アグネスじゃないタキオン   作:天津神

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難産になってきました


No.4

 

 

「よ、よろしくお願いします、ライネルさん」

 

 ライネルじゃないタキオンに怒鳴って、女帝もそれに参加してさらに騒いで、トレーナー室に来てそうそう、私のトレーナーとなったトレーナーさんに挨拶に来た。

 うん。疲れた。

 

「あぁ、よろしく頼む。私は少し疲れてね……あぁ、気をつけて欲しいことがある」

 

 ねむねむ。

 

「私と似たウマ娘がいるんだ」

「アグネスタキオン、ですか?」

「あぁ。私は左耳に耳飾りがついてる。そこで見分けて欲しい」

「が、頑張ります」

「あぁ。私はもう寝る……色々とありすぎた……」

 

 明日から……ねむ。

 

「ん〜……」

 

 扉に手をかけようとして、ミスる。

 1回2回と続いていく。あれぇ〜?

 

「あぁ、扉はこっち。そこは壁ですよ」

「んん……ありがとう、トレーナーさん……」

 

 眠みがやばくて……寝そう。

 ダメダメ。シャッキリしないと……寮までは。

 

「ふわぁ……ん?」

 

 なんとかトレーナー室から出て、廊下を歩くこと数秒。

 

「ライネルさん……」

「カフェ、かい?」

「はい……おめでとうございます、トレーナーさんができたそうで」

「あぁ、ありがとう……」

 

 にしても、何でこんなにも眠いんだ……?

 あ……。

 

「カフェ……」

「はい……?」

「後で、アイツを」

「あぁ……わかりました。多分、原因はアレですからね……」

 

 いや、わかるんかい……。

 まぁ、原因として証拠は十分にあるからなぁ……。

 

「じゃぁ、やってきます」

「ん……いってらっ……ふわぁ……」

 

 眠い……。

 

『おや、やぁ、カフェ。どうかしたんだい?』

『ライネルさんに、薬、飲ませましたよね?』

『はて……私には何のことやら。今日は飲ませる前に怒られたというのに……』

『飲ませようとしたんですね』

『あぁ。そうさ。それを水筒に入れて渡そうと思ってたんだが、渡しそびれてねぇ……』

『これ、ですか?水筒』

『あぁ、そうさ。その水筒に入れてたさ。気をつけたまえ。眠気が襲ってきて、悪夢を見るか見ないか程度の効果しかない薬だ』

『あの、これ、ライネルさんの水筒ですけど』

『は?そんなことは……いや、まさかな。まさか、取り違えたのか』

『タキオンさん』

『な、なんだい、カフェ。ライネルくんと同じようにそんなにも怖い顔で迫らなくても』

『また、ライネルさんを実験台にしたのですか?』

『いや!!今回のは事故だ!!私は意図していない!!だから、耳を齧るのは……や、やめろー!!!』

 

 

 なんか騒がしいけど、まぁ、私には関係ない……寝たい。

 

 

 

 ……………。

 最悪の夢だ。

 夢見が悪いどころじゃない。

 アグネスタキオン……許さない。デコピンしてやる。あと、ストレートティー飲ませてやる。

 着替えて、髪も整えずに早足で部屋から出る。

 

「あ、ライネルさん。おはようございます……」

「おはよう、カフェ」

「アグネスタキオンさんなら、実験室にいます……」

「ありがとう」

 

 実験室か。途中で自販機に寄れるな。

 

「あの、ライネルさん。これ……」

「ん?」

 

 カフェがペットボトルを渡してくる。

 ラベルは……貼られていない。

 

「これは……?」

「一旦、落ち着いてください。それは……レモンティーです……」

 

 ふむ。そうだな……落ち着くか。

 キャップを回して、躊躇いなく飲む。

 

「ありがとう、カフェ」

「いえいえ……」

「さてと……どう落とし前をつけようか……ん?」

 

 視界がぐらつく。なぜだ。いや、さっきのレモンティーか?

