霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して! 作:みけさんわーきゃっと
感想どうもありがとうございます。
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ありがとうございます。
現在いろいろありまして投稿が遅くなっております。
書くのはやめませんので気長にお待ちください。
天子バトル過去最高の長さと書き直しになっております。
バトルまでいかなかった話から数えて20000文字は超えております。
これに加え中継もあるので相当ボリュームがあります。
みけさんは通常書いた分の5~7倍ぐらい書いては消しをしているので……
だれだ天子と闘うって決めたの。
時系列的にはかなり後のほうです。
天子の口調は原作でも安定していないので緋想天をベースにしております。
思った以上に緋想天ではお嬢なしゃべり方です。
また中継場面がないのでやや大味に感じられるかもしれません。
がとりあえずお待たせしすぎなので分割してでも出しておきますね。
誤字脱字報告者のμηδέν様、トッシュ様、芋名月様、ティアール様、トリアーエズBRT2様、提督様、はにワ様、榴丸様、tmtdk様、雪火/雪音様、64b様、ND様、すかたず様、reira様、KYOUJI様、名無しの過負荷様、ちりめん山椒様、クオーレっと様、果汁先輩様、monkey様、Toushiro様、ねこ大好き様。
いつもいつもたくさんの修正ありがとうございます。
ここに名前があるのに修正されていない場合、その文章はそれで正しいのでご了承ください。
霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!のチラ見せ
というネタバレ、小ネタ用の投稿もしております。
パンチラが見たいとご連絡ください(羞恥プレイ)
「やっときましたね、まちくたびれましたよ」
「おう、すまんな
あと、各種マントラや補助魔法を盛っておいた。
やれること全部やっても勝率は低い。
何度も言うが俺、人間だからな?
「まあ、いいですよ、準備は大切ですもの。それと私の名前は「てんし」ですの。「てんこ」じゃありませんよ、何度言ったらわかるのですか」
「そういわれても、天子は天子だしなあ……」
「あなたは本当に……!」
てんしって読み方以外なら俺も普通に呼んだかもしれねえけど、てんしって言ったらやっぱり天使のイメージあるじゃん?俺の中じゃそういうのは霊夢ちゃん(優しいとき、ただしレア)なんだよなあ。
霊夢ちゃんって時々やばいくらい抱擁力あんのよ。霊夢ちゃんたぶん二十歳いったかどうかだと思うんだがなんというか白蓮ちゃんより甘えたくなるから相当のもんだぜ。
「まー、いいじゃん、天子が勝ったらあらためてやるよ」
「……それと、私の専属料理人になりなさい」
「無理」
「え?」
ズバッと切り捨てる。俺の料理はいろんな人に食わすためのもんだし、またそれが楽しく、生きがいでもある。
まさか即断されるとは思ってなくて少しあっけにとられたようだな。
「さすがに専属とか無理だろ、だいたい天子、おまえ食材そろえてこれるのか?せいぜいが月一ぐらいなら俺の持ち出しでいいぞ」
専属料理人とか言われても食材がねえなら俺は大したもん作れねえしな。
あくまでも潤沢な食材と調味料あってのことだ。
「重ね重ね小憎らしいですね……まあ、最初はそのくらいの要求でいいとしましょう」
「まだ要求増やすのかよ、でも、まあ、俺に勝てたらだけどな」
「はっ!下人風情が笑わせてくれますこと!」
互いに示し合わさずとも戦闘開始位置に移動する。格闘大会とかではありえないが幻想郷での戦いは大抵数十m離れたところから開始する。まあ弾幕だし、遠距離戦メインだもんな。
ちなみに今回のルールは戦意喪失で負けという単純なルールだ。この場合の戦意喪失には意識を失うなども含まれる。
弾幕、スペルカードは使用不可だが、道具や能力や術は使ってもいい。
いろいろできる俺に有利なようだが、要石と緋想の剣が使える時点で俺が何を使ってもいいぐらいのパワーバランスだと思うのでこの際気にしない。
「覚悟はいい?」
「天子こそな!」
そして戦いの火ぶたが切られたのであった。
「カナメファンネル!」
「メテオリックオンバシラ!」
ズゴオオオオオオオオンン!!
初手、牽制で飛ばしてくる要石を上空から飛来させた御柱で叩き落す。
え?スペルカード禁止じゃないのかって?
