頭文字D 〜公道のハヤブサ〜   作:Many56

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どうも、ダンカグのガチャでSSRアリスが中々出ないMany56です。
今SSRアリスのピックアップガチャ来てるんですけど、マジで出ない……(涙)
前回のピックアップでも出なかったし、物欲センサーの影響受けてるのかな?
逆に縁が深いのがフランなんですよね。
無課金にも関わらず、SSR3枚全部あって内2枚がエンブレム付。
クソガチャのドリスピよりかは圧倒的に当たり率高いのは良いんですが、それでもちょっとねと思います……。
さて、レッドサンズ対ナイトキッズの交流戦開始です!


Act.18 トリプルレインバトル(前編)

 

 

 

ナイトキッズとレッドサンズの交流戦が始まった。

しかし、すぐにバトルが始まる訳ではない。

しばらくはフリー走行となっている。

その頃、俺は先輩2人と疾風さんと一緒にその様子をギャラリーしていた。

そして、目の前を黄色いFDがコーナリングしていく。

 

「うおお、高橋啓介のFD速え!」

 

疾風さんが驚嘆する。

確かに速い。

以前よりもかなり腕を上げたみたいだ。

直後にR32が現れて、FDのすぐ後ろを追いかけていく。

 

「やっぱりGT-Rは車体デカい分、迫力がありますね」

 

「アイツ、“秋名のハチロク”に負けて以来かなり走り込んだんだ。今じゃ相当速くなってるぜ」

 

「ナイトキッズの中里と知り合いなのか?」

 

健二先輩が疾風さんに聞いてくる。

 

「ええ、まあ。アイツがS13に乗っていた頃は、ライバルみたいなもんでしたよ。GT-Rになってからは、負け越してますけどね……」

 

そう言う疾風さんに、池谷先輩と健二先輩は驚いていた。

 

「いやいや、妙義最速と言われてるヤツとほぼ互角だったなんて凄えよ。俺らなんて、まだまだ大した事ねえからさ」

 

「というか、お前がそこまで腕を上げていたとは思わなかった……!」

 

池谷先輩と健二先輩がそう言う。

先輩2人が遊んでいる間に、疾風さんはキッチリ腕を磨いていたって訳か。

 

「いやいや、速く走れても楽しくなかったら意味ないと思いますよ。走る理由の原点は、楽しむ事ですからね。そこから、新しい技術を身につけたり、タイムを縮める事を楽しむんですよ」

 

「疾風、お前……」

 

なんか気持ち悪いくらい良い事言ってるんですけど!

 

「そうだよな。俺達は、俺達のペースで上手くなっていこう」

 

「そうだな!」

 

そんな話をして俺達は時間を潰し、ヒルクライムバトルが始まるのを今か今かと待ち構えていた。

 

数分後

 

俺は、持って来た腕時計を見た。

 

「もうすぐ10時、そろそろ始まりますね」

 

「いよいよか」

 

「中里、負けんじゃねえぞ。ここで、俺以外でお前が負ける所なんて見たくねえからな……!」

 

ポツリと疾風さんが呟いた。

 

「隼人、お前はどっちが勝つと思う?」

 

池谷先輩が聞いてきた。

 

「そうですね……。車で見れば、4WDな上にパワーもあるR32が有利でしょうね」

 

「となると、中里が勝つと読んでるのか?」

 

健二先輩がそう聞いてくるが、そう話は簡単じゃないんですよね。

 

「でも、コーナーワークでは高橋啓介の方が一枚上手なのは明らかです。俺とバトルした時よりも、かなり上手くなってますし。そしてこの妙義のコースレイアウトは、最後の部分が僅かにダウンヒルになってます。俺が高橋啓介の立場だったら、そこで仕掛けます!」

 

「つまり、高橋啓介が終盤のダウンヒルになるエリアにまで食いついていけるかどうかにかかってるって考えてるんだな」

 

「ま、そういう事です」

 

池谷先輩の言葉に、そう頷いた。

 

「……?」

 

一方で、疾風さんは俺達のやり取りに顔を顰めていた。

何か疑問そうだけど、まあいいか。

そして10時になり、ヒルクライムバトルが始まった。

 

 

 

●●●

 

 

 

妙義山にて、中里毅VS高橋啓介のヒルクライムバトルが開始された。

スタートダッシュでは、パワーと駆動方式の差で中里のR32が前へと出る。

ストレートではR32が差を広げていくが、コーナーへのツッコミではFDが差を詰めて、立ち上がりではまたR32が差を広げていくという展開となった。

 

(手強い! さすがはFD、国産最強のコーナリングマシンと呼ばれるだけの事はあるぜ。妙義の上りで、俺のR32にここまでついてこられるヤツがいるとは思わなかった……!)

