フェン王国沖合
陸上部隊が作戦を第三段階に移行中の時、海上戦力の航空護衛艦いずもを旗艦とした派遣艦隊は、ニシノミヤコへ向けて航行していた。
「艦長、敵艦隊はニシノミヤコを出港し、沖合を巡回中です。このままだと30分程で会敵します。」
野田誠一郎1等海佐「りょ~か~い。」
「あと、陸上部隊は、作戦第三段階へ移行中らしいです。」
野田「速いな~さすがに戦車とか練度がバケモノで有名なスナイパー小隊連れてきていればそりゃそうなるか~」
「数では少なくても、個々の強さが異常ですもんね。」
野田「まあ、敵さんも哀れだな~」
「ですね」
数分後……
いずもCIC
『こちらJWACS、敵艦隊捉えた。』
野田「編成はどんな感じだい?」
『大型戦列艦160、中型戦列艦70……え?』
野田「ん?どうしたの~」
『飛行甲板みたいなの備えた戦列艦がいるぞ…数は38』
野田「…………は?」
野田「ちょちょちょっと待て!それ本当?」
「あぁ…多分こっちで言う空母みたいなやつだ…甲板上にワイバーンも確認できるぞ…情報を送る…」
野田「こりゃたまげた…中世レベルの船しかいないと思ったらマジで空母がいるのか…」
「空母型戦列艦、ワイバーンを発艦させている。数は380』
野田「りょーかい。空母には空母で相手をしようか。副長、後はよろしく~」
副長「ここで仕事投げないでくださいよ~アルバトロスとセイバーを出せ!敵艦隊はセイバー、敵航空戦力はアルバトロスが相手をしろ!」
セイバー隊はF-35B4機で編成されており、アルバトロス隊は、F-3 8機で編成された、いずもの艦載機隊である。そして総勢12機のいずもの艦載機は、甲板を離れ、敵に向かった
「こちらJWACSサンダーヘッド、ここからは母艦から指揮を引き継ぎ、我々が指示をする。」
アルバトロス1「サンダーヘッドへ、こちらアルバトロスリーダー、了解頼んだぜ」
セイバー1「こちらセイバーリーダー、かしこまり~」
セイバー3「ていうか隊長~俺ら4機ですけど圧倒的に足りなくないですか?」
サンダーヘッド「セイバー1に代わり言うが、セイバー全機には、新型マルチロックオンミサイル、23式空対艦特殊誘導弾*1を搭載しているからな。」
セイバー3「あれ完成したんですか…納得~」
サンダーヘッド「あとお前らもう少し私語を慎め…」
セイバー1「善処いたす」
セイバー3「了解いたしました~」
フェン王国 ニシノミヤコ沖合
パーパルディア皇国の陸戦部隊により、占領されたニシノミヤコ沖合には、皇国軍竜母艦隊が隊列を組み停泊していた。
見る者に圧倒的な印象をもたらす竜母艦隊を横に眺め、艦隊副司令アルモスは、満足そうに頷き、横にたってワイバーンロードの発着艦を補佐する竜騎士長に話しかけた。
「竜騎士長!!」
「はっ!」
「皇軍は強い!!」
「存じております!」
「何故強いと思う?」
「ワイバーンロードを搭載した竜母を中核としたこの艦隊が全てを語っております!!」
「そうだな。ワイバーンロードによる制空権確保が海においても、陸上においても、戦いを有利に動かすのだ!」
「ご指導ありがとうございます!誠に先進的な戦術であります!!」
「そして見よ!この竜母艦隊の中で一際輝く、最新鋭の旗艦ミールを!! .....あれは素晴らしい。船体は大きく、機能美に満ちている!!」
アルモス達の乗艦している竜母より一回り大きい竜母ミールは、対魔弾鉄鋼式装甲という装甲を船体全面に持ち、黒く輝いている。
そんな話をしていると…
ウゥゥゥゥゥゥーーーーーー!!