スペルカードと同じ名前なだけでやってることは特殊能力というか術だ。
実際カナメファンネルもメテオリックオンバシラも弾幕が飛ぶのではなく石と柱の物理のぶつかり合いになっている。
「生意気!」
天子が悪態をついた瞬間。自分の足元に御柱を呼び出す
「オンバシラキャノン!桃白白!」
謎の技名だが、射出した柱に乗って一気に間合いを詰めるだけの行動だ。
なんだかんだ言って遠距離戦は天子に分があるからな、俺はあくまでも格闘メイン、得意距離は近距離からせいぜい中距離だ
「いいのかしら?私は弾幕だけの女じゃなくてよ?」
「やってみるさ!」
「ならいくわよ!」
天子の大振りのテレフォンパンチ。
簡単にさばける攻撃だが、間違っても受け止めようとか思ってはいけない。
ガードの上からでも十分なダメージを与えてくるし、なんだったらガードごと粉砕されてしまう。
攻撃力と防御力が天子……いや、天人全般か?は振り切れているのだ。
だが、このぐらいなら――
「流石に俺をなめすぎじゃねえかな!」
天子の腕が伸びきる前にこちらから間合いを詰めて、右手で天子の右手を斜め下に払う。
そのまま俺は体を回転させて――
「なっ!?乙女の胸に尻をぶつけるなっ!!」
「どこに乙女がいるんだよ!がっちがちじゃねえか!」
天子に貼山靠をぶちかます!
鉄山靠と言ったほうが通じるかもしれないな。
背中や肩で相手を吹っ飛ばしているイメージのある技だが、本来はもう少し地味でどちらかというと「崩し」の技である。
相手の体にこちらの体の一部をぶち当てて体勢を崩す技なんだ。もちろん当て方次第では吹っ飛ばせるけど、派手に吹っ飛ぶのは衝撃が運動エネルギーとして逃げているので実は下の下なんだ。
華扇ちゃんとかは吹き飛ばす時も斜め下に巻き込むようにして地面にたたきつけるように吹っ飛ばすからダメージがやばい。
で、まあ天子との身長差もあって尻を天子の胸板にぶつけるような形になったわけだ。
……いや、別に天子にセクハラしたいわけじゃねえが、幼女並みに胸がねえんだが……下手するとクラウンピースよりねえぞ?
とはいえ流石にガッチガチということはなく、女の子っぽい感触(でもやっぱり固めではある)ではあるが。
益体のないことを考えつつも鍛錬通りに体は動く。
手を払われて胸を回転されながら押された天子は斜め下に向かって重心が崩れている。
俺は左手で右手をでこぴんの要領で引き絞って、前に重心の崩れた天子にカウンターのように叩き込み、後方に吹き飛ばす。
さらに!
「オンバシラ!」
天子の真後ろにオンバシラを出現させ――
「もういっっちょおー!」
「うぐっ!」
崩拳でオンバシラと挟み込んで――
「仙気……発勁!!」
発勁も超常的な技ではなく「当ててから体重移動などにより内部に打撃を叩きこむ」技で、意外に簡単にできる。
もっとも今回は超常的な仙気も一緒にぶち込んでいるが。
ビシッ!!
天子の背後のオンバシラにひびが入る。
天子は「うおぇぇぇっ!」と間違えても女の子が出してはいけないうめき声をあげている(吐いてはいない)が――
「うぉぉぉぉっ……気持ち悪いっ!」
「うおっと!」
武術的な動きではなく「あっちいけ」的な適当に手をぶん回す動き、慌てて後ろに飛び退り間合いを取る。
ぶん回した手がオンバシラにぶちあたると、オンバシラが爆発したように飛び散って崩れ去る。
罅入ってたとはいえ相変わらずやべー力してるな!?
「あー、気持ち悪かった。ちょっと!お昼ごはん出たらどうするつもりよ!」
「いや、まあ天子がこれで仕留められるとは思ってはいなかったけどよ……」
ちなみにこの仙気発勁、中妖ぐらいでも爆散して死ぬ。
俺は一応人間なので仙気をためるのに結構時間(というか月単位)必要だから滅多に使いはしないのだが――
しかしそんなのを食らっても「ゲロ吐きそう」レベルで済む天子はどんだけなんだよと少しぼやきたくはなる。
「この程度で私をしとめるつもりだったの?言っておくけどダメージってほどのものはないよ?」
「重々承知だ!もういっちょ行くぞ!ふっふっふっ!せいりゃ――ぐわっ!?」
「弱い!そして脆いわね!」
肘うち、追い突き、通天砲、虎殴子のコンビネーションに、普通に頭突きで割り込んできやがった!
