日本連邦召喚   作:nogi-爽汰

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受験勉強疲れる…





第2話 会談・訪日

クワ・トイネ公国 公都クワ・トイネ 首相官邸

政治部会での報告の後、首相のカナタや外務卿のリンスイ(その他数人)が会談に出席するため応接室で、日本連邦の外交官を待っていた。

 

コンコン

「どうぞ」

ガチャ

 

扉が開くと共に田中とその他複数人が入ってくる。

 

「初めまして日本連邦外務省の田中です。本日は、急な訪問にもかかわらず、首相自ら対応してくださり誠にありがとうございます。」

 

「ええ、今日はよろしくお願いします」

 

「どうも、この会談の司会を務める外務卿のリンスイです。それでは会談を始めさせていただきます。早速なのですが日本連邦の皆様、今回は貴国の来訪目的をお伺いしたい」

 

「はい、まず資料を配布いたしますので少しお待ちを」

 

クワ・トイネ側に資料が配布されるが、それを見たリンスイは顔をしかめた。

 

「この文字、読めませんぞ。あなた方の話す言葉は大陸共通語のようだが、この文字は見たことがない」

 

「左様ですか、では言葉で説明いたします」

 

「我が国は、公国の北東にある113万4000平方キロメートルの国土と3億4500万の人口を有する国家です」

 

「北東にそんな大きな国が存在するなんて聞いたことがないのだが」

 

「我が国も色々と調査した結果、国土ごとこの星に転移したという結論にいたりました」

 

「そんな神話のようなことを信じろと?」

 

「信じろとは言いませんが。公国側から我が国に使節を派遣してくだされば考えも変わると思います。」

 

「しかしなぁ…」

 

「まあ外務卿、ここは彼らの言うとうり使節を派遣してみましょう。言葉だけではなく目でも見れば確証がつくからね。」

 

その後、公国首相カナタは使節団の派遣を決定し、各部門の専門家を召集した。

 


「日本連邦には20時間で着くのか、1日もかからないなんてどんな国なんだ?」

 

「しかし、連邦への距離は1000キロもあるのにどうやって行くのだろうな、船で行くにしても何十日もかかるのが普通のはずだかな」

 

「ハンキ将軍の言うとおり、私もそう思うのですが20時間なんてどれだけの速さを出すのか検討がつきません」

 

そんな話を使節団員のハンキとヤゴウがしていると田中が近づいてきた

 

「それでは使節団の皆様、これから連邦へ出発いたします。こちらへお越しください」

 

と田中は港に面している海の反対、陸に進んでいく

 

「ちょっとお待ちください田中殿、船で行くのではないのですか?」

 

「船ではありません。私に付いてきていただければわかりますよ」

 

田中に付いていった使節団は、大きく何もない野原の真ん中に立っていた

 

「田中殿、いったいここで何を…」

 

「まあお待ちください。すぐ来ますよ」

 

そう言うと、遠くの空から大きな物体が飛んできた

 

「なんだ?あれは?」

 

「ハンキ将軍…あれかなり大きくないですか…」

 

使節団のいる空に現れたのは、全長2キロを越える飛行物体だった

 

「ご紹介いたします。日本連邦空軍の輸送機、30式超大型特殊輸送機です!」

 

「私は幻を見てるのだろうか…」

 

「将軍、私もです。」

 

「船だとかなりの時間を要するためこの30式に来てもらいました。もうすぐ降下してくると思うのでお待ちください」

 

30式はホバリングのプロペラを回転させながら、使節団のいる野原に着陸した。

 

「大きすぎる…ん?誰か来るぞ」

 

ハンキが気づいた人が近づいてきた

 

「どうも日本連邦統合軍統括司令長官の中谷守です」

 

使節団の全員は驚いた。目の前にいるのは、これから行く国の軍の総大将だからだ

 

「司令長官ということは、日本の最高指揮官ですか?」

 

「まあ、そういうことですね。緊張しなくても大丈夫ですよ、変な真似はいたしませんので、それでは乗ってください!」

 

守に言われ、30式に乗り込んだ使節団は日本へ向かった。

移動中にハンキが守に尋ねた

 

「中谷閣下、この竜はいったいどのくらいの大きさなんですか?」

 

「えーとですね。大きさは2.2キロ位だったはずです」

 

「2キロ…なんという大きさだ。」

 

「あと閣下はよしてください。堅苦しいのは、結構苦手でして。」

 

「おぉ、申し訳ない。それと日本に着いたら、誰が案内してくれるのでしょうか?」

 

「俺と言いたいところですが、なにぶん忙しいので田中君に任せます。多分、東京でまた会うので大丈夫ですよ。」

 

「確かに東京で実務者会議がありましたな。次はあなたの首都で会いましょうな」

 

20時間後 日本連邦 ○○島上空

 

「皆様お待たせいたしました!日本に付きましたよ!」

 

「おぉ!!あれが日本か、でも小さくないか?」

 

「確かに、見たところ資料にあった113万平方キロメートルもないですね」

 

「ここは、連邦の三つの構成国、日本国、大日本皇国、大日本帝国の日本連邦主要機関が集まる人工島、比売神(ひめがみ)島です!ここから三つの国へ行けます。」

 

その後、比売神島に降りた使節団は連邦の土を踏んだ。

 

「さて、これからこの島から三つの国の中の皇国へ行きます。帝国でも日本でもよかったのですが、むかえる準備が整っていないため皇国へ行く事になります。」

 

「それではこれから少々船旅になりますので、こちらへ付いてきてください」

 

田中率いる使節団は港へ向かったが、そこには船がいなかった

 

