ウマ娘 ワールドダービー 称号獲得レギュ『1:11:11』 サイレンススズカチャート   作:ルルマンド

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ビフォアストーリー:来年も

 加賀。カサマツからやってきた百戦錬磨のトレーナー。戦術的な素養であれば全トレーナーの中でも屈指のこの男は、グラスワンダーとエルコンドルパサーの両者を担当することになった。

 そしてその初陣が、朝日杯FS。ホープフルステークスと共にジュニア級最強を決める――――即ち来年のクラシック戦線の主役を決める一戦である。

 

 地方からやってきたトレーナーは、これまでに1人。彼を入れて2人。

 1人めのキタハラジョーンズは自分がカサマツでかつて担当していたオグリキャップと言う傑出したスター性とそれに劣らない実力を持つカサマツの星を担当する為に移籍してきたようなもので、たとえ勝っても『オグリキャップのおかげだろ』という見方が大多数だった。

 色眼鏡をかけずキタハラジョーンズを見た人間からは彼の基礎を固められる非凡ではないが優秀な指導力、オグリキャップを復活させてのけたモチベーターとしての優秀さを正当に評価されている。

 

 だが大抵の人間が『地方のウマ娘は中央より劣る』と見ていた。

 それは全く以て事実である。環境の差はあるが、地方のウマ娘の最上位ですら中央の最下層には敵わない。

 事実、その後に続いたとあるウマ娘の挑戦は大惨敗の連続で終わったし、故にオグリキャップはあくまでも例外だと思われていた。

 

 そして必然的に、地方のトレーナーも中央に入れなかった落ちこぼれの集まりだと考えられていた。それはある面では正しかった。確かに地方のトレーナーになることと、中央のトレーナーになることの間には大きな差がある。頭の出来で言えば間違いなく、地方のトレーナーよりも中央のトレーナーの方が遥かに優れる。

 

 管理能力、情報集積能力や分析力、練習メニューの構築能力であれば、中央のトレーナーが確実に上をいっていた。

 しかしトレーナーというものの仕事はそれだけではない。現場での指揮、レースの組み立てもまたトレーナーの仕事である。

 

 無論これも、だいたいは中央のトレーナーが優れている。中央のトレーナーとは大抵が名家の出であり、名家にはこれまでのウマ娘との歴史によって紡がれ、磨かれた戦術論がある。

 

 しかしウマ娘側にオグリキャップという例外が生まれたならば、トレーナーにも例外が生まれてもおかしくはない。

 それが、この男だった。彼はトレーナーとしては異端な存在である。現場指揮に特化し、しかもその戦術に独創性は欠片もない。だが状況判断力とその即応性、決断の速さがズバ抜けていた。

 常に平凡な、しかし的確な答えを神速の速さで出しつづける。

 それができれば、先行・差しのウマ娘はバ群に突っこむことがなくなるし、相手の戦術がその真価を発揮する前に打ち砕くことができる。

 

 思考に深みはないが、迅速果断な判断力で戦局を有利に進める。

 ウマ娘自身に勝てるだけの実力があればあたり前のように勝てるし、多少の実力差であれば覆せる。

 

 それは裏を返せば多少を超えた実力の差がある場合どうしようもできないことを意味するが、彼が所属するのは上澄みの中の上澄み、トレセン学園最強たるリギルである。リギル外にそれほどの強さを誇るウマ娘はいない。

 

 東条ハナがこの無敵に近い体制を敷けたことを確信したのは、初陣が終わってからのことだった。

 

 地方の余所者に、好き勝手されてたまるか。

 そんな感情とはまた別な思惑で、グラスワンダーは徹底したマークを受けた。つまり、強いやつに好き勝手にされないように動かれたのである。

 しばしば反則にならない程度に進路を塞ぎ、とにかく好き勝手に動かないように、勝ち筋を作らせないようにレースの流れは推移した。

 