軽量級相手ならほぼほぼ確定で決まる連携だが、天子は殴られながらも何の痛痒も感じない動きで頭を差しだしてきた。
……頭蓋ってのは相当硬くて、特に技のでかかりなど威力の乗ってないときに叩いてしまうと自分のほうがダメージを受けるのだ。
「そろそろ私も仕返しするよ!」
今度は天子からのラッシュ、天子は小憎らしいが美少女ではあると認めよう。
――だが動きが獣じみている。
ただただフィジカルの強さを生かした大振り、大薙ぎ。
一瞬四つん這いになったかのように地面に手をついての地を這う水面蹴り。隙が大きいそれを回避して踏み込もうとした矢先――!
どむっ!
「ぐっ……!真空片手駒かよ!?」
俺が踏み込んだのを見て取った瞬間、天子は逆側の手を地面につけてそこを支点にさらに回転、踏み込んだ俺は見事に迎撃されてしまう。
天子の繰り出す技は武術の様に体系立てられていない。
その時、その場で本能的に技を繰り出してくるので対処が難しく、また隙を狙っても超反応で迎撃されてしまうことも多い。
わかってはいたがひたすら厄介だな!
吹っ飛んでたたらを踏んだ更に追いすがって殴る蹴る。喧嘩殺法というか、雑な戦い方だが反撃の暇がねえ!
「思ったより効いてない!?なにか仕込んでるね!」
「目ざといな!天子!」
今日の俺の姿は真っ黒の道服だが、これは闇を物質化するまで濃縮した闇の衣である。
維持にコストのかかるタイプなので面倒なのだがルーミアの能力でかなり省エネで使えるので決戦用魔法としては破格の使い心地だ、精神耐性がかなり下がるのと生命力を奪われる感じで呪われるという欠点と、閃光系魔法などではがされてしまうという弱点はあるが、閃光系はめったなことでは見ないし、光の玉なんか持ってるやつにもであったことはねえしな。
重さは無きに等しいが防御力で言えば鉄の鎧以上にあると思う、あと冷気や暗黒魔法、邪気などに非常に強い耐性がある。
「なら壊れるまで叩けばいいよね!」
「脳筋な解決方法っ!?」
天子のラッシュが続いて体勢を立て直す暇がねえ、アレだ、空中コンボを延々と入れられてる感じで身動きがとれねえんだわ。
多少強引にでも仕切りなおす必要があるな……
「わが身を羽に」
天子の回転中段蹴りに合わせて軽量化の術をつかい、天子の想定より遠くまで吹き飛ばされる。
おかげで追撃のハイキックはすかったようだ。
「ふう、やっと動ける……」
「降参?」
ふぁさっとスカートをひらめかせながら(灰色のボクサーパンツ、色気がないな)余裕の表情でこちらに降参かと問いかけてくる。
「はっ、馬鹿いえまだやれることは山ほどあるんだぜ?」
俺の借りれる能力は10。まだ見せたのは神奈子ちゃんの能力だけである。
といってもルーミアの能力のようにいくつかはパッシブな能力だからそこまで引き出しが増えているわけじゃないけどな。
「じゃあ、見せてもらいますね!」
今度は天子からの仕掛け。相変わらずのテレフォンパーー
「うお、やべえっ!?」
「良くかわしました!いうだけのことはありますね!」
手に要石を装備?してドリルのように回転させて攻撃してきやがった。
攻撃範囲が広くなったんでかわすのがぎりぎりだった。
「可変合体ロボの二号機かよ!」
「?よくわかりませんけれど、まだまだ行きますよ!」
「くっそ!厄介な!」
相変わらずの見えている攻撃だがさっきまでとは一つ大きく違うところがある。
要石パンチがドリル状に回転している攻撃だということだ。
え?わかりきってるって?いやいや、多分わかっちゃいねえぞ?
