金田一少年の事件簿─もう1人の幼馴染─   作:金田一始

2 / 2
オペラ座館殺人事件
第1話


───不動高校 職員室

 

不動高校職員室では、2人の男性教師が1人の男子生徒の事について話していた。

 

「───まぁーた、金田一ですか高山先生?」

 

「えぇ、そうですよ。また金田一がやらかしましてね。お陰で授業時間は20分も潰れてしまいましたよ」

 

「それは、大変でしたね」

 

「それにしても、あのアホと学年トップで生徒会長を務めている七瀬美雪が幼稚園からの幼馴染ってのが未だに信じられませんよ私は・・・」

 

「───そうかしら。私は、なかなか面白い子だと思いますよ」

 

「お・・・緒方先生!!」

 

話しの話題になっている男子生徒の名前は「金田一一」。その男子生徒は、男性教師たちの口ぶりからして結構な問題児のようだ。

だが、そんな問題児の金田一に対して「面白い子」と発言した女性教師が居た。その、女性教師の名前は緒方夏代。音楽を担当し演劇部の顧問を務めている美女だ。

 

「そー言えば、緒方先生が顧問を務めている演劇部の合宿に金田一を連れて行くんですって?」

 

「えぇ、七瀬さんの推薦で・・・」

 

「緒方先生、気を付けてくださいね。金田一は典型的落ちこぼれですから、合宿先で何をしでかすか分かりませんよ」

 

「・・・・・・なるほど。確かに、金田一君は落ちこぼれですわね・・・。遅刻・早退は当たり前。授業なんて半分はサボっているし、出席していても居眠りばかり、その為テストはほとんどが赤点。運動に関しても全然ダメ・・・。でも、私はそれは金田一君の本当の姿じゃないと思いますの」

 

「「え?」」

 

「金田一君には、他の生徒には無い「何か」を持っている・・・そんな気がするんです」

 

「またまたぁ」

 

「ははは。考えすぎですよ緒方先生!」

 

緒方は男性教師の「落ちこぼれ」と言う事に関しては認めたものの、「金田一には他の生徒には無い何かを持っている」と言った。それに対して、男性教師たちは笑ってそれを否定し信じることは無かった。

そして、授業の開始を告げるチャイムが鳴り男性教師たちは緒方を残して担当しているクラスに向かって行った。

 

「みなさん、ご存知無かったのね。金田一君はIQ180を誇る天才ってことを・・・」

 

1人の残された職員室で緒方はそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは、緒方先生」

 

「あら、春川君。そう言えば、今日で停学が切れるのだったわね」

 

「はい、1週間だったので結構短く感じました」

 

数十分後。自分の机で作業をしていた緒方の元に未来が訪れていた。緒方は未来に気が付くと作業をしていた手を止め、足を組み、椅子ごと未来の方を向いた。今日の緒方の服装はとても露出度が高く、健全な男子高校生にとっては目のやり場に困る服装だった。だが、未来は特に気にすること無く緒方と普通に話していた。

 

「そう。それで、私に何の用かしら?」

 

「実は、停学期間中だった時の授業の課題を受け取りに来たんですよ」

 

「そう。課題を取りに来たの」

 

未来が緒方の元を訪れた理由は、未来が停学期間中だった時の授業の課題を取りに来たからだった。

緒方は未来が課題を取りに来たことを知り、机の上に課題を用意したが、未来に渡そうとはしなかった。

 

「・・・・・・緒方先生、それが課題ですよね?」

 

「えぇ、これが今回私が用意した課題よ。ところで、春川君今回の課題は量が多いんでしょ?」

 

「まぁ、1週間分の課題なので結構量はありますけど」

 

「そこで、春川君に私から1つ提案があるの・・・」

 

 

「・・・提案ですか?」

 

「えぇ、春川君に私が顧問を務めている演劇部の合宿に荷物持ち兼スタッフとして同行して欲しいの。

合宿にさえ参加してくれれば課題は提出しなくっても大丈夫だから」

 

緒方は未来に課題を提出する代わりに、自身が顧問を務めている演劇部の合宿に同行することを提案した。

未来は、この提案に対して考えた。確かに、課題の量は多く1つ課題が減るのは未来にとってメリットだが、演劇部には1人も友人が居らずコミュニケーションを取るのが難しいと言うのが未来にとってのデメリットだった。

 

「確かに、提出する課題が1つ減るの俺にとってメリットになると思いますが、生憎演劇部には友人が居ないんですよね」

 

「・・・それなら、心配は無いと思うわ」

 

「・・・それは、どうゆう事ですか緒方先生?」

 

「春川君は確か、金田一君と七瀬さんと幼馴染だったわよね?」

 

「えぇ、小学校からですけど」

 

「今回の演劇部の合宿には、去年ミステリー研究会の合宿で参加することが出来なかった七瀬さんとその推薦で金田一君が参加するの」

 

「・・・七瀬と金田一も参加するんですか」

 

「えぇ、その2人が居るなら友人が居ないことは解決したわね」

 

「・・・うーん、まぁ、その2人が居るなら演劇部の合宿に参加しますよ」

 

未来は、小学校からの幼馴染「金田一一」と「七瀬美雪」が今回の演劇部の合宿に参加することを緒方から聞かされると演劇部の合宿に参加することを承諾した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:20文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。