竜母艦隊の前方に停泊中の戦列艦から、けたたましくサイレンが鳴り響く
「何事だ?!」
「前方より高速飛行物体接近!!!」
前方から灰色の大きな矢のようなものが、艦隊の手前で何かを分離させる。
そして…
ド……バーァァァァ……ン、バアァァァッ!!!
小さいが高威力の20発に分散した弾頭が竜母艦隊に襲いかかる。
「嘘だろ…ミールが…」
アルモスがつい先程まで褒め称えていた竜母艦隊の旗艦ミールは、バラバラになり、破片だけが残っていた。
そして周りを見渡すと、前方に展開していた戦列艦や竜母は、無かったかのように"消えて"いる。
「…………ハァ!おい!何処からの攻撃だ?!?!」
唖然としていたアルモスは、このままではいけないと状況を確認しようとする。
「先程の高速飛行物体からの攻撃です!!」
「艦隊の状況はどうなっている?!?!」
「フィシャヌス級戦列艦*2【フィシャヌス】【タナルス】【フォルス】他110隻以上が撃沈しました!!他にも、ナダール級竜母*3【ミール】【ガナム】【マサーラ】【アルス】他30隻が撃沈されました!」
「フィシャヌス級ですら…」
(もはやこれは、撃沈ではなく消滅だろう…敵の兵器はなんだ?まさか…古の魔帝の誘導魔光弾か?!)
「この艦に向かってくるぞ~!!!!!」
敵の攻撃手段を理解しようとしているアルモスを横に、見張り員から、第2波の攻撃が迫ってくる。
「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
23式空対艦特殊誘導弾を使い果たしたセイバー隊からの空対艦ミサイルJSMがアルモスの乗る竜母【シノス】に命中。
アルモスは、結論にたどり着くこと無くこの世を去った。
アルモスの乗っていたシノス以外にも3隻のフィシャヌス級戦列艦が撃沈された。
艦隊が壊滅的な被害を被っている時、竜母から既に発艦していたワイバーンロードの部隊は、日本艦隊に攻撃を仕掛けている事はなく、8機の鉄鳥により必死の"空戦"抵抗が繰り広げられていた。
「なんなんだこいつら!速い上に強い!」
「くそ…!くそ!くそ!ちくしょー!!」
「おい!また誰かやられたぞ!」
隊長「狼狽えるな!数で押し込め!!」
8機の鉄鳥は、獲物のトカゲを次々と喰らっていくが、その姿は、一糸乱れぬ編隊を組み、まさに芸術。
『アルバトロスリーダーより全機、サイドワインダーを使用する。全機距離をとり、発射体勢に移行せよ。』
アルバトロス全機『『了解』』
『よし、MasterArm ON! Fox2!Fire!』
『アルバトロス2、Fox2!』
『アルバトロス3、Fox2!』
アルバトロス隊は、AIM-9Xサイドワインダーを発射した。
「なんだ?!」
「光の矢が追っかけて来やがる!」
「駄目だ!振り切れない!!」
「助け…ガァ!」
外れること無く命中していくサイドワインダー。
全段命中し、その後も戦闘とは名ばかりの、殲滅が行われ、380騎のワイバーンロードの部隊は、日本艦隊を見ること無く、空に散った。
日本連邦海軍フェン王国派遣艦隊旗艦 航空護衛艦いずも艦橋
副長「艦長、セイバーとアルバトロス隊、任務完了しました。」
野田「よ~し、今の敵の状況は?」
副長「敵航空戦力はもう存在せず、敵艦船は、空母型戦列艦を全て撃沈、他の戦列艦も半分以下まで減少しました。」
野田「半分以上いたら、次の段階に支障が出てしまっていたからよかったと言えるか…」
副長「そうですね…ロウリアとは少し違いますからね」
野田「だな~」
野田「そういえば、陸さんの方の戦況はどうだ?」
