霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して! 作:みけさんわーきゃっと
白玉楼はもう少し待ってね
夏の朝 あいともないて 忘れ傘
「ん、雨か」
朝起きると独特の湿った匂いがした。
舗装などされていない幻想郷では雨が降ると土や草の匂いが立つ。
「と、いうことは……」
呟きながら玄関に向かうと毒々しい紫色の唐傘が鎮座していた。
うん、もう驚かないんだけどなあ……いや、最初のうちは驚きまくったし、生足にも反応しまくったけど、今ではほおずりして感触を楽しむ余裕さえある。
だからご飯にはならないはずなんだが……
それでも今もなお朝から雨が降っているとこうやって小傘ちゃんがやってくる。
傘として使っていいよてことなんだろうけど……まあ付喪神ってのは大なり小なりこういうところはある。道具として使われるとすごく喜ぶんだよな。
「まあ、せっかくだし畑の様子でも見てくるか」
そうつぶやくと、「かたん」と嬉しそうに傘が少し揺れた。
……
「んしょっと」
唐傘をさして外に出る。
付喪神連中の謎の一つとして体重がある。
人間形態をとらない限り、重さは元の物品の重さしかないんだよな……そして人間形態だと物品+人間の分という質量保存の法則を無視す……妖怪に今更か。
とはいってもガチの唐傘って物品分だけでも結構重い。油を塗った紙を結構太い竹の骨材に張り付けてるわけで、洋傘のように手に持ってさしてるとすぐに腕が上がらなくなる。
まあ、だから唐傘は肩に乗せるようにしてさしてる絵が多いんだな。
で、それを悪用というか、小傘ちゃんはいきなり肩車のようにして出現して驚かせてくるんだよな。
あ、小傘ちゃんは人間形態をしまうことはできても傘をしまうことはできないみたいだ、まあ付喪神だし当然か。
でも雨降ってるときにいきなり消えたりはしない優しさを持つ。
いっぺん、雨降ったときに誰かに使わせて、それから逃げたら絶対驚くだろって提案したら「そんなのやった人が風邪ひくじゃないですかー、そういう迷惑なことしたらだめですよ。……そもそも誰も使ってくれないんですけどね……それで妖怪になったし……」とめっちゃ落ち込んでた。
まあ、だからこそできる限り俺は使うことにしてるんだがな。無視すると「しくしく」言いながら傘持って追いかけてくるし……
「んー、そろそろガッツリ採る準備したほうがいいなー」
季節は夏、梅雨も明けそろそろ夏野菜が本気を出してくる。
特にオクラなどは朝方小指ぐらいのサイズで油断していると、夕方には太くて収穫時を逃す(食えないことはないし、正直みんなその程度気にしないんだが、俺と早苗ちゃんはちょっと気になる)
夏野菜に多い支柱系の野菜は大妖精なんかがちまちまと縛るお手伝いしてくれるので本当に助かっている。
いや、三月精とかリグルとか、名もなき妖精たちも手伝ってくれるけどな。
万能に見えたですわ妖精、農作業壊滅的だったのは意外なのか、お嬢様(風)だからしょうがないのか?