回転運動の厄介なところは「巻き込む」ってとこだ。
服などの一部が触れただけで、体全体持っていかれる可能性がある。
っていうか相手が天子なら、そうだと思っていたほうが間違いないと思う。
かといってなんとか物で止めようにも、ドリルが穴あけに使われるように貫通力は非常に高い、これも悪手だ。
なので受けも止めもできず回避するしかないというのがひたすら厄介すぎるんだ。
まあ、といっても手の先っぽにしか要石がついてないんで天子の腕を払ったり――
「それはさっきやられたから覚えた!」
「しまっ!?」
捌きにいった俺の手を腕全体を内側に絞り込むようにして捌く天子。
そして回転する要石に巻き込まれ俺の左腕が千切れ飛び――
「はっ!死にぞこないの力ってワケ?いいね、手加減が必要なくて!」
そして再生した。
「もともと加減なんかしてねーだろーがよ、普通千切れたらどうしようもねえぞ?」
「それぐらいの保険はかけてくるでしょう?それに、あなた強いじゃない。幻想郷でも上から数えたほうが早いでしょ?だからいっぺんやってみたかったの」
驚いた。
天子の俺の評価が思った以上に高い。
俺もうすうすは「あれ?俺強いんじゃね?」と感じていたのだ、ただ身体スペックはあくまでも鍛え上げた人間レベルであっけなく死ぬ可能性はある。
だがそれも、俺が人間にこだわってるだけで、今回みたいに吸血鬼の力借りたり(レミリアさんは吸血鬼にして一緒に暮らしてもいいと言ってたが)もうすこし極めて仙人になったり、肉食って蓬莱人になったりそのた数々の方法で人間やめればたぶん俺はかなり強いとは思っている。
ただどうしても属性が偏るので今の俺みたいな万能な戦闘スタイルはできなくなるので弱くなる可能性もあるけどな。
あと、やってみたかったとか言いながらはにかむように笑うのはやめてくれ、なんというか、こう、毒気が抜かれる。
魔理沙と同じ残念枠だが、魔理沙のようによく知ってるわけではないから少しばかりエロスを感じてしまうぜ。
「さてな、ただ甘く見てると痛い目は見ると思うぜ?」
わりと余裕のあるような感じで返すが、あくまでもこの能力は借り物、普段からフランの力は(フランのために)借りてはいる(そのおかげで吸血鬼状態でも属性を中立にすることができるようにはなった、慣れってすげえな)が、レミリアさんの吸血鬼としての力は格が違う、フランの能力でも再生などは速やかに行われるのだが、意識してもそれが早まることはない。
だがレミリアさんから借りた場合は意識することによって瞬時に治る。
吸血鬼としての熟練度が違う感じだな。
で、格の高い力ってのはやっぱりお手軽に無尽蔵に使えるものじゃねえんだよな、これは借り物だからかもしれんが、俺の場合は摂取した血液量がリソース的なものになってる感じだ。
で、血を募集したんだが意外に吸える血が少ない。妖怪、妖精系はなんか薄くてあまりリソースにならず、早苗ちゃんのは猛烈な吐き気がして逆にリソースが減り、諏訪神奈コンビは俺の体が拒否反応を示した。推測だが神様系は危険だと思う。
……早苗ちゃんがめっちゃへこんでたので死ぬほど謝った挙句、モンブランを作ることを約束させられた、アレすっげーめんどくさいんだよな……吐いたのは何だけど俺悪くないよね?
結局紅魔館面子から少しづつ分けてもらった感じ(パチュリーちゃんの味がめっちゃ濃いんだけど血糖値高くない?運動しようぜ、あと人間状態のレミリアさんは吸ってるときにエロい声出すのやめてほしかった。我慢にも限度があるんだよ!)だ、あとどこからか聞きつけた輝夜ちゃん妹紅さんが執拗に吸うように言ってきたが、吸ったら蓬莱人になるだろ!いや、それが狙いなんだろうが!
あとは丁度悪さをしてたので魔理沙からも少しもらった。「や、優しくして」とかいうもんだから不覚にも可愛いと思って必要以上に首を舐めながら吸ってしまった。
……可愛い反応と喘ぎ声上げててもピクリとも来ないのなんでだろうな?むしろもっといぢめたくなるというか……(外道)
さておき金剛身は致命傷になったら発動するのでこういった手足の一本ぐらい再生できるのなら節約できるので大変お得である。
仁王様のおかげでこういったリソース管理もできてしまう。
いや本当に仁王様には世話にしかなってねーわ。また酒と肴を供えてこよう(なお寺)
「だんだんあったまってきたな!天子!」
「そう?まだまだ余裕なのですよ?もっと熱くなりたいですよ、私は!」
小憎らしい。
まあそれぐらい天人は基本スペックが高いんだよなあ。
「ウンディーネ!水精の寵愛!」
「えっ!ごぼっ……んんんんん!はあっ!!」
「やっぱ効かねえか!」
水牢に閉じ込めて溺死させる魔法だが、こういった魔法の弱点としてレジストされやすいってのがある。あれだ、ボスに即死無効みたいな感じで一定以上の意志力を持つ奴には割と簡単に抵抗されちまう。
「卑怯とは言わないけれど、つまらないことしないでほしいですね!」
やっぱ即死魔法はレジストされるか。だがこれは布石の一手でもある。
「ヴィルデフラウ!冬の抱擁」
「地味な嫌がらせね!」
「ふつう凍えて死ぬんだけどな!?」
濡れた服がバッキバキに凍りながらも天子はぴんぴんしている。せいぜいが多少動きづらそうなぐらいか?この後超高温にして正拳突きを叩きこんでも天子は倒せそうにねえな!
