霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!   作:みけさんわーきゃっと

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前話と人物の呼び方や能力が違ってたりしますがこの時点ではそうだったということです。


魔理沙のドロワーズが臭かったので洗濯機を渡した話

「おーい!茶が入ったぞー!」

 

上空で弾幕ごっこに勤しむ二人の少女に向かって声をかける。答え(いらえ)はないが聞こえてはいるのだろう。

二人とも手っ取り早く勝負をつけるためにスペルカードを取り出し互いに隙をうかがいはじめた。

 

霊夢ちゃんの湯飲みから茶を一口飲む。うろ覚えで作った麦茶だがうまく焙煎できているようだ、しっかり冷えていて汗ばむ陽気には丁度いい。

こちらをちらりと見るが霊夢ちゃんは動揺しない、くっ強いな。

 

「氷室を作ったのは正解だったな」

 

チルノの能力を借りて氷室をいっぱいにしておけばひと月以上は氷が使い放題だ。というか借りる必要すらなく、チルノ呼んで適当なお菓子を与えて最強の力を見せてくれとか頼めば気分よく氷室を満たしてくれる。ちょろい。

お馬鹿なことを除けば妖精とは思えないぐらいの潜在能力(ポテンシャル)を持っていて、最強というのもあながち間違いではない(時々履いてるドロワーズじゃないパンツは割と最強クラスだった。幼児体型のむっちりした太ももに食いこむローレグの縞パンは幼い肢体ながら目を引かれた)

まあ、そのおかげで稗田家よりも贅沢な氷の使い方ができるので万々歳だ。阿求さんに削り氷(けづりひ)(かき氷のようなもの)をもっていったらことのほか喜んでいたので、きっとそうだと思う。

 

紅魔館とか永遠亭ではチルノ式冷蔵庫(氷で冷やすやつ。チルノの純氷はめっちゃ溶けにくいため長持ちする)は普通に使われてるんだけどな、阿求さんの人外嫌いも、もうすこしなんとかなればなあ……

 

そう考えつつ魔理沙ちゃんのカップから、一口飲む。

 

「ちょっ!?お前それは私のカップだぜ!?」

 

「隙あり!」

 

俺の行動を見とがめた魔理沙ちゃんが動揺して隙を見せる。

魔理沙ちゃんは霊夢ちゃんよりはるかに男らしいのに、こういうところで動揺する乙女である。

もちろんそれを見逃すような霊夢ちゃんではない。

見事に魔理沙ちゃんにスペルカードを直撃させて勝負を決める。

 

よほど綺麗に直撃したのだろう、失速して緩やかにふらふらと落下してくる。

スカートがまくれ上がり丸見えだが、ドロワーズなのであまり楽しい光景ではない。やはりなんとかして魔理沙ちゃんを支援して、霊夢ちゃんのパンツを堪能するべきだったかもしれない。

まあパンチラはさっきから堪能してるんだけども。

 

――こと戦いになれば霊夢ちゃんはパンツ丸出しだろうが、さらしまで破れて乳首が見えていようが一切構わず戦闘に集中する。

戦乙女もかくやという戦場の美が霊夢ちゃんにはある。

そういうところが俺は大好きなんだよな。

だが、いつかパンツまでも破れても動じないかだけはチェックしなくてはならないが(使命感)

 

とはいえ、楽しい光景でなかったとしてもこのままうまいことキャッチすればドロワーズに顔をうずめることだって可能だ。

俺は靴も履かずに飛び出すと真下に潜り込むように魔理沙ちゃんを受け止めた。

 

「うわっ!?ちょっっ!?お前どこに顔突っ込んでっ!?」

 

俺的ナイスキャッチ!

