霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!   作:みけさんわーきゃっと

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パンチラ登録者数が1400人を越えました
ありがとうございます。



誤字脱字報告者のほうてぃみんMk4様、tmtdk様、孝也様、ティアール様、蒼い胡蝶蘭様、 すかたず様。
いつもいつもたくさんの修正ありがとうございます。
ここに名前があるのに修正されていない場合、その文章はそれで正しいのでご了承ください。

霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!のチラ見せ
というネタバレ、小ネタ用の投稿もしております。
パンチラが見たいとご連絡ください(羞恥プレイ)
長くなりすぎたので分けざるを得ない。


紅魔館に初訪問した話・前編

「さあて、魔理沙ちゃんを一体どうしてくれようか……」

 

紅魔館の付近の少し開けた場所に俺は「落とされて」いた。

……前にもあった気がするが、紅魔館へ魔理沙ちゃんとタンデムで向かっていると(なお、俺は安全のため最初チルノと一緒に行くつもりだった、紅魔館から近いところに家があるらしいのとなんだかんだでチルノは結構強いので)何者かに気付いた魔理沙ちゃんが俺をパージして猛スピードで飛び去って行ったのだ。

……金輪際魔理沙ちゃんの「なら私が送ってやるよ」は信用しないことにする。

 

俺も馬鹿ではないので万一の備え(霊夢ちゃんに飛行能力を借りたり、コンパス(博麗神社を常に指す、にとりが作ってくれた)を持ったりはしてる。

お土産も持ってきてあるので最悪チルノの家にでも転がり込むということもできるだろうし、妖怪の山置き去り事件よりは絶望感は感じない。

 

 

 

 

 

だからといって魔理沙ちゃんを許すかどうかは別問題である(憤怒)

 

 

 

 

 

生足ミニスカあたりで俺の上空でも飛んでもらおうか(魔理沙ちゃんは羞恥系にすごく弱い)

まあ、それは置いておくとして(あくまでも後回しなだけで何かしらはする、絶対にだ)さっき上空から紅魔館は見えてたので、多分この道を道なりに行けばたどり着くとは思うんだよな。

 

魔理沙ちゃんが「飛んでいくと楽しいんだぜ」とか言っていたので絶対に徒歩で向かおうとは思う。

そも、人んちの上空飛ぶとか怒られるだろうが。

 

お土産の確認(よかったひっくり返ってない)をして道なりに進む。

しばらくすると視界が開け、巨大な洋館が見えた。

 

「おお……」

 

……なんというか赤いな。

屋根だけかと思えば全体が赤レンガで作ってあるようだ。

紅魔館の名前は伊達ではないということか。

とりあえず玄関(と、言うより門だな)に向かうことにしよう。

 

さすがにここまできて何らかの妖怪の急襲を受けることも無いだろう、とおもってのほほんと歩いていると尻があった。

 

何を言っているかわからねえと思うが、俺もどう説明していいのかわからない。

 

俗にいう壁尻状態とでもいおうか、生け垣の中に上半身が突っ込まれていて尻がこちらに突き出されている感じだ。

本来の意味での壁尻ではないので、抜けようと思えば抜けることが可能なのだろうが、尻が突き出ているその状態でまったく動きがない。

 

ウ=ス異本ならこのまま何事も無いように尻をもてあそぶのだろうがさすがに人んち(屋敷)まできてやることでもないだろう(混乱)

 

頭がどうにかなりそうだ……

 

とりあえず、観察する。

まずは女性のようだ……スリットの入ったロングスカートだから直接下着が見えているわけではないので確実にそうとは言い切れないけど、まあ、普通は女性だろう。

……これで男だったら普通に全力でケツキックするかもしれない(八つ当たり)

 

脚の方も見えていて、ごつごつしてないようだし、ほぼ女性だろうけど……引き締まったいい肉がついている。

この尻が門番だっていうなら、それなりに使うだろうし鍛えてあるのは間違いないな。

 

……さらに観察する。

うん、引き締まったいい尻だ。

そっと近づいてみる。

うん、女性だろうと思う。

そう思ってもう一度尻を確認する。

うん、スポーツマンのいい尻だ。

 

これ以上観察していたら変な気を起こしそうなので(「スポーツマンヒップにもっこり!正々堂々とやらかすことを誓います!」と宣誓したくなるぐらいのいい尻だ)声をかけてみる。

 

「あのー、すいませーん」

 

……しばしの静寂。

 

「ふぁ!?ね、寝てませんよ!」

 

「寝てたんかい!?」

 

思わず全力で突っ込む、ウ=ス異本なら別のもの突っ込まれてんぞ!?

