霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!   作:みけさんわーきゃっと

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華扇ちゃん話が間に合わなかったので移植
二月のイベントセットです。











追儺 私を食べて

追儺

 

 

俺が縁側に座って珍しく膝の上に萃香さんを乗せて甘やかしていると、通りがかった霊夢ちゃんが咎めてきた。

 

「なにアンタ?幼女趣味に宗旨替えしたの?」

 

「してないわっ!?一応萃香さんは合法ロリだがちょっと甘やかしてるだけだぞ」

 

「アンタ今の自分の体勢客観的に見れる?」

 

……一言で言うなら「挿入ってるよね?」ふたことで言えば「完全に挿入ってるよね?」である。

ちょうど股間の上に萃香さんが座り込んでるからな。

 

「ふっふーん、霊夢ぅ?羨ましいのか―?」

 

と、霊夢ちゃんを萃香さんが煽る。

やめてください しんでしまいます(俺が)

 

「ちゃんと萃香さんはパンツ履いてるぞ、それだけは譲らなかったぜ」

 

「そういう問題じゃないでしょ……で?」

 

「で?とは?」

 

「アンタ自分からえっちぃことはするけど相手からのはうまくかわすのに何でそんなのになってんの?何か弱みでも握られた?」

 

「弱みは握ってないぞー?あっちは握りたいけどなー?」

 

手をわきわきさせるなっ!?って上下に何かこするような動きもだっ!

ただでさえ股間に一定の熱がこもってるのに……いや大きくなっても合法だから問題はないんだが萃香ちゃんは普通に使用可能だから危険が危ないんだよ(混乱)

 

「いや、まあちょっとな……」

 

「ふーん、で?」

 

と圧をかけてくる霊夢ちゃん。これは話さないとだめなんだろうな。

と観念して何があったかを霊夢ちゃんに説明するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年もあけて相変わらず暇な博麗神社(実はこの時代初詣という風習はない、あってもここには人が簡単に来れないんだが)

神様によっては旧暦でお迎えもしたりするみたいだがやはり博麗神社には関係がない。

本日は節分で追儺……豆まきをやっている。博麗神社では割と厳密にやるらしく――

 

「豆をまくのはその家の……その……主人なわけよ」

 

「つまり俺がまけばいいんだな!霊夢ちゃん大好き!」

 

「アンタ本当に莫迦じゃないの!?私がやるってことよ!アンタには投げた後の炒り豆あげるから年の……適当にかじってなさい!」

 

と怒られた。解せぬ。

つまり俺が嫁だということか(曲解)

 

……紅魔館でも豆まき(吸血鬼を鬼としてレミリアさんが鬼をするみたいだ)するみたいだけど、主人が追い出されてない?

 

と、もらった豆を手でもてあそびながら益体もないことを考えているとにっこにこの萃香さんが現れた。

 

「いやー、この時期どこに行っても人気者で困るよー」

 

でも追い出されてますよね?とツッコミを入れようか一瞬迷っていると俺の手元の豆を凝視して動きが止まった。

 

ん?やっぱりここは投げればいいのかな?

 

と、軽く豆を投げる動作(トルネード気味に)にはいると――

 

 

 

 

 

「待てえええええええええつつっっっっ!!その手に持っているブツを下ろせ!一刻も早くだ!」

 

「え?」

 

なぜか必死の萃香さんの叫びに慌ててモーションを止めるも一粒だけ飛び出してしまった。

まあ、一粒ぐらいだし――

 

 

 

 

「うっぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああっっっ!!!」

 

 

 

 

その一粒が当たった萃香さんがものすごい勢いでぶっ飛んでいった。

よく漫画的な表現で星になるというのがあるが、まさにそんな感じだ。

て、追わないと!?

 

散風気則 止境水則!(萃香さんどこいった!!)

 

萃香さんの妖気を追ってみる……いない……もう少し範囲を……って妖怪の山ぁ!?

 

明らかにあり得ないところまですっ飛ばされている。

 

「筋斗雲は……仙人いねえしな」

 

筋斗雲、実は術で結構簡単に作れる(華扇ちゃんはなぜか首をふるふる振ってたが)ただし仙人しか乗れない。俺も数秒なら乗れるんだがじきに貫通して落ちてしまうので乗る時は仙人をつっかえ棒というか掴まるポイントにして乗る感じだ。

 

掴まった感触で言えば意外に布都ちゃんがふとい気がした、布都だけに(酷)

あと屠自古ちゃんは乗れない(自身で飛べるけど)んだよな。

 

っと、急がねえと!