チルノ?……まあ、チルノの本領は収穫後だから(遠い目)……でもいたずらしたら折檻するが。
オクラは冷凍できるのでチルノにはそこで頑張ってもらおう。
トマトはソースにして密封だな、多少ケチャップも作るべ、きゅうりは9割ぐらいが河童行きだ、あとは漬けたりする。
大豆も一部は早どりして枝豆として食う……鬼連中も食える謎がある。
多分これは伝承というか節分のせいなんだろうなあ、いつごろからか落花生も食えなくなったらしいので、みんなこれ以上節分に妙な豆をまかないで上げてほしい。
かぼちゃはもう少し後だな、ニラは現状バンバン使ってる。ニラ玉は楽でいいしな。
ピーマンは非常に不評なのですごく栽培面積が小さい、早苗ちゃんまで「あんまり好きじゃないです」とか言いやがるからな、肉詰めを目の前で見せびらかしてやったぜ(なお、強奪された模様)
玉蜀黍はみんな集めて宴会だな(なお早朝開催)とってすぐ茹でるとめっちゃうまいぞ。
で、ナスだが……いくつか丁度取りごろだな。
「小傘ちゃんナス持っていく?」
と聞くと軽く「ぶるっ」と振動して不満の意をしめす。まあ、ナスに似てるからよくからかわれるからな……早苗ちゃんって数々の名言(?)残してるし煽りのセンス高いよなあ……
「少しからかう気持ちはあったが、食べごろなのは本当だぞ。切り返して秋まで取るけど、ほしかったらいつでもいってくれな」
と、なだめると「きしっ」と骨を鳴らし肯定の意を示してくれた。
なんというか、だいぶんこの形態での意思疎通にも慣れたな。
人間形態になると傘が小傘ちゃんのほうに行くので、俺をぬらさないように緊急時以外はこうやって会話(?)する。
慣れると意外に不便がなく、またなんというか、理解できてるってのが、ちょっと嬉しく、心地いい。
まあナスは後でもいいか、圃場は今ぬかるんでるしな。
だが畦はちょっとしたもので、土とは思えないぐらいしっかりと歩きやすい。
水を透過する硬い地面って実質コンクリと変わらんからな、このあたりは河童様様である。
カッパーランドの地面とかもこれでできているんだぜ。
途中の東屋も確認。農作業時に休憩したりただ単に妖精がたむろっていたりもするが、雨の朝ということで人気もなくしんとしている。
壁こそはないがかなり広めに作ってあるので中央付近ならよほどでない限り雨も吹き込んでこない。
休憩場所にするのはいいんだが、時々食い散らかしてあってそういうの放置するとイノシシとか熊がくることもあるので(狸や貉が多いが)掃除は必須だ。
あまりにもイチゴなどを食い散らかしまくるクソガキのチルノをスマキにして吊るす(干しガキの刑)時も大抵この東屋だ。
「小傘ちゃん休んでくー?」
そう尋ねると、軽く傘がすぼってから「きしきしっ」と骨がなった。
「どっちでもかー、じゃあまだ雨続きそうだし先急ごうか」
そういうと「きしっ」と骨がなった。
「しかし自分で言うのもなんだけど、ちょっと広いよなあ」
圃場の面積は合計で一町と三反ぐらいある。
もちろん俺一人では管理は無理だが、みんな手伝ってくれるので特に苦労はない。
虫はリグルの能力でまったく気にしなくていいし、病気類も永琳ちゃんの能力で農薬が作れるので問題ない。
収穫が果てしなく手間がかかるが、ある程度小さい作物だと、妖精に頼むとそれこそ群雲の如く人海戦術であっという間に終わらせてしまう。
キュウリやトマトぐらいになると三月精クラスの大きさが必要だが、そもそも「きゅうりできたぞー」と、にとりに声かければ大挙して取りに来るんでこちらも問題がない。
ついでにほかの作物も手伝ってくれるしな。
ネギやダイコン、芋なんかは流石に人間の大きさが必要だが、根菜は諏訪子ちゃんの能力で簡単に収穫できるのでこれも問題ない。
……幻想郷の程度能力、農業にぴったりだな!(暴言)
これぐらい大量に作っても、お金にほとんどならないのが難点だが、規模こそでけえが俺的には家庭菜園だからな。
手伝ってくれてる人(?)の分のおすそ分け分も作ってたら規模が巨大化しただけで……
ちなみに直接食べておいしい果物類はイチゴやカキなど一部のものを除いて基本的に幽香さんの家の付近で作る。
博麗神社の近くだと三月精やチルノが食い荒らすので(今では三月精はしつけたのでそういうことはない)そうなったんだよな。
「くっそ、天子だな?」
用水の一部が破壊されている、正直術や謎技術で固めた用水を「うっかり壊す」(天子談)ことのできるのは天子ぐらいしかいねえ。
弾幕ごっこ中にスペルカードなどで壊せる人物は多いんだが、そういうのは壊した自覚があるから謝りに来る(なお、隠蔽に走る魔理沙は大抵ひどい目に合う)んだが、天子は本当に通りすがりでぶっ壊すんで自覚がねえんだよな、せめて地震起こすのやめろと言いたい。
「晴れたら修理だな、ったく」
ぶつぶついいながら歩を進める。
