「よ、よろしくお願いします、ライネルさん」
ライネルじゃないタキオンに怒鳴って、女帝もそれに参加してさらに騒いで、トレーナー室に来てそうそう、私のトレーナーとなったトレーナーさんに挨拶に来た。
うん。疲れた。
「あぁ、よろしく頼む。私は少し疲れてね……あぁ、気をつけて欲しいことがある」
ねむねむ。
「私と似たウマ娘がいるんだ」
「アグネスタキオン、ですか?」
「あぁ。私は左耳に耳飾りがついてる。そこで見分けて欲しい」
「が、頑張ります」
「あぁ。私はもう寝る……色々とありすぎた……」
明日から……ねむ。
「ん〜……」
扉に手をかけようとして、ミスる。
1回2回と続いていく。あれぇ〜?
「あぁ、扉はこっち。そこは壁ですよ」
「んん……ありがとう、トレーナーさん……」
眠みがやばくて……寝そう。
ダメダメ。シャッキリしないと……寮までは。
「ふわぁ……ん?」
なんとかトレーナー室から出て、廊下を歩くこと数秒。
「ライネルさん……」
「カフェ、かい?」
「はい……おめでとうございます、トレーナーさんができたそうで」
「あぁ、ありがとう……」
にしても、何でこんなにも眠いんだ……?
あ……。
「カフェ……」
「はい……?」
「後で、アイツを」
「あぁ……わかりました。多分、原因はアレですからね……」
いや、わかるんかい……。
まぁ、原因として証拠は十分にあるからなぁ……。
「じゃぁ、やってきます」
「ん……いってらっ……ふわぁ……」
眠い……。
『おや、やぁ、カフェ。どうかしたんだい?』
『ライネルさんに、薬、飲ませましたよね?』
『はて……私には何のことやら。今日は飲ませる前に怒られたというのに……』
『飲ませようとしたんですね』
『あぁ。そうさ。それを水筒に入れて渡そうと思ってたんだが、渡しそびれてねぇ……』
『これ、ですか?水筒』
『あぁ、そうさ。その水筒に入れてたさ。気をつけたまえ。眠気が襲ってきて、悪夢を見るか見ないか程度の効果しかない薬だ』
『あの、これ、ライネルさんの水筒ですけど』
『は?そんなことは……いや、まさかな。まさか、取り違えたのか』
『タキオンさん』
『な、なんだい、カフェ。ライネルくんと同じようにそんなにも怖い顔で迫らなくても』
『また、ライネルさんを実験台にしたのですか?』
『いや!!今回のは事故だ!!私は意図していない!!だから、耳を齧るのは……や、やめろー!!!』
なんか騒がしいけど、まぁ、私には関係ない……寝たい。
……………。
最悪の夢だ。
夢見が悪いどころじゃない。
アグネスタキオン……許さない。デコピンしてやる。あと、ストレートティー飲ませてやる。
着替えて、髪も整えずに早足で部屋から出る。
「あ、ライネルさん。おはようございます……」
「おはよう、カフェ」
「アグネスタキオンさんなら、実験室にいます……」
「ありがとう」
実験室か。途中で自販機に寄れるな。
「あの、ライネルさん。これ……」
「ん?」
カフェがペットボトルを渡してくる。
ラベルは……貼られていない。
「これは……?」
「一旦、落ち着いてください。それは……レモンティーです……」
ふむ。そうだな……落ち着くか。
キャップを回して、躊躇いなく飲む。
「ありがとう、カフェ」
「いえいえ……」
「さてと……どう落とし前をつけようか……ん?」
視界がぐらつく。なぜだ。いや、さっきのレモンティーか?
ふと、カフェの表情を見る。
ほくそ笑んでいた。
そうか……君も、か……。
という変な夢を見た。
いや、夢オチかよと思うが、夢でよかった。
にしても、バカバカしい内容だ。
もう怒るのもバカバカしい。
ストレートティー飲ませるとか見たから、飲みたくなってきた。
着替えはどこに……。
「さ、トレーニングメニュー考えてきたよ」
「ん。助かる、トレーナーさん」
授業等が終わり、トレーニングの時間。
トレーナーから渡された書類を見つめる。
「………このトレーニングは無茶じゃないかい?」
1つの項目を指さす。
「え、出来るでしょ。巨大タイヤ引き」
「芝が痛むだろうし、何より、膝に悪い」
「あー……わかった。じゃあ、坂路に変更で」
ボールペンで、横線を引き、下に「坂路」と書き足す。
「へー、達筆だね」
「まぁ、このぐらいはねぇ……」
軽い雑談。しかし、足音が聞こえてきた。しまった。早く練習に行っていれば……。
「やぁ、ライネルくん。ちょっと話があるんだが」
アグネスタキオンが現れた!
どうする?
拒否する。
「薬は飲まん」
「話の腰を折りにこないでくれ」
「複雑骨折狙う」
「いや、それはやめてくれ」
「粉砕骨折」
「ちょっと、ひどくないかい?」
「脱臼」
「それは話を逸らす、ということだね」
「まぁ、そうなるね」
「次は……って、話が逸れてしまったじゃないか!!」
「それを目的にしてたんだから!!」
話の腰は、こうしてこうこうして折る!!
「それで、薬の件は嘘だが……並走トレーニングがしたくてね。その相手を探してるんだ」
「なるほど。トレーナーさん、大丈夫ですか?」
アグネスタキオン。薬を飲ませにくること以外はまとも。
「問題なし。いいよ」
「助かるねぇ」
「ま、これくらいなら」
「ほらさっさと行ってしまいなさい」
〜ライネルタキオンのトレーナー視点〜
「行った、わね」
ライネルタキオン。
アグネスタキオンと瓜二つの姿で、選抜レースにて1位を見事に取ったウマ娘。
はっきり言って、私が選ばれた理由がわからない。
「あの〜」
背後から話しかけられる。
振り向くと、眩しい。
「あ、すみません。眩しいですよね……はぁ……」
「あの……どちら様ですか」
「あぁ、アグネスタキオンのトレーナーです」
光ってる。眩しい。何喋ってるかわからない。
「あの、光量を抑えて欲しいです」
「すまない……アグネスタキオンに盛られたんだ……」
薬……あぁ、あの噂、本当だったんだ。
アグネスタキオンは、薬を飲ませてくるっていうの。
「頭痛くなってきたような……」
「すみません。代わりにこちらを……」
何かを渡される。頑張って目を開き、何を渡されたのかを見る。
サングラス。
えぇ……。
仕方なくかける。
うん。見やすくなった。
「それで、どうかしたのですか?」
「あぁ、いや、お礼を言いたくて……ありがとう。タキオンの練習に付き合わせてくれて」
「いえいえ。こちらも何をするかを迷ってまして……」
なんだ、普通のいい人じゃん。
〜一方その頃〜
「そういえば、ライネルくん」
「はい?」
「ライネルくんは、何に出るつもりなんだい?」
「ジュニア級メイクデビュー」
「つまり、京都かい?」
「そうだけど」
「なら、何かお土産とか、買ってきてくれないかい?京都はいいものが多くてねぇ……」
(甘味目当てかっ!!)
感想等、お待ちしております
ライネルタキオンの同室は
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シンボリルドルフ
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サクラバクシンオー
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ツインターボ
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メジロアルダン
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サクラチヨノオー
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シリウスシンボリ
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