今回はいよいよ彼女が出て参ります!本当は前回出したかったんですけどね…詰められなかったです、はい。
では
九鬼ビルにて。今日は義経の刀が打ち上がったということで士郎と付き添いの林冲が九鬼の本社、九鬼ビルへやってきていた。
「想像以上にデカいな・・・」
黒いケースを持ったまま士郎が呆然と見上げる。ここに義経達(過去には清楚も)住んでいるとは中々に考えづらい。
なにせ規模が大きすぎて家というよりまんま業者の本社ビルである。
「九鬼が如何に力を持っているか誇示しているようだな。・・・それよりも、士郎、大丈夫か?」
林冲が士郎を心配するのには訳がある。実はこの男、昨晩から徹夜しているのである。
「問題ないぞ。昔は一週間くらい寝ないで過ごしたことがあったからな。このくらい平気だ」
「そういう問題じゃない・・・」
前の世界では常に追われる身だった士郎は徹夜に恐ろしいほどに耐性を持っている。
だがそれは非常時だからであって、なにも今する必要はないだろうというのが林冲の心の声である。
「お、来たなー、おーいこっちだこっち」
明るい金髪を揺らして手を振るのは以前あずみと共にいたステイシー・コナーだ。
もう一人黒髪の女性がいるが、そちらは分からない。
「お久しぶりですステイシーさん。あの、そちらの方は?」
「初めまして。序列16位の李・静初です」
「初めまして。衛宮士郎ですこっちは――――」
「林冲だ。もしや貴女は――――」
「おっと。昔の話は無しで頼むぜ。今は九鬼のメイド。それだけだ」
林冲の言葉を遮ったステイシーは楽しそうに入口へと案内する。
「こっちが入口だ。・・・あ、荷物持つか?」
ステイシーの言葉に士郎は首を振った。
「いえ。このまま俺が持っていきます。これでも創り手としてのプライドがありますので」
普段なら頼んだかもしれないが今回はこの世界初の特注品だ。自らの手で担い手に渡したい。
「OK~それじゃ、案内するぜ」
「こちらです」
二人の後ろについていき士郎はキョロキョロと周りを見渡した。
(意外と中は会社、って感じはしないんだな)
贅を尽くされている感はあるが、ここが企業の本社かと言われると微妙な所だ。もちろん会議室のような場所はあるように見えるが、オフィスと言う感じはしない。
「あ!士郎君!」
パタパタと走り寄ってくる義経。その後ろをのんびりと弁慶が付いてくる。
「良かったね主~待ちに待った大将が来てくれて」
「べ、弁慶!それは言わない約束だろう!?」
義経は顔を赤くしてポカポカと弁慶を叩いている。
「んー・・・この可愛い主を肴に一献・・・くーっ!」
「なんだか歪んだ主従愛だな・・・」
思わず苦笑を浮かべる士郎。
「さて、それより義経の刀持ってきたぞ。何処に行けばいい?」
「こっちだ。衛宮士郎」
シュン!といきなり現れたヒュームに士郎はため息を吐く。
「百代と言いヒューム爺さんといい、もう少し普通に来れないのか?」
百代のワープは別として超高速移動は士郎の目にははっきりと映る。
それつまりどういうことかと言うと、こちらに全力疾走してきてピタリと止まる姿が見えるわけだ。
非常にシュールである。
「それは出来んな。これでも俺は忙しいのだ」
(結構よく見る気がするんだが)
主に学園でだが。
案内されたのは大きな会議室の一つだった。
「おお!衛宮!待っていたぞ!」
「兄上の言う通りである!よく来たな!」
「こうして我らが揃うのも久方ぶりよな」
なんとそこには九鬼兄妹が座っていた。
「なんだか物々しいな・・・別に爆弾持ってきたんじゃないから警戒しないでほしいんだが」
「わかっておる!だが我らもお前の創る本物の剣。魔剣とやらを見るのは初めてなのだ。一目見ておきたくてこうして時間を取ったのだ!」
「今まで九鬼に卸したもので魔剣として鍛えたものは無いと聞いた。もしや、この世で義経が初めてじゃないか!?」
と興奮する揚羽と英雄。二人もそうだがじっと口を紡ぎながら鋭い視線をこちらに向けてくる老婆が一人。
「マープル。初めての知識に興奮するのは分かるがもう少し抑えろ」
「・・・それは、あたしの勝手さね」
黒を基調としたドレスに身を包んでいるこの人物がどうやら武士道プランの提唱者、マープルらしい。
「どうも、衛宮士郎です」
「林冲だ」
二人とも素っ気ない挨拶だけをする。どうにもこの人物とは考えが合わないのは清楚のことや義経達の事を今を生きる源義経と見ていることからわかっている。