ちょうど開いた足の間に顔を突っ込みお尻を抱え込むように受け止めることに成功した。

では失礼して……と匂いを堪能しようとして……

 

「くっせえええええっ!!なんだこれ!?女の子の下着からしていい匂いじゃないぞっ!?」

 

「人のおまたに顔突っ込んで臭いとかいうなっ!!」

 

おまたとか表現は可愛いな!だが控えめに言っても匂い(におい)ではなく臭い(におい)だ。

生乾きのまま履いて汗と少々のおしっこの匂いが時間とともに蒸れて異臭に変わったような……ツンとくる刺激臭だな。

 

「謝れ!女の子の下着は夢が詰まっていると信じていた俺に謝れ!」

 

妙なテンションのままに魔理沙ちゃんに謝罪を要求する俺。

 

「なんでお前がキレてるんだぜ!?私のほうがキレたいよ!!」

 

「馬鹿め!よく聞け魔理沙ちゃん!霊夢ちゃんのパンツなんか甘酸っぱいいい匂いがするんだぞ!!半日以上はいてても臭くなるどころか、薫り高くぶべらっ!?」

 

「恥ずかしいことを真昼間から外で大声で叫んでるんじゃないわよっ!!」

 

霊夢ちゃんの急降下キックを綺麗にもらった。まあでも、最近ではこの程度は日常茶飯事である。気絶することも無く、「ちょっと痛い」程度で収まっている……俺もだいぶ打たれ強くなったもんだ。

 

むしろ急降下キックに合わせて美味いことまたぐらに顔を突っ込んで魔理沙ちゃんの毒を浄化すべきだったな(暴言)

 

「つまり……夜に家の中で耳元で囁けと?」

 

「なんでそうなるのよっ!?」

 

「お前本当に馬鹿だぜ!?」

 

失礼な!きわめて自分に有利になるように解釈しただけだっていうのに。

まあ、あまりふざけていても話が進まない、問題であり、事実でもあるのは……

 

「魔理沙ちゃんのドロワーズが臭い」

 

「臭くないぜ!……臭くないよな?」

 

霊夢ちゃんに確認をとる魔理沙ちゃん。

 

「いや私に聞かれても……」

 

まあ、普通は同性とはいえ嗅いだりしないわな。

 

「いや、マジで。パンツソムリエの俺が言うけど酷いぞ?霊夢ちゃん、直接嗅げとは言わないけど、前の方でしゃがんでみて、で魔理沙ちゃんはスカートをばっさばっさしてみな」

 

「パンツソムリエって何なんだよ!?」

 

なんとなくだ。が、しっくり来たのでこれからも自称しようと思う。

 

「えー……なんか嫌なんだけど」

 

そういいながらも魔理沙ちゃんの前でしゃがんで待機する霊夢ちゃん、ちょこんという擬音が似合いそう。可愛い。

 

「じゃあいくぜー」

 

と、スカートをばっさばっさとはためかせる魔理沙ちゃん。

 

「な、臭くないだろ?な?」

 

魔理沙ちゃんがなんか必死だ、だが現実は非常である。

 

「ごめん魔理沙……言いづらいんだけど確かにちょっと臭いわ」

 

「え……う……嘘なんだぜ?」

 

「その、なんていうか、刺激臭? が確かにするわ……」

 

まさに「ごめんなさい、こんなときどんな顔をすればいいかわからないの」状態で霊夢ちゃんは魔理沙ちゃんにそう告げた。

魔理沙ちゃんは魔理沙ちゃんで半分白目をむいたような顔で愕然としている。

仲のいい霊夢ちゃんに言われたのは相当にショックだったみたいだ。

 

とりあえず、原因を探って対策して解決。異変解決と同じだ。

 

「まず、魔理沙ちゃんよ、洗濯とかどうしてる?」

 

「え、こう川につけてジャバジャバやってるぜ」

 

流水につけてゆすいだだけじゃねーか!?

 

「その後は?」

 

「部屋に持ち帰って干しておくよ、外だと胞子ついたりするからな、いっぺんキノコ生えてびっくりしたんだぜ」

 

キノコ生えるのは汚れ(=栄養)がのこってるからじゃないんですかねぇ?

しかも部屋干しとか明らかに生乾きだろ!