近頃ほぼ借りっぱなしの空を飛ぶ能力に、またもや借りっぱなしのパチュリーちゃんの能力、そして自前のシルフの力で超加速。長時間は無理だが文に追いつけるほどの出力だぜ(だがパンツは見えなかった、いよいよもって履いてない疑惑が濃厚に)

一路妖怪の山へ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい!萃香さーん!」

 

「ここだここ!」

 

偉い甲高い声が聞こえてきて、見やると小さい萃香さんが木の幹に半ばまでめり込んでいた。

 

「えっと、引っ張って大丈夫かな?」

 

「いまがちがちに密度高めてあるから重いぞ?なんかこう、少し木を削るとかできないかな?」

 

そう言われても……

 

「包丁とかあるけど木には負けるだろうし……」

 

「そもそも嫌だぞ、刃物目の前にくるのは!」

 

きいきいと萃香さんが苦情を申し立てる。

 

「あ、木の密度下げれば手で折れるんじゃね?」

 

「お、そうだな」

 

と、ナイスアイデアで萃香さんを救出することができた。

木をへし折るのくせになりそうだ。すっげえ気持ちよかった。

 

元の姿に戻った萃香さんが半眼で――萃香さんにしては珍しい。

俺を見ながら苦情を申し立ててきた。

とりあえず迫力に押されて自主的に正座する。

 

「なあ、私はやめろと言ったよな?……なんで投げた?」

 

「と、途中までモーションに入ってたから……その……いちおう止めようとしたんだけど」

 

「まず、豆まきってのはなアンダースローで投げるもんなんだよ。大本は種まきを模したものだからな。……なんでオーバースロー……いや、トルネード投法で投げようとした?ん?」

 

萃香さんからかつてないほどの圧を感じる……!

そしてトルネード投法しってるんだ……?

 

「その、萃香さんが豆まきの鬼役を楽しんでおられたようなので……俺も……その……投げてもいいかなって……喜ぶかなって……」

 

「ああん?お前が豆巻いたら向こう一年博麗神社に入れなくなるわっ!?綱だぞ綱!存在そのものが追儺だ」

 

萃香ちゃんめっちゃ凄んで来る……目が完全に見開いていてガンギマリ状態な……

どうも俺が豆をまくのは相当まずいことみたいだ。

 

「鬼は外って言われなかったから良かったものの神社は一種の区切られた区画だからな。言われてたら本気で入れなくなるところだったぞ、私だけじゃなくて華扇や勇儀もな……吸血鬼はどうなのか知らないが、もしそれも入るならフランドールとかも遊びに来れなくなるぞ?いや、もしかして妖怪全部閉めだしたかもしれない」

 

「おおう、そいつはやばかったな……」

 

大人(?)連中はともかく、フランやルーミアを締め出す結果になるのはちょっとかわいそうだな。妖精もならなおさらだ。

 

「そもそもお前のスキルに言霊使いもあるんだから、うかつな発言は――」

 

「え?そうなのか?……霊夢ちゃんは俺の嫁!霊夢ちゃんは俺の嫁!霊夢ちゃんは俺の嫁!よし、これで帰ったら――ぐえっ!?」

 

「うーん、お前近頃ちょっと調子乗ってるなー?ん?捥いでやろうか?」

 

と、やや怒りをにじませ萃香さんは「お前の息子は預かった」状態で凄んできた。

 

「おうふ……すっげえ気持ち悪い」

 

強めに玉を圧迫されると吐き気を催す……優しいと気持ちいいのに不思議だな!(混乱)

 

「今日のはさすがに私も痛い目にあったからなー、片方あれば子供作れるみたいだし、捥いじゃおうかなー?」

 

「すいませんごめんなさいなんでもしますからゆるしてください」

 

「ん?いまなんでもするっていった?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってわけで、萃香さんの気がすむまで下僕状態なんだわ……」

 

と、萃香さんを抱きかかえた状態で(萃香さんは身体に手を回すように割としっかり抱きかかえられるのが好きだ)霊夢ちゃんに詳しく説明をした。

 