 ふと、カフェの表情を見る。

 ほくそ笑んでいた。

 そうか……君も、か……。

 

 という変な夢を見た。

 いや、夢オチかよと思うが、夢でよかった。

 にしても、バカバカしい内容だ。

 もう怒るのもバカバカしい。

 ストレートティー飲ませるとか見たから、飲みたくなってきた。

 着替えはどこに……。

 

 

「さ、トレーニングメニュー考えてきたよ」

「ん。助かる、トレーナーさん」

 

 授業等が終わり、トレーニングの時間。

 トレーナーから渡された書類を見つめる。

 

「………このトレーニングは無茶じゃないかい?」

 

 1つの項目を指さす。

 

「え、出来るでしょ。巨大タイヤ引き」

「芝が痛むだろうし、何より、膝に悪い」

「あー……わかった。じゃあ、坂路に変更で」

 

 ボールペンで、横線を引き、下に「坂路」と書き足す。

 

「へー、達筆だね」

「まぁ、このぐらいはねぇ……」

 

 軽い雑談。しかし、足音が聞こえてきた。しまった。早く練習に行っていれば……。

 

「やぁ、ライネルくん。ちょっと話があるんだが」

 

 アグネスタキオンが現れた!

 どうする?

 拒否する。

 

「薬は飲まん」

「話の腰を折りにこないでくれ」

「複雑骨折狙う」

「いや、それはやめてくれ」

「粉砕骨折」

「ちょっと、ひどくないかい?」

「脱臼」

「それは話を逸らす、ということだね」

「まぁ、そうなるね」

「次は……って、話が逸れてしまったじゃないか!!」

「それを目的にしてたんだから!!」

 

 話の腰は、こうしてこうこうして折る!!

 

「それで、薬の件は嘘だが……並走トレーニングがしたくてね。その相手を探してるんだ」

「なるほど。トレーナーさん、大丈夫ですか?」

 

 アグネスタキオン。薬を飲ませにくること以外はまとも。

 

「問題なし。いいよ」

「助かるねぇ」

「ま、これくらいなら」

「ほらさっさと行ってしまいなさい」

 

 

〜ライネルタキオンのトレーナー視点〜

 

「行った、わね」

 

 ライネルタキオン。

 アグネスタキオンと瓜二つの姿で、選抜レースにて1位を見事に取ったウマ娘。

 はっきり言って、私が選ばれた理由がわからない。

 

「あの〜」

 

 背後から話しかけられる。

 振り向くと、眩しい。

 

「あ、すみません。眩しいですよね……はぁ……」

「あの……どちら様ですか」

「あぁ、アグネスタキオンのトレーナーです」

 

 光ってる。眩しい。何喋ってるかわからない。

 

「あの、光量を抑えて欲しいです」

「すまない……アグネスタキオンに盛られたんだ……」

 

 薬……あぁ、あの噂、本当だったんだ。

 アグネスタキオンは、薬を飲ませてくるっていうの。

 

「頭痛くなってきたような……」

「すみません。代わりにこちらを……」

 

 何かを渡される。頑張って目を開き、何を渡されたのかを見る。

 サングラス。

 えぇ……。

 仕方なくかける。

 うん。見やすくなった。

 

「それで、どうかしたのですか?」

「あぁ、いや、お礼を言いたくて……ありがとう。タキオンの練習に付き合わせてくれて」

「いえいえ。こちらも何をするかを迷ってまして……」

 

 なんだ、普通のいい人じゃん。

 

〜一方その頃〜

 

「そういえば、ライネルくん」

「はい?」

「ライネルくんは、何に出るつもりなんだい?」

「ジュニア級メイクデビュー」

「つまり、京都かい?」

「そうだけど」

「なら、何かお土産とか、買ってきてくれないかい?京都はいいものが多くてねぇ……」

(甘味目当てかっ!!)




感想等、お待ちしております

ライネルタキオンの同室は

  • シンボリルドルフ
  • サクラバクシンオー
  • ツインターボ
  • ナカヤマフェスタ
  • メジロアルダン
  • サクラチヨノオー
  • シリウスシンボリ
  • ミスターシービー
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