なので挨拶は最低限だ。お前と仲良くする気は無いというメッセージでもある。
「なにやら険悪な物を感じるが何かあったのか?」
「マープルと実際に顔を合わせるのはこれが初めてだったと思うが・・・」
「なんでもない。ただ、あの人とは考え方が相容れない。ただそれだけだ」
「・・・。」
きっぱりと士郎は言い切った。彼からすればこの老婆こそが人クローンの諸悪の根源なのだから仕方ないだろう。
「それよりそろそろケースを開けたいんだがいいか?」
「まて。一応こちらにも持ち込んだものに対し検査が入るのが通例となっている。お前の事だから物騒なものは持ち込んでおらんだろうが一応な」
そう言って士郎の担いでいた黒いケースをヒュームが預かり、何処かへと持って行った。
「物騒も何も真剣と刃引きされた刀では十分に物騒だと思うんだが・・・」
それ自体が物騒であるのだから物騒も何もないと思う士郎である。
今回打ち上げたのは学園に提出できるようにレプリカとして作った刃引きされた太刀。
そして真剣の方は義経が必要と断じた時に持ち出せるように用意した。
「確認が終わりました。実に見事な太刀です」
そう言ってヒュームとクラウディオが入ってきた。
「では義経様。ご確認ください」
「ええ?義経が最初でいいんですか・・・?」
ここには九鬼のトップが並んでいるのでまずは彼女等からだろうと思っていた義経である。
「いえ、揚羽様達には失礼いたしますが、この太刀を最初に手に取るのは義経様かと」
「俺も同意見だ。これほどの太刀を誰かがいじくりまわすのはよくないと思う次第です」
クラウディオとヒュームの太鼓判を押されて義経はゴクリと唾を飲み込んで黒いケースに手をかける。
「じゃ、じゃあ――――」
留め具を外し、開けられた中にあったのは――――
「「薄・・・緑・・・?」」
呆然とした義経とマープルの声が重なった。
「待ちな。これを・・・この本物の薄緑と遜色無い物をあんたが作ったっていうのかい・・・!?」
直感的に皆が認めたのだ。これは源義経が腰に下げた刀、薄緑であると。
「マープルさんの意見はごもっともだが、確かに私が打ったものですよ。と言うより義経、まだ鞘から抜いていないだろう。折角なのだから抜いてみたまえ」
「う、うん・・・」
言われるままにスラリと鞘から抜く。現れた刀身は、美しい波紋と鋼の色。芸術品のような完成度だった。
「そっちが真剣。こっちが刃引きされたレプリカだ。一応学園に出せるように作ってあるから必要なら渡しておくと良い。それと――――」
士郎は大きなテーブルをぐるっと回って義経の方に近づく。
「今回は魔剣――――魔術を使って鍛えたものになる。だから――――」
――――
と魔力を刀に走らせる。すると――――
「「「おおお!!!」」」
ヒュイン、と刀身が淡い青に光った。
「この状態で戦えればほとんどのものが障害となりえないだろう。義経、刀に気を通してみてくれ」
「はい!えっと・・・」
義経は懸命に気を込めるが刀身は先ほど士郎がしたように綺麗には光らない。
ちょっと光ってるような気がする・・・程度である。
「あ、あれ?士郎君みたいに上手くいかない・・・」
「それは多分、義経がまだ刀の回路を認識出来ていないからだ。義経の髪の毛を結晶化しただろう?あれを埋め込むことによってその刀は君の一部のようなものだ」
だから、と士郎は続けた。
「きちんと刀に目を向けるんだ。刀にも血管が、神経が通っている。そこに気を流すんだ」
「はい・・・!」
もう一度義経は精神を統一して刀に集中し、己の内に存在する気をゆっくりと流す。
ヒュン、っと。淡くであるが刀身が光った。
「で、でき――――」
た、という前に宿った光は消えてしまった。
「ああ!?」
「油断したな」
「その通り。できたと思って集中が途切れたんだ。ま、いきなり出来るようになれとは言わないし、出来なくても刀として一級品の出来の自負はある。ただ、その真価を発揮したければ今のを常時出来るように訓練だな」
そう言って士郎はもう一本の方に目を向けた。
「レプリカの方にも同じ細工がされている。まずはそっちで練習するといい」
「衛宮よ。今の光った状態になると何が変わるのだ?」
英雄の言葉に士郎は、
「刀としての強化がされる。刃はより鋭く。刀身はより硬くしなやかに。義経、成功した時どうだった?」
「なんだろう・・・軽くなったわけじゃないのに軽いって感じたり、まるで手の延長線上に刀があるような・・・不思議な感覚だった」
