かすみ視点
朝が来た。瞼を開くと、柔らかな日差しが私を出迎えてくれた。心地よい鳥のさえずりが、今日という一日の始まりを告げる。なんていい時間なのだろう………
「そういえば、かすみちゃんってどこにエロ本隠してたの?」
「本棚。教科書のカバーをつけてたよ。」
「素晴らしいムッツリ精神ですね。」
何故かいる友達を除けば。
「なんでいるの⁉︎」
「あっ、かすみさんおはよう!」
「いい朝ですね。」
「挨拶はちゃんとしないとダメだよ。りなちゃんボード『古事記にもそう書いてあるʕ•ᴥ•ʔ』」
「ああおはようおはよう‼︎で、なんで私の部屋にいるの⁉︎」
「そんなの私が鍵開けてみんなを通したからに決まってるじゃん。」
「勝手に通すな‼︎」
確かにしず子には合鍵を渡していたけど、まさか全員連れてくるとは思わないじゃん‼︎しかもこんな朝っぱらから、人が寝ている時に‼︎あり得ないんだけど‼︎
「で、かすみちゃん。コッペパンまだ?」
「勝手に入っておいて頼むな、厚かましい‼︎」
「かすみさん、朝食は大切ですよ。これ、常識です。」
「なら人の家に勝手に入らないのも常識‼︎」
更には朝ごはんまで作らせようとする始末。本当に酷い。人の家をなんだと思っているのだろうか………
その後私は洗顔や美容ケアなどを済ませ、コッペパンを食べながら皆の話を聞くことにした。
「で、今日は何の用?」
「用がなかったら来ちゃいけないの?りなちゃんボード『うるうる(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)』」
「うん。」
「酷い、薄情者。」
「りなさんはさておき、私たちは面白い場所を見つけたんだよ。」
「面白い場所?どこ………?」
「「「せーの…………」」」
面白い場所………?スクールアイドルの養成所とか?それともコッペパン工場?私に黙って朝から会いにくるくらいだし、相当な場所なんだろう………
「この前AVの撮影に使われてた旅館!」
「エロ本図書館ですね。」
「りなちゃんボード『愛さんが一番よく使うトイレ(╹◡╹)♡』」
「なんで皆バラバラなの⁉︎」
普通こういうのって一緒でしょうが‼︎しかも全部下ネタ‼︎朝っぱらなんなの⁉︎かすみんの優雅な朝を邪魔しないでよ‼︎
「そういう冗談はおいといて………」
「よかった、冗談なんだ………」
「今回紹介するのはここですね。」
「りなちゃんボード『硝子の花園\(^^)/』」
そんな事を思っていると、本題の場所が出てきた。なるほど、ガラスをメインにしたテーマパークだね!しかも最近SNSで話題になってたやつ!
「おお!いいじゃん!おしゃれ!」
「だよね!」
「うんうん。」
「ですが、これだけではありません。」
「えっ…………?」
これだけじゃない………?まさか、ガラスだからマジックミ……じゃなくて、何か仕掛けがあるって事?一体何なのだろう………?
「じゃじゃん!プレミアムチケット!」
「このチケットを使って入ったカップルは、結婚への適性が最大になるそうです。」
「要するに、絶対結ばれるってこと。」
「絶対結ばれる⁉︎」
そんなチケットあっていいの⁉︎大丈夫⁉︎なんか捕まったりしない⁉︎
「ちなみに過去の成婚例がこれね!」
「これを使った人全員が結婚してるんだよ。」
「おお、すごい…………っ!」
そして、HPの写真を見る感じ………確かに結婚してる。しかもSNSで見た有名人夫婦まで!これはすごい!絶対にしず子と使って結婚しなきゃ!
「じゃあ、これはしず子と使うね!」
「「はぁ?」」
そんな事を思ってたら、非リア2人がものすごい顔をした。
「何言ってるの、かすみちゃん。これは私が愛さんと使うの。」
「愛先輩、色子いるよね⁉︎」
「奥歯だけ全部ぶち抜いたるわ。」
「それ、逆にムズくない⁉︎」
確かにこの2人だって、好きな人と結婚したいだろう。でも私にだって譲れないものがある‼︎
「かすみさん………私もかすみさんと使いたい……///」
「しず子………///」
って思ってたけど………あの、しず子、これってその………そういうことだよね?
「あのさ、それプロポーズしてオッケー貰ったと同じじゃない?」
「ですから、わざわざ使う必要も無いですよね?」
「「確かに………///」」
ということで、かすみんはしず子と結婚しました!めでたしめでたし!
「ですから、これは私が………っ‼︎」
「いいや私が。」
そして、非リア2人の醜い争いが始まった。
「頑張って〜!グーまではオッケーだよ〜!」
「いや、ダメ!スクールアイドルは顔が命でしょ‼︎」
「愛さんと結婚できなければ死んだも同然。」
「愛先輩、恋人もういるよね?」
「これさえあれば、せつ菜さんを誘える気がするんです!」
「普段まともに誘えないのに、いきなりこれ出来るの?」
つーか、この2人じゃ無理じゃない?しお子は段階すっ飛ばし過ぎだし、りな子は普通にNTR。しかも強姦。こりゃダメだ。やっぱり私たちが使うしか…………
「話は聞かせてもらったよ!」
「歩夢先輩⁉︎」
「「「歩夢さん⁉︎」」」
そんな事を思っていたら、何故か窓から歩夢先輩が現れた。なんで………?
「え………っ?」
「たまたまこの辺を通りかかったら、面白い話が聞こえてね。ちょっとジャンプして窓から入ってきちゃった。」
「ここ2階ですよ⁉︎ちょっとジャンプじゃ来れないでしょう‼︎というか勝手に入るな‼︎」
「不法侵入してもいいけど、このチケットは持ってっちゃダメ。」
「不法侵入もダメだよ!」
「いきなり話に入るなんて………そんな横暴、許されると思ってはるんです⁉︎」
「は?私先輩だよ?言う事聞けないの?」
「パワハラが酷い‼︎」
「あれ?侑さんは一緒じゃないんですか?」
「侑ちゃんなら昨日浮気してたから締めといた。」
「あっちもカスじゃん‼︎」
「カスじゃなくてかすみん‼︎」
しかもあまりの横暴っぷり。元ヤンなのも納得がいく。これじゃあ、まごころ系スクールアイドルじゃなくて、ガチ
「ということで、私は家に帰るね。じゃあね!」
「お疲れ様です!」
「嵐が去ってった………」
「さてとさてと、チケット………」
そんな嵐のような歩夢先輩は、挨拶だけして窓から出ていった。ホントなんだったんだ、あの人………
「って、無い。」
「あんのクソアマ‼︎勝手にパクりやがったな‼︎」
「りなちゃんボード『FUCKΣ(-᷅_-᷄๑)‼︎』」
「それどっちかっていうと、みあちゃんボードじゃない?」
しかもしれっとプレミアムチケット盗んでるし。ルパンもびっくりのヤンデレ怪盗だよ。侑先輩の人生が盗まれないか不安………いや、八股系スクールアイドルマネージャーの人生はどうでもいっか。そんな事を思った、ある日の朝だった。