霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して! 作:みけさんわーきゃっと
「あいよ、つくね揚げお待ち!」
「おー、ありがとー」
出された料理に礼を言う萃香。
本日は(本日も?)宴会日和である。
「俺は霊夢ちゃん達のとこにいるけど、なんか必要だったら言ってくれ。まあ、作り置きから持って行ってくれると楽でいいけどな」
「あいよ」
すっかり料理人と化した彼はこの博麗神社の居候……というか、もはや立派な幻想郷の住人といっても差し支えのない、外来人である。
「いやしかし、今回妙な面子が集まったね」
「こちらのセリフだと思うのだけど?」
宴会の時基本的には同郷(?)で固まることが多いが、今回ここに介しているのは、萃香、勇義、華扇……この辺りはいつもの面子ではあるがさらに加えて、パチュリー、レミリア、給仕側ではあるが咲夜もいる。
さらに、神子、映姫、小町となかなかに珍しい面子もいるのだ。
「正直、あんまり相性が良くない組み合わせだと思うけど、まあせっかくの宴会ですからねー、だから映姫様も無礼講でお願いしまーす」
「それは普通上司が下に言うものなのですが……」
「合縁奇縁という奴かの、本来合わない縁を結んだのは、まあ、一欲の君といったところか」
「共通の話題があることで話が弾むのは確かね、レミィが普通に混ざってるのは私でも珍しいと思うもの」
「パチェこそ、出不精なのに来てるじゃない」
女三人寄れば姦しいというが、酒も入っていることもあり会話があちこちで弾む。
「不思議なものですね」
「お、どーした?」
華扇がつぶやいたのを勇儀が聞きとがめ、問う。
「ただの外来人、過去にも何名かはいましたが、こうもなじんだのは珍しい……ましてや、これほどの人外に友として認められているのもめずらしいと思いましてね」
「そういっても博麗の巫女とて同じだろう?」
そう返す勇儀に珍しく映姫が口をはさむ。
「いいえ、博麗の巫女は、我々が「人外」というくくりのように「博麗の巫女」という、ある意味人外のくくりです。ですが――彼は人のまま異常に過ぎる」
「確かに異常ね、知ってるかしら?」
軽く微笑んでレミリアは告げる。
「彼、真祖たる私に普通に勝ったわよ……まあ「人間らしい」戦い方だったけども」
「人は知恵をもって人外に立ち向かう、そして神すらも下す。さもありなんさもありなん、ほっほっほっ」
「人間みたいなことを言っているけどお前もすでに人外じゃないの。ま、そういうわけでうちとしてはますますほしい人材よ」
「……私はそれよりもレミィがみんなの前で敗北を認めたほうが驚きなのだけど……」
「今更ね、この中で「なんでもあり」で戦って「確実に」勝てるのって死神と閻魔ぐらいでしょう?」
「まあそりゃ死神として相対するなら「人間特攻持ち」ですしね、人間やめてないなら死神や閻魔には勝てませんよ」
「師としてまだまだ高い目標でいてあげたくはありますが、確かに何でもありだと……」
華扇が言いよどむ。
「何をしてくるかわからないからね、そもそも何を考えてるか……はわかりやすいか、でもなんでその思考になったのか全然わかんないからねえ。普通に地獄に来て映姫様にパンツの話題振れるの彼ぐらいのもんだよ」
と、小町。
ちなみにこの時は割と真面目にパンツの話題を振られて映姫も怒るに怒れなかったという。
「あの時は説教するより呆れが先に来ましたからね、ただ、聞いてみたらなるほど納得が出来たというか……だからといって女性に聞いて回るのはどうかというのも大きいですが」
聞かれたのは下着の入手先である。
紐パンやドロワーズなど直接紐で固定するタイプの下着と、現代のショーツのように伸縮性の素材でできた下着の入手経路と分布が気になったという、普通ならば「女性の秘め事に殿方が関わるな」と説教コースなのだが……