 

「あれ?だけどドロワーズだけだよな、臭いのって」

 

「臭い言うなよっ!?」

 

「事実だろ、その服とかは臭くならないんのなんでだ?」

 

「ああ、こいつは戦闘用に魔法掛けてあるからな、汚れたりしないんだぜ」

 

「ちょっと聞くがそれ洗濯とかは?」

 

「汚れないからしないんだぜ」

 

……女子力ぅ。

霊夢ちゃんの方を見るとかぶりを振って深いため息をついている。

霊夢ちゃんも知らなかったぽいな。まあ知ってても口出ししたりとかはしないのが霊夢ちゃんだけど。

 

「とりあえず魔理沙ちゃん、いや魔理沙よ」

 

「なんでいきなり呼び捨てなんだぜ?」

 

やかましい、さすがに萎えるわ。格下げだ格下げ(自己中)

 

それにしてもドロワーズだったからあんまり関心を持ってなかったけど、もっと早く調べるべきだった……

()ぱんつの装着者だったとは。橙ならフレーメン反応起こすぞ。

 

「ズボラなのは知っていたが酷いぞ魔理沙。霊夢ちゃんですら引いてるじゃねえかよ」

 

「え、そんなことはないぜ、な、霊夢?」

 

「魔理沙……悪いけどドン引きだからね?」

 

「え……マジで言ってる?」

 

「俺ですら遠慮したい状態だ。一部の変態にしか需要ないぞ」

 

「……」

 

スカートをぎゅっと握って半分涙目になってこっちを見てくる魔理沙、普段とは全然違う感じで……うんちょっと可愛いな!(外道)

 

「ど……どうすればいいのよ……?」

 

「とりあえずは流水だけで流して洗うのやめろ、それはすすぎっていうんだ。洗濯板かなんかでこすれ。あ、霊夢ちゃん無患子(ムクロジ)少しとってきて、木の奴はまだ早いと思うから納屋にためてある奴、あと洗濯板も」

 

「しょうがないわね……たらいもいるんじゃない?」

 

おお、そうだそうだ、さすが霊夢ちゃん。魔理沙とは家事の年季が違う。

しかし普段だったら取りに行くのめんどくさいぐらい言う霊夢ちゃんだが、それを言わせないほど魔理沙が酷いんだろうな……

 

「お、それもいるな。持てるか?」

 

「ん、よゆーよゆー」

 

タンと踏み切って軽やかに飛び立っていく。

パンツは……くっ!角度が悪い!!

 

 

 

 

「井戸に行くからなーっ!」

 

霊夢ちゃんに声をかけると了承の意か手をひらひらさせる。

俺は魔理沙に向き直り井戸に行くぞと声をかけた。

 

「むく……なんなんだぜ?」

 

井戸に向かって二人でてほてほと歩く。

途中で魔理沙が話しかけてきた、ちょっと元気がない。

いつもと違う感じで新鮮だな、可愛い。

 

「ん?無患子のことか?」

 

「そう、そのむくろじとかっていうの初めて聞くんだぜ」

 

「洗い物に使える木の実だな。灰汁よりも万能に使えるぞ。魔理沙も名前知らなくても種を見たことあるんじゃないか?羽根突きの羽についてる黒い球が無患子の種だぞ」

 

俺も最初気づかなかったけど、寺子屋で羽根突きしてるのを見て無患子あるやん!?と突っ込んだぐらいだ。しかも博麗神社に普通に生えてた。なぜかみんな灰汁をつかってたので思ったより効能は知られてないみたいだ。

灰汁のほうが取れやすい汚れもあるけど、ほぼほぼ無患子で間に合ってしまう。体を洗っても問題ないしわりと便利な植物なのである。

 

「そう言われれば見たことあるな。でも、そんなの初めて知ったのよ」

 

「というか、魔理沙は体とかも適当に洗ってそうで怖い」

 

川に飛び込んでちょっと潜ってそのまま出てきても驚かんぞ。

絵にはなりそうだがな、金髪と湖や川は相性がいいと個人的に思う。

川と金髪と言えばパルスィちゃんどうしてっかな。

 

少し小さめで食い込んでる感じの(意外と体がむっちりしてたせいかも)若草色の紐パンだった。エルフ耳にはあの色が似合うな!あと毛が全く見えなかったので剃ってるのか薄いのか……今度聞かないといけないな!