何度も手を握ったり開いたりして義経はもう一度精神統一する。
淡く刀身が光った。
「――――ッ!」
また光が消えた。だが今回はそれなりに長く光が灯った。
「はぁっ!はぁ・・・はぁ・・・これ難しい!」
「慣れればすんなり出来るようになるさ。それに光ってるうちはまだまだだよ。本当に出来るようになれば光らなくなる」
「え?士郎君がやった時光ってたからそうなるのがいいのかと・・・」
「いやいや、光ってたら武器としてまずいだろう。これは義経の刀。義経の一部だ。だから俺じゃあれが限界なんだよ」
もちろんセイバーの
言ってしまえばこの魔剣は気を刀の通り道に流すことで存在の強化を図り、担い手と一体になるのが目的なのだ。
「レプリカは刃引きがされているのだな?それを今の様にすれば切れる刀となるのか?」
今度は紋白が聞いた。
「いや、切れるようにはならない・・・というか、真剣よりも、より頑丈になるはずだ。まぁ、西洋剣の様に叩き切ることは出来るかもしれないけど」
それをわざわざ刀でやる必要はないし、やるなら西洋剣を持った方が手っ取り早い。なのでレプリカは本当に練習用と言うことだろう。
「ただでさえ見事な作りだというのに刀自体が義経の力量で強くなるのか・・・これは追加発注が必要だな?」
ニヤリと笑う揚羽に士郎は肩を竦めた。
「作るのは構いませんけど管理は厳重にしてくださいよ。それに、武器に魅入られて暴走なんてことになったらシャレにならない」
義経の刀に人を切りたくなるような呪いはかかっていない。
だが、その切れ味と手に異様に馴染むことが快感となって暴走することはあるだろう。それがある意味、魔剣に心奪われる一つの要因かもしれない。
「わかっている。義経の未熟な扱いでこれだけ劇的に変わるのだ。変に魅入られて暴走する可能性は無きにしも非ず。頼む時は序列と、本人の力量を図ってからだな」
「我も同意見です姉上。まずはあずみの武器から頼もうではないか!」
「英雄様!?」
いきなりの追加発注に目を白黒させるあずみ。
「私には今の愛刀が――――」
「ではあずみよ。義経が完全な状態であの刀と打ち合って無事で済むのか?」
「・・・。」
あずみは英雄の言葉に黙った。
確かに、あの光った状態の薄緑と切り結べるかと言われたら答えはNOだろう。
恐らく短刀ごと真っ二つにされかねない。
(まぁそこまで使いこなすには相当先だろうけどな)
士郎は何気にそう思ってたりする。この世界の人間は気という不可思議な生命エネルギーを無意識に多用するが、魔術師の魔術回路の様に内側に規則的に流すことに長けていない。
逆に纏わせる、放出することは簡単にこなす(一部の人間だけ)ので全く逆のアプローチになるだろう。
「お茶が入りました。どうぞ」
「これはご丁寧に・・・」
いつの間にかいなくなっていたクラウディオが士郎も含めた人数分の紅茶を持ってきた。
「しかし、なぜ今回魔剣にしようと思ったのだ?我らとしては嬉しいがこれはお前の秘奥に関係するのではないのか?」
英雄の言葉に士郎は、
「確かに俺の秘密に関係する。けど創り手として俺の鍛造が気にも活かせることが試作の段階で分かったからな。それに、担い手にはそれ相応の得物を持って欲しかった。それだけだ」
川神の霊脈を利用して魔剣を創造すると魔力よりも気に強く反応することが分かった。
もちろん魔力に反応しないわけではないが、気の方がより強く反応するということだ。
そして士郎はやはり創り手として一つを極める人には極まった武器を提供したい。それが戦う者ではなく、創る者としての矜持だ。
「あ、一応忠告しておくけど義経以外の・・・揚羽さんとかヒューム爺さんは気を流したりしないようにな。義経の気なら相当膨れ上がらない限り大丈夫だが、他人の気にはあまり強く反応出来ない。それを無理に流そうとすると刀身が破裂する」
「え、ええ!?」
それを聞いてぎゅっと二本の刀を渡すまいと抱きしめる義経。万が一にでも貸してみろと言われて揚羽が真剣で気を流したら暴発するということだ。
「心配しなくてもなかなかそうはならないよ。揚羽さんとかヒューム爺さんとか・・・義経よりも遥かに気の総量が多い人が無理やり流した場合の話だ。義経なら100受け取っても平気なのが、他人の気だと20も受け取れないって感じだ」
「それは義経の髪の毛・・・遺伝子を練り込んだからか?」
紋白がそう言う。なかなか鋭い所を突いてくる。
