霊夢ちゃん!今はいてるパンツ貸して!   作:みけさんわーきゃっと

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ID:IiNN00AA様、感想ありがとうございます。
ばんぶー。様、誤字報告ありがとうございます。
れいぱんがどうしてもエロくなってしまうので頭空っぽにするために過去話から一話チョイスして書き上げました。

永遠亭は他にも出る話があるのでバッサリとカットしましたが一万字超えてた……

完全な日常話と幻想郷の生活環境のお話でもあります。
よろしければお楽しみください。


風祝を元気づける話

「――ってワケなんだよー、まだまだ若い子は遊びたい盛りだろうに、後悔とかしちゃってるんじゃないかなーって、っとみすちーもう二本焼いてー」

 

ミスティアちゃんの屋台で俺と諏訪子ちゃんが駄弁りながら飲んでいると、諏訪子ちゃんが早苗ちゃんの様子が近ごろおかしいと相談してきた。

 

「うーん、でも早苗ちゃんだぞ?そんなことあるかね?」

 

緩いんだよな雰囲気が、あれだゆる早苗(さねえ)ってやつだな(意味が違う)

 

「ああ見えても学生時代は結構遊んでたよ?」

 

「それは……エロい意味でか?」

 

なにそれ詳しく。

 

「普通の学生的な意味でだよっ!」

 

まあ、期待外れだったわけだが……

 

「ま、そうだろうな。パンツ一つで殺されかけたからな」

 

パンツの一件は早苗ちゃんって結構風巻き起こすんでこう、パンツ見えるんだよね。

で通りがかった俺がパンツ丸出しの早苗ちゃん見て思わず「おー」とか感嘆したら「み、見えました!?」って聞いてきたから「お洒落さんのいいパンツだ、縦じまって幻想郷のパンツじゃ見ないから向こうから持ってきた下着かな?よく似合ってて可愛いと思うよ」と素直な感想を言ったら

 

 

 

振り下ろしの右拳(チョッピングライト)のモーションとともに神力を叩きつけられた。

 

 

 

「いや、お前の周りがおかしーだけで、普通の反応だからね?」

 

ケロケロと笑いながら諏訪子ちゃんが言う。

あれ、おかしいな、俺の認識と違うぞ?

 

「それでも神力を斜め下に叩き込んでくるのは殺意高いぞ」

 

横方向だとぶっ飛ばされるだけで見た目より大したダメージはないのだが、斜め下に叩きつけられると衝撃が逃げないのでさすがにダメージが大きい、というか死にかねない。

 

幻想郷(ここ)じゃ軽いジャブみたいなもんだろー?」

 

「普段優しい子だからびっくりしたわ」

 

「あー確かに優しくは見えるけど、早苗は結構過激だよ?割と暴れたりもするよ」

 

「イメージできねえな」

 

「なんだかんだでお前は男だからね、多少はぶってるんだろーな」

 

「俺が未熟なのか全然わかんねえわ」

 

そも、幻想郷の女の人って、なんか、こう、遠慮ないからな。

早苗ちゃんは清楚枠に入れてもいいんじゃないかな?

 

「わかってたらお前は誰かと結婚してると思うぞー?」

 

「馬鹿言え、稼ぎも少ないし、そもそもモテねえよ」

 

「どーだか、あ、稼ぎと言えば便利屋だったね、そういえば」

 

「おう、退治の依頼以外なら何でもやるぞ、パンツの批評が一番得意かな?」

 

「誰が頼むんだよそんなのー」

 

パンツソムリエを名乗っているからな。

ちなみに守秘義務があると思うので言わないが、目の前のミスティアちゃんも頼んだことがあるぞ。

屋台での仕事なんで毛糸のパンツだったがさすがに女子力の欠如が気になったのかこっそりと聞いてきた。

 

防寒という点でどうしてもセクシー路線は捨てざるを得ないので可愛い路線で四分丈のカラフルな水玉模様の木綿のやつと、裏地が綿打ちで、表地にいろんな文字を入れたちょっと面白い柄のおなか迄ある丈の二種類を勧めておいた、保温性もさることながら少量の尿漏れ(魔理沙曰くちょろっとは普通に起きるらしい。あんまり信用してない、魔理沙の言うことだから)ぐらいなら対応できる吸水性が売りだ。