 

FDがついてくるのを見て、中里はペースを上げていく。

 

(ステアリングをこじり始めた。ペースを上げて逃げるつもりだな。ダウンヒルでアレをやったら、間違いなくタイヤはタレるだろうけどな)

 

そう考えつつ、高橋啓介も食いついていく。

勝負は全く動かず、膠着状態が続いていた。

そしてその頃、レッドサンズのメンバーの1人が電話をかけた。

自宅にいる、涼介に向けてであった。

 

「涼介さん聞こえますか? ちょうど今、中間地点をR32とFDが通過しました。先行はR32ですが、差はほとんどありません」

 

『そうか、分かった。コーナーの立ち上がりで、啓介は中里に遅れているか?』

 

「立ち上がりはワンテンポ遅れていますが、コーナリングでは勝っています。啓介さんは、メリハリのある中里の走りとは対照的な感じで、スムーズな感じです」

 

『分かった、ご苦労』

 

そんな中でもバトルは続いていたが、最も恐れていた事態が起こる。

 

 

 

●●●

 

 

 

池谷先輩達とギャラリーしていると、ポツリと頭に水玉が落ちて来た。

 

「あ、雨だ……」

 

雨が降ってきたのだ。

 

「これはヤバいよ、全開アタックの真っ最中だっていうのに!」

 

「雨は降り始めが1番怖いからな。アスファルトに染み込んだ埃や油が浮いてきて、凄く滑るんだ。いきなり吹っ飛ばされるんだから!」

 

「バトル中止にならなきゃ良いけど……」

 

周囲にいるギャラリーの誰かがそう言った。

そうざわついている中、エンジン音が遠くから響いてきた。

もう間も無く、見えるだろう。

しばらく待っていると、先の方のガードレールがうっすらと明るくなる。

そしてR32と、続いてFDが姿を現した。

直後、FDがイン側のラインを突いてコーナーを立ち上がり、土壇場でR32と並ぶ。

コーナー手前で同時にフルブレーキングし、どちらも限界ギリギリのスピードで曲がっていく。

 

「突っ込んで来る、逃げろ‼︎」

 

FDが岩壁に激突するかと思えたが、外側のリアタイヤが縁石に乗り上げつつもギリギリで踏ん張りコーナリングしていき、R32の前へと出る。

R32も立ち上がり加速で追い縋るものの、ギリギリのところでFDが先にゴールインした。

 

「おおお! FDの勝ちだ‼︎」

 

その逆転劇に、周囲のギャラリーは大いにざわついた。

 

「中里が、負けたのか……」

 

疾風さんは、その結果を受けて少し項垂れた。

 

「見事に、隼人が読んだ通りの展開になったな」

 

「ああ。さすがは、ウチのチームのエースドライバーだ」

 

池谷先輩と健二先輩がそう言った。

 

「本当に凄いな、隼人は。なんか、高橋啓介とバトルしたことがあるみたいな事言ってたし、カートかなんかやっていたのか?」

 

疾風さんが聞いてきた。

 

「ええ、まあ。大会で何度か優勝した事もありますよ」

 

俺は疾風さんにそう答えた。

 

「高橋啓介とのバトルの時は、本当に痺れたよな!」

 

「ああ。最初は心配だったけど、走ってみれば7秒もの差をつけて圧勝!」

 

「今や隼人は、“秋名のハヤブサ”は秋名の誇りだ!」

 

そう鼻高に先輩2人が言う。

 

「え?」

 

その瞬間、疾風さんが凍りついた。

 

「どうかしましたか?」

 

「ちょっと待って……。“秋名のハヤブサ”って、隼人の事なのか……?」

 

唖然としながら聞いてくる。

 

「ええ、そうですよ。ていうか、言ってませんでしたっけ?」

 

「そういえば、話してなかったな」

 

「なんかすまんな、話すの遅れて」

 

俺達の会話を聞いて、完全にフリーズする疾風さん。

そこまで驚く事か?

