祝福の歌声~コナン世界でライスは頑張って生きてみるよお姉さま!~ 作:クレナイハルハ
お金は出来るだけ節約してるけどね?だってお兄様のおひねりを無しで考えたら私のストリートライブでの収入は結構低いから。というか改めて考えるとお兄様って凄いお金持ちなのかな?一回ライブに来たら20から40万円前後のおひねりを貰える。
そう考えながら、ここ最近の日課を行う。日課とは
散策し
警察署………
そんな事を考えながらホテルの近くにあった商店街へと入る。昔ながらと言うべきか、肉屋さんや八百屋さんが並んでいて、少し耳が苦しいと感じるほどに賑わっていた。
商店街の中の道を歩く、まっすぐに歩いていた
元々、私はかなりの偏食で野菜などは好んで食べなかった。と言うか単に野菜嫌いなだけ、野菜を買ったり見るのは大丈夫だが匂いと味がダメで食べられない………はずなのだけど、先程からニンジンから目が離せない。
ニンジンを食べたいと言う欲求が頭から離れない、欲を押えられない。気が付けば私は八百屋さんのニンジンを数本買っていた。値段は安かったから良いけど………。えっと、食べてみようかな。一応、洗った方が良いよね?
そう思いながら私はニンジンを片手に近くの公園へと来たのだが、歩いて来る途中から何故か違和感を感じる……と言うか違和感と言うよりは視線、かな?
今のところ危害はないから無視してるけど……。
水飲み場の蛇口を捻り、流れてきた水でニンジンを洗う。よし、水洗いはしたし、食べられる状態にはなったけど。
頭の中のニンジンを食べたいと言う欲と今までのニンジンの苦い味と記憶が対立して、中々ニンジンを口に運べない
「がんばれ
意を決してニンジンを口に運び噛みきって咀嚼する。あれ?いつもの吐き気が来ない………!?
え!あ、甘い!?
口の中で広がった甘味に思わず目を見開く。
これ、本当に野菜!?甘い、私の知ってる野菜は全部苦くて口に入れたら直ぐに吐き気がして食べられないのに…………。
そう思いながらボリボリとニンジンを齧る。やばい、
なんでも、お仕事で外国に行くのだとか。
青い鳥のアプリでも良く曲の動画を投稿しないのかとコメントされてたし、どこか防音の部屋を借りられたら良いんだけど。
二本目のニンジンをボリボリ齧りながらスマホの青い鳥を開いてこの場で十分後にストリートライブを行うと告知する。よし、あとは何処かのベンチに座って準備するだけ
よーし、今日もがんばるぞ……おー!
「ふぅ、んしょ」
ギターケースを持つ手を変え、二本目のニンジンを最後まで食べる。そして最後である三本目のニンジンへと手を伸ばし
「あの、さっきから何をしてるんですか?」
突如として背後から掛けられた声に思わずウマ耳と尻尾が跳ねそうになったのを我慢し、振り向く。
ランドセルを背負った茶髪でクールな女の子
黒髪で天真爛漫な女の子
背が高く太った男の子
痩せていて
計4人の子達が並んで
「えっと、ニンジンを食べていただけだよ?」
そう言いながら外套のフードから顔が見えるようにして、最後のニンジンを取り出して見せる。すると、クールな子は信じられないと言った目をして此方を見て引いている。
「すごーい!お姉さんニンジンを生で食べられるんだー!」
「う、うん。えっと、どうかしたの?」
そう聞くと、さっき私に声を掛けてきた
「そのギターケースって実はカモフラージュで本当は銃が入ってるとか!」
え、えっと想像力が逞しい子なのかな?そんな平和な日本で映画みたいな事あるわけないのに………
「え、えっと普通にギターが入ってるよ?」
そう言ってギターケースを開けて中のギターを見せる。すると男の子は少し残念そうと言うか、納得が行かないような顔をしていた。
「全く、漫画の読みすぎよ。」
「真っ黒なマント付けてて怪しいと思ったんですが……」
そ、それに関しては何も反論出来ないかな……あ、アハハ
「えっと、服はこれを付けないと目立っちゃうから」
そう言いながら横目で携帯を確認すると後5分で告知した時間だった
「それじゃあ
そう言いながら私は少年達の前から駆け出し、ベンチのある場所まで向かう。そしていつも通りギターケースをベンチに置いてギターを取り出し、外套を脱いで背負っていたリュックに仕舞い込む。ギターを構えて少し調整していればいつの間にか、私の周りをいつも見に来る人やたまたま通りがかった人達がいた。良く見ればさっきの小学生達もいる……ランドセルを背負ってるけど一度家に帰らなくて良いのかな?親御さんが心配するよ?