「アンタ馬鹿ぁ?妖怪相手になんでもするって……食われても文句言えないのよ?」

 

と半眼で――今日は半眼で見られること多いな!(さっき通りがかったリグルにも半眼で見られた)

俺に説教をする霊夢ちゃん。

 

「ま、まあ、萃香さんはそんなことする人(鬼)じゃないし」

 

「昔人骨で山できる位人食ってるはずよ、そいつ」

 

「いやー、照れるなー」

 

「誉めてないわよ」

 

「んでも昔は昔だしな。俺は今の萃香さんしか知らんし、仮に昔やんちゃしてたとしても、それはそれで妖怪のあるべき姿だしな。仕方ないんじゃね?」

 

「またアンタはそういうことを……」

 

「なー霊夢ー。こいつとヤっていい?ちょっと私の中の女が目覚めたよ」

 

「なんで私に言うのよ!?……だめよ。少なくとも人外相手は……血を吸ってるレミリアですらじわじわと底上げされてるのに、まぐわったりなんかしたら……いろんな意味で手に負えなくなるから駄目よ」

 

「ふーん……へー……」

 

「な、なによ?」

 

「わざわざ理由説明してくれるんだなーって……普段の霊夢ならそういうこと言わずにダメですませるのになーって思っただけ」

 

「た、たまたまよ」

 

「俺のたまたまはさっき人質にされてたけどな」

 

「アンタって本当に馬鹿ね!?」

 

茶化したらめっちゃ凄まれた……

ごまかすために萃香さんを撫でる。

 

「あー、気持ちいいぞー」

 

「チッ…‥まあいいわ、節分が終わるまでは好きにさせてあげる」

 

「終わるまでって、もう半日もないじゃないか!?」

 

「旧暦でなら正月よ?あんたら古い妖にとっては新年じゃない?新年来たらツケはチャラになるんだからあんたの貸しもチャラよ、当然じゃない」

 

「霊夢ちゃんすげえ暴論」

 

「立春で新年でしょ?」

 

「まあ、そうなんだろうけど」

 

ちなみに旧暦だと本来年末年始に神社(氏神のいるところ)にこもるのが正しいんだよな。あと寝正月も初日の出が出るまで起きていてそれを見てから寝るって意味であって二度寝してぐうたらするんじゃないんだぜ?

 

「ちょっと霊夢と話してないで私を構えー!時間がないんだからなー」

 

「あ、納得するんだ、まあ今日いっぱいは甘やかそうか」

 

「ま、当然ね、じゃあアンタも節度を守りなさいよ?」

 

「おうわかった。じゃあ萃香さん、一緒に飯でも食うか?なんならすこし酒も付き合ってもいいぞ」

 

霊夢ちゃんは節分の続き?をしに行ったのかな?

萃香さんと二人残された

 

「お、いいな!たまには差し向かいでってのも……いや!今日はお酒は我慢する!」

 

「えっ!?ちょっ……!?萃香さんどこか具合悪い?やっぱり吹っ飛んでどこか……」

 

「ばーか。飲んだら……その、きっと我慢できなくなるからなー?だからご飯食べて……一緒に寝よう、添い寝するぐらいならいいだろー?」

 

「そうだなー。やましいことはないし、いいんじゃね?」

 

と、軽い気持ちで返事をする。

きっと霊夢ちゃんは怒るだろうけども。

 

お酒を我慢してまで言うことだ。少しのわがままぐらい聞いてやろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を食べて

 

 

 

「くっそ、やっぱむりか!」

 

カカオを収穫し(ここまでは幽香ちゃんの力)カカオ豆にするところまでは何とか出来たんだが、それから先が難しすぎる。

この状態だと元始的なチョコレート(湯に溶かして飲む奴だ、しかもかなり味がやばい)が関の山だ。

 

さすがに現代のチョコレートは無理か……せめて萃香ちゃんの能力を借りれたらいけるんだが、なぜか知らないが俺は貸してもらえない。姿を消す系列や、千里眼、読心などもだ。

解せぬ。

 

「何さわいでんの……くっさ!?何この臭い!?料理でも失敗したの?」

 

丁度通りがかったのか霊夢ちゃんがのぞき込んできて……異臭に顔をしかめて咎めてくる。

 