 

顔真っ赤で涙目になるとめっちゃ可愛いんだよな。おかげで必要以上にからかっちゃって後が大変だったけどな。

でも、また会ったらもう一回やるけど(外道)

 

「確かに普段はお湯で拭いたりとかだけど、温泉とかでじっくり洗うことも多いな」

 

「まあ、今回の事件「事件言うなだぜ!?」以前も不潔な感じはさすがにしなかったからな、かろうじて女の子の範疇に入ってたようだな」

 

ちなみに霊夢ちゃんはお勤めでの沐浴も含めればかなり頻繁に体を洗う。

歯磨きや洗髪だって俺が霊夢ちゃんのために丹精込めてすり鉢で細かくした卵の殻を使って(歯磨きも洗髪も要は研磨剤が必要なんだよ)磨き上げているし、身体も無患子液で念入りに洗っている。

この目で確かめたから間違いない。……こいしには感謝しないと(能力貸してくれてありがとう)な。

なお、思ってたよりおっぱいは大きかった、普段サラシでつぶしてるのな。

 

「かろうじてはひどいぜ!」

 

「やかましい、今の魔理沙に人権はねえ」

 

「ちょっと酷すぎるぜ!?」

 

ぎゃーぎゃーわめいている魔理沙を横目に「今度藍ちゃんに幽々子ちゃんが食べるレベルの稲荷寿司持ってったらワンチャンあるかも」などと益体もないことを考えてると霊夢ちゃんが無患子その他を持って飛行してやってき……くっ、見えない!

 

近頃霊夢ちゃんのガードが堅い気がする。それこそ前は一日中見れたのに……

 

「はい、おまた……隠そうとしない姿はある意味すがすがしいわね……」

 

しゃがみこんで何とか角度を合わせようとしていた俺を見て霊夢ちゃんがあきれながらつぶやく。

俺だって外出先では多少遠慮するぞ?

ここまでやるのは博麗神社内だけで、よそではそこまであからさまにはやらない(しかし、なぜかある程度知られている)んだけどな。

 

「とりあえず、たらいに水入れてっと」

 

井戸はにとりに作ってもらった足踏み式揚水ポンプなので水汲みも楽々である。

そういえば俺のスマホいつ帰ってくるのかな、まあ毎月レンタル料はいるからいいんだけど。

にとりにスマホを貸した話はいつか語る時が来るのかもしれない。

 

 

「んで無患子の実を入れてかき混ぜると……」

 

ヌルっとした感じがする迄かき混ぜる、ちなみに竹筒にいっぱい入れて振りまくるとまるでローションみたいな感じになる。

いつかプレイで使いたいな!(最低)

 

「これで洗濯液ができたぞ。とりあえず……霊夢ちゃん、今はいてるパンツ貸して!」

 

「嫌よ、馬鹿」

 

にべもない。

 

「くっ、この流れならいけると思ったのに!」

 

一度でも借りることができれば、好きな時に借りれるようになるのにな……

あ、俺の程度能力の事だ。

 

なんでも借りる程度の能力で、形而上、形而下問わず9個まで借りることができるが、借りた相手の能力を上回ることはないし、制約も受ける(例えば時計も借りないと咲夜ちゃんの能力は使いこなせない)

 

が、複数人物から借りることで思わぬ強化がされることもある。

強い組み合わせを探すのがことのほか楽しいのだが、貸してくれる人もそこまで多いわけではないし、幽香ちゃんに絡まれやすくなるという不利益も受ける……幽香ちゃんはわりと好みのタイプなのに無駄に戦意が高いのでお近づきになれない。鬼以上に好戦的ってどうなの?

 

あとは形而上のものはシェアすることも、根こそぎ借りることもできる。俺は外出時には霊夢ちゃんの能力である「空を飛ぶ程度の能力」を借りているが、このせいで霊夢ちゃんが飛べなくなることはない。

ただし、俺が全部借りると言って、霊夢ちゃんが同意すれば霊夢ちゃんは飛べなくなる。

なぜかそれでも飛んできたけど……二重結界の応用とかなんとか……

 

 

 

「しゃあない、魔理沙汚ぱんつ……ドロワーズだが、脱げ。洗うぞ」

 

「言い方が酷い!?そしてさすがに嫌というか恥ずかしいんだぜ!?」

 

「残念だが魔理沙、今の俺は「子供のおしめを変える親のような心」の状態だ。羞恥を感じるほうが間違っている」

 

流石にダイレクトにくぱぁとかされたらわからんが、スカートの下すっぽんぽんとかでも興奮しないというかできない。残念過ぎて。

 

「そ、それでもな……れ、霊夢ぅ、何とかしてくれなんだぜ」

 

でも、弱った魔理沙可愛いな!