副長「最新の情報だと、戦車大隊は、歩兵大隊と合流しそのままニシノミヤコに向かいつつ、後退した敵部隊を追撃してる模様です。」
野田「海兵隊は~?」
副長「海兵隊は、信濃型強襲揚陸艦で、次の段階での出番を待っているようです。」
野田「OK~。じゃあ時間通りに間に合わせるため早めに終わらせるか~」
野田「雪風と浜風に砲撃を命令しろ。目標・敵残存艦隊。新装備で試射をするぞ」
「シウスは死んだか…残りは私のは船含め25隻…」
艦隊司令のトラスは、元最後尾近くの船に乗艦していたため、攻撃を免れていた。しかし、
「敵騎による謎の攻撃で我々は壊滅だ…参謀、撤退だ」
「司令!そんなことをしたら、あなたの首が飛びますよ!」
「ならここで死ねと?どちらにせよ、撤退すれば私は高確率で死ぬ。ここで命を散らすのならばできる限り、敵の情報を上層部に伝え、次の対策を練らせるべきだ」
「しかし!!!」
「君の考えていることもわかる。だが私はあの襲来した敵騎を見て確信したんだ。あれはムーの戦闘機…いやミリシアルより早い…その情報ですらここまで来ないということは、上は敵のことを文明圏外の貧弱蛮族としか見ていないんだ!」
「……それでも!!」
「それ以上喋れば君を撃たなければならない!!……頼む」
「分かりました。全残存艦に告ぐこれより撤退する。上陸部隊はこのまま見捨てる。心苦しいかもしれないが皇国の未来のためだ」
参謀が全残存艦に伝えると、本国へ引き返す8隻とそのまま直進する17隻で別れる。
「参謀…彼らは…」
「えぇ…我々のために時間を稼いでくれるようです。無駄にしてはいけません。」
「そうだ、無駄にしてはいけない!急ぎ撤退だ!」
トラスはそう言うと、本国へ向けて進んでいった。
陽炎型駆逐艦8番艦雪風
雪風艦長「浜風と共に残存艦を殲滅せよか…」
副長「野田殿には感謝ですね。新装備との併用もかねれますので」
艦長「そうだな、雪風には帝国の電探以上のレーダーだったか?それを搭載しているからな」
副長「それに、主砲も形は変わりませんが自動装填装置を着けてくれたので、かなり発射速度も上がっていますよ!」
艦長「よし、浜風に伝えろ。これよりレーダー射撃を実施する。5号火器管制レーダー*4と主砲を併用し、敵を殲滅する。」
砲術長『弾薬装填完了!5号火器管制レーダーとの連動も良好!撃てます!!』
艦長「撃ち方始め!」
砲術長「撃てーーー!!!」
バァン!!!!!
雪風と浜風の主砲50口径12.7cm連装砲が火を噴く
観測員「ぜ…全弾命中!全弾命中!」
その報告を受けて艦橋にいる人は、驚きを隠せない。
艦長「これほどとは…このまま撃ち続けろ。」
砲術長「次弾装填完了!てぇー!」
そうして雪風と浜風は、敵を近づけず、向かってくる17隻の戦列艦を撃沈した。
そして作戦段階は最終段階へと行く…
パーパルディア皇国占領地ニシノミヤコ 派遣軍司令部
日本連邦陸軍、そして海軍との戦闘により、司令部は、混乱に満ちていた。
「なぜ竜母艦隊と連絡が取れない!?!敵艦の数は20にも満たない数ではなかったのか?!」
「陸戦部隊は、なぜ勝てなかったのだ?!」
丁度良く司令部に、陸戦部隊の状況報告が来る。
「報告します!我が皇軍陸戦部隊は、リンドヴルム全てを失い、牽引式魔導砲も全て敵に破壊されました!残存部隊も敗走し、敵の異常な程素早い追撃により、7万人が行方不明又は戦死です…」
その報告を聞いた指揮官含め司令部の人達は全員唖然であり、沈黙が続く。
誰もが、無敵最強と思っていた陸戦部隊が大損害を受け、敗走したのだ。次の一手すら、敵に通用するかわからなくなってしまったのだ。