そう思いながらギターを構えて立ち上がり深呼吸してから、口を開いた
「み、みんな!今日は
「せ、精一杯歌います!聞いてください、Just Fly Away!」
灰原 哀side
今日もいつもの三人と私は博士の家へと下校していた。工藤君は欲しい本を買いにいくため、途中で別れたからだ。
そのため、今は円谷くんがリーダーのような立ち位置となって私達の前を歩いている。今のところは普通だ、事件も起きてない平穏な日常だ。もしかしたら今頃、工藤君は事件にも巻き込まれていたりするのかしら?
そんな事を考えていると、前の三人が立ち止まり、少し先の方を見つめている。また何かを見つけたのかと三人の視線の先を見るとそこには黒い外套のフードを深く被り、片手にはギターケースを肩から下げ、もう片手にはビニール袋を下げた凄く怪しい人が歩いていた。
しかも身長は小学六年生ぐらいの為、いつ通報されても可笑しくない見た目をしている。
黒い外套を見て、一瞬だが黒の組織を思い浮かべたがあの感じがないのを見るに、恐らくは関係のない人ね。いや、関係はなくてもあれは普通に気になるわね………
「あの子、真っ黒なマントつけてフードまで被ってる。変なの」
いや、マントじゃ……まぁこの年齢だと外套ってまず知らないわよね。
「そうですね歩美ちゃん、もしかしたら事件の犯人だったりして!以前に本で読んだことがあります!スパイなどの人はあのようにギターケースに実は銃を隠していて、周りからバレないようにしていたりするんですよ!」
「でもよ、アイツ大人じゃねぇし、身長だってオレ達と同じくらいだろ。本当に銃とかもってんのか?」
「いやいや!更に言えばあの買い物袋だって──」
はぁ、なんでこういう時に限って工藤君が居ないのかしら?彼ならあの推理力でこの子達の考えを勘違いだと教えられるのに。
そう言えば、今朝冷蔵庫にあったケーキ。恐らくは博士のよね、あれだけ間食は控える様に言ったのに買ってくるんだから、困っちゃうわ。私が低カロリーの食事を考えるの、結構大変なのだけど。
それに、博士もさっきの外套の子みたいに
自身の視界にある光景が少し可笑しく思い、一度目を擦ってからもう一度見るがあの外套の子がニンジンを丸齧りしている光景は変わらなかった。
は?何やってるのあの子!?確かにニンジンは生でも食べられるけど、それはあくまでも皮を向いてスティックに切った物を何かのソースに浸けて食べるのが普通でしょ!?
「あの、さっきから何をしてるんですか?」
円谷くんが話しかけると、外套の子は驚いたのかピクリと震えたあと、深く被っていた外套を浅く被り直す。すると外套から彼女の顔が見えた。
何処か幸薄そうでいて、何処か儚さを感じさせられる少女。目元の大きな隈以外は普通だが、いったいどれだけ眠らなかったらこんなに成るのかしら?もしかしたら虐待とかなのかしら?それとも家出?
