質問を始めましょうか。
ではまず問一。
「この世界では、降霊の儀はどのように伝わっていますか?」
「儀式が、ですか?」
「えぇ」
儀式についての質問です。
はるか昔、我らが創造神様と最初期の天界人達は人間界に伝承を広めようとしたらしいのです。人々が困ったら助けてあげられるように、と。慈悲深いですよね。
これは、創造神様の出自に関わる話が関係してくるのですが、そこはまたの機会に。
そんなわけで広まった伝承が、今どのように伝わっているかを調べるのがこの質問です。間違っていれば正さなくてはならないのでね。
え?例えば?そうですね、依代が女の子でなくてはならないとか幼い方がいいとか…とにかくそういう誤解です。
いえ、依代が女体というのは僕が生まれるまでは正しかったので訂正するのも微妙なんですけどね。
というか、なんで僕は女の依代に入れるんですかね?今更ですけどおかしくないです?僕、男ですよ…ですよね?
「ええと…降霊の儀は天使様が地上で活動するために必要な器として若い女の体を用意して神に祈りを捧げることで、神がその祈りに応えて、天使様を遣ってくださる、と聞き及んでおります」
「………」
「あ、あの…?」
「あぁ、気にする必要はありません」
やっぱり、案の定でしたね。確かに最初期に創造神様が生み出された天界人は皆女性型だったのでそう思われても仕方ないのですが…もう、訂正する気力も失せたので先に進みましょう。
え、何故って?そりゃ、毎度毎度同じような回答を貰えばそうなるに決まってんでしょうが。
「では次に、あなた方がわたしを呼んだ要件は」
「!は、はい!天使様、どうか私共の国を、隣国の魔の手からお救いください!」
…ほう、僕達の本分にピッタリな任務ですね。
戦天使たる僕達なのに、食糧危機やら病魔から助けてくれというときがあるんですよ。
一応天界人は皆そういう力を持ち合わせているためこなせはするんです。
では何故戦天使が地上派遣の役割を与えられているのかといえば、天界人は戦闘力は高くない者も多いからです。
つまり、僕達戦天使は戦闘もできる天界人の集まりであり、あらゆる状況に対応できるからという理由で地上に送られてるわけです。
…そこ、雑用係とか言わないように。
「わかりました。では、戦況等を教えてください」
「そ、それが…実は、我が国は国土の約60%が既に奪われております…」
はぁっ!?
「めちゃくちゃ負けてんじゃねぇかよ…」
あっ、いけません。つい素が。
ともあれ、絶望的な状況と。
ではでは一つだけ、これだけは言わせていただきたい。
なんでもっと早く呼ばなかった!?
お昼寝って気持ちいいよね