だが、動きにくいのは動きにくかろう!それにここまでが布石だ。
これだけ場の属性が氷に傾いているならば……!
「フェンの山の魔狼、
大技だって使える!
「きゃあっ!?このおっ!」
「きゃあですむのかよ……!?」
確かにかまれたと思ったんだが、いったいどういう耐久力してるんだよ!
直後に振り払って消し飛ばしてるし。
「痛っ……すこし血が出たじゃないの!」
「あれ、神殺しだからな?神奈子ちゃんだったら嚙まれたらやばいんだぞ?」
大咢の大きさに比べて小さい穴がポツリと開いて血がにじんでいる……いや、なんでだよ?
「私、神じゃありませんし」
「そうといえばそうなんだけどよー」
確かに神特攻は付与されないけど、そもそもの攻撃が致命傷になると思うんだがな?
釈然としないものを感じながらマントラをとなえる。
「のうまくさまんだぼだなん・いんだらや・そわか!」
雷の矢が飛び当たって天子を思いっきり吹っ飛ばす。
「ああ、鬱陶しいですね、もう!」
「いや、そんなプリプリ怒るですむようなかわいい攻撃じゃねえんだけどな!?」
超電導レベルまで下がった抵抗に雷の矢を命中させるが鬱陶しいレベルのダメージ(入ってるのか?)のようだ。
いや、おかしい。
「とっておきだ!」
それでも一応ダメージが入ってるのならばと近頃使えるようになった、混合術をここで叩き込む。
基本術式はスターライトブレード。星の力を束ねた剣で切り裂く幻獣、亡霊、精神体等、対アストラル特攻の魔法だが……
「月の道には巨大な竜が住むという――北に向かいては頭があり、ラーフなりし災いあり!南に向かいては尾がありケートゥなる悪がある!」
「っと、何するかはわからないけど、ちょっとばかり――」
天子もやばさがわかるのかすごい勢いで詰めてくるが――
「なっ!?なんでっ!?」
天子はなかなか距離を縮めることができない。
そりゃあ、小細工ぐらいするさ。
「みあげしは 天に二つの 凶ツ星 計都悪星 羅睺災星!」
呪文というより詩吟のように歌い、そして更に言葉を紡ぐ。
「天の星 神に依り 闇となれ 凶ツ双星!」
そして俺は手を掲げ、締めに入る。
「わが手の中に 災禍の剣 闇の刃で 敵を打て!」
ものすごい負の力が俺をむしばもうとするが……大丈夫、うまくいっている!
「ディザスターブレードっ!!」
「ちいっ!」
闇の刃が天子に迫る。
どちらかといえば浄化系に近いスターライトブレードと真逆。デバフ盛り盛りで毒を受けてマヒして石化してレベルを下げられた後即死してもおかしくないレベルの攻撃だ。
「ああああああああっ!」
「くっ!これでも届かねえか!」
流石に焦ったのか半ば絶叫しながら、天子は呼び出した緋想の剣で受け止める。
交わった刃から呪詛が天子に向かうが――
「その桃飾りじゃねえのかよ!」
帽子の桃にはじかれてしまう。邪気払いには定評あるからな、桃は。
じゃねえよ、緋想の剣対策に邪気吸わせる予定だったのに何なんだよその帽子!?
「私もびっくりしてますよ!」
本人も知らなかったのかよ!?
ならばとりあえず桃を!
天子と切り結びながら術を行使する。
「
本来木行を剋すのは金行で木行は土行に強い。
だが、こういう裏技的な術も存在し、本来の使い方ではないためバグってるのかレジストされにくいという特徴がある。
「桃いただき!」
「あっ!?もう!やめてくださいね!お気に入りの飾りだったのに!」
帽子の桃がしわしわになって枯れてしまう。
こんな状況でもまだ効果があるのか呪詛の利きが弱いが、それでも明らかに天子のキレが悪くなった気がする。
「そろそろ私も、いろいろやりますよ!」
そう叫びながら天子は攻撃を繰り出す。
相変わらずの力任せの攻撃だが――
「天啓……稲妻!」
「ぬおおおっ!?」
稲妻と一緒に襲い掛かられるのは流石に御免被る!