キノコの圃場は別にいいか、あそこは流石に足元が滑るから危ない。
俺一人ならいいがこけたはずみで小傘ちゃんおったら大変だ(時間経過でなおるが、人間形態が包帯巻いていたりして痛々しくなる)
「そろそろもどるか?」
そう問いかけると、小さく「きし」と骨がなる。
あまり強い肯定じゃねえな、まあ、小傘ちゃん傘として使われるの好きだしな―。
「ん-……じゃあちょっと遠回りしてかえろうか?」
そういうと「きししっ」っと骨がなった。
体を鍛えよう 神奈子編
「いったいいつまで……走り続ければ……いいんだよっ!?」
「決まっている、倒れるまでだ」
「マジか!?」
現在守矢神社にて神奈子ちゃんに修行をつけてもらっている。
修行といってもひたすら走りこんでいるんだが「得物は?」と聞かれて三節棍だと答えたら、それを持たされたまま走っている。
「戦場では動けなくなったものから死ぬるは必定。とにかく長時間動けるようにするのがまず手始めよ」
「うへえ」
全力ではないが長距離走のペースで流してるって程でもない。
どっちかというと突撃位の勢いで走っているため3分ぐらいしか走っていないが、そろそろ限界が近い。
「体力を残そうなどとはゆめおもうなかれ、よ。まずは限界を知るのも重要、わかったな?」
神奈子ちゃん、普通に話してるときは割と女性っぽいんだけど、こう、修行の時は武人っぽくなるんだよなあ……まあそれはそれで凛々しくてなかなかかっこいいと思う。
「そろそろ限界なんだが……!」
「大丈夫、意識があるうちはまだ余裕がある。限界に達する直前、感覚があるのに音が消えることがある。もしそうなったらその感覚を覚えておくといい、そこが入り口だ」
「入口って……なんの!?」
「限界の向こうだ」
「わけ……わからねー!」
足がもつれてきた、が一応倒れるまで走れということなので気力を振り絞って走る。
「お前のその性根、非常に好ましいぞ。並大抵のものは自分で限界をきめて、そこにたどり着く前に動くのをやめる。それは心理的限界であって、生理的限界ではないというのにな」
「???」
くっそ、苦しくて頭が回らねえよ!根性論?とも違うみたいだが……
「なに、わかってしまえば簡単なことだ、だがわかるものは少なく、わかろうとしたら余計わからなくなるものだ」
「わか……んねー……」
禅問答みたいだな、いや、俺あんまりそういうの知らんけど。
今度寺でも行ってみるかな、命蓮寺ってのが近くにあるみたいだし。
「なに、鍛えていれば頭ではなく体が理解する。いい意味での脳筋だ、だから今は走れ」
「くっそ……!」
音が消えるって言ってたが全くそんなことはない、むしろ心臓の音や呼吸音、足音がやけに響く。
しかも疲労のせいか音が歪んで聞こえやがる……
「あ、さすがに……」
視界が歪む、酸欠か?
それでも半ば意地で走り続ける、音が歪む
視界が歪み感覚がなくなる
あ、これ俺倒れてるなと自覚はしたが受け身を取ることも出来ず地に倒れ伏す
その衝撃を感じることも出来ぬまま――
俺は意識を失った。
「ふうん……持った方か?しかし面白い男ね」
倒れるまで走れと言われて、素直に倒れるまで走るものなど「いない」。
大抵は余力を残してやめようとするのを指導役が 咤し、恐怖させ無理やりにでも体力を絞り出しその結果地に臥せるのだ。
それをこの男は自分の意志だけですべての体力を絞り出した。
うつぶせに倒れ伏しているのをごろんとひっくり返す。
「見事な死に魔羅よ」
死ぬ前に何としてでも子孫を残すという本能なのか、瀕死になるまで体力が消耗されるとこのように見事に勃起する。
むしろ、こうなってなければまだ余力があるということだが、これは本当に倒れるまで走ったということだ。
「なるほど、性根はよい、素直だ。実に叩きがいのある鉄だな」
しかし……ご立派様である。
「こんなもの見せつけられては流石に少々ほとが疼く、目の毒ね」
褒美に絞ってやってもよいのだが、今の状態でそれをしたら本当に最後のひとかけらまで体力を消費してしまうだろう、それをするには目の前の男は――
「惜しいものね」
戦神とはいえ、戦女神などと違う、生きているものをわざわざ天に召す必要などない。
「人の子は 地にいてこその 人の子ぞ」
最も幻想郷が厳密に「地」であるかは不明ではあるが。
「まずは基礎に三年……いや、この塩梅なら二年でものになるやもしれないわね。地味で辛く格好もよくない修行だが、この男はついてこれるかしら?」
流石に今回のことで足が遠のくかもしれない、そうなるのは少々惜しいおもちゃではある。
「ふむ、すこし飴を与えましょうか、反応も見たいしね」
最後に少し女性っぽく微笑むと、彼を担いでその場を後にした。
「う……」
どうやら気絶していたのかぼんやりとする頭を振って覚醒を促す。
なんだか温かい……?
