの廃墟みたいな場所にいたお兄さん?」

 

「シー、確かにそうだけど、あの場所の事は秘密にしてくれないかな?」

 

「は、はい。分かりました、あのそろそろ時間なので」

 

「時間?誰か………待ってるの?」

 

いや、どっちかと言うと待たせてます………

 

「ちょっと、その(ライス)はストリートミュージシャンだから。そろそろ歌わないと、お兄さんまだ話す事があるなら後でも良いですか?」

 

「あ、それはごめん。じゃあ、後で」

 

そう言ってお兄さんが私から少し離れた場所に向かう。

 

ふぅ、まさかあの時の人と再会するなんて思わなかったな。

 

立ち上がりギターを一度鳴らす、ギターの音に公園の私たちの周りが静かになる

 

(ライス)のストリートライブに、来てくれてありがとうございます!(ライス)の名前はライスシャワー、青い鳥のアカウントでライブの告知をするので、よければフォローお願いします!」

 

そう言うと拍手が帰ってきた、今のところ私のライブを見に来てくれた人は十人と少しだ。よし、がんばるねお姉さま!

 

今回歌うのは、私の本来のストーリーをたどったライスシャワーに送る?歌。ただ純粋に誰かを笑顔に、幸せにしたいと言う夢を追いかけ、心なき人達に心を砕かれた彼女が、もう一度理想を思い出して歩けるように。

 

これは、一人の理想を追った男の歌。

 

“正義の味方”と言う理想を追いかけ、過去の自分をも越えて見せたたった一人の男の歌。

 

「最初の歌、聞いて下さい

      ……“LAST STARDUST”」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

諸伏 景光side

 

 

俺がNOCだとバレ、ライ……赤井秀一に助けられ別の名前を使い生活にするように成ってからしばらく経った。

 

そんな今日、結果的には俺を救ったあの不思議な女の子。すごく耳が良い事が印象的だった、外套から僅かに見えたあの顔とそっくりな彼女を見つけた。

 

あの時と同じ外套を羽織りギターケースを持った彼女に、俺は話がしたかった。あの時に俺を救ってくれた彼女に一言言いたかった。そんな思いから彼女を追いかけ公園にはたどり着いた。

 

その時、何故か公園にはたくさんの人がベンチの周りで佇んでおり、なにかを待っているようだった。取り敢えず彼女に話しかけようと彼女の歩いて言った方を見れば外套を外し、黒いドレスと帽子に青い薔薇の装飾がされた服装をしていた。さらには頭には獣の耳がつけてあり、後ろの腰あたりには、馬と思われる尻尾が着いている。

 

コスプレだろうか?そう思い、ふと違和感に気付いた。彼女の髪に隠れただけかもしれないが彼女には耳が無かった。

 

しかも、何故か分かったのだが本来あるはずの耳はなく、あるのは恐らく馬と思われる物の耳と尻尾。最近、何かと有名な異世界アニメ等に出てくる獣人。

 

俺と赤井秀一の目の前に現れた不思議な空想上の生き物。まさか………

 

頭の中に思い当たる事があった。それはまだスコッチとして組織に潜入していたときに、ゼロから聞いた1つの出来事。

 

人間と他の生物の遺伝子を掛け合わせ、新たな生命を作り出す実験。小さな子供を誘拐し、その子達で実験を行っている。少し前に組織との間に裏切りがあり、その実験を行っていた研究所の研究員は皆殺しにされた。

 

その際に研究内には沢山の人体に異変のある子供の遺体が保管されていたらしい。

 

研究の資料によると、子供の中では牙が生えている子や目の色があり得ない色に変化した子。頭に生えた耳が聞こえ、人間としての耳が機能を失った子もいるらしい。

 

この研究員はたった一人の完成した最高傑作である少女の存在を話し自らの心臓を撃ち抜いて死んだ。だがその後、組織がその少女を捜索したが、見付からずその少女に関する情報も全て破棄され、これ以上の捜索は不可能となりこの話は終わりとなったらしい。

 

目の前で歌う彼女の頭に着いている耳は時折ピクリと動き、尻尾は左右に小さく揺れている。まさか、あの子が?

 

だとしたら、あの聴力にも耳や尻尾を隠すように外套を羽織っているのにも納得出来る。

 

あの日、僅かにフードから見えた彼女の瞳に酷い隈があった。今の彼女の隈が以前より消えているのを見るに、もしかしたら組織以外にも追手がいてそいつらから逃げ回っていてロクに眠れていなかったのだろうか?隈が少し消えていると言う事は眠れているということだと思うけど。

 

目の前の彼女が歌う歌は、あんな子供からは想像も出来ないほどに深い歌詞だと思った。いつの間にか周りと同じように携帯で彼女の歌を録画している

 

傷付くのが定めだとしても、心はまだ彩を放つ。それはまるで、俺が体感した出来事。

 

沢山の人の暮らす日本の平和を守りたい、その思いから警察官となりゼロ同じ公安の潜入捜査を行うことになった。正義のために、NOCだとバレない様に人を殺した。平和を守りたい、日本に住む人々を守りたいと思っていたはずなのに、行っているのは人殺し。

 

そんな、磨耗していく心をしっかりと保ち潜入捜査を続けた俺に待ち受けていたのはゼロが組織の更に上へと行くため、NOCだと組織に知らせ、警察から切り捨てられた。

 

今となってはゼロが上に掛け合ってくれたお陰か、俺の情報を組織に売った人物を上に報告。

俺やゼロの上司にあたるその人は、独断での指示や行動を出していた事が多く、警察から去ることとなった。

 

今では名前を変えて、ゼロの手伝いをしている。警察に裏切られたけど、俺の思いは変わらなかった。

 

ゼロやみんなと共に、この日本の平和を守る。

 

あの日、彼女がいなかったら俺はここには居ない。

 

だから

 

「ありがとう」

 

心から、俺を救ってくれた彼女へのお礼が口から漏れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ゼロ。お布施ってどのぐらいの額が普通なんだ?」

 

「どうしたんだ?急に」

 

「いやさ、ストリートミュージシャンをしてる子がいてファンになったからさ。お布施で取り敢えず5万ぐらいいれてきたんだけど」

 

「え、は?」

 

「やっぱりもっと多い方が良いのかな?」

 

「……………」

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、また聞こえる

 

真っ暗な中で膝を抱える■■■に聞こえてくるのは■■■を苦しめる声じゃない

 

■■■は周りを不幸にするダメな子なのに、なんで?なんで、■■■にお礼を言う声がするの?

 

それに、歌みたいな何かが聞こえる

 

静かで、心が熱くなるような音楽。

 

でも、なんて歌ってるのかわからない

 

■■■は膝に顔を埋め、ゆっくりと眠気に身を委ねる

 

まだ、眠い。おや、すみ…な…さい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





???
「今回のお話。ご愛読、感謝いたしますわ!」

???
「みんなの沢山の応援のお掛けでこの話は続くよ!沢山の応援、本当にありがとう!」

???
「お陰で私たちもまたここに来れましたわ。本当に出番がまた回ってきて良かったです。」

???
「そうだね。読者のみんな!感想、お気に入り登録、高評価!よろしくお願いしまーす!」

???
「それではまた次回にお会いしましょう、失礼しますわ。」

???
「じゃーねー!バイバーイ!」


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