「そういうことだ。遺伝子と言うか、髪の毛から刀に義経の気専用の通り道を作ってあるということだ。だから何度も言うけど、呪いがかかってるから魔剣なんじゃない。魔術を使って鍛えたから魔剣なんだ」
香りのいい紅茶を一口飲み、士郎は続ける。
「それにだ。刀だけじゃなく『鞘』の方も一級品だぞ」
「そういえばルーン文字を刻むと言っていたな。何を刻んだんだ?」
「体力回復、防御力の上昇、あとは幸運かな。間違っても過信するなよ?効果は本当にあるが極めて微量だからな」
「そうなんだ・・・あ、これ確か士郎君がギプスしてた時に・・・」
「よく見てたな。その通り。体力回復の恩恵があるルーンだよ」
そこまで大きく刻んだわけではないのだが義経はしっかりと見ていたらしい。
「義経の刀に関してはこのくらいかな。あ、その黒いケースの底に例の魔術台帳が入っています。確認してくださいね」
「どれ・・・ほう隠し底とは凝っているな」
「このケースだけでも高価な気がするな!」
「姉上!我も見てみたいです!」
席から飛び降りて(そもそも足が着いてない)紋白が揚羽の所に行く。
「一緒に見ような~紋」
(ただの管理台帳なんだが)
末っ子を猫可愛がりする揚羽になんとも言えない気持ちになる士郎。
台帳には他の衛宮印の刀剣と同じく二つを結びつける簡単な魔術刻印がされている。1:源義経 薄緑 と書かれた文字が、気を込めて義経の得物は、とか薄緑は誰の、とか大雑把に思考すればそれに反応して文字が浮かび上がるシステムだ。
「これは厳重に管理せねばな。今は薄緑と薄緑レプリカの字しかないが、将来は普通の台帳と同じく項目が増えるであろう」
「これほどの武器を奪われたり悪用されでもしたら大問題だからな。台帳、得物共に厳重に管理することを誓おう」
「そう言ってもらえると助かる。その都度俺が始末しに行くのも大変だからな」
始末、という言葉にゾクリとしたものを感じる義経。
「赤子よ。お前に授けられたのはそういうものだ。確かにお前は貴重な義経のクローンだが、もしもの時は――――わかっているな?」
「はい!!」
威圧された義経はビクーン!と肩を上げて返事をした。盗まれることも、奪われることもただの嫌がらせでは収まらないと義経は再確認した。
「さて、あとはあずみさんの短刀か――――」
結局、士郎は夕暮れ時まで九鬼に居座り、あずみの魔剣創造のための準備やなにかと忙しい彼女等との予定のすり合わせをした。
「今日はこれまでだな。遅くなってしまってすまないな衛宮」
「構いませんよ。必要なことですから」
そう言って揚羽と共に外へ向かう士郎と林冲。その時、
「これは揚羽さん。ご機嫌よう」
その男は鋭い目つきにグレーの髪をした頭のキレそうな男だった。
「最上幽斎か。今は日本で仕事をしているんだったな」
「ええ。・・・君が噂の衛宮士郎君かな?最上幽斎だ。どうぞよろしく」
「衛宮しろ――――」
出された手を握った瞬間。士郎は本能的にバックステップを取った。
(こいつは――――)
「衛宮?どうしたのだ?」
「彼は特殊能力の持ち主と聞きました。僕の特殊能力にも気づいたんじゃないでしょうか?」
と手を弾かれたというのに最上幽斎はけろりと笑っていた。
「魂の匂いを感じるという奴か・・・こうして本物の魔術使いがいるから否定は出来んな」
魂の匂いを感じる――――とはどういうことか。詳細は分からないがこの男は――――
(間違いない。コイツは
どうしようもない嫌悪感。強い忌避感。それはいつかの神父に感じたものと同じだ。
「おや、君は随分と不思議な匂いをしている・・・鉄の匂い・・・かといって気分を害するものではない。まるで君自身が鋭い剣のようだ」
「・・・。」
どうやら本当にその魂の匂いを感じ取ることが出来るようだ。
(こいつは厄介だな)
最上、と言うことはあの気配を絶っていく先輩の関係者だろう。
(これは、きな臭いことになってきたな)
ようやく平和を謳歌していたというのに、ここに来て士郎は嫌な予感を感じるのだった。
――――interlude――――
九鬼ビルからの帰り道。士郎は林冲と話し合っていた。
「送ってもらえるということだったのに、良かったのか?」
「ああ。林冲には伝えておきたかったからな」
遅くなってしまったので送ると言ってくれた揚羽だったが、士郎は今回それを断った。
「あの最後に出会った人物――――最上幽斎だったか。多分奴が『Ⅿ』だ」
「なっ――――」