 

……いろんな文字のバリエーションで股間部に「ちんちん」(夜雀の鳴き声の文字表記)と入れたのを混ぜておいたんだが、あとでめっちゃ怒られた。解せぬ。

 

それと退治の依頼はできないことも無いんだけど、いたずらとか脅かすレベルの事をしてくる妖怪の退治までは面倒なので請け負っていられない、大体において魔理沙や華扇ちゃんや霊夢ちゃんの収入源でもあるし、彼女たちの飯の種を奪ってはいけない(霊夢ちゃん一人ぐらいなら養うけど)

 

「あとは得手不得手はあるけど、大体のことはするぞ。近頃多かったのは羊羹の作成かな?」

 

「あれお前が作ってたの!?」

 

「おう、そもそも寒天が幻想郷じゃ手に入らないから、海産物補充担当の紫さん次第なんだけどな」

 

お茶のお供羊羹だが、幻想郷では寒天がないので作れない、でもお茶をこよなく愛する霊夢ちゃん(というか飲み物がお茶と酒の二択だから茶なんだろうと思うけど)のために紫さんの依頼(「生身で月に!?」事件はいつか語る時が来るかもしれない)を受けて大量の寒天を頼み羊羹を作った。

幻想郷では砂糖も貴重品なのだが……俺だけは外部からの購入をせずある程度は確保できるようになっている。

んで失敗作……というほどではないけどいまいちな出来だったのは知り合いに少しづつ配って歩いたんだ。

 

甘いもの好きの妖精にことのほか刺さったらしく、三月精はあわやチーム(?)解散というような争奪戦を繰り広げ、チルノには大妖精の分も含めて一本丸ごとやったのに一本食いしたので折檻した覚えがある。(大妖精にはあらためてちゃんとあげた)。

紅魔館の妖精も手に入れてこないと働かないとストライキを起こすありさまで(そもそもまともに働いていない気もするが)咲夜ちゃんが頼みに来ていた。

クラウンピースだけは黒いから美味しそうじゃないっていってたが。(だからお前絶対アメリカ人だろ)

 

ちなみにルーミアには3本やったがそのせいかしばらく背中に張り付いてきてた、可愛い。

 

そのあとは寒天がなくなるまで茶屋や甘味処から羊羹の作成依頼が続いた。

砂糖を含む寒天以外の素材は依頼主持ち(砂糖チートは内緒である)という割と厳しい条件にもかかわらず大なり小なりの依頼が舞い込んだ。

稗田家からも依頼が来てたので、羊羹は大ブレイクしたと言っても過言ではない。

ただあまりにも白熱しすぎたため、寒天がなくなったことを理由にいまでは受注を停止している。

 

作成は一本1000円で請け負っていたのだが寒天に限りがあるとわかったらなんかどんどん依頼金額が(勝手に)吊り上がっていって怖かった。

普通に先着順で本数制限で処理したぞ。

 

霊夢ちゃんはめっちゃ分け前(賽銭)に期待していたようだが俺は一本1000円しかもらわなかったのでがっくりしてたが、まあ、さすがに阿漕なことはできない。

それに霊夢ちゃんは実質ただでたっぷり羊羹を食えていたので(そもそも霊夢ちゃんのために作った)そこまでも文句は出なかったしな。

 

ちなみに羊羹だが糖度が高いせいで一年以上普通に持つので俺はまだそれなりに隠し持っている。

たまにこっそりルーミアにやったり、紫さんに差し入れたり、霊夢ちゃんと食べたりする。

秘匿しているという性質上羊羹を食べるときは霊夢ちゃんと二人っきりなので、なんか、こう、いいよね!二人だけの秘密って。

 

「あれは早苗がめっちゃ喜んでニコニコ食ってたぞー。てっきり外から紫が持ち込んだと思ってた」

 

「守屋神社の分は文に託したからな、つまみ食いされてなければ6本届いているはずだぞ」

 

文は火のないところに放火はするが、嘘とかはつかないので魔理沙に頼むよりはよっぽど信用できるから羊羹の取材を受ける代わりにいくつかの場所に届けてもらった。

 

しかも、取材で味見した分もちゃんとお金を払っていくという感じで記者としては真面目なんだよな。

ただし、速すぎてパンツが見えないのが不満だが。

 