闇の衣で防げねえんだよその系統!
「ははっ、やっぱりそれ、光には弱いですか?」
「気質を読むって厄介だな!」
まあ、そのおかげで緋想の剣を通して天子にデバフが入ってるので完全に悪くもないが……いや、やっぱ厄介か!
「さあさあ、いつまで防げますかね!」
「なめんな天子!守護の法円インダラヤくわばらくわばら!」
くるりと回って発動!対雷の混合術、雷守護の法円、帝釈天避雷法、言霊のまとめ掛けだ!
「めちゃくちゃに術を混ぜても使えるんですか!?本当に面白いですよ!あなたなら私を満足させてくれそうです!」
天子の目はらんらんと輝き――ってアレか、勇儀ちゃんと同じタイプか?
「エロい意味でか!」
その気はないが気勢を削ぐために声を飛ばす。
「え?……そうですね!私に勝てたら好きにしてもいいですよ!というか勝てるほどの男なら私のほうからお願いしたいですね!」
――なんかぶっこまれた!?
天子とはそんな雰囲気には一ミリたりともなったことなかったろうが!?
アレか、そういうところまで勇儀ちゃんとおなじか!天人というより鬼に近くねえか?
軽口を叩きながらも天子の猛攻は止まらない、連撃の最中にふわっとした動きで右手から左手に緋想の剣を持ち替え、虚を突かれた。
「フェイント!?うわっと!?」
いったん受けに回ると天子の攻撃は激しい。
やっべ!雷は防いだはずなのに逆に俺が押し込まれてるじゃんかよ!
というか精神攻撃跳ね返されたのは久しぶりな気がするぞ!?
なんとか災禍剣で受ける、そして、次の一撃を受けようとしたとき――
「地震、来たれ!」
「ぬおっ!?ぐっ!」
地を揺らされ、足を取られた隙についに切られてしまう。
わかってはいたが、緋想の剣は闇の衣をやすやす切り裂くな。幻想郷でも破格のチートアイテムじゃね?と思う。
すぐに再生はするが、なかなかに苦しい状況になってきた感はあるな――このままではな。
ならばこちらもフェイントで!
「影舞!」
殺気を伴う残影によるフェイントを織り交ぜて攻撃を仕掛ける。さらに所々で小柄を投げる念の入れようだ。
直撃はしないまでもダメージを確実に重ねていけば勝機は見えてくるはず。
「よっ!なかなかですね!」
「なっ、引っかからねえのか!?」
軽々と……ではないが十分に安定した対処を天子はしてくる。
フェイントに引っかからないのか?
「マジかよ、フェイントに引っかからねえのか」
そうぼやいた俺のつぶやきを天子は耳ざとく拾って返事を返してくる。
「?どっちが攻撃してきても見てからかわせる様に動いているだけですよ」
「まさかの力技!?」
本当に何なんだこの天子の厄介さは!鍛錬を積んだ武人とは違う、純粋にスペックで強いという理不尽の権化のような存在だ。
「次は私の番ですね!」
いつの間にターン制の戦闘になったのかはわからねえけど、天子が再び襲い掛かってくる。
「きたれ風の牙!」
「今度は風か!」
天子の術というか特殊攻撃は自然の力を利用するものが多いのか?まあ天地人なら五行に近いものがあるのか?
どちらにせよある意味俺の上位互換なわけだ、もっとも今では俺のからめ手は多岐にわたるので完全な上位互換ではないが。
「揺れよ大地!」
先ほどと同じく俺の体捌きを封じに来た天子。おいおい、神奈子ちゃんに二度ネタしたら容赦なくつぶされるんだぜ?