突然の告白に林冲は思わず固まった。
「根拠はない。だけどあいつに感じたものとよく似たものを俺は前の世界で感じたことがある。あいつは恐らく俺と同じ――――人間として大事な部分が欠落した人間だ」
そう言って士郎は後ろにそびえ立つ九鬼ビルを見上げる。
(こんなに近くにいたとはな。いつぞやの礼は必ずさせてもらう)
先ほども言ったが根拠はない。それこそ士郎の直感だ。あの同族嫌悪にも似た気色悪い感覚は間違いないだろう。
そしてそんな人物が日本で活動し始めたのはつい最近と聞いた。タイミング的には一致する。
どっちにしろⅯであろうとなかろうと、奴は必ず衛宮士郎にとって最悪の行動を取ってくるだろう。
(実際にはもう起こしてるのかもな)
士郎の予想はこの後的中することになる。最上幽斎は衛宮士郎最大の敵であると。
――――interlude out――――
義経に刀を渡した翌日。テレビをつけて朝食を食べていた士郎と林冲と・・・覇王。
「こら。膝を立てて食べるな」
「いいだろうこのくらい。好きに落ち着いて飯を食うのがいいのだ」
「そういう問題じゃない。行儀が悪いと――――」
言ってるんだと言おうとした時。
『次のニュースです。国会では日本における異例の決議案が話題を呼んでいます。その名も――――』
『正室・側室システム』
その単語に士郎は思わず飲み込んだご飯が喉に詰まった。
「!、!!!」
「し、士郎!?あわわ!水だ!」
そう言って慌てて台所から水を汲んでくる林冲。
渡されたそれで無理やり詰まったご飯を嚥下し、
「せ、正室側室システム!?」
「んは!これは面白いことになりそうではないか!!」
正室、側室とは昔日本にも存在した制度である。
難しいことを省くと、優秀な大名や将軍の血を絶やさぬようにと複数の女性と結婚し、正室:本妻と、側室:妾と分けて知名度を管理していたのである。
だが、重要なのはそこではなく。
『日本では画期的な、決断が有されるものとなりますが現総理は少子高齢化の打開策としてこの法案を真剣に検討するとのことです』
日本で多重婚が可能になる、と言うことである。
(総理!あんた何やってんだ!?)
思わず携帯をみると。
宛先人:非実在性青少年
件名 :面白いことになるぜ
本文 :今日のニュースをしーっかりみとけよぅ。面白れぇ事を今考えてるからよ。
それと、今度飯でも食いに行こうぜ。久しぶりにお前さんの顔も見てぇしな。
早朝だというのにそんな内容のメールが入っていた。
(面白いとかそういう問題か!?)
日本以外には多重婚を認める国は今でもあるが、法がとても厳しく、二人の女性と結婚したら贈り物をする際同価値のものを二人に贈らねばならない、とかなんとか。
とにかくこれはとんでもない話である。自分とは無縁だがこれは凄いことになるぞ、と思った士郎だが・・・
「・・・。」
「り、林冲?なんで俺の事をじっと見るんだ?」
「・・・別に」
プイっとそっぽを向いて食べる林冲。
(どうせ自分には関係ないとでも思ってるんだろうな)
と、的確に士郎の意図を見抜いた林冲は複雑な気持ちで食事を続けるのだった。
その日学園は朝のニュースで大騒ぎだ。
「なあなあ!多重婚だってよ!いよいよハーレムが現実になったな!」
「そういうのは複数の女性にモテてからにしようね・・・」
「なんだよモロ!とにかくナンパしまくればいいじゃねぇか」
「失礼でしょそういうの!」
「俺、この手の話は興味ねぇなぁ・・・」
「まったく、男共はすぐに調子に乗るんだから」
「アタイら女子にも選ぶ権利ある系」
「いや、羽黒はやりまくってるでしょ・・・」
「まさかの多重婚OK・・・大和!「まだ決まってない」デスヨネー」
と、とにかくもちきりであるのだがまだ検討中ということしかニュースには出ていないし、賛成派、反対派でかなり激闘が行われているようだ。
一夫多妻制、一妻多夫制は何も多重婚が可能、と言うだけの話ではないのだ。
それに伴う助成金などの財政出動。夫、あるいは妻が亡くなった時の相続権利などなど。とにかく一から法令を整備しないといけない。
一度夫婦になった者が悲しくも別れた場合なども視野に入れなければいけない。
「まだまだこれから法案を決めていくって話だろ?そんなに期待しても・・・な、なんだよ」
ツッコミを入れたはずの士郎は男たち(キャップ除く)から白い目で見られた。
(((お前が一番ハーレム作ってんだよ!いい加減気付け!!)))