どちらにせよなぜか文にはエロスを感じないので見えたらラッキー程度だが、近頃は「はいてない」説も濃厚である、もしくは締め込みやTバック等の食い込み系か、結構横奥のほうまで見えたことがあるが確認できなかったので。

 

「ちゃんと6本あったよ、早苗が5本食べたけど」

 

「早苗ちゃんすげえな!?」

 

「さすがに一気食いじゃなかったけどね、それでもうれしそうに、懐かしいですといって毎日ちまちまたべてたから私らは味見だけでいいやって」

 

諏訪子ちゃんたちは傍若無人だけど、早苗ちゃんには結構優しい(だが、迷惑はかける)んだよな。

 

「その一月後ぐらいに体重はかって悲鳴上げてたけどねー」

 

さもありなん。砂糖の塊だからな、羊羹って。

 

「あ、そうだ、なんか早苗元気づけれる食べ物とかない?」

 

「うーん」

 

俺は悩む。

食べ物には好き嫌いがあるし、海産物なども手に入りにくいからだ。

それこそ寿司とかなら日本人ならテンション上がるとは思うけど、モノが手に入らねえからな。

 

「幻想郷で手に入るものでなんか作れねえかな」

 

「難しいかい?」

 

「や、向こうの物でも作れるものは結構あるけど、女の子が懐かしいとかパフェとかぐらいか……?」

 

「甘味は外さないとおもうけど、なんかこー、もっとないか?」

 

「ちょっと考えてみる、依頼でいいか?」

 

「おっけーおっけー、お代はそうだなー?」

 

ちょっと考え込む諏訪子ちゃん、やがて子供が「いーっ!」とやるように自分の口を左右に引っ張って(かなりの深いところまで引っ張れてた)からこういった。

 

「見ての通り私の今の権能は蛙に近いんだけどな」

 

と、言ってからヤツメウナギの串焼きを丸ごと口に入れると口を開けたままよく動く舌で綺麗に串から抜きとって、数度咀嚼し、そして口中を見せつけてきた。

下品というか汚い咀嚼中の物のはずなのに、なぜか俺は目を離せなかった。

そしてそれを飲み込んだ諏訪子ちゃんが俺の耳元に口を寄せて囁いた。

 

「なあ、この大きな口と良く動く舌で、お前のオンバシラ……鎮めてやろうか……?」

 

エッッッッッ!

 

オンバシラってアレだよな、ミシャグジの……まあ、男根崇拝の象徴みたいなもんだから俺のオンバシラってことは……しゃぶるのか!?

 

なんで、幻想郷の年寄り神霊妖連中はエロいことに躊躇ないんですかねえ!?あ、経験済みですかそうですか!(混乱&自己解決)

あと突然大人っぽい雰囲気になるのやめて!

 

「なんだー?嫌なのかー?蛙の前は蛇だったし、両方とも「丸のみ」もとくいだぞー?」

 

だからなんで畳みかけてくるんですかねえ!?あと、ちっこいくせにぬくやわこいし、ぷにぷにしたもの当たってるから身を寄せるな!

 

「お客さーん、うちは出会い茶屋とかじゃないから、そういうのやめてくださいねー」

 

「ちぇー」

 

ミスティアちゃんが助け舟を出してくれて助かった、というか具体的なこと言うのは反則だと思う、想像してしまって俺のオンバシラが半分ぐらい元気よ?

 

「あ、ミスティアちゃんうすーいお酒一杯、あとはんぺんとがんも」

 

売り上げに貢献して恩を返そう。

 

「はいよ、薄くても値段は一緒だからね」

 

「わかってるわかってる」

 

あまり酒は強くないので、薄い酒を注文する。

幻想郷に海はないのではんぺんはナマズだったかで作ってたはず、ふわふわでうまい。

 

「やっぱり食いもんかな、例えば俺半年醤油なかったら発狂する自信あるし」

 

日本人醤油使いすぎ問題。というか大豆かな。

伝統的な日本の朝食、豆腐の味噌汁、納豆、焼き魚、海苔。焼き魚と海苔にも醤油かけるとしたら、大豆かかわってくる確率100%という驚異の出現率だからな。

 