 

「さすがに下着の貸し借りは私も嫌よ、でもまあ、そうなるかなと思って幅広のさらし持ってきたから」

 

「さらし……?さらしで何をするのよ?」

 

「締め込みよ」

 

「……?締め込みってなんなんだぜ?」

 

魔理沙が軽く混乱しているので補足してやる。

 

「布一枚でやるふんどしだな、ケツに食い込むのが特徴だ。……ちょっと興味出てきたから締めたら見せてくれ」

 

ちなみに霊夢ちゃんは滝行とかの時たまに装着している。パンツだとずり落ちてどっか行くからな。

直接装着したところは見たことはないけど、水にぬれた衣服の下で形はしっかり見えていたのを目に焼き付けている。

 

「見せるとか嫌だぜ!?何考えてるんだよ霊夢!?」

 

「スカートがあって見えないでしょう?肝心なところも隠せるし問題ないじゃない」

 

「問題しかないんだぜ!?」

 

俺も問題ない気がする。(認識ズレ)かたくなに拒む理由は……?

 

「もしかして、下の毛がすごいとかか?大丈夫だ俺はそういうのは許せる」

 

「おまっ……!何言ってるんだぜ!?」

 

「そこの変態はほおっておいて、このままじゃいつまでたっても終わらないから向こうの納屋でやるわよ。……アンタ覗きに来たらさすがに許さないわよ?

 

「了解」

 

これは、アカンやつだ。

霊夢ちゃんは割と寛容だけどだめなことは真剣な口調で釘をさしてくる。

このときにやらかすと深く静かに怒るうえに肉体的にやばいレベルの折檻をされる。

逆を言えばこの時やらかさなければ比較的許してくれる(無事なわけではない、報いはそれなりに受ける)

それがわかってるせいで簡単な拒否の時はあえてやらかすんだけどな!(ゲス)

 

 

 

しばらくして、二人が戻ってくる。

締め込みが気になるのかしきりにお尻のほうを気にする魔理沙が少しエロい。だが魔理沙はもう魔理沙でいいや(酷)

 

「だいぶ手間取ったけどようやく始めることができるな、本来ならこれだけ汚けれ「汚いっていうなっ!」ば漬け置きしたほうがいいんだけども、洗濯の仕方を教えるためだからさっそく洗うぞ」

 

魔理沙にドロワーズをたらいに入れさせて……

 

「よし、霊夢ちゃん手本を見せてやってくれ」

 

でも実は洗濯は霊夢ちゃん担当である。俺にパンツを触らせたくないのだろうけど、俺のパンツまで嫌な顔せずに洗ってくれる。

これもう夫婦と言っていいんじゃないかな(妄想)

 

ただ、まあ見せられないような状況の時は自分で洗うけどな。

 

「えー、なんか触るの嫌なんだけど……」

 

「霊夢までひどいんだぜっ!?」

 

酷くない、言われるようなことしてるんだから甘んじて受け入れるがいい。

そも、ものぐさな霊夢ちゃんがここまで協力してくれている時点で割とやばい状態なのに気付けと言いたい。

 

嫌だと言いながらも霊夢ちゃんは手際よく洗濯をしていく。

 

「アンタは何でもかんでも全力でごしごししそうだから言っておくけど、洗濯板でこするのは汚れの酷いところだけだからね、ほかのところはこうやって桶で揉み洗いするのよ」

 

「え?そのための洗濯板じゃないの?」

 

「そんなことしてたらあっという間にぼろきれになるわよ。そもそもこまめに洗えば汚れは落ちやすいんだからね」

 

俺も幻想郷に来て初めて知ったことの一つがそれなんだよな。なんか板でごしごしすると思ってた。

手際よく洗えば生活でつく汚れ程度は実は手で洗っても結構早かったりする。

泥汚れとかは水が汚くなるのでめっちゃ時間がかかる。

 

なので俺はなるべく泥汚れはつかないようにしてるし、チルノに泥団子投げつけられたときは玉ねぎの刑に処した(ワンピースをまくり上げて頭の上で縛るお仕置き、お仕置きでありいじめではない)。

大妖精にも半日はほどかないようにといいつけて放置したところ、慧音ちゃんにバレてひどい目にあった(頭突きを食らった)のは記憶に新しい(だが、それ以降チルノは泥団子を投げてこなくはなった)

 

