もしも音ゲーマーがスクールアイドル同好会に入ったら 作:良麺
それから愛さんを家に送ることにした。
「え〜、もっと一緒にいたいのに〜」
「いやいや、時間的に帰らないと流石にまずいだろうよ。親御さんになんて言われるか」
「そうだけどさ〜」
「また明日会うんだし」
「...そうだね。でも不安なんだ。カリンに取られちゃうんじゃないかって」
「絶対ないからやばい」
明日は祝日。休日を利用して、愛さんに付き添ってもらい、朝香果林、果林さんと和解しにいく。そのために俺は早く寝たかったんだ。エンカ疲れもあるけど。
「わかった。でも、あの約束、ぜーっったいに守ってね?」
「おげ」
愛さんを家まで送り別れた俺は、音ゲーマーグループのラインでグループ通話をしながら家まで歩いている。当然透もいる。
『ガチでこの譜面やばくね?』
「はwwwwはじまってんだろwwwwwww」
『発狂した』
『これ誰かマッチングしてフルチェとらね?』
「お、いいよ」
『お!エレバーまじ?明日とか行ける?』
「いやわりぃ明日はきつめ漱石」
『は、終わった』
「用事ありすぎて顔歪んでる」
『複雑骨折した?ww』
「余裕wwwwwww」
こんな感じで会話が弾んでいたんだが、ふと後ろから視線を感じた。
「?」
後ろを振り返ると、誰もいない。なんなんだ、ストーカー?いやいやそれは、、、あるかもしれない。
もしかしたら果林さんに尾行されているかもしれない。
そう思って俺はすぐに走り出した。
『おいおいエレバーどうした?』
「走れ走れ大会が始まったから一旦抜けるわ」
『まじか』
通話から抜け、急いで駆け出す。案の定後ろから足音が聞こえる。振り返らずひたすら走った。くねくねと曲がり道を走り、なんとか撒く事ができた。
「たく、油断も隙もあったもんじゃねぇ」
急いで家へ向かうことにした。
一方その頃
「ここ、どこなのよぉぉぉぉぉ!!!!」
童夢の思い通り、朝香果林は童夢を尾行していたうちに、見失ってしまっただけでなく道も迷ってしまった。
「助けてぇ、エマぁぁぁ」
いつも通り、親友であるエマ・ヴェルデに助けてもらった。
(明日こそは、絶対に、童夢を私のものにしてあげるんだから。カクゴシナサイ、ドウム♡)
翌日
休みなら普通は昼の12時まで寝るところなんだが、スマホの着信音が鳴り響く。
愛さんからだった。
「はいよ」
『おっはー童夢!!起きてる??』
「起きてなかったら電話にでんわ」
『...ぷ、あはははははははははは!!!!!!朝から最高だよ童夢!!!!電話にでんわwwwwwwww』
そんなに面白かったか?面白すぎて天地創造しなければいいんだけど。
「で、お前今どこ」
『え?童夢の家の前』
「...は」
ベッドから降りてカーテンを開けて覗いてみると、愛さんがいた。
「やっほー!童夢!!」
「ちょっと待っててくれ」
急いで支度し、家を出た。
「ごめんごめん、童夢に早く会いたくて家の前まで来ちゃった」
「エグすぎ」
「そういえば童夢のお母さんは?」
「母上は仕事の都合で家出て行った」
そう、実はうちの両親は共働きで、二人とも出張や単身赴任が多く、かなり忙しい。母さんも前から単身赴任で福岡の方に行く事が決まっており、俺だけ家に残ることになっていた。
「じゃあ、今童夢の家って」
「そう。おれだけ」
「じゃあ、今夜、童夢の家でいい?」
そう、あの約束を果たさなければならない。明日から童㊙️ではなくなってしまう。
「おう」
「わかった!!」
「そういえば果林さんは?」
「もう先についてると思うよ?あ!ここだよ!!」
随分小洒落た喫茶店に着いた。
「ここよく同好会のみんなと行くんだ〜」
「へぇ」
店に入ると、そこには約3年ぶりに会う朝香果林がいた。相変わらず、いやあの頃よりさらに美しくなっていた。
こちらに気づき、俺に向かって笑顔を向けた。
「おはよう、久しぶりね、童夢。会いたかったわ」
「...はい」
ドキッとしてしまったが、やっぱりあの事がフラッシュバックしてしまい、そのトキメキはすぐになくなってしまった。
「愛もおはよう」
「カリンおっはー!!」
「愛はいつも元気ね」
「えへへそれほどでも〜」
なんだか穏やかな感じで和解という名目のお茶会が始まった。
「で、二人は付き合ってるって事でいいのよね」
「はい」
「...そう。なら、私からいうことは何もないわ」
...え?
「むしろ言わなきゃいけない事がある。童夢、3年前のこと、本当に悪かったと思ってるわ。ごめんなさい。どうか許してもらえるかしら...?」
なんと自ら謝罪し、頭を下げてみた。
「カ、カリン?」
「果林さん、頭を上げてください。もういいです。果林さんがそういうなら、もう大丈夫です」
「本当?」
「えぇ」
「よかった。じゃあ、これからは同好会の仲間としてよろしくね!」
「はい!!」
「あれ、これって愛さんの出番なし?」
こうして果林さんとはすんなりと和解できた。
「じゃあ、また同好会で会いましょう」
「えぇ、お疲れ様でした」
「またねカリン!!」
果林さんと別れた。
「じゃあ童夢、これから愛さんりなりーと遊ぶ約束してるから、ここでお別れだね」
「そうだな」
「むぅ、冷たい!!」
「そうか?」
「そうだよ!!そこはもっと止めるとか、もっと一緒にいたいー!とか言ってくれてもいいんだよ?」
「わりい俺言語喋れん」
「喋ってんじゃん!!!じゃあ行くけど、その代わり今夜、愛さんのとこに迎えに来て、待ってるから」
「おげ」
「じゃあまたね!童夢!!」
ッチュ
そういって愛さんは素早く俺の頬にキスをして去って行った。
「さて、俺も家に帰って寝るCar」
そんなに家から離れてるわけではなかったので数分で家に着いた。入ろうとした時、
ビリッ
「!!」
後ろからスタンガンが。
「フフ、ついに捕まえたわ、童夢♡。今日はたーっくさん楽しみましょう♡」
おやすみー