モテない男たちは一丸となった。
「一夫多妻制ですか・・・私の国にはありませんでしたが他国では普通にあったとのこと。なにも驚くことはないと思いますが・・・きちんとした法を敷かねばなりませんでしょうな」
「そういう問題・・・なんだろうけど、レオニダスは重婚に思う所はないのか?」
「思う所が無いとは言いませんが、なにも必ずそうしなければならないわけではないでしょう?一人を愛したいのならばそうすればよいのです。あくまでも選択肢が広がる、という話だと思うのですが・・・いかがですかな、不死川嬢」
「な、なぜ此方に話を振るのじゃ!此方にす、すすす好きな人などおらぬ!」
誰もお前には好きな人が居るかということを聞いたわけではないのだが自ら爆発しに行った心であった。
「「「・・・。」」」
「なんで俺を見るのさ・・・」
当然居ないと言いながらチラチラと心が士郎を見るからなのだが。この朴念仁に気付けというのは無理である。
「それよりもそろそろ選抜テストだろ?大和はS組に行くのか?」
実は現在、源氏組三人と林冲がいきなりS組に入ったことで脱落してしまった四名だが、英雄との競争と言うことで源氏組三名分を補填しようとする動きがあるのだ。
そこに向けて心は猛勉強をしているわけだが、どうやら落ちてしまった心以外の三名は競争に疲れ、S組を抜けれたことに安堵しているらしい。
つまり、残る二名の枠がフリー状態にある。もちろん他のクラスでも狙っているだろうが、大和と京はそもそもS組でもおかしくない成績を出しているので行かないのかと思った次第だ。
「・・・正直迷ってる」
「!」
「え!?大和、S組に行っちゃうの?」
途端に悲しそうにする一子。そして京は大和が行くなら残りの一枠はもらうという空気が出ている。
「競争なんかに興味はないけどさ。そろそろ結果出しとかないとな、って思ってる。将来を考えるとF組のままなのはまずい」
大和の言う通りだ。このまま最底辺のF組のままだと就職活動や大学受験に大きな影響が出る。
元々成績が悪いのなら仕方がないが、二人はそもそも仲間と居たいからとわざと残っているのだ。
いつでもS組に行ける余裕があるのだから、これは良いチャンスだと思ってほしい士郎である。
「そういう士郎は?」
「俺はいかないぞ」
きっぱりと士郎は答えた。
「!!」
士郎の言葉に反応した者が一人いるが、彼は構わず続けた。
「俺はそもそも卒業したらフリーで働くつもりだからな。わざわざ競争率の高い所に行く意味がない」
「・・・そうだったな。士郎は鍛冶師だった」
クリスが以前衛宮邸を訪れた時のことを思い出す。
「すんげぇ売れてるんだろ?この前金柳街の刃物屋にデカデカと看板立ってたぜ。無限流入荷!ってな」
「おいまてキャップ。何の為に俺が本名で出してないと思ってんだ」
さらっと暴露されてしまった士郎は困惑してしまった。
「にょ!?最近、鉄扇を購入したが確か無限と・・・」
「意外な物買うなぁ・・・」
士郎もこれは流石に売れんだろと思って色々遊び半分に、色を付けたり隠しギミックを仕込んだり、とにかく散々いじくりまわした鉄扇が一つだけ売れたのだがまさか同級生が買っていたとは。
「はっは!マスターの技術は天下一品ですからな。・・・我々の時代にも居てほしかったほどです」
そう言って遠い昔を思い出すレオニダス。
「なぁ!どれくらい稼いでるんだ!?」
「言うわけないだろうが!たわけ!」
物怖じせずに聞いてくるヨンパチに即答してやる。
「ま、あの屋敷を維持できるくらいは稼いでいるってことだろ」
「忠勝・・・その追撃は予想してなかったぞ・・・」
彼を家に招待したことはないんだが。とりあえずそれで納得してくれたらしく質問攻めは収まった。
昼時。学園内はさらなる特報に湧いていた。
「源義仲・・・だってよ」
「義経と義仲か・・・」
朝のHRの終わった直後。ニュースで唐突にあの九鬼ビルで出会った男、最上幽斎が明かしたのだ。
自分の養女である最上旭が木曾義仲だと。
五人目のクローンとなるのだが、どうやら九鬼英雄も含め、九鬼のトップである英雄の父、九鬼帝さえも知らなかったらしく、大変な騒ぎとなっていた。
(最上、と聞いて父子だとは思っていたがこう来るか。どうする九鬼?早速重要機密が漏れたぞ)
今日も学食の準備をしながら士郎は考えていた。
『マスター。私達はどうするべきでしょうか?』
レオニダスが念話を送ってきた。
『まだ現状維持だ。これから九鬼がどう動くのか様子を見よう』
今後、人クローンが大量に現れたのならアウトだ。衛宮士郎は世界の敵となってでも全力で潰しにかかる。
だが彼女一人ならばまだ許容できる。業腹だが既に彼女は一般人として長く世に放たれている。
それを鑑みるに、少なくとも最上幽斎が作り出したのは彼女一人だろう。
そして、性格もやさぐれたりしていない、お嬢様のような空気が、彼女はきちんと愛をもって育てられたことが理解できる。