「で、そうしたらたっぷりのきれいな水ですすぐのよ、川の水も悪くないけど、できれば井戸の水がいいわね、これも軽くもみながらだときれいになるわよ」

 

「け、結構面倒なんだぜ」

 

「こんなもん慣れよ慣れ。で、終わったら軽く絞って、外に干して太陽に当てるのよ」

 

「森だとキノコ生えちゃうんだぜ……」

 

「そんなもん綺麗に洗ってないからでしょ、アリスのパンツにキノコ生えたことあるか聞いてきなさいよ」

 

「いやー、そんなこと聞いたら、人形けしかけられるんだぜ……」

 

ちなみにアリスちゃんのパンツは結構えぐい角度のハイレグである。

裁縫が得意なアリスちゃんらしくフィットするタイプで腰骨に引っかかるように上方向への(ブーメランパンツみたいな)角度がついていて、ゴムや伸縮素材を使わずにずり落ちないように作られている。

腰の細いアリスちゃんだからこそ装着できるパンツだと思う。色は赤だった、意外。

ついでに上海も同じパンツをはいていた、確かにこのタイプだと足のメンテナンスはしやすいと思う。

 

「あ、じゃあ俺聞いてこようか?アリスちゃんにも会いたいし」

 

どうせ暇だしと動こうとすると霊夢ちゃんに威圧された。

 

「およびじゃないから座ってなさい、いいわね?」

 

「アッハイ」

 

さっきから霊夢ちゃんの圧が強めだ。魔理沙がいまいちやる気がないせいかもしれない。

くそっ、魔理沙のせいでとんだとばっちりだ!(被害妄想)

 

「それに太陽に当ててカラカラにするだけでほとんどの匂いは消えるわよ」

 

霊夢ちゃんの説明が続く。

 

「そうなのか?」

 

「そも、井戸水とか川の水は綺麗に見えても結構いろいろ入ってるからな。紫外線っつってもわからないだろうけど、お日様の力でそういうのがなくなるって思えばいいぞ。あと単純に乾いてると匂いがしない」

 

俺も補足する、まあ科学的なことだから説明が面倒なので雑にだが。

 

大体において匂いの伝達に湿気はかなりの要素を占めている。

風呂で屁をこくと臭く感じるのはそのせいだ。

 

まあ、俺的にはこの辺が潮時のような気がしたので近くを流れている用水に設置してある、あるものを取りに行くため少し離れる。

 

「今回は下着だけどワンピースとかだともっと洗うのが大変よ?ちゃんと洗える?」

 

「だから、この服は汚れがつかないから大丈夫なんだぜ」

 

「その服以外を着ておしゃれとかしないの?」

 

「いや、そういう霊夢だっていつも同じ……」

 

「え?私は普通に普段着あるわよ?」

 

「え……?」

 

少女たちの雑談を小耳にはさみながら、ブツを回収する。

ちなみに霊夢ちゃんの私服のいくつかは俺がプレゼントした

巫女服も可愛いんだけど脇がちらちら見えて落ち着かないんだよな、特に家の中で二人だと。

 

あと霊夢ちゃんも「私は持ってますけど何か?」的な雰囲気出してるけど、寝間着の白襦袢と、どてらしか持ってなかったのを俺は知っている。

 

だらけ用のダボいワンピースとか、おでかけ用のキュロット&柄シャツと大きめパーカーとか洋装に偏ってはいるけどもなんとかアリスちゃんに説明して縫って貰えた(なお、結構対価を要求された、オーダーメイドだししょうがない)

 

ブツの動作を確認し、問題ないことを確かめると魔理沙を呼びつけた。

 

「魔理沙!ここに最終手段があるが使うか?」

 

「最終手段?なんなんだぜ?」

 

用水にあるブツ。……芋水車と呼ばれる回し車というか水車というか、そういうものだ。

使い方はいたって簡単。

 

「水路に設置する。ここ、あける。洗うもの、入れる。麻袋に入れた無患子いれる。しばらく待つ。綺麗になる」

 

「なんで片言なんだよぜ……?」

 

「いや、魔理沙に理解できるように説明したらこうなった」

 

「酷いんだぜ!?さすがにそんなに理解力ないわけじゃないよ!?」

 