ただ、このままではいけないと考えた司令部の人達は、残りの陸戦部隊をニシノミヤコへ集中配置し、敵の侵攻に備えることになった。
ここニシノミヤコが皇国の手から落ちれば、それは敗北を意味する。
第二戦車連隊及び第一歩兵大隊
局地的に陸戦部隊と交戦していた日本軍は、ここからどうするか、無線で話合っていた。
『こちら第二戦車連隊長、交戦勢力の数が少なくなってきた。敵の作戦変更の可能性大。』
『こちら第一歩兵大隊長、了解、我々の予想では、占領都市である、ニシノミヤコへの集中防衛に変更したと推測します。』
『ここからどうする?数万人程殲滅したが、それでも我々だけで正面突破は無理があるぞ。』
『まずニシノミヤコを、我々で包囲し、じわじわと包囲を狭めていきましょう。そしたら海軍が一斉にやってくれるよう通信しますので』
『わかった。それでいこう… お~い、また紅茶淹れてくれないか~』
『…なんか聞こえたが気のせいか…』
ニシノミヤコ包囲網西側
包囲していた普通科隊員12人と74式戦車1両がいた。
「どうだ?見えるか?」
「あぁバッチリ…敵さんは完全に防衛陣地を構築している。」
「どうする?」
「あの障害物の壁を74式に破壊してもらおう、その後俺らで、敵兵に短連射するでいこう。」
「了解」
「ナナヨンさん頼みます!」
そう言うと、74式の砲塔が旋回し始める。少しすると、
バァン!!!!!
爆音を出しながら、105mmライフル砲から砲弾が発射され、見事に命中し、バリケードのような陣地の西側は破壊された。
「全員射撃用意、目標敵防衛陣地敵兵集団、距離400、短連射!撃て!」
そうして追い詰めていくと、皇国軍の後ろからも砲撃が始まった。
「どこからの砲撃だ!?!」
「た…隊長…海が…」
「海がどうした?!…嘘だろ…」
海には、輝く旭日旗をなびかせた船達が見えた
「に…日本海軍だ…」
「う、うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
連邦海軍派遣艦隊は、ニシノミヤコに立て籠る敵兵を、背後の海から攻撃するため、港湾の1歩手前で艦対地攻撃を開始した。
前方からは、銃弾や戦車弾などが皇国軍を攻撃し、後方からは、派遣艦隊による砲弾や量産型トマホーク、そして、海兵隊による、上陸作戦が行われ、空からは、いずもの全艦載機隊による、空対地ミサイルや機銃掃射の雨あられであり、防衛陣地…いや防衛陣地だったものは、跡形もなく消え去った。
いずも艦橋
野田「終わったな~」
副長「終わりましたね。」
副長「海兵隊も上陸に成功し、挟み撃ちで殲滅しました。降伏するものは誰も…」
野田「勇敢な精神だね~でも、何か裏を感じるよ~」
野田の言ってることは当たっていた。
皇国軍上層部は、皇国軍が敗北するとは思っておらず、というかあり得ないと考え、白旗を上げて降伏する合図を兵士達に教えていなかったのだ。
ニシノミヤコ奪還作戦結果報告
パーパルディア皇国軍
竜母艦隊総勢268隻の内、260隻が撃沈
(8隻は、撤退)
陸戦部隊
牽引式魔導砲120基 全て破壊
戦車擬き改め、リンドヴルム120体 全て破壊
兵士21万人戦死
日本連邦軍
第二戦車連隊
44式戦車の複合装甲に被弾 (性能低下無し)
第一歩兵大隊
被害無し
派遣艦隊
被害無し
次回第8話 本格的介入準備
感想よろしくね!
会話文にいちいち人物名書く書かないか
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「名前無し」
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○○○○「名前有り」