お耳は痛いしお目々も見えない 作:Uberルーパー
JRAの規定とか確認してみたんですけどね、どうやら片方目が見えないだけでも出走ができないらしいんですよ。当たり前なんですが。
…スーー、ある程度自然な流れで出走が認められるように工夫するつもりなんですが、そうはならんやろっていうところがあったら、作者の脳みそを呪って下さい。
競走馬回…。wikiよ、君だけが頼りだ。
あー!身体が流れ落ちる音ぉ!ベチョベチョしてる、これが羊水の感覚!懐かしい!前の記憶は無いがな。
てかw、脚プルップルッしてるんですけどw、感覚的に分かるから言えるけど正真正銘生まれたての子馬なんですけどw、草生えるw
さて、一通り気持ち悪くなった所でだ、今の状況を整理しよう。ちゃんと順序立ててな。
・人間として生まれる
・一般家庭で高校三年生まで健やかに育ち、結構難易度が高めの大学に受かるため、猛勉強する
・試験当日、受かったと確信が得られるほど試験で手応えを感じる
・道端で意識暗転(多分過労で倒れた。めっちゃ頑張ったから)
・馬 ←new!!!
newじゃねえよnewじゃ。ゲームじゃねえんだからハッ!まさか倒れたあと脳死状態もしくはコールドスリープ状態になり、時代の進んだことで技術が進化し、脳に直接干渉するゲーム式蘇生法が確立された!?ねえな。非効率が過ぎる。
てか脚がホントに立たない。こんなにプルプルするもんなのね。世のお馬さんはこれを突破したのか、尊敬します。そして私も尊敬されます。
ウォォォォォォ!立て!立て俺の四輪!お前ならできるって!できる!でき、で、立てやコラァ!
あっ、立てた。周りの人たちが咽び泣いてる…。分かるよ、生命の誕生はいつも心の温かい部分を打つよな。誕生の瞬間ほとんど見たことねえけど。
お母さんらしきお馬がペロペロしてくれてる。不思議と気持ち悪い感じはしない。これが愛ってやつか…。周りの人たちが慌ただしく動いている。お馬さんにもミルクとかあげるのかな、人参バリボリのイメージしかねぇわ。
さてさて、多分無事出産が終わり、強張ったあれこれが緩くなり始めた今、生まれ落とされた最初から疑問に思ってたことについて問いたい。
お目々が全く見えないのとお耳が痛いほどよく聴こえるのは仕様ですか?
半分仕様でした。
お目々は出産直後特有のものだったようで、だんだん見えるようになってきた。ちょっとだけね、ほんの少し、ほぼ見えてないと言っていいけど。
判別できるのが、色。部屋を変えたときに気付くくらいだけど。すっごい雑なベタ塗りアニメをアホみたいに光度下げて見てる感じ。
生後三ヶ月くらいたったけど、お耳は相変わらず痛いくらいに冴えてるし、実際痛い。ただこの聴力のおかげであまり不自由なく生活出来てるからヨシッ!凄えんだこの耳、周りにある物体の輪郭全部把握できるんだぜ。助かってる、助かってるんだけどさぁ
ガタン!
『うおっちょぁぁ!!!』
「あっ、ごめんなミクロ。思ったより大きな音が出ちまった」
急にでけぇ音が聴こえるとビビって飛び跳ねちゃうの。ゆっくり慣らす感じならいいんだけどねえ。
ちなみに今扉を開けて俺をビビらせてきたのが厩務員の羽鳥くん。ハトくんって呼ばれてるけど、本人は呼ばれるたび羽鳥ですって訂正してる黒髪メガネよ。仲良くしてね。
産後の検査でお目々を軽く見る検査とか狭い道をぐるぐるするテストもあったから、視力のことは把握されてると思う。耳の良さについてしか話されてないからね。案外このくらいの視力が馬の標準なのかもしれない。
それよりも俺、ミクロって名前がついた。まだ仮らしいけどね。
生まれた時すごく小柄だったかららしいけどさあ、安直すぎてアンチョビじゃない?食ったことないけど。
ただまぁ、飼育に関係してる人達と接していると、馬である俺にきちんと愛情をもって育てていることがわかる。
俺が繊細な馬だと分かったら、なるべく音を立てないように注意して掃除してくれるハト。
綺麗な青鹿毛だねって、小さな声で語りかけながらブラッシングするハト。
人参じゃなくて桃が好きだと分かったら、皆には内緒だぞ?って自腹でおやつをくれたハト。
回想全部ハトくんじゃないか。他にもいるんだぞモズくんとかタカちゃんとか。
俺は人間の言葉がわかるお馬だ。アホみたいにお耳がいいので、自分が競争用の馬だってことは既に把握してる。
けど、血統とか体格の関係であまり期待されてない様だ。そういうのってそんなに関係あるのかな?
でも、こうやって注がれる愛情を直に感じていると、恩を返したくなる。
あなた達が育ててくれた馬は、立派に勝ちましたよって。
期待されてなくても、一生懸命戦えたのは、あなた達がいてくれたからなんだよって。
言葉では無理だから、行動で。
走ってみるよ、俺。目は見えないし、耳は痛いけど、全力で。
ずっとずっと、みんなに誇ってほしいからな。
待て、俺は天才かもしれない。すごいことを思いついたぞ。
―――ウマ娘プリティダービー。
別にプレイしていた訳ではない。アニメ等のサブカルチャーに触れることがそこそこあったから、そこを経由して情報が入ってきただけだ。
曰く、リリースした途端爆発的な人気を博し、他のソシャゲが過疎状態になるほどユーザーを獲得したゲーム。
曰く、ガワは美少女ゲームであるものの、正体は根っからのスポ根であり、見る者の感動を誘うストーリーが満載。
…曰く、出てくるキャラはもれなくいい子の美少女であり、学園の中では尊いなんて評されるキャッキャウフフが展開されている、と。
行きてえ…、行きてえよおそのエデン!
しかしその倍率はえげつないもの、ソシャゲの凝ったキャラであるならばどんなに頑張っても競走馬全てを登場させられる訳がない。名のないキャラで一生を終えず、キャラデザから声優さんまで凝ったキャラと絡めるほどの人物として登場するには!
競走馬として優秀な成績を収めるしかねえ!
ハッハー!オッホホオッホホ!
やるぞ!俺は走るぞぉーーーー!
(主人公は)バカですが何か?
コイツほんとに大学受かったんか…?勘違いじゃね?
読了して頂き、本当にありがとうございます。
あまりにも設定がガバガバなので少し学びを深めたいのと、わたくし自身学生の身でありまして、テストが迫りに迫っていることから、十月後半まで更新が出来ません。
感想をくださった方々、楽しみにしてくださった方々。
自分勝手な作者をどうか許してぇ…。
感想をくれると更新が再開できるようになったときの糧になります。
十月後半になったらまた見てね!
追記 誤字等訂正しました