水流で回ってる間に麻袋でこすられて綺麗になる、いわば原始的な洗濯機だ。

芋水車というように本来はたわしと一緒に入れておくと芋類を洗い、皮まで剥けるという、芋煮とかするときには便利なアイテムなんで作ってみたのだ。

 

しかし、うまみが抜けて水っぽくなるし、宴会の時は料理作れる人間が結構来るので(最悪咲夜ちゃんと俺が時間止めて作る)思ったよりも使わなくて洗濯用に改造したのだが、霊夢ちゃんの「生地が痛むし、洗濯にも思ったより使えない」発言により放置されていたものだ。まさか、こんな結果になるとは思いもしなかった。

 

……俺にだってわからないことぐらい――ある!(MMR風に)

 

 

 

「とりあえず一般人の洗濯能力が8ぐらいだとしたら、この装置の洗濯能力は6ぐらいだが、0よりはよっぽどいいはずだ」

 

霊夢ちゃんは9で咲夜ちゃんが10かな?

 

「0ってそこまで――」

 

「「酷いんだよ(のよ)」」」

 

「わかった私が悪かったんだぜ」

 

さすがに二人して食い気味にツッコまれるってことがどんなことかは理解できたようだ。

ポイントだけ伝えておく。

 

「まず綺麗な流水に設置すること、汚いと意味ないからな。長時間放置しないこと、傷むし破れるぞ。洗った後無患子を取り出してすすぎもすること、そのままだとぬめるぞ。太陽に当てて干すこと、やむを得ない場合はちょっと臭くなるが暖炉とか熱源でしっかり乾かすこと。以上だ」

 

完全に乾かせば部屋干しでもそこまで臭くはならないからな。

博麗神社でも雨降りが続いた場合は風呂釜の近くなどでできる限り乾かしてから火熨斗(炭火を使ったアイロン)で殺菌(嫌な臭いは雑菌である)してから服を片付けている。

 

霊夢ちゃんは自分の服がヨレてても俺の服は「アンタ外で働くこと多い(便利屋というか何でも屋であるが)んだから身だしなみしっかりしとかないとね」と、いっつも綺麗にしていてくれてるので本当にありがたく、申し訳なくもある。

 

あ、やばいな、霊夢ちゃん好きだわ(発作)

 

「うん、霊夢ちゃん大好き!」

 

「また唐突に……はいはい、ありがとありがと」

 

まあ、このやり取りも何十回としてるのでだいぶ適当にあしらわれてしまう。

でも感謝の気持ちはあふれ出るんだからしょうがないよな。

 

「で、これ貰っていっていいのかだぜ?」

 

恒例のやり取りを見て呆れたように(魔理沙の前でもけっこうこの発作を出している)言う魔理沙に、俺は冷たい言葉をかける。

 

「まだいたのか?どうせ家にいっぱい汚ぱんつためてるんだろうから、持って帰ってちゃんと洗ってこい、今度チェックするぞ」

 

「今日一日私への暴言多くないか!?さすがに酷いんだぜ!」

 

やかましい、俺はいくつも愛を持っているしあちこちにバラまくが今の魔理沙にやる分はないし、霊夢ちゃんにあふれ出る感謝を伝えたいんだよ。

 

そうだ、あいすくりん作ろう!

前作ったとき霊夢ちゃんの反応が良かったからな。

 

「アンタって時々おかしくなるわよね……?」

 

「俺にも制御不能なんだよな。でも悪いことじゃないと思うからいいだろ」

 

「思い出せない記憶に関係あるのかしらね?」

 

「思い出せないなら大したことじゃないんじゃないかな。とりあえず俺はちょっと作るものができたんで行くわ。魔理沙ははよ帰れ」

 

「また唐突ね……わかったわ。ほら、魔理沙もいつまでも拗ねてないで」

 

「おう……ありがとなんだぜ」

 

俺は手をひらひら振って氷室に向かった。霊夢ちゃん喜んでくれるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~夕食後~

 

「ほい、霊夢ちゃん」

 

「なによ?……わぁ……!あいすくりん!え、なに?食べていいの?」

 

「もちろん」

 

うわぁ、うわぁとか言いながら、にこにこ顔であいすくりんを眺めてから、意を決したように木匙であいすくりんを掬う霊夢ちゃん。うん、可愛い。

 

「んーっ♪おいしぃ!」

 