「なんであんなにアホでかつ斬新な天才的で異常なこと思いつくんだか……」
酷い感想だがパチュリーのぼやきももっともである。だが決して手放しでは褒められないのがいかにもであろうか。
「それがあいつの最大の持ち味じゃないかなー、あ、ちなみに全盛期の私でも策を弄されたら下手したら負けるぞー。神便鬼毒酒とかどこから持ってきたんだかあんなやばいもん」
「でもあなた飲んでましたよね、この前の宴会で」
華扇が突っ込むが萃香はけろりと答える。
「あれ、味はめっちゃめちゃうまいんだよ、星熊盃でもあの味は出せないと思うなー。まあだからこそ、昔々ついつい飲んじゃったわけだけどなー」
「フグみたいなものですか……」
あきれ顔の華扇、いや確実にあたるのだからフグよりたちが悪いと思うのだが……
「確かに真正面から戦えば今でも負けることはないと思う、だが、なぜだろうか人間らしく戦われると負ける気しかしない」
酒を煽りながら勇儀が唸る。
「不思議なものですね」
と、再び同じ言葉を紡ぐ華扇。
「また、どーした?」
「我々の間では「人間らしく戦う」というのは一種の侮蔑のはずでしたが、こう、彼ならしょうがないというか、彼らしいというか。納得できてしまうんですよね」
「それな!いや、小細工っちゃあ小細工なんだけど「してやられた!」感じはあっても「卑怯もの!」って感じはしないんだよなあ」
「それにちゃんと修めているからな。努力し、身に着け、研鑽し、進化する。だが、一欲の君の術の適正はちょっとおかしい。一般人の癖にな、精霊も、妖精も、神仏も、森羅万象も一欲の君と相性がいい、よすぎる」
「私この間、火之迦具土神の力借りるの見たよ、大鍋煮るのに使うってのが頭おかしいと思ったけど」
と、あきれ顔の小町。
「天津神まで力を貸すんですか……!?あ、いえ火之迦具土神は竈の神の神格もあるからある意味正しい使い方ですが……」
絶句する華扇。
「あー、なるほど!私あいつの秘密分ったかも?」
「え、どういうことです、萃香!?というか今ので何がわかると!?」
「私も気になるわね、正直うちの妖精たちも咲夜よりあいつに懐いてるから」
「たぶんなー、一つは使い方が的確なんだよ。火之迦具土神だって竈の神だから竈に使っただけだろ、あいつにとっては最適な奴呼んだだけだ、そりゃあ期待に応えたくなるだろ、得意分野でたよられたら」
「だからといってほぼ最高神格がくるとかはおかしいと――」
「で、二つ目だ。実に単純な話なんだよなー」
「もったいぶってないで教えなさい」
「聞くけどさー、正直者と嘘つき、
「なるほど」
特に深くうなづいたのが映姫である。
「確かに彼はマントラを私にささげたとき、心の底から帰依してました。そこに嘘偽りなどなく、心からすがり頼るような真摯な気持ちしかありませんでしたね、おかげで少しばかり手心をくわえましたが……つまり他のものでも同じことが起きていると?」
「ましてや、義理堅く想像以上に返してくるからなー」
「そーいやあいつ嘘つかねえよな、沈黙による嘘すら勝手に心の声が漏れてできねえ感じだし」
だからあいつと話するの楽しいんだけどな!と勇儀。
「一欲の君は、まあたしかに煩悩はあれど嘘はつかんし、何より真摯よな。流石の私でも不逞の輩は道場どころか神霊廟ですらお断りだからのう」
「つまり、ほぼすべての召喚、使役、契約系が絡む術に適性があるってワケ!?魔法使いの私よりよっぽど魔法使いじゃない!?」
「適性があるのとはちょっと違うなー、適性がなくても力を貸してくれるってのが正しいんじゃないかー?だってさ」
一旦溜めて、周囲を見渡してから萃香が言葉を紡ぐ。
「
嘘つかないの伏線回収
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