 しかしそんな中で仕掛けをいち早く見抜き、全体的なレースの動きによって変遷する好位を見抜き、グラスワンダーに的確なポジションをサインで教える。

 ともすれば激発同様の差し切り態勢に移行しかねないグラスワンダーの闘志を御し切り、最後の最後で狙い通りに爆発させる。

 

 管理能力、情報集積能力、事務処理能力が備わりながらも、実戦となるとウマ娘任せにならざるを得ないリギルのラストピース。即ち、現場でウマ娘の実力を活かせる人材。

 

「あいつの頭の中、どうなっているのかな」

 

 脳と手が直接回路で繋がれているような速度で指示を出し続けていた画面の中のサブトレーナーを見て、東条隼瀬は隣に立つサイレンススズカに声をかけた。

 

 時はクリスマス。たった18日の間に擦り切れそうなほどに再生されまくっている映像を見飽きる程に見たサイレンススズカは、ふと思った問いを投げてみた。

 

「トレーナーさんにはできないんですか?」

 

「……まあ、できないだろうな」

 

 無邪気ながらサラッと急所を突いてくる質問に強かにやられながら、彼はリギルの参謀らしい、現実という大地に足をつけた言葉を返した。

 流石にあそこまで、思い切りが良くない。そして思い切りが良くとも、あそこまで速く、見やすく、的確に指示は出せないだろう。

 

「でも、大丈夫ですよ。私には細かな指示は必要ありません。トレーナーさんは万全の状態で送り出すことに集中してもらえば、ちゃんと一番速く帰ってきます」

 

「悲しいことを言うな。本来トレーナーというのは駆け引きの面でもウマ娘を補佐するのも職務のうちなんだぞ」

 

「楽ができていいじゃないですか。私なんか走ること以外は基本的に楽をして、その浮いたぶんを走ることに注いでいます。それでこの通り結構楽しく生きていますから、トレーナーさんもそうしてはいかがですか?」

 

 基本的に走る為に生きている彼女は、他の全てを簡素に、効率的にこなしたいと思っている。それはできるだけ迅速に、そして楽にこなしたいと思っているということである。

 ある種の特化型天才である彼女が生まれてこの方学業不振とは無縁のままに生きている。ダンスも歌も走りほどの情熱は無いものの、それでも上位数%の出来を披露している。

 

 アスリートとアイドルと学業の兼業。

 よくよく考えると頭がおかしいタスクを抱えているウマ娘の中には、全てを頑張りすぎてパンクする者もいる。

 

 その点最低限の労力で最効率の結果を出し、残るすべてを走ることに注いでいるサイレンススズカは実に巧いタスクのこなし方をしていると言えた。

 

「……楽か。まあ、現場指揮をサボることによって浮くリソースを他に割くことにするかな」

 

「はい、そうした方がいいと思います。トレーナーさんはなんというか、万事を頑張りすぎていると思うので」

 

「誰かさんが隙あらば走り回るような癖を持ってなければもっと頑張らなくて済むと思うんだが、そのへんはどう思う?」

 

「頑張ってください」

 

 軽口を叩き合いながら、テレビの電源を消す。

 夢を応援させてくれと、その道を舗装してやるという宣言をしてから、なんとなくこの2人の関係は縮まった。

 

 東条隼瀬にしても過干渉を防ぐべくそれなりに空けるようにしていた距離を詰めることを決めている。

 更に言えばサイレンススズカにしても親友たるマチカネフクキタルに対するような扱いの雑さというか、気の置けなさを表に出すようになっていた。

 

「それにしても、グラスワンダー。あいつ、クラシック路線に進めていたら三冠もあったかもしれないな。惜しいことだ」

 

「ええと……確か、クラシック三冠や天皇賞に留学生は参加できない……とかでしたか」

 

「ああ。おかしな話だがな」

 

 惜しいと思う。おかしいとも思う。

 だが自分から行動を起こすような精神的積極性の持ち合わせが、彼にはなかった。

 