「あ、いや、チョコレートを作ろうとしたんだが……ちょっと無理だった」

 

「ちょこれいと……?ああ、聞いたことあるわね、なんか甘いやつ」

 

「雑な分類だな!?」

 

そもそも俺の作る物の7割近くは甘いものだからな?全部一緒くたにされても困るんだが。

 

「にしても臭いわね」

 

「一旦発酵……まあ腐らせるからな。それはうまく行ったんだがそこからが無理だったわ、見切り発車でやるもんじゃねえな」

 

結構きつい匂いでちょっとつんと来る。

 

「アンタにしては珍しいわね?いつも準備万端整えてから始めるのに」

 

「まあ、そうなんだが季節ものだからな」

 

「季節もの?」

 

「ああ、バレンタインデーっつってな、二月の十四日にはチョコレートを――」

 

「罵恋多淫泥!聞いたことがあるわ……血汚霊屠と言う呪物に念を込めて相手に呪をかける日!それを受け取った相手は強制的に恋人になってしまうという……!そしてそれを解呪できるのが保歪吐出意……呪物の三倍の価値のあるものを贄にささげることによって解呪できるという……!ちょっとアンタ!一体誰に送るつもりだったのよ!?」

 

「微妙にあっててかなり違うわっ!?あとお礼がわりにみんなに配る――」

 

「ぜっ全員に配るって――アンタ見損なったわ!?いったいどれだけ誑し込むつもりよ!」

 

……なんだろう、霊夢ちゃんがすっごい面倒くさい。

そもそもなんだよ、その奇祭を通り越してサバトじみた風習は……

 

「いいか、霊夢ちゃんよく聞けよ?」

 

 

 

 

 

 

……青年説明中

 

 

 

 

「本当なんでしょうね?」

 

ようやく納得してくれたよ……

だいたい心縛る系の術って全く楽しくないと思うぞ。

……エロいことするだけなら別だけど。

フランとかは「全部」借りた(吸血鬼の特性を得るため)ことがあるから、その気になれば洗脳じみたこともできる「(下半身の部位)貸して!」とかいえば多分(当然だが試したことはない)借りれる。

 

まあ、フランにそう言うことする気はさらさらないが、これが霊夢ちゃんだったりしたら、俺の理性はかなりまずいことになる。

 

もし、そういうことができるようになってしまってもパンツを借りるだけにとどめようと、固く自分に戒めをかけておかないとな(パンツなら良いというわけでもないが、まあ、ほら、溜まっちゃうと……ね?)

 

「そもそもそういう意図ならこっそりと作って霊夢ちゃんに真っ先に渡すわ!まあ、説明した通り本来は確かに愛の告白イベントみたいな感じだったんだが、今では……なんだろう、若者のお歳暮みたいな感じになってる?」

 

「いや、なんで疑問形なのよ」

 

「エピソード記憶がねえもん。まあでも大体あってるはずだぜ。なんでせっかくだから作ってみようとしたんだが」

 

「そこでできるかどうかもわからないのに作ってみるという発想がでてくるアンタおかしいからね?」

 

「やらなければいつまでたってもできない、子作りと同じだ」

 

「ふうん……アンタ何アホなこと言ってるの!?」

 

「あだだだだっ!?」

 

真面目な顔でふざけたことを言ってみたら霊夢ちゃんが一瞬理解に至るまでの間があった。

この普通の顔から柳眉を吊り上げるまでの一連の動き、俺は結構好きだ。

生き生きとしてて可愛いんだよな。なお、多少の折檻は受ける(今回は耳を上からチョップされた。冬場にやられると声が出る位には痛い)

 

「やればできる、子作りと一緒だ。の方が良かっ――ぎゃああああっ!?」

 

耳削ぎチョップの後に耳引っ張るのはマジで止めて!?

ある意味最高クラスの痛さだから!

