1月。『最後の1年』とまで言われるシニア級の始まり。
なぜ、『最後の1年』と呼ばれているのかは、このシニア級を機に引退するウマ娘の数が多い、又は、トレーナーとの3年間の契約が終わる年だからだ。その後は個人差があるため、なんとも言えないが。
そんな真冬。
「無茶だと思ってたが……頼んでみるものだな……」
キャリーバッグを引きながら、そんなことを呟く。
東京駅ではなく、新大阪駅を目指す。
なぜ、大阪なのだ。遠いではないか。
「まぁ、仕方ないか」
大きめのキャスケット帽を整え、慣れないハイウエストスカート且つ、どうしても動いてしまう尻尾を押さえつける。
「2018年か……懐かしいな。確か、この地域に住んでいたはずなんだが……また来たらそこに行くとするか」
いざゆかん。
『新函館北斗。新函館北斗、終点です』
騒がしい……。人の数が多いから仕方ないが。
「ねぇ、あのおねーちゃんのぼうしぶかぶかー」
「こら、指ささないの。すみませんねぇ……」
「いえ。気にしてないので」
大阪でもこんなことあったな。
「はぁ……」
「お?世界の中心でため息をついてんじゃねーよ!!このゴールドシップ様に着いてきな!!」
は?
急いで手を引っ張り、個室トイレへと駆け込む。
「なんだよー。迷ってんじゃねぇのかよ」
ゴールドシップがいた。なぜ!?
「あぁ。それより……これを被れ。あと、これを履け」
予備のキャスケット帽とハイウエストスカートをゴルシに渡す。
「は?なんで耳と尻尾隠さにゃいけねーんだよ」
「ここには無いものだからだ。見つかったらどうなるかわからん。最低、研究所送りだな」
「あー、マジ?全然見ないと思ってたんだがー……ここ、ウマ娘いないのか?」
「いない」
ウマ娘がいない世界。そこに、私は来ていた。そして、なぜかゴールドシップがいた。
「んほー!!てことはゴルシちゃん。別世界に渡れたってわけか!!」
「はぁ………ほっんとに気楽だな」
目を輝かせるゴルシに絶望しかない。絶対やらかすコイツ。
「うっし。ここでも凱旋門ぶっ壊してやる。いや、そもそもここに凱旋門はあるのか……?」
コイツのお守りしないといけないのか……。
「いいか、ゴールドシップ。私の言うことは絶対に守れよ。守れなかった場合、どうなるかわからんぞ?」
「いや、流石にこのゴルシちゃんでもそこは弁えるって」
「さっきの言動を聞いて信用できるか」
?みたいに首傾げんな!!
「んで、どこ向かうんだ?」
「滝川だ」
「何処だよそこ。ゴルシちゃんでもあまり知らねーぞ」
「そりゃそうだ。私の故郷なのだからな」
ったく、せっかくの里帰りが台無しだ。
………てか、こんな雪景色の中、制服姿で大丈夫なのか、ゴルシ。
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