「食べ物かー、また早苗が肥えるな」

 

「その辺りはまあ、運動でもしてもらうしかないかな?」

 

そう言っても数キロ程度の違いは判らないんだよな、たぶんそこまで気にしてるのは女性だからなんだろうけど。

 

「ならとりあえず、頼むよ、報酬はオンバシラ鎮めでいいかー?」

 

「よくない」

 

「なんなら神奈子と二人でもいいぞー」

 

勝手に売られる神奈子ちゃん哀れ。

いや、神奈子ちゃんはまじめだから「そういう約束なら仕方ない」とかいって流されそうだけど。

 

「……!いや、よくない」

 

「いま葛藤したなー?でもそれならお前は何が望みだ?」

 

「早苗ちゃんが元気ないんだろ?なら早苗ちゃんが元気になるのが報酬かな?」

 

それなりに仲のいい知り合いが元気なければ、元気づけようとするだろ普通。

依頼の形式上、報酬はもらうけどな、報酬は早苗ちゃんの笑顔です!

 

「欲があるのかないのかわからん奴だな、お前は」

 

「俺か?欲しかないぜ?可愛い女の子の笑顔ってちょっと骨折りするぐらいの価値はあるだろ」

 

「……追加報酬でオンバシラ鎮めてやろうかー?」

 

「もしかして諏訪子ちゃん自分がしたいだけなんじゃないだろうなっ!?」

 

「どーかなー?」

 

割とエロいことに躊躇ないの多いからな、幽香さんとか結構ひどい。あー、そうか幽香さんかー……

永遠亭もあたれば、それなりにそろうかな……?

 

お、そうだ、アレも作ろう、うんいい感じに纏まってきた。

 

「よし、思いついた!何とかなりそうだ」

 

「おー、じゃあオンバシラを……」

 

「しつこいわっ!?やっぱり自分がしたいだけだろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

とりあえず準備に少しかかるので準備でき次第ということで昨晩は解散し、なおあのあとオンバシラを10回は聞いた気がする、身体持て余してるのか、酔ってたのか……?

 

 

とりあえず、幽香さんのところへ行く。

 

「ようこそおいでになられました、ぬし様。ついに私に種をまいていただけるのですか?」

 

誰だこいつ?と思いますか?

幽香さんです。

 

襲い掛かってくるのを何度も何度も何度も何度も(最終的には週1で戦う感じになってた)対決を繰り返し、ついに倒した結果。

 

「どうかいたしましたか?床の準備も出来ておりますよ」

 

「いや、気持ちは嬉しいけど、また今度ね」

 

 

 

 

 

なんかバグった(悲痛)

 

 

 

 

 

いや、多分だけど幽香さんは好戦的だけど本質的には割と清楚系の性格してたんじゃないかなって思うんだ。

で、俺が図らずも体でわからせた(物理)結果、こうなったんじゃないかなって推測はできる。

霊夢ちゃんとかに対しては元の丁寧だけど、どこか威圧感のある感じの喋り方をするけど、もはや俺に対しては原型がほぼない。

 

完全に据え膳状態だが、ある懸念があるため手を出せないというある意味膠着状態になってしまっている。

ちなみに撫でるとちょっと釣り気味の目を細めてそっと距離を詰めてくるのがかわいい。

ことあるごとに引っ付いてこようとするのも可愛いんだけど、それなりにご立派なのでなかなか俺もきついという、ちなみにパンツはレースをふんだんに使ってはいるけども、清楚さを感じるデザインのお嬢様系……だった……

 

なんか、いまね、すっごいの履いてる。

というか、それパンツの意味ないよねって感じの穴開いてる奴とか、フルオープン!って感じでほぼ紐とか……

 

「そうですか、でもいつかぬし様の種を私の畑にまいてくださいね」

 

オンバシラ(どうも昨日の酒がまだ残っているようだ)が反応しかけることを除けば。幽香さんは嫌いじゃない、というかこれだけ美人に好意を示されて嫌うのは難しい。

しかも、性格は可愛いと来ている。

 

まあ、いつか答えてあげられたらいいなとは、少し思う。

ただ、幽香さんもぐいぐいくるタイプなんで逆にちょっと冷静に(引くともいう)なれるのは救いだな。

 

