もしも音ゲーマーがスクールアイドル同好会に入ったら   作:良麺

16 / 16
一年ぶり


第16話 逃走中2

 

逃げ延びるために乗ったタクシーだが、結局近くの駅の前で降りることにした。初乗り料金が高すぎて感動した。

 

「なぁ、アキバじゃなくて池袋行かね」

 

「は、なんで?」

 

「ここから近いし、もしかしたら伝説のあの方がいるかもしれないから」

 

「まじ?」

 

というわけで俺らは予定を変更し池袋へ向かうことにした。

 

「あれ、もしかして、先輩?」

 

天王寺璃奈に目撃されたことを知らずに。

 

 

 

一方その頃、愛さんは。

 

「あれ、りなりーからだ」

 

璃奈からラインが届いた。

 

「え、嘘」

 

「ん?愛ちゃんどうしたの?」

 

「りなりーが駅で童夢を見たって。それでついていったら池袋で降りたって」

 

「てことは今童夢くんは池袋にいるってこと?」

 

「かもしれない」

 

続いて璃奈からラインが届く。

 

「あ、でも見失っちゃったって」

 

「こうなったら池袋に行って手分けして探す?」

 

「ほんと?ゆうゆも歩夢も付き合ってくれる?」

 

「うん、もちろん!私もなんで童夢くんがいなくなっちゃったのか気になるし」

 

「私も、侑ちゃんが行くなら」

 

「二人とも、ありがとう!!」

 

こうして、三人は池袋に向かった。

 

 

一方その頃、童夢たちは。

 

「この人だかり、ワンチャンいるくね?」

 

「うんワンあるな。あ、いた」

 

「ヤバい!!!!!!!!!ボッフェーさんだ!!!!!!!!!!!!!」

 

俺たちは池袋のとあるゲーセンに来ていた。そこの入り口には、国民的音楽ゲーム『太鼓の㊙️人』が設置されており、日頃からそこでパフォーマンスプレイをしている人がいた。そのパフォーマンスのクオリティーも相まって、かなりの観客ができていた。

 

「ヤバいマジで感動してる」

 

この光景を童夢は写真に収め、SNSにアップした。なお本人は勝手に撮影してSNSにアップしても構わないらしい。

 

 

一方その頃、愛さんたちは。

 

「あ、りなりー!!」

 

「あ、愛さん」

 

「璃奈ちゃんやっほー」

 

「侑さんに、歩夢さんも」

 

「こんにちは璃奈ちゃん」

 

「ごめん愛さん、先輩見失っちゃって」

 

「りなりー、いいんだよ。むしろありがとう!童夢のこと教えてくれて」

 

「ううん、大丈夫。璃奈ちゃんボード、ニコニコ」

 

「にしても童夢くん、なんで池袋なんかに」

 

「あれ」

 

「ん?どうしたのりなりー」

 

「これって」

 

璃奈が見せたのは、あの太鼓の㊙️人のパフォーマンスプレイをしている男性の動画だった。

 

「わ、すっごーい。どうなってんのこれ」

 

「こういうのって、普通一人でやる時二つ同時に叩かないよね?」

 

「あはは、すごいけど、なんか物悲しいね」

 

「ところでりなりーこれがどうしたの?」

 

「これ」

 

璃奈が指差したのは、動画に映り込んでる観客、そこに童夢の姿があった。

 

「え!?嘘、童夢くんじゃん!!」

 

「りなりー、そこの場所わかる?」

 

「うん。多分駅の近くの㊙️ゴかも」

 

「急ごう!愛さん!」

 

「うん!童夢、絶対に捕まえるから」

 

こうして、4人は童夢のいる㊙️ゴへ向かった。

 

 

「いや〜ボッフェーさんマジで感動しました。涙で洪水起こしそうっす」

 

「ありがとうございます 」

 

「今度次会った時セッションしませんか?」

 

「はい!是非 」

 

ボッフェーさんと話した後、この場を離れようとした時。

 

「童夢〜〜〜!!!!!!!」

 

「は、え、愛さん!?」

 

なんと愛さんに見つかってしまった。

 

「まずい透、逃げるぞ!!」

 

「始まったwwwww」

 

俺たちはすかさず逃亡した。

 

「待てー!!」

 

「こうなったら童夢、こいつらの狙いはお前だ。俺今のうちにこの辺にいるフォロワーにdm飛ばして車出してもらう。それまで何とか逃げ延びろ」

 

「おげ!!マジでありがとう!!」

 

透と別れ、俺は細い路地裏に入った。しかし

 

「童夢くん見つけた!!」

 

「は、歩夢さん!?」

 

「逃がさないよ、童夢くん」

 

「ゆ、侑さんまで」

 

「童夢〜!!」

 

ヤバい、挟みうちにあった、と思ったら右に道があった。

 

「あぶね〜〜〜」

 

「嘘!?」

 

3人とも慌てて追いかける。なんとか路地裏を出て、あるコイン駐車場に出た。すかさず俺は車の間を通り抜ける。そこに愛さんも入ろうとしたが、

 

「ん!!」

 

「愛ちゃん、どうしたの?」

 

「あはは、その、入らないんだけど...」

 

そして愛さんは侑さんに

 

「なんか不本意〜〜!!」

 

侑さんに行かせたら余裕だった。

 

「もう!!童夢くん!!!」

 

しかし、

 

「いないよぉぉ!!!」

 

 

「ヨッシャー勝ち!!クリアにオニギリさんマジでありがとう!!」

 

「逃走成功おめ!!」

 

「人生エンジョイしすぎやろjk三人に追いかけられるなんて」

 

なんとか逃げ切った俺はクリアこと透のフォロワー兼知り合いであるオニギリさんの車に乗り込み、無事首の皮が一枚繋がった。ちなみに俺とも知り合いである。

 

「にしてもどうする?これからどこに向かうん?」

 

「じゃああそこ行くか」

 

俺たちは目的地へと向かった。

 

 

「ほんっとうにごめん!あの時すぐに捕まえてれば」

 

「いいよゆうゆ」

 

「そういえば、璃奈ちゃんは?」

 

「ここだよ」

 

「わ!!いつのまに!?」

 

「愛さん、先輩なんだけど」

 

「ごめんりなりー、また逃しちゃった」

 

「うんそれなんだけど、さっき先輩が車に乗り込むところを見た」

 

「え、マジ!?」

 

「うん、それでこれをくっつけておいた」

 

「それって、GPS?」

 

なんと璃奈はとっさに超小型GPS装置を車の中に投げつけ、童夢たちの居場所をわかるようにした。

 

「りなりーナイス!!」

 

「あはは、これって法律的にどうなのかな...」

 

「でも、もう遅い時間だし、明日またそのGPSの場所に行ってみよう?」

 

「うん。そんな遠いとこに行ってなければいいけど」

 

4人は解散した。

 




人物紹介
・ボッフェー
池袋のゲーセンの入り口に設置してある「太鼓の㊙️人」のパフォーマンスプレイをしている音ゲーマー。そのプレイスタイルは道ゆく人を目に留め、多くのギャラリーをゲットするが、これにSNSでは賛否両論の嵐が巻き起こっている。

・オニギリさん
童夢と透の知り合い、いわゆるネッ友。2歳年上の大学一年生で、車の免許を取得している。音ゲーの腕前は、「太鼓の㊙️人」の全楽曲を全良したという制覇者。いまでも新たな難関曲が出るたびにしっかりと撃破するバケットモンスター。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。