ホロライブオルタナティブ~彗星に捧げる星詠みの詩~   作:星夜見流星

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お久しぶりです。
今年ものんびりやっていきますのでよろしくお願いします。


新しい衣装を君に

秋も終わり木々の枯れ葉がヒラヒラと落ちていき本格的に冬になったと感じ始めたある日。

いつも通り仕事が終わって帰宅した後部屋で着替えをしているすいちゃんを待っていた。

いつもならすぐに部屋に戻って着替えるのだが今日は約束がある。

 

『お仕事終わったら見せたいものがあるから楽しみにしててね♪』

 

今朝家を出る時に言われたことを思い出しながらスマホを操作して明日のスケジュールを確認していると部屋の中から声が聞こえた。

 

「鏡君入っていいよー!」

 

スマホの画面を消してズボンのポケットにしまい更衣室のドアノブに手を掛けて扉を開けると見た事のない服に身を包んだすいちゃんの姿があった。

 

「じゃーん!メイドさんだぞっ☆バチコーン!」

 

決めポーズをしながらウインクをする彼女を見て頭の中が真っ白になってしまいどう反応すればいいのか分からなくなってしまう。

 

「あくたんのメイド服見て着てみたくなったから内緒で作ってもらっちゃった。どう?可愛い?」

 

すいちゃんはその場でクルンと回りスカートを摘んでお辞儀をする。かなり様になってるのを見るに恐らくこの日の為に奈々実さんに軽く教わったのだろう。

 

「こんなサプライズ予想出来るかって」

 

「ほえ!?」

 

近くまで歩きすいちゃんを抱きしめると本人は急に抱きつかれてびっくりしたらしく身体が跳ねる。

愛くるしい彼女がこんな可愛い衣装を着ているのに平常心を保てる男はこの世に存在しないはずだ。

 

「わざわざこんな格好したってことは期待してた?」

 

「別にそんなんじゃないから!」

 

少しだけ揶揄ってみると顔を赤く染めて大声で言うすいちゃんは衣装も相まってとても可愛らしく魅力的だった。

 

「全く鏡君はいつもそうやって…」

 

「ごめんごめん。それで?見せるだけじゃないんだろ?」

 

頬を膨らませ拗ねるすいちゃんのご機嫌を取ろうと話を戻すと「そうだった。それでね?」と言って。

 

 

 

 

 

「こうなると」

 

場所は変わって工房の隣にある練習場。

すいちゃんが言うにはあのメイド服のモチーフはバトルメイドらしく新しい武器も用意したしどうせなら戦ってみたいということだった。

 

「いつでもいいよ!」

 

目の前には準備体操を終わらせたすいちゃんがいつでも始められるように意識を集中しているのが見て取れる。

初めて着たメイド服で上手く動けるのかわからないが本人の要望なら仕方ないと諦め腰に付けた匣を取り指輪に魔力を流して準備する。

お互い動く事はせずに相手の出方を見る。俺がしてるように恐らくすいちゃんもこの先起こる事を可能な限りシミュレーションして最善の手を選べるように考えているだろう。

僅か数分の沈黙、先に動いたのは俺だった。

 

『シュート』

 

開幕匣を開け二丁の銃を取り出し高出力で早撃ち(クイックドロウ)をすると自身の身長より巨大なレーザーが彼女を襲う。

それに対してすいちゃんは右に飛び退くことで余裕で回避しスカートの内側から隠しナイフを飛ばして応戦してくるがもちろん一つ残らず撃ち落とす。

 

「相変わらず抜け目ないな」

 

「そっちこそ最初から飛ばしてくるじゃん」

 

この数年間何度も手合わせしたことでお互いに手の内は分かりきっているからこそ予測出来るが初見ではまず不可能だろう。そして誰でも初めて見る攻撃はワンテンポ反応が遅れる。その隙を逃さず倒しに行くことを俺達二人は師匠に教え込まれている。

けれど互いに相手の癖を完全に理解しているのもあって今みたいな速攻や不意打ちは決まりづらい。

ならばやる事はただ一つ。

 

「上から捻じ伏せる!」

 

右手の銃をホルダーに入れてもう一つの匣から二本の剣を出して片方を腰にかけ、右手に剣を左手に銃を持ち乱射しながら突っ込む。

対するすいちゃんは手を前にかざして新調したらしい斧を出すとそれを回して銃弾を撃ち落とす。

十数発の弾丸は瞬く間に地面に落ちていくが最後の一発だけは魔力を込め頭上から落下して行く軌道で操作するがこれはナイフを投げられ止められる。

まあそうする様に仕向けたのだが。

 

「っ!?」

 

ナイフが刺さった銃弾から白い光が溢れた瞬間爆破し周囲が煙幕に包まれる。

 

(獲った)

 

今の一瞬を使い背後に回って剣を振ると予想していなかった金属音が鳴り響き煙が晴れていく。

 

「これはちょっと予想外」

 

「こっちは予想通りだよ?」

 

すぐ目の前にあるすいちゃんの顔の手前ではお互いの武器がぶつかり合い鍔迫り合いになっていた。

これを見せるのは初めてのはずだがここまで読まれるとは思っていなかったが結果オーライではある。

 

「じゃあこれはどう避ける?」

 

右手が塞がっていてもこちらには左手が残っている。この距離での射撃を避けるのは困難なはずだ。

 

「させないよっと!」

 

すいちゃんは剣を押し返し後ろに跳んで距離を取るが俺もそれに合わせて狙いを定め引き金を引く。放たれた弾丸は一直線に飛んでいくが彼女は身体を捻りギリギリのところで回避して詠唱を始める。

 

『降り注げ 星々の裁きよ』

 

『アンチスペル』

 

上空に描かれた白の魔法陣に魔術を込めた弾丸を撃ち破壊するがその隙を逃すまいと数本のナイフがこちらに向かって飛ばされる。

 

『燃えろ』

 

略式詠唱で進行方向に炎の壁を張りそれに触れたナイフは跡形もなく溶けていき無力化される。

 

「ふぅ、ここら辺で終わっとくか?」

 

「冗談言わないでよ。まだまだ行くよ!」

 

今度はあちら側から近接戦を挑みに距離を詰めてくる。ここまで調子がいい時のすいちゃんは何を言っても止まらないので俺も覚悟を決めて付き合うのだった。

 

 

 

 

 

「あーだるーい」

 

気づけば三十分以上戦っていた私達は引き分けという形で模擬戦を終わり交互にシャワーを浴びてリビングで寛いでいた。

「あー」とか「うー」とか言っている鏡君は極度の疲労によるいわゆる電池切れに近い状態でこの状態になると当分は元に戻らない。

そんな中私はソファーに座って膝の上で唸っている鏡君に膝枕をしている。

元はと言えば私の我儘に付き合ってもらったのが原因だしなによりこの状態の鏡君は凄く可愛い。恐らくこれが母性というものなのだろう。

 

「明日のお休みどうする?」

 

膝の上でだらける鏡君を見て尋ねると自然に彼と目が合う。

 

「どうしようねー」

 

「最近忙しかったし久しぶりに出掛けない?」

 

「それいいかも、決定」

 

ここまで返答が早いと脳死で喋ってるんじゃないかと思うけどデートの約束が出来たし気にしないでおこう。

 




新曲リリースと同時にもう一話あげるので詳しくはそちらで。

すいちゃんのキャラ崩壊について

  • 流石にし過ぎ
  • いいぞもっとやれ
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