「いくつか育ててほしいものがあるんだけど」

 

「私たちの子供ですか?」

 

「うん、ちょっとそこから離れようか」

 

幽香さんはバグる前、それなりに戦えるようになったころから、いくつか植物を頼んで育ててもらっている、「花が咲いたあと収穫するもの」限定で、キャベツとか大根はだめだがナスやキュウリやトマトは真冬でもない限り頼めばあっという間に育ててもらえる(ただし土が思い切り痩せるので多用はできない)。

 

ちなみにサトウキビも花が咲いてから収穫するため、ちゃんと土の管理さえすれば個人消費分ぐらいは余裕で賄える。

おやつにもなるので(黒砂糖かじると結構うまい)半分以上は黒いまま使っているが、萃香さんの能力で不純物だけ密にして取り除いていくことにより白砂糖も作れる。

ただし結構めんどい。

 

「これとこれと、これ育ててくれる?あとで肥料は持ってくるから、一緒に土づくりしようか」

 

「子作りは……?」

 

「まだしません」

 

なんか連続でぐいぐいくる面子だと俺もさすがにセクハラする暇がなくて疲れるんだが!

 

永遠亭にいったら……輝夜ちゃんもぐいぐい来たっけ……、あの時はしょうがないとはいえ火鼠の皮衣出しちゃったもんなー……

 

永琳ちゃんやうどんげちゃんでストレス発散しよう(流れ弾)

 

幽香さんにお願いして、次は永遠亭に向かう。

 

幽香さんが「しばらく、寄り添っていたい」とか可愛いこと言うもんで結構遅れたが、そのぐらいはしょうがない。可愛かったし!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永遠亭でもやっぱりひと悶着あったけども、無事いくつかの生薬を手に入れた、疲れた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他にも紫さんにいくつかの物を頼んだり、鍛冶屋のおっちゃん(河童より早い)に頼んだり、霖之助と無縁塚行って探し物したり(見つけたものの詳細を全部聞いてくるため捗らなかったが目的のブツはちゃんと見つかった)と、数日が経過した。

 

 

 

 

 

「さて、今日は早苗ちゃんにごちそうをしようと思う」

 

と、ごちそうするからと博麗神社まで三人(三柱?一人と二柱?現人神をどっちに入れればいいんだろう)にご足労願った。

 

その他の参加者は霊夢ちゃん、魔理沙(招待していないのに嗅ぎつけてきやがった)、ルーミア、チルノ、大妖精に三月精だ、クラウンピースがいないのはちょっと残念だ、ぜひとも食わせてみたいものがあったんだがな。

 

というわけでまずは……

 

「こいつを食らうがいい!」

 

出したのはハンバーガー、フライドポテト、コーラのマックダーナルッ!(正しい発音)セットである。

学生時代友達と……ってことならこれは外せんだろう、ちゃんと包み紙なども再現した珠玉の逸品だ。

 

なお、妖精たちにはハッピーセットを用意する徹底ぶり、最初はしゃべるミニ上海人形でもつけようとおもったけど、テンション上がった妖精たちが「キェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァ!!」とか騒がしくなっても困るので、各々の姿をかたどったぬいぐるみ(アリスちゃん協力)がミニ絵本を持ってたり読んでたりするおまけである。なお、この絵本はちゃんと取り外して読めるまさにこだわったセットである。

 

コーラは無縁塚で瓶のやつを探し回った、賞味期限はぶっちぎっていたが、俺と霖之助で異常がないことを確認した。時々流れ着いてる缶詰とか電池とかそうだけど、期限はあまりあてにならない、もしかしたら新品で流れ着いてるのかもしれないな。

 

「えっ……これって……」

 

「マックダーナルッ!(謎テンション)のセットだぞ、その味出すのに苦労したけどな!」

 

時間止めてトライ&エラーの繰り返しだったわ。下手に作ると「美味すぎる」んだよ、ファストフードはチープじゃないとな。

なお、協力者の咲夜ちゃんにももたせたので今頃紅魔館でも食ってるはずだ。レミリアさんをハッピーセット枠にするか悩んだが咲夜ちゃんが「お嬢様はハッピーセットです」と言い切ったのでそうした、俺は悪くない。

 

「ふむ……向こうで聞いたことはあっても食べたことがなかったのだけど、大したことのない味ね」

 