 制度を前にすればその存在を疑うこともできるし、そのおかしさを具体的に説明することもできる。だが制度それ自体を破壊しようとは思わない。

 良くも悪くも名門の出らしい気の長さが彼にはある。『まあいずれ時流に押されて直すだろう』と思うが、それを自分でやろうとは思えない。

 

 オグリキャップのときにクラシック路線への追加登録制度の整備に多少なりとも貢献したが、あれ自体はオグリキャップの訴えを受けたシンボリルドルフに乗った形である。

 つまり彼にはそれまでの歴史を覆し、状況を動かす為の行動力が欠けていた。

 

「グラスワンダーさんはアメリカの方ですけど、私にしても半分以上はアメリカの血が入っていますし」

 

 そして日本トゥインクルシリーズ躍進の象徴であるシンボリルドルフにしたって半分はアイルランドの血が入っている。

 

「なぜ日本に来たのか不思議なほどにすごい人だったな、お前の母上は」

 

「そうらしいですね」

 

「らしい。らしいというと、母親のレース映像とか、そういうものを見たことはないのか?」

 

「見るよりも走ることの方が好きだったので……」

 

「うーん、らしい」

 

 半笑いで呟かれた言葉の中の『らしい』が『お前らしい』と言うことだということを、サイレンススズカは明敏に察した。

 

「そうだ。話は変わるが、走りたいレースはあるか? 距離や場所でもいい。本当はジャパンカップあたりに出そうと思っていたんだが、予定が変わったからな。来年に向けてのローテーションを、いい加減決めておきたい」

 

「できるなら、左回りのレース場で走りたいです」

 

「となると府中か中京だな。距離は?」

 

「所謂中距離までであれば、どこでも。ただ、短すぎるのは嫌です。速さが乗り切る前に終わってしまうので」

 

「じゃあ1800くらいから2400くらいまでにしておこう」

 

 この時点で結構、出るレースは限られてくる。そもそも日本には左回りのレース場が少ないのである。

 右優勢・右偏重の状況は、なにも利き手だけのことではなかった。

 

「あと、秋の天皇賞に出たいと思っています。エアグルーヴに負けて、そのままというのは少し」

 

 おや、と。

 鉄面皮を変化させないまま、しかし鋼鉄の瞳の中に驚きの色をさっと宿してすぐさま消す。

 

(そういう気持ちもあるのか、こいつ)

 

 エアグルーヴに勝ちたいのか、あるいは負けたレースをそのままにしたくないのか。

 そのあたりはこれから観て、察していけばいい。

 

「天皇賞秋に出たい。他に出たいレースはあるか?」

 

「他は、別に……」

 

「わかった。また走りたい場所やらレースがあれば教えてくれ。融通を利かせるから」

 

「大丈夫なんですか?」

 

 ローテーションと約束は守るものである。

 なんとなくそんな意識があった彼女にとって、変えたくなったらすぐに言えというのは新鮮だった。

 

「普通ローテーションというのは怪我やら不調で多少の変更を挟むものだ。俺はお前に怪我をさせないし不調にもさせないからその多少がなくなる。そう考えると、融通を利かせるなど楽なものだ」

 

「そういうものですか」

 

「そういうものさ。なにせ万全の状態で送り出すことに集中してもらえば、ちゃんと一番速く帰ってきてくれるらしい。そうだろう?」

 

「はい。そのあたりは、心配していただかなくても大丈夫です」

 

 ――――私、負ける気がしないんです

 

 サイレンススズカ。

 その名に恥じない静けさのある白皙の美貌の中に確たる自己認識と自信を抱き、彼女はほんの少しだけ笑った。

 

「それにしてもお前、生徒会主催のクリスマスパーティーに行かなくていいのか? 無論こうやって部室で駄弁に花を咲かせることが悪いとは思わないが、青春というのは一度きりのものだぞ」

 

「そういうトレーナーさんはどういうふうに青春を過ごしてきたんですか?」

 

「俺は過去も現在も、冬の中で生きてきたからな。いつ来るかは知らないが、春はこれからさ」

 

