ワンパン聖女〜追放されたのでとりあえず世界旅行します〜   作:ちゃんエビ

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3話

アリシア達が団長室を出た後、残されたエリシアとデュークは

 

「ではエリシア殿!ファントムブラッドについて教えて貰いたい」

 

「勿論!と言いたいけど私もそんなに詳しくはないよ?」

 

「構わない!知っている事は全て教えてくれ!」

 

「私が知っているのは組織のボスが血霧のネロって事とファントムブラッドの構成人数が250人ってとこかな?後はアジトの場所?」

 

「なっ⁈何故君がそこまで組織の情報を詳しく知っている⁈・・まさか⁉︎」

 

「フフッ♪どうしてだろうね〜♪」

 

「エリシア殿!この先は情報提供ではなく尋問として聞き出さなければならないようだ」

 

「フフッ♪じゃあ私の体に聞いてみる?もしかすると何か分かるかもしれないよ?」

 

「色仕掛けか?なるほど・・その辺の男ならば誘いに乗るだろう・・が私は騎士だ!そのような安易な罠に引っかかる程愚かではない‼︎」

 

「ちぇっ・・つまんないの〜、でもさ!デュークさんが組織の仲間って疑いは少し晴れたかな?」

 

「私を試したのか?」

 

「そだよ〜!組織の連中が騎士団に入り込んでいる可能性あるしね」

 

「私もその可能性があると思い前に騎士団の動向を調べさせた事があるが怪しい団員はいなかった、まさか私が疑われるとはな」

 

「そりゃ敵を前にして味方から裏切られちゃ堪んないからね!」

 

「なるほど・・で?何故君がそこまで組織の情報を掴んでいる?まるで君が組織の一員であるかのような」

 

「フフッ♪それはヒ・ミ・ツ♪」

 

意味深な発言をするエリシアだったがその時

 

バリバリバリバリ

 

突如団長室に響き渡る雷のような轟音、デュークは思わず顔を顰めエリシアは耳を塞ぎ込むと

 

「エリシア!なぁにがヒ・ミ・ツ♪だぁぁぁ‼︎」

 

ゴチン!

 

「いっっったぁぁぁぁぁぁい‼︎ちょっと酷くない?ジェイクさん‼︎」

 

「やかましい‼︎情報は小出しにしろと教えたが秘密にしろと教えた覚えはないぞ‼︎」

 

「だってその方が意味深で魅力的じゃん?」

 

「その秘密のせいでお前組織の一員だと疑われてるぞ?」

 

「ゴメンなさい」

 

とエリシアにお灸を据えたのは世界に5人しかいないSSランク冒険者

ゴットハンドと呼ばれる冒険者達の頂点にいる5人の冒険者の1人

【雷鳴】の二つ名を持つジェイクという冒険者だった

 

「おう!久しぶりだなデューク‼︎」

 

「ジェイクか・・あい変わらず派手な登場だな」

 

「おう‼︎冒険者ってのは最初のインパクトが肝心よ!」

 

「そうか・・で?今日は何の用だ」

 

「用っていうか依頼だな!アルフレッド様直々のな」

 

「アルフレッド様の依頼か・・で?ここと何か関係が?」

 

「アリシアを探しててな、闇雲に探すより騎士団に頼んだ方が楽・・いや確実だろうってな」

 

「お前が楽をするのは解せないがアリシア様なら先程までこの場にいた・・してアリシア様をどうする気だ」

 

「どうもしねぇよ、そもそもアリシアをどうこう出来る奴なんていねぇだろ!いや心当たりが全くない訳でもないが・・ってそれよりもだ!まずはエリシアの誤解を解かないとな」

 

「うぅぅ・・ゴメンなさい!ジェイクさん」

 

「謝るなら俺じゃなくデュークにだろ?」

 

「デュークさんゴメンなさい」

 

「いや・・確かに疑わしかったが本気で組織の一員だと思ってた訳ではないからな!気になるのは何故そこまで組織の情報を知っているかだ」

 

「あぁ!それはだな・・・」

 

「エリシアファンクラブの人達が組織の中にいるからだよ」

 

「は?」

 

「エリシアの言い方はアレだが、見た目だけは無駄にレベル高いからな!一月前だったか?エリシアのSランク依頼に付き添いしてた時に

組織の連中がエリシアを襲って来たんだわ!」

 

「それで私のテクでその人達を骨抜きにして虜にしたの!だからその人達から組織の情報が私に入ってくるの」

 

「だから言い方‼︎そもそもお前処女だろうが‼︎」

 

「うっわ・・・デリカシーに欠ける発言!ジェイクさんマジサイテー」

 

「私も今の発言はどうかと思うぞ」

 

「というか何でジェイクさんが私のプライベートな情報を知ってるの?