「しまった!時間が遅れてしまった…」

 

「どうするのです?他に船は…」

 

「田中君、あれ使うか」

 

守が指を指したのは、日本の航空護衛艦【ふそう】だった

 

「ふそうを!?!?そんな無茶な!?」

 

「艦長に話してみよう」

 

「私は本国に伝えてみます」

 


連邦海軍所属 航空護衛艦ふそう艦橋

 

「早く本国に帰りて~~」

 

「あと数時間もすれば出発じゃないですか!」

 

「だけどよ~祖国が恋しくなるのはわかるだろ~」

 

「わかりますけど…」

 

そんな話を早見が副長としていると

 

「早見艦長、失礼します!」

 

「なんだ?出発まではまだ時間があるぞ」

 

「いえ、それが…どうぞ」

 

「どうも、早見艦長」

 

「ちょ、ちょちょ、中谷長官!?いったいどんなご用件で?」

 

「いや~実はな。」

 

守は、早見に事情を説明した。

 

「こちらとしては大丈夫ですが、本国の返答によりますね。」

 

そこへ田中が来た

 

「中谷長官!許可がでました。丁重に扱えとのこと。」

 

「早見艦長、お願いします」

 

「了解です!副長!総員出港準備!目的地皇国博多港!」

 

ふそうが慌ただしくなっている頃

 

「それでは、俺はお先に失礼するぜ。将軍、皇都東京でお待ちしております」

 

守はそう言うと使節団から去っていった。


数時間後、比売神島から出航したふそうは皇国の博多港に到着した

 

「なんと…」

 

「あの島もすごかったが…これは…」

 

「我々は、この後、博多で観光をし、リニアで東京へ行くのですが、観光の最後に、皇国の空軍基地に行くことになっております」

 

(空軍か…マイハークに飛来した鉄竜もいるのか?)

 


話は基地のところまでとびます。

 

皇国 築城空軍基地正門前

クワ・トイネ使節団が博多を観光し、観光の最後の築城空軍基地に来ていた。

(ここが日本の基地か…)

 

使節団がそう思っている間、田中の案内で使節団は、滑走路まで来ていた。

 

「中谷長官の協力で、訓練も見ることができるようになりましたので是非ご覧ください」

 

(日本の力を見極めるチャンスだ!)

 

「もうすぐ来ます!」

 

キィィィィィィィィィィィィィン

 

「え…見えなかった…」

 

「最初はマッハ3.4、時速4200キロでの飛行らしいです。近いと衝撃波などで体が吹き飛ばされてしまうので、かなり距離をとってもらっています。」

 

「あれはマイハークに、飛来した"シウン"よりも速いのですか?」

 

「そうですね。戦闘するために作られたものなので」

 

(この鉄竜が公国にあればロウリアのワイバーンは、ハエ同然だな…)

 

その後も色んな機体を見た使節団は、ホテルで1泊し、リニアモーターカーで東京に向かった。

 

「なんて速さだ!公国のワイバーンより速いぞ…」

 

『現在の速度は、時速700キロで走行中です』

 

「…………ヤゴウ君…私はもう驚き疲れたよ…」

 

「私もです…」

 

ハンキとヤゴウは、それ以上言うと何も言わなかった。


皇都東京 迎賓館赤坂離宮

日本では実験段階のリニアを全国に走らせている皇国は、使節団を数時間で東京まで運んだ。

 

「それでは、実務者会議を始めさせていただきます」

 

会議メンバーを紹介しよう

日本連邦側

日本連邦日本国州外交官田中一久(たなかかずひさ)

日本連邦統合軍統括司令長官中谷守

日本連邦皇国州農林水産大臣

日本連邦帝国州外務大臣

 

クワ・トイネ公国側

クワトイネ外務局ヤゴウ

クワトイネ軍務局将軍ハンキ

その他数人

 

「我々日本連邦は、現在食糧を第一に欲しております。転移前の世界では、合わせて年間9800万トンの食糧を輸入していました。しかし1億トンに近い量なので貴国だけに交易を求めるわけではありませんがそれ相応の対価を支払う準備はできています。」

 

クワトイネ側は、資料を見ながら話す

「さすがに3億人近くの人口だとこれだけの量はすごいですね。コーヒ豆?というのはよくわかりませんが、年間9800万トンこれ位、食料自給率を100%を越える我が国では問題ありません。全て輸出できますよ。」

 

「本当ですか?!?!」

 

「我が国クワ・トイネ公国は、ほとんどの領土が大地の神の祝福を受けているため、何もしなくても作物が育つのです。しかしその大量の食量を輸送する手段を公国は持っていません」

 

「それに関しては、我が国が政府開発援助(ODA)として公国に資金を出し、インフラ…じゃなくて輸送手段の鉄道や港湾施設などの整備、増強をすることが可能です。」

 

「真ですか?!是非よろしくお願いします!」

 

会議は順調に進み、公国が食糧を輸出、連邦が輸送手段の整備と水道、電気、ガスの整備を行うで決まった。

 

 

 

 

 

 

 


中央歴1639年3月1日クワ・トイネ公国 日本大使館

あの会議の後、田中はクワ・トイネ公国の日本大使になっていた。

 

「おはようございます。ヤゴウさん、どういったご用件でしょう?」

 

「田中殿…お願いします!どうか…あの鉄竜を!」

 




次回第2章 開戦ロウリア戦役

1日に100文字位しか書けないのでとんでもなく投稿速度が遅いです。受験早く終わってくれ…

感想よろしくね!

会話文にいちいち人物名書く書かないか

  • 「名前無し」
  • ○○○○「名前有り」

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