まあ、いいや。

 

「そろそろ、拓海とイツキ探しましょう。どうせ来てるんですし」

 

「そうだな、そうしよう」

 

そんな話をしていると、下の方から声が聞こえる。

 

「おーい、隼人!」

 

イツキの声だ。

 

「いやあ、凄かったよな。特に最後のFDが抜くところ。さすがは高橋啓介だよ!」

 

興奮しながら話すイツキ。

確かにアレはヤバかったもんな。

そしてその頃、ダウンヒルバトルについての話し合いが行われていた。

 

「ダウンヒルはどうする?」

 

「この雨だ、中止にするしかねえだろ」

 

「お前も、やっぱりそう考えてたか」

 

ダウンヒルバトルが中止になりかけたその時、2人に話しかける者がいた。

 

「だったら、俺にやらせて下さいよ。“秋名のハチロク”相手に!」

 

「ケンタ、お前!」

 

「地元じゃなければ良いんでしょ? ここはアイツの地元でもないし、条件は五分と五分」

 

どうやらダウンヒルはアイツがバトルするらしい。

レッドサンズのメンバーらしいが、何者なんだ?

そして、その人物がこっちに来た。

 

「藤原拓海だよな? 俺はレッドサンズの中村賢太だ、俺とレインバトルしないか?」

 

そう持ちかけてきたのだ。

 

「おいやめろって、ケンタ!」

 

高橋啓介が静止するも、そいつは止まる気は無いらしい。

 

「啓介さん、ギャラリーにも聞いてみましょうよ。どうだ、俺とハチロクのレインバトルを見たいか!」

 

「「「おおおー‼︎」」」

 

周囲から大歓声が上がる。

これはもう逃げられないな。

 

「涼介さんとのバトルの前に俺だ。言っとくが、俺に勝てないようじゃあ涼介さんとバトルする資格なんて無いぜ?」

 

「………」

 

「黙ってないでなんか言ったらどうだ? 俺は、雨のバトルには自信があるんだ」

 

さらに挑発してきた。

でもなあ、やったところで結果は見え見えだと思うんだよなあ。

 

「ダメだよ、ホントにダメ。今日のコイツは、なんて言うか、ちょっとボケててさ……」

 

「いいよ、やるよ」

 

イツキが割って入ろうとしたら、拓海がそう答えた。

 

「ええ⁉︎」

 

「そうこなくっちゃな。雨のバトルとなれば、純粋にテクニックとテクニックの勝負になる。自慢のハチロク、持ってきたらどうだ?」

 

「……いくぜ、イツキ」

 

「え、俺も乗るの?」

 

「ここに置いていっちまったら、もう1回迎えに上がってこなくちゃいけないだろ?」

 

「わ、分かったよ……」

 

そして、拓海とイツキはハチロクの方に向かった。

こうして、レッドサンズの中村賢太VS拓海のレインバトルが決まった。

 

「なあ、中里。俺にもレインバトルやらせてくれないか、レッドサンズとナイトキッズの交流戦とは関係なしの個人的なバトルをさ」

 

「小山?」

 

そして、俺に向き直る疾風さん。

 

「受けてくれるよな、隼人?」

 

なるほどね、同じスバル車乗りとしては“秋名のハヤブサ”とバトルしておきたいって訳か。

 

「ダウンヒルですか?」

 

「もちろんその通りだ」

 

そして俺が受けると答えようとした瞬間、池谷先輩が割って入る。

 

「おい待て、隼人。来週には高橋涼介とのバトルがあるんだぞ!」

 

いやでも俺もうやる気満々になっちゃったし。

 

「大丈夫ですよ。負けるつもりなんてこれっぽっちも無いですし、来週のバトルに影響が出ないようにすれば良いだけの話な訳ですし」

 

「決まりだな、ハチロクのバトルが終わったらすぐ始めるぞ!」

 

「はい!」

 

こうして、俺と疾風さんのバトルが決まった。

 

 

 




タイトルの時点で想像ついていたと思いますが、次回は拓海と隼人のバトルです!
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