『だがレオニダス。覚悟はしておいてくれ。これは九鬼の内部犯だ。一度会ったが、あの男が恐らくⅯだ』
『なんですと!?ではあのロボット達も、大和殿達を害そうとしたのも、そして各地で暗躍していたのも全てあの男だと!?』
『そういうことだ。どうにも奴は・・・私と同じ類の人間のような気がしてならない』
なにか、なにかが欠落しているのだ。致命的な何かが彼には無い。
『マスターがそこまで言う人物ですか・・・貴方の観察眼は疑いようもない。故に、私も全霊を持って対処しましょう』
『頼もしいがそう気炎を上げるな。私達はまだ潜伏するべきだろう』
敵が本性を現したその時こそ、彼の剣は向けられることになる。
「衛宮定食をくださいな」
「了解・・・大将!衛宮定食一丁だよ!」
弁慶の荒々しい声が響く。どうやらいの一番に現れたのは件の最上旭のようだ。
「今は貴女が受付嬢をしているのだったわね。彼に伝えてくれないかしら?放課後――――」
「ここにいるんで聞いてますよ最上先輩」
定食を持ってきた士郎が言う。彼女とはしっかりと話さなければならないと思っていたところだ。
「あら、来てくれたのね。嬉しいわ・・・いつも陰から見るだけでとても歯がゆかったの」
そう言って士郎が奥から現れた。
「お待ちどうさま。衛宮定食です。放課後に、なんですか?」
どうやら隠すのはやめたらしい彼女が自分を屋上に呼び出して何をしようというのか。
「放課後にね、義経と勝負するの。もちろん、実戦じゃないわよ?勝負は――――そうね、耳を貸してくださる?」
「はぁ・・・?」
グイっと受け付け台から前に顔を出す士郎。その耳に囁かれたのは、
『放課後の屋上で笛の勝負よ・・・チュッ』
「!!?」
決闘内容を伝えられると共に頬にキスされた。
「な、なにをするんですか!」
「ごめんなさい。堪え切れなかったの。放課後、絶対来てね。正義の味方さん」
今度は気配を絶ったりせず彼女は定食を受け取って去って行った。
「大将はモテるねぇ・・・」
「なんでだよ・・・」
「あれは恋する乙女の目だよ大将?告白されたのかい?」
「されてるわけないだろう。それにしてもなんなんだ一体・・・」
そう言って士郎は口づけされた頬を手でこすって戻った。
(あそこまでされて気付かないとは難儀な人だ。主も大変な人に惚れたね)
刀を受け取って以来、義経はいつも衛宮士郎の話ばかりするようになった。
元々、テレビで本当に活躍した英雄と言うことで憧れを抱いていたのだが、彼と剣を交え、会話することでそれは淡い恋心になったようだった。
「衛宮定食、生卵付きです」
「はいよー。大将!生卵付き一丁!」
おーうと奥から声が聞こえてくる。
「士郎は今最上旭と何をしていたのですか?」
鋭くマルギッテは今の成り行きを見ていたようだ。
「何か問題があったわけじゃないよ。ちょっとした情報を耳打ちしたんじゃない?」
勝負は自分たち源氏一派と衛宮士郎だけで行われるので他言無用なのだ。
「そうですか・・・どうしてあの男はああも脇が甘いのか・・・」
忌々しそうに厨房を睨みつけるマルギッテ。彼女も衛宮士郎派なのだろう。本当に彼は気が多い・・・のではなく、フラグを立てるだけ立てて回収しないのだ。
「はい生卵付き。マル、大丈夫か・・・?」
剣呑な顔をしている彼女に士郎は心配げに声をかけるが、
(これだもの・・・逆効果だよ大将)
弁慶の懸念通り、
「なんでもありません。それよりも無理だけはしないように」
マルギッテもいい加減慣れたもので素っ気なくそれだけ返して行ってしまった。
「俺なんかしたか・・・?」
「したというか、してるというか・・・」
いわゆる現在進行形という奴である。
「衛宮定食。俺も生卵付きで」
次に現れたのは忠勝だ。
「はいよー。大将!生卵付き一丁!」
「ほいっと。マルギッテの後ろに忠勝が見えたから事前に作ってた」
もはやくる人間が同じ過ぎて誰が何を頼むか把握してしまった士郎である。
「はえーよ。俺が他の定食頼んでたらどうする気だったんだ」
「?ふりかけや納豆はともかく、生卵は器と卵用意するだけだからそのまま冷蔵庫にいれるけど」
さも当たり前の様に言う士郎。今のが彼なりの忠告だったのだが全然気づいていない。というか、その程度で士郎の提供スピードは減退しない。
「相変わらず合理的な奴だな。無理すんじゃねぇぞ」
そう言って彼も去って行った。
「大将は人気者・・・じゃないな。無理しすぎだよ」
「そうか?俺はそこまで苦じゃないんだけど・・・」
当人がどう思ってるかではなく、俯瞰して見ての話しなのだが。衛宮士郎はとにかくこの有様なのであった。
放課後。士郎は言われた通り屋上に行くと源氏組三人と最上旭がいた。
「来たわね、私の大好きな正義の味方さんが」
「!義経だって・・・その・・・」
「ん?なんか言ったか?」