「うむ、大事ないかしら?」
「うあ、ああ、ちょっと体が動かねえがたぶん大丈夫」
「それはよかった、今清めているところだから、熱かったり、いたかったら、いうのよ?」
「あー……ありが……!?」
一気に意識が覚醒した。
温かいのも当然。俺は浅く湯を張った湯舟(かなり広い)に横たえられており、神奈子ちゃんがお湯をかけながらタオルで洗い清めてくれている。
まあ、それはいい、俺がぶっ倒れて泥だらけになったんだろう。
とてもありがたいことだ。
だが――
「なんで神奈子ちゃん全裸なんですかねえ!?」
一糸まとわぬ姿だった。
ムダ毛の処理の概念がないのか割ともっさりと毛があるが……それはそれでエロい。
「お風呂に服を着てはいる方がおかしいでしょう?」
「正論だけど!俺を洗うぐらいなら裾まくりとかでよくない?お湯も少ないし!」
「そうは言うけど、あの衣装多少まくったところで変わらないとおもわない?」
「まあそうだけど、普段守矢でくつろいでるときの服に着替えればいいじゃないか」
神奈子ちゃんと諏訪子ちゃんは普通の……といっても部屋着みたいな感じのものだが――服も持っている。
この辺りは早苗ちゃんが買い与えたんじゃないかと思っている。
「着替えるなら余計身を清めないといけないでしょう?」
「そうなんだけど……」
なんだろう、この言葉が通じているのに話が通じない感覚は……
俺も先ほどから動いてどうにか状況を打破しようとしているのだが、どうにも体が動かない、ガチで精魂尽き果てた感じなのか、力を入れている感覚はあるんだが動かねえんだ。
そもそも洗われているはずなのに、あったかいという温度としびれるような感覚しかねえもんな……
「ああ、だいたいは汚れが落ちたが、ここはどうする?洗ってやってもいいが、果てたら逝くのではないかしら?」
そういわれて気づく、フル勃起していることに。
「ええっ!?なんだこれ!?気づかなかったぞ!?」
裸を見たからじゃねえな、これは。
もしそうだったら充血していく感覚があるはずだからな、それすらもなく、ただ雄々しく天に向かって屹立している状態だ。
「死に魔羅というやつよ。今まぐわえば一発で孕むような、命を凝縮した姿ね。もっとも今のあなたでは果てたら普通に死に至ることもありえるわよ、それぐらい命が凝縮されているのだから」
「おっそろしいな、おい!?」
何だそのエロゲでありそうなシチュエーションは!?
だが、神奈子ちゃんが冗談で言っているのではないというのが分かる、多分だしたら本当に精魂尽き果てる。そんな感じの状態だ。
「まあ、今は我慢することね。回復力がつけば、だしても死ななくなるわよ」
そういう神奈子ちゃんに少し意趣返ししたくて俺は言う。
「じゃあ、そうなったら神奈子ちゃんにしてもらおうかな」
「構わないわ、もしおまえが私を組み伏せることができるなら、孕んでやろう」
そういって笑う神奈子ちゃんを見て、俺の一物がぴくんとはねた。
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