ホロライブオルタナティブ~彗星に捧げる星詠みの詩~ 作:星夜見流星
家を出た俺は仕事の準備をする前に街にある行きつけの喫茶店を目指していた。
行く目的はとある人との待ち合わせである。
向かっている途中で携帯に通知音がなったので見てみるとすいちゃんから『遅くなる時は連絡すること!』というチャットが来ていた。俺は『了解』とだけ返し視界に入ってきた目的地に急いだ。
店の扉を押すとカランカランという音と共に扉が開きカウンターにいる人物がこちらを向いて「いらっしゃい」という、俺はカウンター前の席に行き迎え入れてくれた人物に話す。
「久しぶりマスター飲み物はいつもの紅茶でいいよ、あとなんか甘い物頼む」
「久しぶりに来たと思ったら相変わらず図々しいな鏡坊」
「鏡坊はやめてくれって、もうそんな歳じゃないよ」
「でも俺からしたら鏡坊はいつまでも鏡坊だぞ?」
そうい
「ったくよぉ」
「ははは、まぁこれでも食って機嫌直せって」
そう言いながらガトーショコラを差し出してくるこの男こそがこの店のマスターであり俺が受ける依頼を提供してくれる人物である。
典型的な黒髪で外見年齢は三十代ぐらいだろうか、他の人もマスターと呼んでいるせいもあり名前はわからないがこの店の制服を着こなし頼んだ紅茶を入れてくれている。俺が独りになった後から世話になっているため信用している人物の一人だ。
「それでマスター、うちの師匠はまだ来てないのか?」
「今日はまだ来てないな、ほら紅茶と甘い物だ」
「お、いただきまーす」
俺は出された紅茶を飲みガトーショコラをフォークで切り分け食べ始める。
うん、今日も美味い。
「にしてももう約束の時間過ぎてるんだけど、いつものこととは言え何してるのあの人」
店内にある時計を見れば針は九時十分を刺している、九時に来いと言った張本人が来ないとなるとどうしようも無いのだが割といつものことなのでもう諦めている。
来ないものは仕方がないので先に今日の依頼を受けることにしよう。
「そういえばマスター、この前言ってた件受けることにするよ」
そう言うとマスターは一瞬険しい顔になり訪ねてくる。
「いいのか?かなり危険な仕事になるぞ?」
「危険なのは今更だから変わらないよ」
「俺としては別の依頼を勧めたいが受けるお前がやりたいなら無理にとは言わない。けどな、お前が死んだら俺がお前の両親に顔を合わせられないことはわかってくれよ?」
「俺は死なないよ、まだやり残した事が沢山ある」
そう、今の俺には帰りを待ってる人がいるのだ。こんなくだらないところで死んでなんかいられない。
そんな俺の意思を受け取ったのかマスターは例の依頼書とペンを差し出してきた。
俺はその依頼書を確認し、マスターから渡されたペンを使いサインをする。
依頼内容
死霊含むその他の討伐
総数約200弱
街の中であるならば場所、時間問わず
報酬額500万
上記の内容を理解した上で契約を結ぶならばサインされたし
我、
依頼書にサインをし、マスターと他愛もない世間話をしていると店のドアが開き待ち兼ねた人物が入ってくるのが見える。
「いらっしゃい彩歌、弟子がお待ちかねだぞ」
いつも通りに迎え入れるマスター。
「遅いですよ師匠、普通呼び出した本人が三十分も連絡なしに遅刻なんてします?」
文句を言う俺。
それに対する師匠の返答はと言うと。
「私だって急に代理でいけって言われたんだよ?!やる事山積みなの!わかる?!」
完全にキレている。
「はぁ、また仕事サボってたんですか。いい加減懲りましょうよ」
「うるさいよ馬鹿弟子!」
この駄々こねてキレている女性がうちの師匠である
整った顔立ちにトレードマークである真紅のロングヘアー、白のワイシャツに黒のコートを羽織り黒のスカートを着ている。
世間一般からしたら美女と呼ばれる部類だろう。
だがこの人は素の性格が少し幼いところがあるのだ。魔術関係になれば冷静で沈着、腕もかなりの手練れなのだ。自称超天才魔術師はあながち嘘ではないのかも知れない。
そんな彼女が近づいて来るや否や俺が見ていた依頼書を見て来る。
「ほーう、誰も受けなかった魔界からの刺客処理か」
そう言いながら師匠は目を細める。これはスイッチ入ったな。
「ねぇ鏡華、何処でやるか決めてるの?」
「まぁ、展望台近くの公園にある見晴らし場あたりで」
そう言うと師匠は「うー」だとか「んー」だとか唸りながら考え込む。急にどうしたのこの人と思っていたら師匠が口を開いた。
「よし決めた、その仕事私も行くわ」
「はぁ!?急に何言い出すんだよ師匠!?」
俺は本当に何を言っているのか理解できなかった。さっきまで予定を潰されて文句を言っていたのは何処の誰だろうか。
「気が変わったのよ、そうと決まれば準備するから私の家に来なさい」
そういえばここ最近師匠と仕事してないのと平和な生活続きで忘れてたけどこの人超が付くほどのマイペースだったわ。
「じゃあマスター、私達行くわね」
「おう、気をつけてな。次はうまい珈琲でも飲みに来てくれ」
「えぇ、生きてたら必ず」
「あ、マスター。代金は師匠に付けといてくれ」
「なんで!?」
「遅刻した分それぐらい出してくださいよ」
「どうせ金なんて八桁単位であるでしょう?」と言うと師匠はぐうの音も出ないらしくくやしがっていた。
やっと主人公のフルネームが明かされました。
あとキミ戦アニメ二期おめでとうございます。