声を聴く限り女性のようでそれはそれで一安心だ……男の尻にむらっときたとか死にたくなるからな……

 

しかし、よくこの体勢で寝れるな……?

 

「えっと、はまって抜けなくなったとかですか?」

 

それなら助けましょうか?尻つかむけど(外道)

 

「あ、いえ、ころんじゃたのはころんじゃったんですが、思ったよりここあったかくてつい……」

 

「ついで寝る場所じゃない」

 

思わず真顔で返事してしまったわ!あれだ、幻想郷名物エキセントリックな人(失礼)だな?

そして、そういう人は妙に可愛かったり美人だったりするので、そこだけは期待できる!(重ね重ね失礼)

 

「えっと、とりあえず、出てきてくれると嬉しいんだけど」

 

流石に尻と会話を続けるのもなんだと思うしな、いや、恐ろしいことに不満はないぐらいいい尻ではあるが。

 

「あ、そうですね、ちょっと後ろ危ないですよ」

 

「お?おお……おおっ!?」

 

声をかけられて、俺が一歩下がると「すぽーん」て感じで飛び出してきて空中でひねりを加えて、俺の正面に着地した。

ちょっとキメポーズしてる気がするな、ノリがいいのか?

……いま、注視してたらパンツ見えたかもしれないのに惜しいことをした。

 

目の前に降り立った女性は。うん、まごうことなき美人さんだ。

服は……中国?って感じだが、人民服にしろチャイナドレスにしろ、なんか微妙に違う感じである。

洋装を取り入れた華人服って感じか?

 

「お見苦しいところをお見せしましたお客様。手合わせですか?それとも紅魔館に御用でしょうか?あ、私はここの門番兼庭師をしています、紅美鈴といいます」

 

……名前からして完全に中国人だよな?え、この子も外来人か何かなのか?

 

「フランに招かれてきたんだが……そういえばいつ来るか細かい指定まではなかったな」

 

「妹様に……ですか?」

 

怪訝そうな顔になる美鈴ちゃん。

 

「妹様?フランのことか?、あ、俺はにの――」

 

「妹様をたぶらかして何を企んでいるっ!?」

 

美鈴ちゃんの警戒度がいきなり頂点なんですけど!?

おいおい、待ってくれよ!俺は幼女に誘われてその実家にノコノコと現れたただの怪しい青年だぜ?…………

 

 

 

 

 

そりゃ警戒されるわっ!?

 

 

 

 

 

 

今のたとえが何一つ間違ってない時点でもう通報待ったなしである。

それどころか自衛のために害されても仕方ないレベルだと思うぞ、……いや、やばくね?

 

「いやいやいや、お菓子あげて仲良くなったんだよ!」

 

「なるほど、それが貴様の手口かっ!」

 

嘘も間違ったことも言ってないのに誤解だけがうずたかく積みあがっていくっ!?

 

「違う違う!そうじゃ、そうじゃない!」

 

「問答無用!この私がいる限りはこの紅魔館の門はくぐれないと思え!」

 

「ぬおっ!?」

 

打拳から弧を描くように掌打!直撃を避けるため防ぐというか腕に当ててしのぐ(超痛い)華扇ちゃんのような動きであり、見たまんま中国拳法のようでギリ動きがわかって何とか……!そして……

 

「あぶねえ!?」

 

ひやっとする感覚にしゃがみこんでよける、幻想郷に来て数度命の危機に陥った結果、間違いなく殺気というものを感じれるようになったと思う。

側面へ回りながらハイキック……食らってたら間違いなく後頭部のやばそうなところに当たったはずだ。

 

……やべえぞ。おれはしぶといのには定評が(霊夢ちゃんを筆頭に華扇ちゃんや魔理沙ちゃんや文、なによりも俺をボコボコにしてくる幽香ちゃんのお墨付きだ)あるが、攻撃なんぞ棒を振り回すぐらいしかできねえからな。

さらに言うなら今は棒すらない

 

「とりあえず待って!落ち着いて美鈴ちゃん!」

 

「軽々しく名を……呼ぶなあああああっ!」

 

裂帛の気合と共に飛び掛かってくる美鈴ちゃん、逃げようにも後ろを見せる方が危険だと判断して、責めて致命傷は避けようと身構え、衝撃に備える。

硬く筋肉を収縮させ、目をつぶり衝撃に備える…………?