ちょっと引くというか気持ち悪いよ?」

 

「え?・・いや野営してる時お前が俺に言ってきたんだろ!何を考えて言ったのか知らんが情報は情報だ‼︎冒険者として情報を得ておくのは当たり前の事だ!まぁ使い所の無い情報だがな」

 

「あれ?そうだっけ?まぁそれはいいとして使い所の無い情報って酷い‼︎このエリシアちゃんのプライベート情報だよ?」

 

「知るか‼︎アリシアならともかくエリシアのプライベート情報なんていらん‼︎」

 

「私も同意する」

 

「その手の人達には高く売れたんだけどなぁ〜」

 

「「おい‼︎」」

 

「ふふっ♪話が本題から逸れてるよ?」

 

「誰のせいだ‼︎」

 

「とりあえずだ!本題に戻らせてもらうが、エリシア殿は組織の内部情報とアジトの場所を知っているという事でいいのだな」

 

「うん」

 

「よし!では明日我らベルナンド騎士団はファントムブラックのアジトに攻め込み連中を一網打尽にする」

 

「デューク手伝ってやりたいが俺は依頼があるからな、作戦の成功を祈ってるよ」

 

「ああ!ジェイク、私もお前の健闘を祈ろう」

 

ジェイクを交え話し込むエリシア達、話の本筋が逸れたりもしたが最終的にエリシアの情報を頼りにファントムブラッドを壊滅するという結果になりジェイクとデュークは互いの健闘を祈り握手を交わすと

 

「デュークさん!これ渡しとくね」

 

とエリシアが手書きのメモをデュークに手渡し

 

「じゃあ!私はお姉ちゃんと合流しに教会に行くね♪早くお風呂入りたい」

 

そう言ってエリシアは颯爽と団長室の窓から飛び降り

 

「おい!エリシア待て!俺もアリシアに用があるんだよ」

 

ジェイクもエリシアの後を追うように窓から飛び降りると1人団長室に残るデュークは

 

「これでようやくファントムブラッドを壊滅出来る!待っててくれニーナ!父さんが必ず助けてやるからな‼︎」

 

と1人意気込んでいた

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

「アリシア様!・・・いくら何でも買いすぎではないですか?こんなにいりませんよポーション」

 

アリシアです!私は今護衛のレックスさんの案内で教会へ向かう途中市場で買い物をしています

 

理由ですか?こう見えて私は聖女です‼︎タダで教会に泊めてもらえるとはいえ何も寄付しないのは私の良心が痛みます、お金という形での寄付もあるのですがそれだと宿屋と変わらないってエリシアに怒られそうなので物品として寄付する事にしたのです

 

それならばポーションを寄付しようと思い立ちポーションを探しながら市場を巡っています

 

「レックスさん‼︎いいですか?ポーションは重要な回復アイテムなんです‼︎私も聖女としての務めを果たしている時によくクイッと飲んでましたよ?」

 

私は聖女として色々とやってましたからね、ちょっと疲れたかな?って時に飲むと心なしか元気になった気がします

 

「アリシア様?ポーションは栄養ドリンクではないんですが・・」

 

知ってますよ?私はそんなに無知ではありません‼︎

ちなみに務めを終えた後に飲むポーションは最高です!

特にキンキンに冷やしたポーションといったらもう‼︎

 

「レックスさんも仕事終わりにポーション飲みますよね?むしろこの1本の為に仕事してるってくらいじゃないですか?」

 

「いや・・そこは普通にエールでしょう⁉︎何で酒代わりにポーション飲んでるんですか‼︎」

 

あら?レックスさんはエール派でしたか!私も前に一度エールを飲ませて貰いましたがその後の記憶が曖昧だったんですよね!後日枢機卿が泣きながらもうエールは飲まないでくれと言ってたのでそれ以来飲んでませんが

 

「さてと!アリシア様‼︎そろそろ教会へ向かいましょう‼︎じきに日も暮れます」

 

そうですね!日が落ちる前に教会に着きたいのでそろそろ教会へと行きましょうか

 

「はい!レックスさんお願いしますね」

 

私はレックスさんの案内で教会へ向かうのですが裏通りや路地は通りません‼︎人目が少ない場所は治安もあまり良くないらしく大通りを経由して教会へ向かうとレックスさんが言ってました

 

暫く大通りを歩いていると遠くに教会が見えてきました

目的地まであと少しってとこですかね?