『マスター・・・背中に盾でも構えておきましょうか・・・』
そろそろ本当に背中を刺されそうだと思うレオニダスである。
彼が霊体化してついてきているのは当然勝負でいきなり実戦の決闘になったりしないようにするためである。
「それじゃあ始めようかしら。義経の笛と私の笛。どちらが良い音色だったか――――衛宮君に決めてもらいましょう」
「は?」
屋上に呼び出されたら早々に審査員をさせられた。
「だから、衛宮君が決めるの。弁慶や与一君じゃ身内贔屓になっちゃうでしょう?だから貴方が決めて?」
「・・・。」
正直、自分には音楽のどこがいいとかあのメロディがいいとかよくわからないのだが。
「義経からもお願いする。士郎君なら公平に判断してくれると思うから・・・」
緊張した面持ちの義経に、
「大将が思ったように言ってくれればいいんだよ」
「そうだ。お前の心が感じ取ったビートを選べばそれでいい」
弁慶の言ってることは分かったが、与一のはいまいち分からなかった。
だが、とにかく二人の演奏を聞いて、気に入った方を選べということらしい。
(まずは平和な勝負でよかったが・・・)
噂によると、互いの準備が出来たら真剣で果し合いをするらしい。
(止めるべきか、静観すべきか。本来の俺なら止めるべきなんだが――――)
自分も随分とこの川神という土地に慣れ親しんでしまった。
それ故に戦って白黒をつけたいという武士らしい考え方をある程度は肯定できるようになっていた。
しかし、それが命を賭けた果し合いとなると――――
「それじゃあやるわよ?まずは私からね」
最上旭のその声に意識を引き戻された。
そう言って彼女は笛をくわえた。
そして音楽が流れ始める。
「おぉ・・・」
与一が飾らぬ歓声を上げた。それだけ彼女の笛の音は澄んでいた。
「素晴らしい!義経もやるぞ!」
義経は合わせるように笛を吹いていく。
(大したものだな)
自分にはトンと縁のなかったものだがこれは中々に聞いていて心地いい。
『素晴らしい・・・オリンピアでもこれほどの奏者はいないように思います』
レオニダスも絶賛している。しかしこのままではどちらが良かったと決めることは出来ない。
(参ったな・・・)
そうしたものかと士郎が考えていると、
(流石義経ね。でも、こんなのはどうかしら?)
急に最上旭の曲調が変わった。
「これは・・・?」
悲し気な、胸が詰まるような曲だった。
まるで何かに悲しんでいるような、届きもしない何かを忘れられずにいるような――――
「あう・・・」
義経はその曲に笛を合わせられなかった。
あまりにも悲しくて、悔しくて、それでも諦めきれない。そんな曲を彼女が吹くことは出来なかった。
(なんだろうな。聞いたことは無いのに
酷く耳に馴染む。これはきっと衛宮士郎に届けられたなにかなのだろう。
そんな気がした。
「ふぅ・・・どうだったかしら?って言ってもこれは決まっているようなものね」
「はい・・・義経はその曲を吹くことが出来ませんでした。合わせることも出来ませんでした。あんなに心が、胸がつまるような曲は義経には吹けそうにないです・・・」
なにも明るく、軽快なメロディだけが美しいのではない。悲しみや慟哭のようなものを表現するのも音楽の美しいところだ。
「今のはちょっとずるいと思うけど、まぁ義経が負けを認めてるからな。この勝負は最上先輩の勝ちでしょう」
士郎はそう告げた。
「ふふっ。実はこの曲には自信があったの。ちょっと悲しい曲だけどなんだか前に進めそうな、そんな曲でしょう?」
「あの、義仲さん、今の曲の名前は・・・」
「秘密。まだ、ね?」
そう言って彼女は士郎の方に向き直った。
「この勝負は私の勝ちね。衛宮君。お願いがあるんだけどいいかしら?」
「お願い?急になんです?」
「勝者にはご褒美が必要でしょう?簡単なことよ。私の事は旭、そう呼んでほしいの。百代ちゃんと同じように敬語も無しでね」
「え、えええ!?」
義経は仰天した。まさかそんなことがありだとは事前に言われてなかった。
「・・・別にいいけど。旭さん。流石にさんは付けさせてくれよ?でないと体裁が――――」
士郎がそういうと最上――――旭は感動に打ち震えるようにほう、っと息を吐いた。
「ああ、貴方にそう呼んでもらえて本当に嬉しい・・・私も士郎って呼ばせてもらうわね」
(こりゃ、もしかしなくても主の本当のライバルかも)
旭の様子をみて弁慶はそう思うのだった。
なんとかここまで書けました。やばいです。巻きで書いてるのに全然話し進まない…やっぱり絵とサウンドがあると全然違いますね。全てを文だけで表現しようとすると相当に書かないと前に進まないことが身に沁みます。
最後の最上パイセンの曲は見てくれる皆さんにお任せします。私はもちろんfateの曲を聞きながら書かせていただきましたが…皆さんはどんな曲を当てはめましたか?教えてくださると嬉しいです。