 

「何をしているの、めいりん?」

 

だが俺の前に現れた何者が美鈴ちゃんの脚をつかんで軽々と攻撃を止めた。

まだ日中なせいか黒い外套みたいなのを身に着けていて一瞬「誰?」と思ったが、特徴的な帽子(ナイトキャップ?)は間違いなくフランである。

 

ぅゎょぅι゛ょっょぃ

 

フランってこんなに強いんだな!?

とりあえず、これで誤解も解けるだろうし一安――

 

「い、妹様。お放しください」

 

「何をしているのときいている!」

 

「あああああああっ!!」

 

ちょっ!?

フランなにしてるんだ!?掴んだ足を手が食い込むほどに強く握りしめてる!?

 

「ちょ、フラン落ち着け!」

 

宥めるが聞く耳を持たない。

 

「妹様は騙されています!このような怪しい男なにをたくら――ぐああああっ!」

 

「もういい」

 

と、フランは美鈴ちゃんを投げ捨てて底冷えのする声で告げた。

 

「お兄様を侮辱するなら、めいりんはもういらない」

 

そう言ってフランは美鈴ちゃんをうつろな目で見据えたまま手で何かを握る動作を――

 

「フラン!」

 

フランにタックルするように抱きしめる。

フランの能力がどんなのかはいまだによくわからないが、目か手か、そのあたりの動作が必要な気がした。

だから俺はフランを胸に抱きしめて視界と身動きを封じたわけだ。

 

……幸い、俺がやられるようなことはないみたいだ……

 

めいりんちゃんには手で動くなと指示を出す。今は刺激しないほうがいい。

 

身体の緊張をときフランをなだめる……ちがうな、うん、まずは感謝だ。

 

「ありがとうなフラン。俺を守ってくれて、俺のために怒ってくれて」

 

「お兄様?」

 

俺は怖い。

フランが怖い?いや、違う。

フランが将来後悔するのが怖い。俺のせいでここで美鈴ちゃんを殺してしまったりしたら……後でそれを後悔したら……

俺のせいで泣くようなことがあってはならない、それはあるいみ死より重い罪だと俺は思う。

 

だからフランの目をしっかり見て話す。うん、正気とは思えないぐらい暗い目をしている。

たぶんこれが初めて会った時に言っていた「勝手に怖いことする」状態なんだろうな。

治し方はわからない、俺にも攻撃が向くかもしれない。

 

だけど、こんな目をしたフランをほおっておけるわけがない。

 

「フランは人のために怒れる優しい子だな。ありがとうな」

 

胸に抱きしめたまま、フランに声をかける。

フランは悪い子ではない、それを俺は知っている。

 

「……そんなんじゃ、お兄様がいじめられててかっとなっただけ」

 

「まあ、そのへんは俺もある意味悪かった。先ぶれぐらい出しておくべきだったし誰かとくれば……にゃろう……!」

 

「?どうかしたのお兄様?」

 

俺の腕の力が妙な感じで込められたのを不審がってフランが

 

「あ、いやまあちょっと思うところがあっただけだ」

 

そもそも当初の予定通りチルノとくれば全く問題はなかったし、仮に魔理沙ちゃんときたとしても、途中で別れなければ話位はできたと思う。

つまり魔理沙ちゃんがめっちゃ悪い(矛先が向かった)

お仕置きのランクを一つ上げてもいい気がする。

 

……ノーパンあたりか……!

 

「なにかお兄様からみなぎってる気がする……?」

 

「はっはー、気にするな……だいぶ落ち着いたか?」

 

「えっと……うん、お兄様の腕の中は抱きしめられると地下室と同じ真っ暗だけど寒くないの!とってもあったかくて大好きだよ!」

 

「おう、そうか、光栄だな」

 

地下室ってなんだ?まさか閉じ込められてんのか?

まあ、それは後からちゃんと確かめよう。

 

「ごめんなさい、お兄様」

 

「ん?かっとなっちゃったのは俺のためみたいだから俺に謝る必要はないよ?でも、美鈴ちゃんには謝ろうな?」

 

「……めいりんも悪いよ?」

 

どうも美鈴ちゃんには素直に謝りたくないようだ。

だけど俺はフランは本当はわかっていると信じて諭す。

 

「そうだな、話を聞かなかった美鈴ちゃんも悪いな。でも話を通さなかった俺も悪い。俺も悪いから、フランは俺に何をするのかな?」

 

「違っ……!お兄様は悪くないよ!おうちに来てくれるっていって、来てくれたんだもの!」

 