薫陶を十分に受けている俺が――
「見逃すわけねえだろうが!、俺が立つところ即ちわが領土なり!鎮まれ!」
「嘘っ!?私より力が強いっ!?」
地震と地鎮、勝ったのは俺の地鎮のほうのようだ。
そう、滅多なことで借りない(諏訪子ちゃんには悪いけど、精霊魔法で代替できるので)が今回は諏訪子ちゃんの能力も借りてきている。
祟り神の側面からデバフも強化されるし、何よりも諏訪子ちゃんは土地神である。
自身の権能の及ぶ範囲の土地であればその力は強大だ。
もっとも俺の器ではせいぜい俺の周囲少し程度しか支配下に置けないが戦うならそれで十分だ。
もともと地震対策で借りてきた能力だしな、だが、面白い副産物もついてきた。
「天よ、地よ!合わさりて切り裂け!乾坤一閃!」
「くっ、このっ!きゃああっ!!」
神奈子ちゃんと諏訪子ちゃんの合体技とでも言おうか、わかりやすく言えば「術を呪いとして跳ね返して相手の動きを封じて斬撃を叩き込む」純粋戦士相手にはあまり使い道はない技だが、祟り神、土地神、戦神等々いろんな属性がうまいことかみ合って生まれた技である。ちなみに乾は天。坤は地の意である。
「どうする天子?もうやめとくか?」
致命傷には程遠いが、斬撃が命中したのは確かで、血もしぶいている。
俺としてはいくら天子とは言え女の子に血を流させるのはどうかとおもうのでこの辺りで終わりたいところだ。そんなのは初夜の時だけで十分だぜ。
「ぬおおおっ!?」
帰ってきたのは斬撃での返事。
ちょっと変な声が出るぐらい必死によける。くっそ、わからずやめ!
「ちっ、よけましたか!」
「戦意旺盛だな!」
「これぐらいの痛みは逆に気持ちいいものですよ!久しぶりに味わう感覚です!」
「天子、お前……痛いの……好きなのか?」
「どちらかといえば!痛みって生きてるって実感しませんか?」
「実感はするが好きってのは……」
ちょっと引いた。
戦闘狂の上にドMとか、いったいどうなってんだこの天人は……それに、戦いをやめる気配が全くねえな!?
「ほらほらほらほら!もっと私と闘いましょう!互いに死力を尽くしましょう!相死合ましょう!」
「殺意がすげえなおい!?」
「風刃乱舞の太刀!」
「くっ、強いやつが小細工すんなよな!」
よくある風の刃を飛ばしてくる攻撃だが、天子のラッシュに混ぜられるとさすがに対処に必死にならざるを得ない。
と、いうか緋想の剣チート過ぎねえか?あらゆる属性の攻撃できるってやばくね?
だが、押し込まれているのはある意味チャンス!
「左剣……ベンドバー!」
「なっ!?剣が曲がっ!?」
よっし、決まった!
物質化して先ほどからずっと剣の様に扱っていたが、本質は闇。
魔法による形状変化は結構簡単にできる。ただ、種が割れたら対処されるのでここぞというときに使いたくて温存していた、背後から肩口から背中側にかけて結構ざっくりといったようなのでこれで決まっただろう。
「は、はは……」
「天子?」
「あははははは!すごい痛いですよ!」
「まだやる気かよ!」
黒目の部分がめっちゃでかくなって何というかガンギマリ状態で笑いながら攻撃を続けてくる天子。
「そぉれぉにぃ」
甘さと狂気の混ざったような口調で天子が緋想の剣を――
「巻き落としっ!?」
天子が剣技を使って来るのが完全に想定外だった。
「あなたの見様見真似ですけどね!」
「猿真似にしちゃあうまいな!」
手首を結構ざっくり切られて再生までの一瞬にラッシュをかけられる、どうにかこうにか捌いていると天子が手を止めてうれしそうに――心底うれしそうに笑って言った。
「みぃつけた♪邪気退散!」
「なっ!しまっ!?解除おおおおっ!!」
天子の邪気退散を食らって猛烈な悪寒に襲われた俺は慌てて闇の衣と災禍の剣を解除した。
くっそ、緋想の剣の弱点看破はこういうのにも使えるのかよ!
「天邪鬼の力で呪いを反転とか、なかなかに面白いこと考えましたね」
「まあ、バレてりゃ世話ねえがな」
そう、俺が天子にそれなりに優勢に戦えていたカラクリが、猛烈な呪いを反転して強化に変えてたからだ。
術などの強化よりも強力だし、何よりもノーコストで強化されるのが大きい。
ちなみに正邪ちゃんとは割と仲良しである。
なんでか正邪ちゃん幻想郷中から容赦ない仕打ち受けてたんで、少なくとも俺の客人として招いているときは通常の弾幕ごっこ以上のことを禁止するというハウスルールを制定した。
違反者には何があっても料理を与えないというある意味軽くある意味重い罰則だ。
もちろん正邪ちゃんも招かれているときはいたずら以上のことは禁止している。
口が悪かったり態度が悪かったりするけども、俺的にはツンデレの範疇だとおもって遇してるぜ。
ちなみに正邪ちゃんの最高にかわいくて間抜けなセリフは「わ、私だって昔はかなり男を手玉に取ったもんだ!毎晩とっかえひっかえしてたんだぞ!な、なんだその目は信じてないのか!処女賭けたっていいぞ!」である。
っと、現実逃避しててもしょうがねえ、さてどうするか……?