神奈子ちゃんはさっそく食べている、が反応はいま一つのようだ。

まあ、そこまでうまいもんでもないしな。

だけどもー―

 

「えっ、えっ、これ、これあの味だ……あの味ですよっ!?」

 

「おう、さっきも言ったけど不味くするのに苦労した」

 

けっして本来の味がまずいというわけでなく、ちゃんとした材料で手作りすると大量生産品よりうまくなってしまうのはもう避けられない、そこをいかにあの味に近づけるかが苦労した。

 

「すごいですよ!いままでただのスケベな助さんだと思ってましたよ!」

 

ちなみに早苗ちゃんは俺の事を助さんと呼ぶことがある、水戸黄門のあれかと思ったらスケベな人という意味らしい……たしかに諏訪子ちゃんが言っていた通り結構アレな性格なのかもしれないな。

まあ、可愛いから許すけど。(可愛くて許さないのは天子だけである)

 

「これも塩味しかしないしそこまでうまいとは思えないけど、早苗が喜んでいるようで何よりだよ」

 

諏訪子ちゃんはもしゃもしゃとポテトを食っている、まあたしかに正直美味いとは思えないんだけど、うまいんだよ、漢字と平仮名で察してほしいが、そういう感じの味なんだよなあ……

 

「んー、いつものアンタの作るものよりはおちるけど、そこまで美味しくないわけじゃないんじゃない?」

 

と、霊夢ちゃん。基本霊夢ちゃんは何でも食ってみるし、文句は言わないタイプだからこんな評価だろうな。

 

魔理沙は……ハンバーガー崩壊させてやがる!

包み紙全部剥くからだアホめ、マックダーナルでそれならモスとか絶対食えんぞ。

 

お子様連中はわちゃわちゃきゃいきゃいしながら和やかに……おいチルノ、大妖精のぬいぐるみを自分のぬいぐるみでパンチするんじゃない「ずがーん」とかロボットアニメ見てる少年か!

大妖精もたまにはキレていいと思う(実際はキレることあるらしいが俺は見たことない)ぞ。

 

 

 

 

「早苗ちゃん、まだ入る?」

 

セットを食べ終えた早苗ちゃんに聞く、けっこうペロリといったからまだ入りそうな気はするけど。

 

「え……えっと……」

 

「恥ずかしがらなくていいんじゃない?あなた、早苗は結構食べるわよ」

 

「神奈子様!」

 

「はっはー、そうかそうか、ならこいつも出そうか」

 

と、奥から大なべを持ってくる。匂いで気づかれないように今まで結界で(頼んだ霊夢ちゃんにはアンタねえ……とあきれられた)隔離していたのだが……

 

「えっ!?この匂いってまさか!?」

 

「そのまさかだ!」

 

大皿に盛った米!そしてそこに大鍋から取り出した……

カレーをどっぷりとかける!

とりあえずゲストである三人?に配膳する。

 

 

 

「うわあああああああああっ!!!!!カレーだっ!カレーですよ諏訪子様、神奈子様っ!!」

 

「あ、ああ、これは食べたことあるけど早苗そこまでカレー好きだったか?」

 

「んにゃ、ふつーに私たちとたべてたよな」

 

「でもカレーですよ!幻想郷じゃ絶対に食べることできないって思ってたのに!」

 

まあ、俺も思ってたんだけど、生薬って結局スパイスなんだよな、なんで永遠亭で結構そろうんだ。

幽香ちゃんに足りないいくつかの物を作ってもらって、あとはもうまたもや試行錯誤だ。

幸い結構適当に混ぜてもそれっぽいものになったのであとは味を調え「なんだこれ、うん……」

 

「ちぇすとーっ!」

 

不穏なことを言いかけたチルノに弾幕を投げつけ黙らせる。ちなみに俺の弾幕は紫さん曰く「美しくない」とのことでごっこには使用できないものが多いが、このようにチルノを黙らせたりする分には十分である。

 

「おいしかったです!おかわりありますか?ください!」

 

早苗ちゃん早ぇな!?

そしてだんだん素が出てきてるぞっ!?