「じゃあ、美鈴ちゃんも悪くないよ。美鈴ちゃんのお仕事は門番だから。怪しい人間は通さないのがお仕事だから……」

 

「お兄様は怪しくないよ?」

 

フランが言ってくれるのはすごく嬉しいんだけど客観的にみると俺怪しさの塊だからな……正直下手な怪異よりよっぽど怪しいぞ。

 

「フランは優しいなー。でも世間一般じゃ俺は十分怪しいんだよ。だから美鈴ちゃんは間違ったことしていないよ」

 

フランを撫でて軽く抱きしめる……なんか甘い匂いがして俺も心落ち着くな。

 

「でも、そうしたらお兄様おうちに入れない…‥」

 

ああ、フランはそれが心配だったのか?

 

「だから俺が悪かったから、怪しくないようにやり直すんだよ。美鈴ちゃん!」

 

「あっ、えっ?はい!?」

 

いきなり話を振られて混乱してるな。まあとくには問題ないだろう。

 

「俺、前々からフランドールに紅魔館にくるように誘われてたんだ。で、俺は博麗神社で霊夢ちゃんの世話になっている外来人で、パチュリーちゃんも俺を知っている。確認を取ってくれないか?」

 

「えっ?っとその、妹様が通せと言うなら……」

 

「いや、それだと俺が怪しいのはかわらないしな、一応俺の事を知っている大人に確認してもらったほうがいいだろ?」

 

まあ、筋は通さないとな、ちょっと俺も調子乗ってた感はあるな、どこ行ってもそれなりに馴染めたから。

 

「わかりました、少々お待ちください」

 

そういって館に消える美鈴ちゃん。

 

……フランと二人きりになったので…………

 

「というわけで来たぞフラン!」

 

と、いつもの調子で声をかける。

 

「ふえ?」

 

はっはー、落差についてこれてねえな?

俺は深刻なシリアス継続不能の不治の病にかかっているのだ。

 

「ん?どうした?」

 

「お兄様、怒ってないの……?」

 

「怒るわけないだろ?なんでだ?」

 

「めいりんに酷いことしたから」

 

「それだ」

 

「ふえっ!?」

 

そう、ここが重要。

 

「フランは今酷いことって言ったよな?」

 

「え、うん」

 

「酷いこと……悪いことをしたって思えてるんだから、あとはフランならわかるよな?」

 

「え……うんっ!」

 

すこし視線をさまよわせて、思い当たったのか満面の笑みで返事を返してくれる。うん、可愛い。

 

「前も言ったけど、ごめんなさいするなら俺は許すよ、他の誰が許さなくても俺は許すからな」

 

「うんっ!」

 

「ま、美鈴ちゃんも許してくれたらもっといいけどな」

 

フランの頭を撫でながら言う。

しかし、このナイトキャップ的なのなんだろうな……?外套も邪魔だし…‥

フランのすべすべの髪の毛やぷにぷにのお肌を堪能できないではないか!(変態)

 

「うーん」

 

「どうしたのお兄様?」

 

「いや、これ邪魔だなーと思って。脱げないのか?」

 

「え?お兄様私を脱がせたいの?いいよ」

 

言い方ァ!?

一昔前のコメディだったら確実に誰かに聞かれてんぞ!?

あと、いくらお子様マインドでももっと警戒すべきだぞ、フラン。

 

「あー、まあ意味はあってるけど言い方に気を付けような?」

 

俺が死ぬからな!と心の中で言ったあと周囲を確認して美鈴ちゃんが戻ってきてないことに安堵する。

聞かれてたりしたら第二ラウンドが始まってしまいかねないからな。

 

「でも、おっぱいとかぱんつとか男の人は見ると嬉しいって聞いたよ?」

 

「間違ってはないけど誰だそんなこと言ったの!?」

「パチュリー」

 

「またパチュリーちゃんか!?絶対ムッツリだろ!体つきもさり気にエロいし!」

 

パチュリーちゃんダボい服のせいでわかりづらいけどかなりいい肉ついてる。

ちょい太目ぐらいの触ってて一番気持ちのいいフカフカ具合だと思う(酷)

 

「むっつり?」

 

「ああ、パチュリーちゃんはムッツリスケベだ」

 

力強く断言する。

 

「それはともかく、いいよって言うならとりあえず帽子だけでも脱がせようかな」

 

さすがにこの外套的なものは日よけだろうし、念のため安全マージンを取っておこうと思う。

 

「ん、お兄様が脱がせる?私が自分で脱ぐ?」

 

だから言い方ァ!?