 

「アンタいい加減にしないと痛い目見るわよ?」

 

「もう見てるんですがそれは……?」

 

「ん?序の口よ?」

 

と、玉串の棒をぶんぶん振る霊夢ちゃん、それはマジでアカン奴。

 

「おーけい、わかったぜハニー、その物騒なものを――痛っ!」

 

「きもい」

 

「霊夢ちゃん辛辣ぅ!?」

 

 

 

 

ぎゃーぎゃー騒ぎながら二人で後片付けをしていく。

ころころと表情の変わる霊夢ちゃんは素が出ているのだろう、外では見せない素晴らしい可愛さがある。

チョコレートは作れなかったけど、ま、こういう日もいいわな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一日も終わり寝ようとすると、霊夢ちゃんに呼び止められた。

 

「アンタにあげるわ」

 

「え?なにこ……チョコレート!?」

 

霊夢ちゃんに渡されたのはバレンタインチョコといえばこれってかんじのハートチョコレートだ。

いやラッピングされているんだけど、形がモロハートなんだわ。

そんなことよりなんで?

 

「チョコレート渡す日なんでしょ?」

 

「いや、そうだけど……なんで霊夢ちゃんがこれ持ってんの!?」

 

「紫に頼んだのよ、ま、アンタもたまには誰かからお菓子をもらうのも――」

 

「霊夢ちゃん大好き!」

 

「ちょっ!?こらっ!落ち着きなさいっ!抱きしめるなっ!んっ、んうっ!?どさくさに紛れて揉むんじゃないわよっ!」

 

「ぐえっ!」

 

かなり強めに殴られた。いや、純粋な、純粋な気持ちが暴走しただけなんだよ!

 

「あ、わ、悪い。えっとエロい気持ちはないわけではないけどなんというか、その、感極まった」

 

「感極まるとアンタ襲うの?」

 

「というか、その、くっついてたくて……ごめん」

 

「ま、いいわよ、あんた結構甘えん坊だものね」

 

「そうか?そうかも、でも霊夢ちゃんにだけだと思うぞ、ここまでグダグダになるの」

 

うん、なんというか、確かに霊夢ちゃんが言うように甘えてんのかなあ。

 

「そ、まあ、いいわ。じゃあおやすみね。……アンタの事だから飾っておきそうな気がするから言うけど、少し気恥ずかしいからあまり知られたくないのよ、特にこの風習知ってる早苗には。誤解してきそうだし……だから今晩中に食べてしまいなさい、いいわね?」

 

「もう、歯を磨いたんだけどな……」

 

「いいわね?」

 

抵抗を試みるが強めの圧で押し切られてしまった。

 

「了解、精々味わって食べるよ」

 

「ならいいわ、おやすみ」

 

「おう、おやすみ」

 

霊夢ちゃんが去った後、なんとなく紅茶を入れて、なんとなく正座をした状態でチョコレートを食べることにした。

 

包み紙を開けると、どこにでもあるハートチョコだが……しかし、中央にホワイトチョコで文字が書かれていた。

 

「ん?なんだ?」

 

eat me……私を食べてとかいてある、そして箱の中にも何やら入っているな……?

 

「こっ……これは」

 

そのあと俺は「今晩中に食べてってつまり……そういうことか!?」(立ち上がり)とか「いやまて、これは紫さんの仕込みにちがいない」(座り)とか「でも、もし、待ってたら恥を欠かせるどころではないぞ」(立ち上がり)とか「いや霊夢ちゃんは英語読めないだろうし、そもそもこれの使い方知らんだろ」(座り)「いや、だけどワンチャン……!」(立ち)「いやこれ罠だったら気まずいってもんじゃ」(座り)「いや、もし罠でも勢いでできるかも」(立ち)「いやいやいやいや」(座り)と朝までスクワット状態になってしまった。

 

どうしてこうなったかと言うとチョコレートには私を食べて……まあ、ここまではいい。しかし問題は箱だ。箱の中には……男性用避妊具が入っていたのである……

 

これはスクワット待ったなしだよな……

 

紫さんのいたづらだろうとは思う

しかし、万に一つでも霊夢ちゃんが仕込んだ可能性がっ!

 

 

 

 

 

 

結局俺は朝までスクワットしていたのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




華扇話ももうすぐできます。

ねくすと(次は呪いとか祟りとかなんとかしてみた話)

  • 魔理沙とデートした話
  • 決戦!星海恐怖異変
  • 因幡の白兎した話
  • 屋台で駄弁るだけの話
  • 人里で遊んだ話
  • 新聞記者に振り回された話
  • 白蓮ちゃんと愉快な仲間たち
  • 神奈子ちゃんにシゴかれた話
  • かわいいクソガキに子分にされた話
  • 白玉楼で料理した話
  • 本編

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