 

「おぉぉ!これはこれは聖女様‼︎我が交易都市ベルナンドへようこそ」

 

・・・・ベルナンドの領主様ですかね?凄く派手な宝石でコーデしたふくよかなオジさんですが・・ゴメンなさい‼︎キツイ香水もそうですが加齢臭が凄いです‼︎むしろ香水と加齢臭が混じって凶悪なスメルに変貌してます‼︎ちゃんとお風呂入ってます?見た目にこだわる前にその辺を気にしてほしいです‼︎あと距離が近いです‼︎半径3メートル以上離れて下さい!とりあえずこっそりと浄化魔法ピュアクリーンで周りの空気を浄化させてもらいますね!だって凄く臭いんです!仕方ないですよね?

 

「私このベルナンドの領主をしてます、イヤシール・フォン・ベルナンド男爵と申します」

 

はい・・ベルナンド男爵ですね・・分かりました・・臭っ‼︎

香水と加齢臭以上に口臭が酷いですよ‼︎

 

「初めてましてベルナンド男爵、私聖女のアリシア・イアハートと申します・・ではご機嫌よう」

 

一応挨拶は交わしましたしもういいですよね?だって凄く臭いんです!

早々にこの場を立ち去りたいのですがいいですよね?一応聖女の称号を持つ者は貴族階級でいう伯爵と同じ権限を持っているみたいですし不敬罪にはあたりません!

 

「お待ち下さい‼︎ベルナンドまで来て頂いてるのに聖女様に何のおもてなしもしないのは我がベルナンド家一生の恥!是非ともおもてなしさせて下さい‼︎」

 

なるほど!一理ありますね!私貴族ではないですが男爵よりは立場が上みたいですし・・・ですが‼︎凄く臭いんです‼︎むしろ構わないでくれるほうがおもてなしだと思いますよ?というかレックスさん‼︎何で離れてるんですか‼︎臭いからですよね⁈絶対そうですよね⁈領主と騎士の立場だからとかじゃないですよね?

 

「ベルナンド男爵のお心遣い感謝致しますが私急用がありまして急がなければなりませんの!大変心苦しいのですがこれで失礼させていただきます」

 

出来る限りこの場から早く逃げたいです!だって凄く臭いんです!

凄く凄く臭いんです‼︎重要なところですから何度でも言いますよ?

それに急用も出来ましたから!・・・すいません!吐きそうなんです!

これは早急に教会へ向かわなければ!そもそもピュアクリーンで浄化出来ない程の臭さって何なんですか⁉︎

 

「それは失礼しました!御多忙の中引き止めてしまい申し訳ない!」

 

あっもういいみたいですね?では私は早急に失礼します!

 

「ではベルナンド男爵!ご機嫌よう」

 

私は足早にこの場を走り去り急いで教会へと向かいました・・・

だって吐きそうなんですもん‼︎

 

 

 

◆◇◆

 

 

「チッ、逃げられたか・・まぁいい!」

 

走り去るアリシアを卑しい眼で見るベルナンド男爵、ドス黒い執念のような台詞を吐くと足早に自らの屋敷へと馬車を走らせ

 

「ネロ‼︎新しい依頼だ‼︎この街にいる聖女アリシアを連れて来い‼︎」

 

『ベルナンドの旦那ぁ!聖女アリシアってあの聖都のアリシアだろ?拉致監禁なんてすりゃ世間が黙ってないぜ」

 

「分かっておるわ‼︎一晩だけじゃ‼︎」

 

「旦那も人が悪い、あの麗しの聖女様を性女様にってか?」

 

「ガハハハ‼︎直にあの聖女も私の虜よ、既に私のスキルの術中に嵌っておるだろうからな」

 

魅惑の香り(チャームパルフェム)だったか?その香りを嗅いだ女は旦那の事しか考えられなくなるってな、全く今の商売をしてる身として羨ましい限りだぜ」

 

「そうじゃろうそうじゃろう!ではいつも通りに頼んだぞ」

 

「ああ!報酬は弾んでもらうからな」

 

「ガハハハ‼︎分かっておるわ」

 

そう話すベルナンド男爵と裏で繋がっていたファントムブラッドのリーダーネロ、その邪悪な企みの矛先がアリシアへと向かわんとしていた。

 

 

 

 

 

 

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