日本連邦召喚   作:nogi-爽汰

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第2話 多忙

中央歴1638年10月8日 日本国首相官邸

 

樹「はぁ~~やっと緊急会議終わった…」

 

日本列島全てに地震が起きたため、ただ事ではないと感じ、開かれた緊急会議は、日をまたいでも続いた。

 

「お疲れさま。お茶をどうぞ、総理の好きな特製コーヒーですよ」

 

「おーこれは、ありがとう叶、これが無ければ生きていけない」

 

岩田叶(かなえ)

旧姓 神崎

年齢 30歳(既婚)

役職日本国内閣総理大臣秘書官 兼 総理大臣夫人

叶は、総理大臣の樹の妻であり秘書でもある。23歳の時に樹と結婚し、2年後に息子を出産し、総理になっていた樹と一緒に一躍有名になった。かなりの美しい容姿をしているので、世間では日本一の美女と言われる位キレイ。

 

コンコンコン

 

「失礼します」

 

ガチャ!

 

「総理少しお話がございます。」

 

「私は、失礼いたしますね。なにかあったら電話で」

 

「すまんな、話がすんだら行くよ」

 

「それでは」

 

ガチャン!

 

「それで?話しとはなんだ?」

 

「単刀直入に申します、大陸が消えました」

 

「そうかそうか、大陸が消えたか…」

 

………………

 

「はぁ!?!?!?!え!すまんもう1回言ってくれ」

 

「大陸が消失いたしました!」

 

「うーん考えにくいが、詳細について話してくれ」

 

「はい、つい先程海上自衛隊が朝鮮半島の座標まで哨戒機を飛ばした所、半島自体がなくユーラシア大陸も確認できなかったとのことです」

 

「他にはあるか?」

 

「水平線がどことなく変わっていると報告が入っています。総理、非現実的かもしれませんが、私はここが地球ではないと考えています。」

 

「ふ~む、つまり異世界という訳か、日本国召喚とでも言うところかな」

 

コンコンコン

 

「入れ」

 

「失礼します」

 

ガチャ!

 

「総理、異常事態です!」

 

「何事だ!」

 

「海上自衛隊の哨戒機が、太平洋近海で正体不明の艦隊を2つ発見しました」

 

「次から次へと変な事ばかり起こるな、写真とかはあるか?」

 

「ここにあります」

 

渡された2つの写真を見て樹は、驚愕した。1つ目に写っていたのは、78年前には、ほとんどが撃沈された大日本帝国海軍の戦艦や巡洋艦、駆逐艦などが写っていた。だか所々には、見たこともない戦艦もいた。

2つ目を見た樹は、頭の中が【?】でいっぱいになった。写っていたのは、大和よりも大きそうな戦艦が11隻もおり、アングルドデッキを備えたアメリカでもみない空母が10隻もいた、しかも後ろには数えきれないほどの大小様々な艦艇が写っていた。

 

「最初の写真は、大日本帝国海軍の第一艦隊か?長門型や大和型いるし」

 

「はい、多分あっております」

 

「一応防衛大臣を官邸に呼び出しといてくれ」

 

「わかりました」

 

「(この戦艦どこかで見たことあるような……)」

 

数時間後

 

コンコンコン

 

「はいってくれ」

 

「失礼します」

 

ガチャ!

 

「すまないな、忙しい時に呼び出して、古矢防衛大臣。さっそくだがこれを見てくれ」

 

樹は古矢(ふるや)に写真を渡す。そして古矢が来る前に起きたことを話した。

 

「確かに帝国海軍の第一艦隊に似てますが。総理、質問です。八八艦隊計画というのをご存知でしょうか」

 

「あぁ知ってるぞ、2次大戦前に帝国海軍が8隻の戦艦と巡洋戦艦を建造しようとした計画だろ……あ!!」

 

「そうです、私は、中学生位によくプラモデルで作りました。そのプラモデルで作った天城型や加賀型戦艦に似た戦艦が、この写真に写っているんです」

 

「思い出した!、俺もよく作ったわ、確かに似ているな」

 

「よし一応、海自の護衛艦群には、1人か2人絶対に外交官を乗艦させろ。接触したら対応するんだ」

 

「了解しました」

 

「もう1つの写真はわかるか?」

 

「いいえ、私には全くわかりません」

 

「まあいいよ、なんとかなるさ」Σb( `・ω・´)グッ

 

この時、岩田樹は、感じた何かとんでもないパンドラの箱を開けてしまったのではないかと、そしてこれから来る終わらない仕事に絶望するのであった。

 


 

中央歴1638年12月8日 大日本帝国首相官邸

 

コンコンコン

 

「失礼します井上です」

 

「入れ」

 

ガチャ!

 

「何かな井上総長」

 

「1時間前に警戒中の第一艦隊に正体不明機が接近してきました。おそらく偵察機かと」

 

「そうか、アメリカではないのか?」

 

「いいえ、極めておかしな話なのですが。その不明機は我々と同じ日の丸が描かれてありました。そして見た限り、日本国海上自衛隊という名でした。」

 

「海上自衛隊?聞いたことがないな。それに大日本帝国では、ないのか?」

 

「いいえ違うそうです」

 

「そうか、何かまたあったら報告してくれ」

 

「了解しました。連絡があり次第報告いたします」

 

1時間前 第一艦隊旗艦戦艦敷島艦橋

 

太平洋?を海上警戒する第一艦隊のどの乗組員も、そしてあの山本五十六も、驚いていた。

 

「何でしょうね、あの四発機。」

 

「さぁな、私にもわからん。アメリカにいたがあんなもの見たことがない」

 

「長官どういたしましょう…」

 

「戦闘機を飛ばせ、不明機に接近し、攻撃してきたら迎撃しろ、それまでは攻撃するな」

 

「了解しました、各艦に伝えます」

 


 

中央歴1638年10月8日 大日本皇国統合軍総司令本部

 

「はぁ~ホントにどうなっているんだ…」

 

「中谷長官!海上警戒中の第2艦隊に接近してきた不明機がいたそうです!」

 

「なに?何処の所属かわからないのか?」

 

「はい…最初はアメリカの哨戒機P-3かと思ったんですけど日の丸が描かれてありまして…」

 

「P-3か懐かしいな、アメリカではもう数十年前に退役したはずだよな」

 

「はい、我が国では、どこも採用した覚えがないのに日の丸のP-3が……」

 

「とりあえず、第2艦隊はそのまま警戒にあたらせろ、それとまた不明機がきても攻撃などは一切禁ずる」

 

「了解!」

 




次で接触します

会話文にいちいち人物名書く書かないか

  • 「名前無し」
  • ○○○○「名前有り」

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