アグネスじゃないタキオン   作:天津神

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APEXにハマって、体調も崩して、新しい生活スタイルに慣れず、書くことができてませんでした。
本当にパクパクしてましたわ!!はい、脳みそ終わっチングです。自己紹介のスライド作らされて、そこに『パフェですわ!!』と書いたことを忘れてそのまま公開処刑されました。
ライネルタキオンの誕生日作品を作ってますから、それを待っててください。
え?これが誕生日作品じゃないのかって?これは違う。
え?ナラティブのお話?ライネルタキオンがゴルシ並みに暴れ回る予定ですので、それで筆が止まってます


番外編 その後の生活

 

 

「突撃!!アニマルライフ!!」

 

 カメラを向けられたリポーターが、入り口の所で大きな声で(と言っても馬が驚かない程度)しゃべっている。

 

「今回は、お馬さんの生活です。お馬さんは、普段、どのように生きているのかを見ていきましょう。それでは、飼育員さん、よろしくお願いします」

「はい、よろしくお願いします」

「お馬さんの生活、の前に、お馬さんと会うための事前準備をしましょう。何をしたらいいのでしょうか?」

「そうですね。まずは、足の消毒、ですね。そのあと、手を洗っていただきます。これは、馬に病気をうつさせない為にするもので、馬の中には1億を簡単に超える価値のある馬も存在します。そんな馬達を守るため、消毒はしっかりと行ってください」

「はい!!」

「それと、大きな声はあまり出さないでください。今から見ていただく馬は大丈夫ですが、普通の馬は大きな音にびびってしまい、暴れたりすることがあります。なので、馬が驚かないように、急に動く、大きな声を出す、叩く等はしないよう気をつけてください」

「わかりました」

 

 スタッフ達も頷いたので、厩舎の方へと向かっていく。

 良かった。最初から厩舎の中じゃなくて。

 

「ところで、馬、というと頭の中に競馬が出てくるのですが……ここの馬も競走馬だったりするんですか?」

「えぇ。ここに乗馬用のはあまりいません。いても、元競走馬ですから」

「へー。G1馬もいるのですか?」

「いますよ。さて、厩舎に着きましたが……どこで撮りますか?中ですか?外ですか?」

 

 歩きながら雑談をしていたら、すぐに厩舎に着いてしまった。

 まぁ、久しぶりのテレビなんだ。少しぐらい優遇してもいいだろう。

 

「できれば外がいいですね。いきなり建物の中だと、私たちも慣れることができませんから……」

「わかりました。では、呼んできますね」

 

 『呼んできますね』の言葉に首を傾げるスタッフ達。

 まぁ、テレビに出すには丁度いい性格の馬だ。

 

「ルタ」

 

 名前を入り口から呼ぶだけで、その馬は顔を出し、こちらへと向かってくる。

 スタッフ達もその様子に驚いてる。

 

「えっ?あの……馬が放し飼いされてる……?」

「ちゃんと管理してますよ?ほら、壁と寝床は用意してます」

「柵とか、勝手に出ないように扉とかしないんですか……?」

「はい、この馬は勝手に出ないですし、賢すぎますからね。呼ぶだけできてくれますよ」

 

 なんだなんだ?のようにこちらを見ながら歩いてくるルタ。

 ルタが自分の横に来るまで、待つ。

 

「はい、こちらが今回、テレビ撮影に適した馬です」

 

 自分の言葉の後に、ルタが鳴く。

 

「名前はルタ、ですよね。ルタの紹介もしたいですし……あ、後で他の馬も紹介させて欲しいのですが……」

「いいですよ」

「ありがとうございます」

 

 さて、放牧場へと連れて行くか。

 

「放牧場に向かいながら、このルタについて説明しますね」

 

 カメラマンや音響の人が持っている機材に興味津々なのか、馬房から顔を出している他の馬達を後にして、歩いて行く。

 

「ルタはですね。渾名なんですよ」

「あ、幼名って奴ですか?」

「はい。この馬の本当の名前は、ライネルタキオンです」

「ライネルタキオン……そういえば、最近話題になった競走馬に似た名前のがいましたよね」

「あぁ。アグネスタキオンですね。あの馬とは関係がありませんよ。なんせ、このライネルタキオンはおばあちゃんですから」

「え。そうなんですか。ちなみに、何歳くらいなんですか?」

「1978年生まれなんで……30歳ですね。馬の寿命が30なんで、本当におばあちゃんですよ」

「長生きなんですね」

「はい。怪我が絶えない時期もありましたが……それでも、ここまで生きてきてくれたんですよ」

「なるほど。ところで、先程おっしゃってたG1馬というのは……」

「ライネルタキオンのことでもありますよ。他にもいますから」

「なるほど。ところで、どのG1に勝ったのですか?」

 

 カメラマンと音響の人の食いつきがすごい。絶対競馬やってるだろ。

 

「桜花賞、エリザベス女王杯、有馬記念、宝塚記念ですね」

「そんなにも勝ってるんですか……そこまで強いのに、なぜ話題に上がらないのが不思議ですけど」

「あー、それはですね。勝った年がですね……当時の年齢区分で言いますけど、4歳の時に桜花賞、エリザベス女王杯で5歳の時に宝塚記念。6歳の時に有馬記念ですよ」

 

 首筋を撫でながら、軽く答える。

 

「基本的な情報はこんぐらいですかね」

「俯瞰でライネルタキオンだけで撮りたいのですが、大丈夫ですかね?」

「大丈夫ですよ。ルタ、そこで立っていてくれ」

 

 放牧場の開けている場所を指し、ルタを移動させる。

 