 沈黙。肩をすくめて見せた男も、そんな彼をなんとなく寂しそうなものを見る目で見るウマ娘も固まったように止まり、そして暫しの硬直の後に口が開かれた。

 

「さて、何か作りましょうか。クリスマスですし、ケーキでも」

 

「おい。笑うところだぞ、今は」

 

「…………あ、冗談だったんですね。よかったです」

 

 沈んできた陽を見つめながら、サイレンススズカは少しだけ窓を開けた。

 冷たい。冬真っ盛り、というのか。雪が降っていないのが不思議なほどの、触れると頬が切れてしまいそうな程の風が吹き込んで栗毛を揺らした。

 

「お前、俺のことをなんだと思ってるんだ?」

 

「対人関係に不器用さを抱えていそうだなと、親近感すら覚えています」

 

 自虐に自虐を巻き込むことでしれっと本音をこぼす。

 そしてこれはあながち、からかっているわけでもなかった。この万事に器用そうな男が時折見せる絶大な不器用ぶりを、サイレンススズカはなんとなくの共感を持って見ていたのである。

 

「不器用。そう見えるか」

 

「はい。私もそうですから」

 

 なんとなく、理解されづらい、

 別に嘆くわけでもなく、彼女は当然のようにそう言った。

 

 サイレンススズカは自分の中に独自の世界を持っている。持っていて、そしてそれを大事に思っている。そしてこれが重要なことだが、別に理解してほしいとは思っていない。

 

 そう。理解してほしいとは思っていないはずだった。だが理解させてほしいと請われ、自分の深奥に触れられることは悪いことではないと最近気づいた。

 

「不器用か……俺は別にそれほど不器用だと思わないのだがな。わかってくれるやつもいるし」

 

「どなたですか?」

 

「ルドルフ、師匠。それにお前も、そうだろう」

 

 その言い方はずるい。

 翠玉の瞳を少し揺らして、目を伏せる。

 

「理解者を3人も得られるというのは、人間にとって幸せなことだ。それともこれは、俺の勘違いかな」

 

「いえ。ですけどその……言い方が直接的過ぎるというか」

 

「ルドルフから言われたことがある。君の言い方は実にわかりにくいと。そして師匠からは言われた。お前の言い方は不躾すぎると。よくわからないから思っていることを飾らず直接伝えることにしたのだ」

 

 ぅうん、と。

 いつもの掠れたような霞のような声で身をよじるような声を漏らして、微妙な顔をしてサイレンススズカは立ち上がった。

 

 しばらくぐるぐると左に回って、止まる。

 

「ともかく、何か作りましょう。お腹もすきました」

 

「それはいいが、どうなんだ?」

 

「な、なにがですか?」

 

「いやだから、俺の勘違いなのか。そこのところはどうなんだ」

 

「……」

 

 無言で部室の共用冷蔵庫を覗きはじめるサイレンススズカの背中に、追撃の言葉が放たれた。

 

「おい、どうなんだ?」

 

「…………か、勘違いではないと……思います。うん、たぶん……」

 

「そうか。まあそうだろうな」

 

 緑色の耳あてが窮屈に感じられるほどに耳が萎れ、尻尾が力無く垂れる。

 相手を観察するよりも自分の見立てがあっていたことに喜びを感じてそれどころではない男が無造作に材料を抜き、何かを作り始めた。

 

 しばらく室内でぐるぐると左回りをしてから、ようやくそのことに気づいて寄っていく。

 

「何を作ってるんですか?」

 

「ブッシュドノエル」

 

「うそでしょ……」

 

「うそではない。フランスにいた時に作り方を学んだから、一応偽物ではないはずだ」

 

 ブッシュドノエルを作れるなんてうそでしょ……という意味ではなく、またフクキタルの占いが当たるなんてうそでしょ……という意味なのだが、マチカネフクキタルと言うウマ娘をそもそもよく知らない東条隼瀬にはわかるはずもない。

 

 秀麗な美貌にソースの香りを漂わせた奇人に解説されたこともあり、彼女の中でブッシュドノエルというお菓子は結構強烈な記憶として残っていた。

 