きりっとした霊夢ちゃんはもちろん美少女なんだけど、こう、緩んだ顔の霊夢ちゃんも間違いなく美少女である。

結論。霊夢ちゃんは美少女(混乱)

 

にこにこして食べてる霊夢ちゃんを眺めてほっこりしていると、霊夢ちゃんが食べる手を止めて尋ねてきた。

 

「あれ?アンタの分は?」

 

「自分の分まで作ってたら腕が死ぬわ!」

 

チルノの能力があればもっと楽に作れるんだが、無い場合氷に塩混ぜて温度下げたところに金属ボウルおいてひたすら混ぜるという、しかも完成に近づくほど固形化して混ぜにくくなるという地獄。(なおチルノの能力があっても混ぜる苦労は変わらない)

さすがに二人分なんか作ってられない、魔理沙をとっとと返したかった理由でもある。(いたらさすがにごちそうする、そこまで鬼じゃない)

 

「ふーん……」

 

霊夢ちゃんはしばらくあいすくりんをつついていたが、木匙で掬うと俺に差し出してきた

 

「あーん」

 

「霊夢ちゃん!?」

 

「なによ、私のあいすくりんが食べられないっての?」

 

なんか質の悪い酔っ払い=萃香さんみたいなこと言いだしたよ!?

あと作ったの俺だよ!

 

「へ、平気なの?」

 

「ん?ああ、今更すぎるでしょ、そんなの。魔理沙じゃあるまいし」

 

まあ、ふつうに回し飲みとか食べかけのも食べたりするけど。

これはちょっとレベル高くないですかねぇ!?

 

「ほら、あーん」

 

「う……あーん」

 

再度促され観念して食べさせてもらう。

 

「おいしい?」

 

「あ、ああ」

 

「そ、じゃあ残りは私が食べるわね、それとも、まだ食べる?」

 

目の前で木匙をぷらぷらさせながら霊夢ちゃんが問うてくる。

 

「あ、いや、大丈夫」

 

なんか味見したときよりも甘く感じるのは近くにいる霊夢ちゃんのせいだろうか。

何が大丈夫か自分でもわからないぐらい混乱している。

 

こちらを軽く見ながら木匙をぺろりと舐めた霊夢ちゃんを見てしびれるような電流が走った。

結論。霊夢ちゃんは可愛くて素敵な美少女(大混乱)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~しばらく後~

 

 

畑から戻ってくると前方に魔理沙を発見した。

短距離でも飛んで移動する魔理沙が、なんかちょこちょこ歩いている。

珍しいな?とおもいながらも「そうだ、ドロワーズのチェックしないと」という使命感に突き動かされ――

気配を消して魔理沙の背後から近づいて思い切りスカートをまくり上げた!

 

「綺麗なパンツはいてますかーっ!?」

 

「ぎゃあああああああああっっっ!!」

 

俺の目の前にあったのは魔理沙の尻だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




思った以上に反響があったので慌てて書きました。
一週間ぐらい間隔でポチポチ書こうかなと思っていたのですが、ちょっと嬉しかったので。

ぐるぐるぶんまわ槽という手動式ドラム洗濯機があるようです。
これなら幻想郷でも使えそうですね。

過去話と第一話の続きどっちがいいかとか、だれそれのパンツが気になるというのがありましたらお聞かせください。
なるべく要望に応えます。

基本的に日常系です、馬鹿エロパンツ話しながら幻想郷での生活、風俗、ちょっとした主人公の情報開示して、甘い雰囲気やしっとりとした雰囲気につなげて、最後にオチというのがこれからの基本的な流れです。
今回のオチは魔理沙の尻ですがなぜ魔理沙が尻まるだしになってたのか、考えてにやりとしていただければ幸いです。
感想、評価お待ちしています

ねくすと(次は呪いとか祟りとかなんとかしてみた話)

  • 魔理沙とデートした話
  • 決戦!星海恐怖異変
  • 因幡の白兎した話
  • 屋台で駄弁るだけの話
  • 人里で遊んだ話
  • 新聞記者に振り回された話
  • 白蓮ちゃんと愉快な仲間たち
  • 神奈子ちゃんにシゴかれた話
  • かわいいクソガキに子分にされた話
  • 白玉楼で料理した話
  • 本編

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