「他の馬も連れてきますので、ご自由にライネルタキオンを撮影してやってください。指示がある場合は言葉に出してやってください。乗る場合は準備が必要ですので、私が戻ってからにしてください」

 

 

 

 

「はー、さてさて。ご機嫌斜めの奴は……ルナとルリィとルーシーか……やけに多いな」

 

 厩舎に戻ってみれば、3頭が馬房から顔を出してこちらを見ていた。耳が後ろ向いてらぁ。

 

「順番に出してやるから、少し待っとけよ。頭絡はどこに置いたかな……」

 

 それぞれで好みの頭絡があるから、それをちゃんと用意しなければ……はー、本当に手のかかる馬だな。そこがいいのだけど。

 

「輓馬の方は……あ、問題ないな……ウン。ナニモミテイナイ」

 

 輓馬を扱うのは今は無理だ。私はナニモミテイナイ。ルナ達同様、馬房から顔を出していたとしてもミテイナイ。シラナイシラナイ。

 

「あー、そういや、頭絡洗ってたな。物干し竿は……」

 

 さー、このやんちゃ3世代をどうにかせねば。

 

 

 

 

「あ、あのー」

「はい、なんでしょうか?」

 

 ルナ達3頭を引き連れて放牧場に戻って見てみてれば、リポーターの方が何かをして欲しそうな目でこちらに尋ねてくる。あと、ルタも何かして欲しそうな顔でこっちを見る。こっちみんな、ルタは。

 

「乗馬を体験してみたいのですが……」

「別に構いませんよ。少しお待ちください。色々と持ってきますので」

 

 おい、そこで喜ぶな、ルタ。走らせんぞ。頭絡で俺を縛り付けてお前の速度制限つけるからな。

 

「さてと……今の時間帯はこの4頭だから……」

 

 さーて、暴れん坊G1馬の手綱を引っ張っとかないとな。

 

 

 

「ルタ用の頭絡……どこ置いたかな……ここ数年つけてないからなー……」

 

 鞍とかはすぐに出せるようにしてたんだが、なぜか頭絡だけ見つからない。

 

「仕方ない。ルナから借りるか」

 

 

「えー、乗馬をするにあたって、1つ、言わせてもらいます。乗る時に不安にならないでください。馬はデリケートです。人の気持ちも簡単にわかってしまいます。多くの馬は、振り落としたりしてしまいます。ライネルタキオンは振り落としはしませんが、緊張はわかってしまい、動きが少しぎこちなくなります」

「それって、馬も緊張してしまう、ということですか?」

「多分そうですね。まぁ、大抵の馬は乗り手を選びますから、それで合わなければ乗るな、という意味で振り落とすのですが、ライネルタキオンは乗り手を選びません。誰でも乗れます。ですが、走り手を選ぶ馬です。主戦騎手が緊張してた時とかも、普通に心配そうにしてましたし。他の馬でも、緊張していたら、なんらかの反応をするので、そこは気をつけてください」

「わ、わかりました。それで……どうすればいいですか?」

「しっかりとその手綱を持っててください。それ、ヒモですけど手すりみたいなものです」

 

 まぁ、ルタなら手綱なしでも落ちそうな動きとかせんだろ。

 

「あ、背筋、伸ばしてみてください」

「こう、ですか?」

「もっとです。怖がってるのが分かりますよ」

 

 リポーターが恐る恐るといった感じで背筋を伸ばす。すると、その顔が恐怖から明らかに変わった。

 

「どうです?いつもと違う視点が、こう、なんかすごいでしょう?」

「は、はい……なにか、こう……その……言葉にするのは難しいのですけど……違います」

 

 テレビとしては、具体的な言葉にして欲しいらしいが、こればっかりはどうもできない。カメラマンに頑張って乗ってもらうしかない。

 

「良かったら、あちらの馬にも乗ります?」

「え、あ、いいのですか?」

 

 え、俺?的な感じできょどるカメラマン。おい、カメラ落ちるぞ。

 

 

 

 

 

「おつかれー!!今日の取材、どうだった!?」

 

 夜。ライネルタキオンの馬主、桑原咲。今はもうとっくに大人になったが、未だに独身。こんないい子がまだ独身だなんて……と思ったが、馬一筋すぎて男に話しかけられる前に帰ってたりしたら寄り付かなくなったそうだ。

 

「この老体には厳しいですって」

「まだ50代だからいけるいける!!」

「いや、無理ですって。次は咲ちゃんが出てくださいよ」

「やですー。こう見えて忙しいんですー」

 

 あの時とは変わらない。いや、変わる必要がなかったとしかいえないな。

 

「ん?どしたん?」

「いや、昔を思い出してな。ルタに名前をつけた時」

「あー。懐かしいねー。色々やっちゃってたからなー」

 

 椅子にのけぞって座る咲。全く、その癖も変わってない。

 

「それで、明日はわかってますよね?」

「あぁ。用意はした」

 

 カレンダーにつけられた丸印の横に書かれた文字。

 

『ライネルタキオンの誕生日』

 

 5月12日。




感想、お待ちしてまぁぁぁす!!
ネイチャのチアは心にくるぞ。(今更感)てか、なかなか育成ウマ娘当たりませんね。最新のでフジキセキのドレスっすよ。なんで当たらんねん。テイオーは揃ったけどさぁ……マックイーンも出たけどさぁ……メジロアルダンも出たけどさぁ……ベルちゃん可愛いけどさぁ……ダートの足りない病だしさ……短距離足りないだしさ……色々と足りんのですわ。
ところでみなさん、バクシンオーの目標、達成できてますか?ステイヤーにできていますか?

競走馬シーンの続きを

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  • もう少しゆっくりと進んでほしい

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