「お前、酒はどうだ。いける口か」

 

「私、一応未成年なので……」

 

「じゃあ少し、いやかなり少なめにするか」

 

 間違いなく高そうな酒瓶を開け、注ぐ。

 木の様なケーキが形作られ、そしてその上に真っ白い雪のような粉が振りかけられたところで、サイレンススズカは息を呑んだ。

 

 素直に、その手先の器用さに感嘆したのである。

 

「どうだ。不器用ではなかろうが」

 

「え……そ、そうですね。手先は器用だと思います」

 

 結構含むところのある褒め言葉にある程度の満足感を得たのか、彼はウンウンと頷いて皿を突き出した。

 

「ほら、食え」

 

「トレーナーさんのぶんはどうするんですか?」

 

「別に俺は甘味を必要としない」

 

「でも、一人で食べるというのは……半分こにして、一緒に食べませんか?」

 

 返事をする前に、ブッシュドノエルにナイフが入る。サクサクと軽い音がして切り分けられた切り株がどこかから持ってきた、あるいは用意していたらしい皿の上に乗った。

 

「食べませんか?といいながら当然のように切り分けるのをやめろ。さらっと退路を断つな」

 

「はい。今度からはそうします」

 

 少なくとも今回は、一緒に。

 そんな裏の意思を読み取って、窓際に設けられた席に向かい合わせに座る。

 

「寒い寒いと思っていたが、雪か」

 

「あ、そう言えば……これ、どうぞ」

 

 差し出されたのは、包みだった。それほど重くはないが、当人の育ちのよさを象徴するような、質素で気品のある袋。

 

「手袋です。身体が弱いと聴いたので、よろしければ」

 

「クリスマスプレゼントというやつか。そういうものなら、俺にもある」

 

 彼の机の引き出し、二重底の中。

 そこから取り出した包みは実に無機質で、実利一辺倒の色合いがある。

 

 彼女自身が渡したものと同じくらい軽いそれを、サイレンススズカはなんだろうと言う感じに受け取った。

 

 軽い。だが、硬い。

 

「ペンダントだ。お前の右耳の飾り。あれに似ていたのでな、そういうのが好きだろうと思って買ってきた」

 

「ありがとうございます」

 

 ごそごそと開け、チェーンに頭を通らせる。

 色合いが明るすぎて制服姿にはあまり似合わないが、勝負服や私服には似合う。

 そんなペンダントを手で握って、放した。

 

「どうですか?」

 

「制服には合わないな。色合いが良くない」

 

「そこはなんというか、言い方というものを……」

 

 まあそういうところも、彼らしいと言えば彼らしい。

 

「言い方に関しては知らんが、来年はもう少し普段の使い勝手のいいものを渡すことにする。要反省だな」

 

「来年」

 

 基本的に彼女は、先のことをごちゃごちゃと考え、現実の整理をして未来図を描くということを好まない。

 好まないというより、向いていない。衝動的に生きているからである。だから彼女には今のひとときを楽しむ気はあっても、来年もこのひとときを得よう、という思考そのものが無かった。

 

「来年も一緒に、食べられるといいですね」

 

「おお、気に入ったのか。であれば、また明日作ってやろうか?」

 

「はい。ぜひとも、来年作ってくださいね」

 

 あまりにもあんまりな反応に呆れつつ、笑った。

 初めてあった時は如何にも機械的な調律師のような感じがあった。なのに今や、ややポンコツな面が見えはじめている。

 

(へんなひと)

 

 コーヒーを一口飲みながら、サイレンススズカは心の中で微笑んだ。




36人の兄貴たち、感想ありがとナス!

ナキネナ・F・A兄貴、Celesteria兄貴、山翁兄貴、神無月真那兄貴、黒猫13世兄貴、五組の飼い猫兄貴、ロリコン大佐兄貴、ユキの宮兄貴、たほー兄貴、みかん団長兄貴、評価ありがとナス!

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