「これで勝ち目はなくなったと思いますよね?そろそろ降参してはどうですか?」
「あきらめるにはまだ早ええよ」
「そうです……かっ!」
再び始まる天子のラッシュ、呪いによる強化がなくなった以上、弱体化は否めない。
が、呪いのせいで制約されていたのもまた事実。
「さあ、ここからは泥仕合に――」
「つきあいません」
「うおっ!?」
懐に飛び込んできた股に手を入れられ天子に持ち上げられて、そのまま高々と跳躍し横四方固めの様に俺をがっちりホールドしたまま落下していく。
「切っても突いてもなかなかしぶといので、一撃で決めますよ!」
「やらせるか……よっ!」
オンバシラを落下地点に生成して速度の乗っていない高い位置で接地させる、さらに当たると同時にオンバシラを崩してさらにダメージを軽減する。
「それでも痛ぇな!!」
半ばやけくそで叫ぶ、勝ちのビジョンはまだ見えない。
「流星落としが初見で防がれるなんて……」
「流星落としだぁ?貧乳バスターとでも名付けとけ!」
固めたまま落下する技ならバスターだって誰かが言ってた気がする。貧乳はひどい言いぐさかもしれんが実際胸の感触とか全く感じなかったしな!
「むっきー!流石におつむに来ますよ!私はスレンダーなだけです!」
「吠えるなよ、猿か!あとスレンダーというにはちょっと足がふとーーごぶっ」
「もう一回行くよーっ!ちゃんとあるって認めるまで続けるからね!」
すごい勢いのボディブローを叩き込まれ即座にまた担ぎ上げられた。
何度やっても同じ、そもそもバスター技は必ず破られるんだぜ?ボイルドエッグの人がそんな感じだよな?
「オンバシーー「天地開闢プレス!」うっそだろ!?」
巨大な要石をさらに上からかぶせてくるとか、もうバスターじゃねえだろ!?
いや、バスターって勝手に名付けただけだけどさ!
「がはっ!」
すごい衝撃はあるがダメージはない。
金剛身がはげたようだ……即死攻撃かよ。
「どう!ちゃんと胸あったでしょ!」
「気にしてんのかよ!?」
くっそ、天子って意外にまじめにボケてくるんでなかなかこっちもペースをつかめねえ。
「い、一応私も、そのね?」
ちょっと可愛いと思っちまった。まあ、貧乳気にする子っていいよね!
「なくはない……うん、まあ」
AAAとかの気がするがな(暴言)
「なまさまんだば・さらなん・けいあびもきゃ・まかはらせんだきゃなやきんじらや・さませ・さませ・まなさんっ!!」
「何それ?呪文?」
「呪文っちゃあ呪文だが……」
マントラついでにもういっちょだ。
「おん・やまざなどぅ・うぐらびりゃ・あがっしゃ・そわか!」
アレンジというほどではねえが「やまらじゃ」のところをやまざなどぅ(映姫ちゃん)に変えてある。
うん、やっぱりよく知った相手のほうがいいし、何より映姫ちゃんは可愛いから!(重要)
「よくわかりませんからいきますよ!」
「いや本当に猿か脳筋か!?」
念仏とかと無縁なのか?正直現代人なら無縁だろうが幻想郷だと宗教って結構密接だからな、聞いたことぐらい……いや流石にマントラはねえか?
しかし天子どうすりゃいいんだ。
一応気を使う能力での元気を集めてドーン的な技もあるんだがため時間が長すぎて使い物にならねえしな。
いや、マジであのクラスの技じゃないと天子には勝てそうにねえ。
「アポート、フィジカルエンチャント、インパクト」
連結六節棍(鋼六棍ともいう)を呼び出し補助魔法もかける。
さあて、リソースが尽きる前に何か思いつけばいいが……
「さあ、第二ラウンドだ」
「うっかり死なないようにしてくださいね」
天子、好きなキャラなので書いてるうちにだんだん可愛くなってくる不治の病にかかってしまった。
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