とりあえず美鈴ちゃんはまだ戻ってきてない。セーフ!

 

戻ってくるの遅いんだけどもしかしてパチュリーちゃん読書モードに入ってるんじゃねえだろうな?

そうだったらなかなか現世に引っ張り戻すのには骨が折れるぞ?

 

「じゃあフラン、帽子とってみようか」

 

「うん!」

 

満面の笑みでいそいそと帽子を脱ぐフラン。

キラキラとした金髪がまぶしい。

 

……パンツ脱いでみようかとか言っても同じようにしそうでお兄様将来が不安である。

まあ、ほら将来育ってたらセーフ、500歳こえてるし合法だよな?(虚空に問いかけ)

 

とりあえず益体もないことを頭から振り払いつつフランを愛でてみる。

 

「おー、さらさらで気持ちいい髪の毛だな!ずっと撫でていられるぞ」

 

「えへ、本当?嬉しい!」

 

まあ、だからといってずっと撫でてたら頭髪に深刻な影響が出そう(それぐらい気持ちいい)なのでどちらかと言うと手触りを楽しむ感じでそっと添える程度にしておくが。

 

………………………………流石に遅くね?

いや、読書モードのパチュリーちゃんは確かにちょっとやそっとじゃ反応しないけど先っちょ摘まむとかしたら反応するよ?(非道)

 

「おそいねー」

 

フランも焦れてきているようだ。

 

「そうだな、他に大人の人っていないのか?話の分かるような」

 

流石に妖精メイド(さっきからちらちらと様子を見に来ている、さすがにフランがいるので近づいては来ないようだ)に頼んでもダメだろうしな。

 

「んっとー、咲夜がいるよ」

 

「咲夜?」

 

「メイドの一番偉い人」

 

ん?それって時々人里で見る……

 

「銀髪のメイドさん?」

 

「うん、咲夜の髪の毛は銀色だよ」

 

めっちゃ脚の綺麗なメイドさんで、正直人里で見たときはなんでメイド!?と二度見したあと脚をガン見した覚えがある。

スカートの長さも絶妙であの時ほど突風に期待したことはない。

なんなら靴底すり減るぐらいに強烈にすり足したかったぜ……

 

「ああそれなら話も通じそうだな」

 

すごいクールそうな印象はあるけど、どことなく可愛い印象も感じたんだよな。

 

「呼ぶ?」

 

「そうだな、このまま美鈴ちゃんを待っててもいつになるかわからないしな」

 

メイド長(?)ならその辺の妖精メイドに声をかければすぐ来てくれるだろうし――とおもってるとフランはその場で「さくやー!」と呼んだ。

いや、そんなことより妖精メイドに……と口出ししようとすると――

 

「お呼びでしょうか、妹様」

 

目の前に銀髪メイドが現れた!

 

……は?

 

あ……ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

 

「フランが咲夜と呼びかけたと思ったら いつのまにかメイドが目の前にいた」

 

な、何を言っているのか わからねーと思うが、おれも何が起きたのかわからなかった……

……ん?ということは

 

「瞬間移動か時間停止か?」

 

「うん!咲夜は時間を止めれるんだよ!」

 

なんたるチート!

最強クラスの能力じゃんよ!すくなくともその辺のメイドが持っていていい能力じゃないと思うんだがな?

 

「お見苦しいものをお見せしました、お客様。妹様、ご用件は?」

 

「お兄様を中に入れたいの!」

 

「……なるほど、客間でよろしいでしょうか?」

 

「いつも魔理沙が来るところ?うんいいよ!」

 

魔理沙ちゃんはフランと割と仲がいいのか?

 

「ではこちらへ、どうぞお客様、紅魔館へようこそ」

 

とすげえ事務的に応対される。

まあ、あやしいっちゃあやしいしな……

 

「えっと咲夜……ちゃん?」

 

「…………咲夜、あるいはメイド長とお呼びくださいませ」

 

硬いなー……しごとなんだろうけど、こう、もっとフレンドリーにならないのかな?

