アグネスじゃないタキオン   作:天津神

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お久しぶりですね!!
ようやく本編が書けましたぁぁ。

いやぁ、トレーナー業って、厳しいんですね……ようやくSが作れました。え?新シナリオ?さて、知ってますなぁ……。



NN.3

 

 

 走り続ける。他を置いて、先頭をがむしゃらに走る。ゴールはもう少し。

 

『ライネルナラティブ1着!!』

 

 実況の声が大きく響く。ふと、いつもそばに居るはずのを探して、周囲を見渡す。

 いた。

 

『………』

 

 遠い。2と書いてある棒の近くで、佇んでいた。

 ねぇ、どうしてこんなにも離れてるの?

 いつも、隣にいたじゃん。ねぇ、なんで?

 早く、こっちに来てよ。

 

 

 

 

 

「なぁ、トレーナー。デビュー戦についてだが」

 

 もうすぐ5月が見え始めた頃。流石に私もデビューをしないといけないと思う頃だ。

 

「んー……正直、厳しいかな……とは思うよ」

「でも、京都で。姉のデビュー戦と同じレース場で、デビューして、姉を超えたいんだ」

「んー……厳しいかもしれないよ?まだナラティブは本格化してないし」

 

 言われた通り、私はまだ本格化していない。それゆえの不安だろう。

 

「だが、そんなことは関係ないはずだ」

「でも、トレーニング量に対して効果が薄いような……」

「なるべく早く出たい」

「まぁ……うん、わかった。できるだけ早く出よう。でも、これだけは言っておくよ」

 

 トレーナーが真剣な顔をして言った。

 

「勝たないと、意味がない。挑戦しないと意味がない。この両立は不可能。それだけは覚えていて」

「わかった」

 

 

 

「いや、それはトレーナーの言う通りや」

 

 カフェコーナーで、偶然顔を合わせたモロスに少し相談をしてみた。

 

「てか、アンタ、その身体でまだ本格化きてへんというんか?」

「あぁ」

「マジかいな……なら、本格化きたウチの体はどうなっとんねん……」

 

 本格化。いつになったら来るのだろうな。

 

「とりあえず、ナラティブもなんか目標があるんやろ?がんばりぃや」

「あぁ。わかった」

 

 

 

(いや、まだ本格化きてないとかあるか!?だって、オグリでもあんなにつよーなるには本格化がきてからやったのに、今のナラティブ、ホープフルに出るウマ娘となんら変わらへんで……こりゃ、一波乱あってもおかしないな。かわいそうやで、トレーナーが)

「どうしたんだ、タマ。そんなにも考え込んで」

「ん……?あぁ、オグリか。いや、さっきナラティブに相談されてな」

「そうか。彼女もようやく走るのか。楽しみだ」

「せやけど……本格化がまだらしいねんな」

「本格化がまだ……?なんだ?本格化って」

「いや、そこからかいな……」

 

 

 

「はい、今日はここまで」

「あぁ。しかしだな……」

 

 トレーニングの終わりを告げるトレーナー。

 

「スタミナがまだ残ってるって言いたいんだろうけど、本格化がまだだからダメ」

「む。そうか……」

 

 まだ、走りたい。早く、追いつきたい。

 

「………いや、トレーニングしよっか」

「!?いいのか、トレーナー」

「いいよ。気の済むまで、走って来て」

「……!!助かる。ありがとう、トレーナー」

 

 

 

 

 風が、静かに吹いていく。顔の横を通り、耳の上を渡る。

 走っている時間は、風を切る音しか聞こえない。

 そう、その音しか聞こえないはずなのだ。

 

『声が聞こえた。だから走った』

 

 そう語っていた。走ってる最中に、非難する声が聞こえ、減速。応援する声が聞こえて、加速。

 何やってるんだと言いたくなるが、起こったことだから事実としか言えない。

 なぁ、一体、どうやったらこの走ってる最中、風を切る音しか聞こえない状況で、その声が聞こえるんだ?

 私には、聞こえない。

 聞こえないんだ。

 追いつきたい。追い越したい。勝ちたい。

 

『ラティなら、わかるさ』

 

 わからない。わからないんだ。

 だから、ひたすら走る。

 

「ちょっとストップ〜!!」

 

 なぁ、これが、私の限界なのか?

 教えてくれ、誰か。

 

『「知りたいか、その答え」』

 

 突如、耳を叩く声に驚いて、足を止める。

 

「あ……!!」

「ただいま。ラティ」

 

 

 

「ライネル!!帰ってたの!?」

「あぁ。先程だがな」

 

 背中に張り付いたナラティブを引き剥がそうとしながら、トレーナーと会話をする。

 

「それで。ナラティブのトレーナーになってるみたいに見えたのだが」

「みたいじゃなくて、そうなのよ」

「りょーかーい」

 

 なんとなく敬礼をするが、ナラティブのせいで緩み切った感じの敬礼になった。

 許せん、離せ。

 

「どこに行ってたんだ?ゴールドシップの匂いがする」

「ゴルシはゴルシで向かった先になぜか居た」

「そうだったな。ゴルシはそういう奴だな」

 

 器用に喋ってるねぇ。いい加減離れろや、この人型万力……!!

 

「とっくの昔に本格化はいってんだから、いい加減離れろ……!!」

「やだ。この匂いがなぜか癖になって離れられん。あと10年はこうさせてくれ」

「え!?ナラティブって本格化してたの!?」

 

 この晩年甘えん坊野郎がー!!?

 あと、トレーナー!!ややこしくなるから今はその事は後にして!!

 

 

 

ーorz中ー

 

 

 

「やっと解けた……」

「めっちゃ引き摺られた……」

「……………」

 

 泥と砂まみれのme。泥と砂まみれのナラティブ。泥と砂まみれのスーツを着たトレーナー。

 うーん、地獄かな?

 

「んで、トレーナー。本格化がなんだって?」

 

 私はトレーナーが泥だらけな事は知りませんよー。えぇ。知らないったら知らない。だって、ねぇ?

 

「いや、ナラティブがまだ本格化してないって思って、軽めのトレーニングばかりにしてたんだけど……」

「あー、ガッテン承知の助。勘違いマイっチングひゃっはーしてたわけね」

『……ねぇ、ナラティブ。アレ、言葉古くなってない?マルゼンスキーかテレビでしか聞いたことないのだけど……』

『私に聞かれても……』

 

 いや、丸聞こえ。てかさー。元としては、1978年生まれのバブル全盛期に活躍したんだ。マルゼンスキーと似てるのは当たり前だろ。ルドルフのオヤジギャグも、その名残だろうし。

 

「それで、どこに行ってたの?」

「んー、それは……ひ・み・つ」

 

 絶対に言っても分からない。てか、三女神に怒られるどころか神罰食らうレベルでヤバイ。

 

「実家じゃなかったのか?」

「故郷、と言ったでしょ?」

 

 実家≠故郷ですよー、ナラティブー?

 てか、本家に顔出ししてきた方がよかったかな……?

 しばらく会ってないからなー、婆様と爺様に。

 

「はぁ……まぁ、いいけど。おかえり、ライネル」

「うん……ただいま。トレーナーさん」

 

 

 

 

 

「ところで、レース、この一年でれないとか言ってたけど、予定どうする?」

「ん?あー……後で追々話そうか」




ライネルタキオンの帰還!!
どこから帰還したのかは、番外編に書こうと思うので乞うご期待!!的なノリです(まだ書いていない)
コラボ編も続きは書いてますよー。
感想等、お待ちしてます。

アグネスじゃないタキオンの裏話(設定とかそうゆう系の考え等)を別の場所で

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