「ラティ、手伝いに来い」
『はぁ?まぁ、構わないが』
妹に一報を入れて、生徒会室へと向かう。
生徒会室に用があるのか?と言われればある。
生徒会に用がある。
『だーかーらーさー』
中から声が聞こえてくるが関係ない。
勢いよく扉を開け放つ。
[バンッ!!]
「ピェッ!?」
生徒会室の中には、シンボリルドルフ、トウカイテイオー、エアグルーヴ、ナリタブライアンしかいない。あとは書類の山。
「やぁ、ライネル」
「やぁ、じゃない。またか」
「すまない、まただ」
いつもと同じ会話を繰り返す。
いったいさったい、何回目なんだろうな?
「え、な、何があったの……?」
「テイオー、まずは私の方に来い。じゃないと巻き込まれる」
「え、巻き込まれるって何さ、エアグルーヴ」
「ライネルの説教に」
「え、なにそれ」
「いいから来い」
トウカイテイオーがルドルフの前から退けられると、丁度、私とルドルフの間には誰もいない。
さて、やるか。
「さて、ここでルドルフに問題だ」
「ふむ。なんだろうか」
「なぜ、私はここに来たのかわかっているか?」
時計の方を見ながら、クイズを出す。
「……シービーに言われたからか?」
「ほぅ。まぁ、前回はそうだったな」
「ということは違うか……すまない、教えてくれないだろうか」
「そうか。ならエアグルーヴ、答えてみろ」
「え、私もか?」
「あぁ、そうだ」
君も関係してるのだよ。
「すまない。わからない」
「そうかそうか。ならブライアン。言ってみろ」
「トレーニング」
「「あ」」
そう。トレーニング。このことがわかるよな?
「?どゆこと?カイチョー」
テイオーはわかってないみたいだが、まぁ、それは仕方ない。
「貴様ら、一体何時までここにいるつもりだ」
「本当に申し訳ない。今から準備する……」
「遅い!!一体、いつまで生徒会の仕事をするつもりだ!!君たちのトレーナーが困っていたぞ!!そして、なんで私に泣きついてくるのだ!!」
時刻にして午後5時。
そう、普通はトレーニング終了の時間。
「特にブライアン!!」
「いや、私は一報入れてるはずなんだが」
「遅れるとは聞いたが来ないのは聞いてない、と言ってたぞ」
「すまん」
よし!!ブライアンは素直に謝ったな!!
「え、毎回こんな感じなの」
「あぁ……特に会長はな……」
「そうだったんだ……」
「さっさとトレーニングに行って来い。もしくはトレーナーのところだな。後は私がなんとかしとく」
さっさと話をつけて来い。
「……………」
「そこでこっそりと眺めてないで入ってきたらどうだ、ラティ」
「すまない、姉ちゃん。入るタイミングが宇宙の果てまで飛んでいってしまった」
「そうか」
「あぁ」
「そっち半分のは私がやる。残りは任せた」
「了解」
妹のライネルナラティブが生徒会室にやってきて、早速生徒会の仕事を肩代わりする。
「ところで、君は一体何をしているんだ?」
「ピッ!?」
ラティがテイオーに気が付き、疑問を呈する。
「いや、ここで待ってるんだよ。ルドルフをね」
「なるほどな」
「えっと……ボク、ここにいてもいい?」
「あぁ。邪魔しないなら」
「テイオーを邪険に扱うと、後でルドルフにどやされるからな」
「はいはい」
「?ライネルタキオンさんは、カイチョーと同室なの?」
「ライネルでいいぞ。まぁ、そうだな……同室だが」
「へぇ!!じゃ、じゃあ、カイチョーか普段からしている事とか、知ってるの!?」
「いや、知らない」
朝練で朝いないし。
「はぁ〜……やっと終わった……」
時刻にして午後9時。いや〜、長い長い。
「お疲れ様、ラティ。飲み物奢るよ」
「うん……」
あらあら……ラティは眠いのか。
「全く……ほら、部屋まで運んであげる」
「ん……」
確かナラティブの同室は〜。
「やぁ、どうしたんだい?またバイクの件かい?」
「いや、違う。ラティの方だ」
ミスターシービー。
うん。うそん……三冠バじゃん、三冠ウマ娘じゃん。
「あぁ……寝落ちか……また生徒会かい?」
「あぁ。一体、私たちに何回世話をさせるつもりなのか気になるな」
「まぁ、やることが増えたんだ。仕方ないさ」
「そうかい。私はこれで……多分、早く寝ないと惚気話を聞かされる」
んじゃ、と挨拶してさっさと出る。
怖いし面倒なんじゃ。
「行ったね……起きてるんだろう?」
「勿論だ」
ライネルナラティブ。鹿毛のウマ娘。額のVの字の流星が特徴的だ。
そして……。
「やはり、姉という存在は特別なのかい?」
「あぁ。姉、という存在よりかは、ライネルタキオン、という存在の方が特別だ」
「そうかい」
重度のシスコン。まぁ、他人に害を与えないからマシ、なのかな?
「もし姉に手を出したら……」
「わかってるさ。安心しな」
今度、どうやって扱うのが適切か聞くか。
「…………」
「ただいま」
「おかえり、ルドルフ」
部屋で遊んでたらルドルフが戻ってきた。
「またレースゲームかい?」
「ん」
「本当にレースが好きなんだな……」
「まー、ウマ娘だからねぇ」
「そうか……」
「…………」
「…………」
ルドルフがじーって見つめてくる……。
「興味ある?」
「す、少し」
「なら、やってみる?」
まだ電源の入っていないコントローラーを差し出す。
「なら、やってみようかな」
隣に座れるスペースを開けて座布団を置き、ゲームを2Pプレイに変更する。
「ライネルは普段、こういった車とかに憧れてるのか?」
「既に持ってるからなぁ……」
日本車のスポーツカーをな。地元で使ってたのをそのまま持ってきた。
「マルゼンスキーもそういえば持っていたな」
「イタリア車だな。ランボルギーニカウンタックの……アニバーサリーだったかな?」
「アレは高いのか?」
「高いな。今買おうと思ったら普通に1000万は超えると思うぞ、多分」
「そんなのに乗ってるのか……今度から丁寧に触れよ……」
ある意味、近づきたくない車の1つだな。壊したらどれだけ払えばいいのかわからなから。
「それで……どれが速いとかあるか?」
「基本的に㏋が高いのを選んだらいい。あとはトルクもな」
「なるほど……」
この後、1時間程一緒に遊んでから寝た。
何か忘れてるような……。ま、忘れるほどのことだろう。いいか。
前書きがたったの10文字だと…………!!
感想等、お願いします。ほちいです
アグネスじゃないタキオンの裏話(設定とかそうゆう系の考え等)を別の場所で
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