「えっと、ニンジンを食べていただけだよ?」
いや、もしかして家出をして、お金がなかったから商店街で買える安いニンジンでお腹を満たそうとして………今日の晩御飯に招待しようかしら。それに、さっきの考え通りだとしたら彼女が少し痩せ気味なのも理解出来る。
「すごーい!お姉さんニンジンを生で食べられるんだー!」
「う、うん。えっと、どうかしたの?」
突然話しかけられた事に困惑しているのか、頭を傾げている。
「そのギターケースって実はカモフラージュで本当は銃が入ってるとか!」
「え、えっと普通にギターが入ってるよ?」
すると、何処か疑うときの工藤君に似せた感じで聞く円谷くんに対して、彼女は少し困惑しつつギターケースを開いてギターが入っているのを見せた。
「全く、漫画の読みすぎよ。」
「真っ黒なマント付けてて怪しいと思ったんですが……」
そう言われると、確かに彼女の着ている外套は怪しく感じるわね。
「えっと、服はこれを付けないと目立っちゃうから」
つまり、外套の中の服装が恥ずかしくて出せない?近くで何かのイベントは確か無かったはずだからコスプレは無いわね
そう考えていると、外套の子は手に持っていていた携帯を見ると
「それじゃあ
少し焦った様子でそう言うと駆け出して行った。それしてと、ずいぶんと独特な一人称ね。
それに駄目よ、そんな急に駆け出したらこの子達が怪しまない筈が無いわ。
「急に逃げ出すなんて変です!追いかけましょう元太くん!」
「おう!」
そう思いながら三人を見ると即座に円谷くんと小嶋くんが駆け出し彼女の後を追いかけていく。
「哀ちゃんも行こ!」
そう言って吉田さんが私の手を取って走り出す。
「わ、分かったから手を離して!」
二人で走っていた二人を追いかける。だが公園の道の途中で円谷くんと小嶋くんがキョロキョロしているのを見るに、あの子を見失ったらしい。
「あれ、あの子は?」
「それが見失ってしまって」
「アイツあんなに重そうな物もってんのにスゲェ早く走るんだぜ。あんなのコナンじゃねぇと追い付けてねぇよ」
もしかしてあの子、陸上か何かやってたのかしら?だとしたらなんでギターを?軽く息を整える。
「ねぇ、もうさっきの人の事は忘れて帰りま─」
もう帰ろう、そう提案しようとしたその時だった、近くからギターを弾く音が聞こえた。
「この音、もしかしてさっきの!」
「だとしたら近くにいますね!音の聞こえる方に行ってみましょう!」
そう言ってまた皆が聞こえる方へと向かうと、沢山の人が集まっている所に付いた。普通ならこんなに公園に成人してる人が集まらないと思うのだけど………。
すると二人が集まっている人の足元を潜り抜け、前へと向かっていく。私も吉田さんに手を引かれて同じように前の方へと歩いていく。
そして目の前に広がっていたのは青い薔薇の装飾が付いた黒いドレス、帽子を着て、頭に獣らしき耳と馬と思われる動物の尻尾を付けている先程の少女がギターを構えていた。
「み、みんな!今日は
あの子の視線と私の目線が合う、すると少し驚いたが笑いかけてくる。
「初めての人も来てくれてありがとう!
ライスシャワー?だから、ライスと言う一人称。でも、ライスシャワーって何処かで………。
「せ、精一杯歌います!聞いてください、Just Fly Away!」
そう言ってあの子がギターを弾く、あの子からは想像の出来ない程に激しいスタートだった。
歌詞は、夢に向かい走る。諦めずにひたすら前へと駆け抜けていくような歌だった。いつの間にか私達はあの子の曲に引き込まれていた。
そして彼女が唄を紡ぎ終えた瞬間にその場にいた沢山の人が手を叩き拍手する。聞き入って放心状態だった私も遅れて拍手する。それに彼女は嬉しそうに笑って返し、新たな唄を歌い始めた。パソコンで彼女のアカウント、チェックして見ようかしら?
そんな事を思いながら、私達はそれぞれの家へと下校するのだった。
………余談だが、私達がライスシャワーの歌を聞いている間に工藤くんは殺人事件に遭遇していたらしい。
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→少年探偵団の口調や呼び方がムズいんじゃ…
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いらない