 

「おう、まだまだあるぞー」

 

余ればカレーパンにしたりカレーうどんにしたりできるので思いっきり作った。

最悪配ればいいしな。

 

早苗ちゃんにお代わりをいれて(なお、神奈子ちゃんと諏訪子ちゃんは半分もまだ食べてない)

霊夢ちゃんと魔理沙にもいるかと聞いてみる?

 

「まだあるんでしょ、夜でいいわよ」

 

「匂いは良いけど、やっぱり色がう……な、何でもないぜ」

 

流石に魔理沙クラスだとスペルカード「玉虫色の恋心」を切る必要があるので思いとどまってくれて何よりだ。

ちなみに効果は色の変化する少し大きめの球がどこまでもゆっくり追ってくる。

これの最中にも俺は通常に攻撃ができる。

触れるか一定時間後大爆発して周囲を巻き込む。爆発させないためには黒い時に弾幕を一定数打ち込む必要があるが、間違えると分裂する、だいたい、7.8個に分裂するともはや手が付けられなくなる、対処法は速度はそこまででもないので全く撃ち込まずよけに集中するか、俺本体と連携される前に色を見極めて速攻破壊する感じになる。基本的に俺はこの球を盾にするように動くので下手に俺を狙うと一気に大分裂することもあるいやらしい攻撃だ。

 

相手のバラマキ系スペカに対する凶悪なカウンターになるのでごっこでは禁止カードである。

 

 

妖精たちは食うかな?……人形で遊んでいる……だれもチルノを介抱しないところに普段の行いが出てるな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日はごちそうさまでした」

 

「馳走になったわね、早苗も喜んでたし、ありがとう」

 

「うんうん、早苗が元気になってよかったよー」

 

「とりあえず、カレー粉から作れるならカレー粉もあげるけど?」

 

「うーん、ルゥからしかしたことないんですよ……ですから助さん(まだその呼び方なのね)こんど教えてくれませんか?」

 

「ん、その程度ならお安い御用だ、代わりにカレー食わせてくれよ、人の家のカレーっていろいろちがって面白いんだよな」

 

「もちろん、ごちそうしますよ、こんど来る予定があったら知らせてくださいね!材料用意して待ってます!」

 

「おう、割とすぐいける気もするぞ、そこまで用事もないしな」

 

とはいっても今回協力してくれた各所にいろいろお礼やら料理の現物は渡さないとだめだろうけど。

 

「あと」

 

早苗ちゃんが身を寄せて耳元でささやいてくる。

 

「可愛いパンツも履いておきますね」

 

「えっ!?今、なんてっ!?」

 

「それではお邪魔しました!待ってますからねー」

 

「オンバシラを洗ってくるんだぞー、なあ神奈子よ」

 

「ん?よくわからないが清潔にするのは良いことだ」

 

「と、神奈子も言っているから、きっと一緒に手伝ってくれるぞ」

 

「うん?まあ手伝えることがあるならもちろん手伝う」

 

俺が何を言い返そうかと悩んでいるうちに畳みかけるだけ畳みかけて三人?は帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから諏訪子ちゃん絶対欲求不満だろ!?

 




幻想郷にあるものないもの考えて補完していくのは楽しくて好きです。
最終奥義紫とカッパでなんでもできますが、できうる限りそれらを排除して考えたいですね。


感想、評価、お気に入りおまちしています。
数字が増えていくのってこう……みてたらオンバシラ(表現気に入った)にくるような高揚感ありませんか?


あと皆様がどこまでエロスを求めているのか、成人向け迄必要なのかも聞いてみたい感じではあります。



おまけネタ
神奈子ちゃんはさっそく食べている、が反応はいま一つのようだ。

まあ、そこまでうまいもんでもないしな。

だけどもー―

 

「えっ、えっ、これ、これ直火で焼いてない!」

 

「まさかのバーキン派!?」

ねくすと(次は呪いとか祟りとかなんとかしてみた話)

  • 魔理沙とデートした話
  • 決戦!星海恐怖異変
  • 因幡の白兎した話
  • 屋台で駄弁るだけの話
  • 人里で遊んだ話
  • 新聞記者に振り回された話
  • 白蓮ちゃんと愉快な仲間たち
  • 神奈子ちゃんにシゴかれた話
  • かわいいクソガキに子分にされた話
  • 白玉楼で料理した話
  • 本編

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