 

「差し支えなければ咲夜ちゃんでいいかな?」

 

「……お客様が望むのであれば」

 

「じゃあそれでたのむな、咲夜ちゃん」

 

「了承いたしました」

 

その後しばし無言で歩を進める。

うん、俺は静寂苦手だわ……

 

「そういえばフラン、俺が来ること誰かに言わなかったの?いや、俺も大分来るって言ってから間があいたけど」

 

「お姉さまと、咲夜には言ったよ、あ、咲夜!お兄様がおかしくれたんだよ!」

 

「伺っております、ただもう少し……お若い方かと」

 

まあそうだよな、自分の年齢すらわかんねえけど少なくとも小学生とかではないわな。

フランにお菓子あげて仲良くなるのが許されるのって小中学生ぐらいか逆におじいさんとかだろうな。

それ以外では犯罪臭がするよなあ……(なおおじいさんでもフランより若いという事実)

 

「パチュリーちゃんからは何も聞いてなかった?」

 

咲夜ちゃんに確認を取る。

 

「いえ、何も」

 

「連絡不足かー、不審者扱いされるわけだ」

 

そもそも連絡方法が少なすぎる&不確実すぎるからな。

魔理沙ちゃんはここに来ることあるみたいだけど、頼んでも「忘れてたぜ!」とか言ってきそうだし、チルノも言わずもがな、霊夢ちゃんはたぶん「面倒」で切って捨てると思う。

……どうしろと!?

 

唯一の希望は大妖精だが多分紅魔館みたいな怖そうなところには近寄らないと思う。

たのんだら頼んだで「だ、大丈夫です!」とかいって頼まれてくれるんだろうけど……今度頼むか!(外道)

 

「そういえばお姉さま?とやらに挨拶とかするべきかな?」

 

「おそらくですが後ほどお茶に誘われるかと思います」

 

「こういうところのお茶って本格的そうだな……と、そういえばお土産あるんだった、ちょっといいか?咲夜ちゃん」

 

「なんでしょうか、お客様」

 

リュックから河童の玉手箱を出して……うん、さすがにとりが言うだけのことはあるな。

ジャイロがどうとかよくわからんけどひっくり返しでもしなければ中身が綺麗なままという謎の箱である。

 

「手土産だ、本当は本格的なケーキでも作りたかったんだが今はそれが精いっぱいなんでな」

 

渡したのは積層ケーキ。ミルクレープをクリームでデコレートしてホールケーキっぽくしてある奴だ。

スポンジ焼く設備がなくて次善の策でこうなった。

ここ西洋風だし、紅茶かコーヒー出てきそうだし合わせてみたぜ。

 

「頂いておきます。お客様は料理を?」

 

「あー、まあ趣味程度にな。飯よりもおやつの方が得意な感じだが」

 

一応飯も人並みには作れる、ただ俺の味付けはすこし醤油に重点が置かれているため結構評価が分かれる。

徐々に万人向けの味付けに寄せてはいるけど、それでも少々塩気がきついみたいだな。

 

「なるほど、あ、こちらが客間でございます」

 

通された部屋は……博麗神社の離れぐらいでけえな!?

一部屋でこれか!紅魔館はでかすぎないか?

 

「ありがとうな、咲夜ちゃん」

 

「では」

 

「お兄様お話しよーっ!」

 

咲夜ちゃんが辞して客間に二人になるとフランが外套を脱いで俺にダイブしてきた。

ぷにぷにぬくやわこい幼女の体温にちょっとほっこりする。

 

正直呼ばれたからきたけど完全にノープランなんだよな、現代と違ってゲーム機とかもないし。

……霊夢ちゃんがチンチロとかしてたのを見て(そして賭けてたのを見て)愕然としたもんだ。

だが、霊夢ちゃんと魔理沙ちゃん、二人とも美少女なのに妙にしっくりくる姿だった。

 

ただ、行くと言ってしまった手前放置もできないし、何よりフランが楽しみにしてたしな。

なのでお話しようと方針を示してくれたのはありがたい。

 

「このまま?」

 

「うん!きょうはお兄様私の物ー!」

 

と、しがみついたままなのはご愛嬌と言ったところか、俺はフランの頭を撫でながら話を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アンケート更新してありますが
次回は当然続きです。

感想が増えると多分早くなるかも(ネタ作りやすくなるため)
あとここ好きも結構参考になってます

お気に入り、ご意見、ご感想、評価などお待ちしています。
とくに感想を返したり、感想に合わせて、ちょろっとづつ作品の事を語るのは好きです。
あとここすき機能も見てると結構楽しいです。
感想が少ないと覇者の証探しに行きます。

お気に入りや評価は増えてるの見てるとエモいです。エロいじゃなくてエモいです。
モチベーションアップにご協力ください。
感想、評価、お気に入り増加等で少し早くなります。

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ねくすと(次は呪いとか祟りとかなんとかしてみた話)

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