『モノクマファイル5』
『モノクマファイル6』
『校則一覧』
『毒に関するルール』
『焼却炉の利用履歴』
『ゴミ回収する瀬戸先輩』
『時間を覚えていない自分』
『タッチパネル前に落ちていた電子生徒手帳』
『残されたゴミ袋』
『勝先輩の証言』
『留守居さんの証言』
『黒須先輩の証言』
『芳賀先輩の証言』
『凝固剤』
『一目先輩の証言』
学級裁判場。
ああ。ここに来るのも、もう四度目か……。
またしても三つ増えてしまった遺影を睥睨し、席に着く。……堀津先輩の遺影に描かれたバッテンは警棒柄、羽月先輩のそれは色鉛筆柄、瀬戸先輩のはハサミのような意匠だ……。今は亡き先輩方の顔を眺めながら僕らは決められた席についていく。
「あの、すみません。私はどこに行けばいいんですかね……?」
今回から参加する留守居さんがそう尋ねる。
「琴間クンの隣だよ! ほらほら琴間クン! エスコートしてあげて!」
そう名指しされた僕は留守居さんに目配せする。どうやら僕の右隣が彼女の席のようだったので、手で招き寄せて案内する。……本来右隣だった瑞倉先輩が最初の裁判の時点で亡くなっていたので、右に人がいる、というのは初めてだなあ、なんて思ったりした。
「それでは、今回は正式な学級裁判ではないので、間違いや誤答が起きたとしても、こちらからなにか罰を与えたりすることはありません! でも真相にたどり着くことができたらご褒美があるので、がんばって瀬戸クンと羽月サンに関して話し合ってください!」
そうモノクマが宣言、物々しい雰囲気のまま、議論は始まった。
竹枡「……どうして、どうして瀬戸くんは死ななきゃならなかったんだろう?」
一目「そうだね。まずは先に亡くなってた美容師君について話すか。まあダストルームの焼却炉前で亡くなってたんだから、それに関連する校則違反をしてしまった、って考えるのが順当だろうね」
黒須「ダストルームに関連する校則違反……なにがあったかな?」
勝「たしか……22時以降は使えなくなる施設があるんじゃなかったっけ? その中にたしかダストルームの焼却炉も入ってたはず」
竹枡「じゃあ……もしかして、22時以降に焼却炉を使おうとして、それが校則違反になった……とでも言うの!? ただそんなことで瀬戸くんは死ななきゃならなかったの!?」
それは違います! 『焼却炉の利用履歴』→『22時以降に焼却炉を使おうとして』
琴間「いえ、焼却炉の側にはタッチパネルがあって、稼働させた時間と人物の履歴が見れるようになっているんです。それによると、瀬戸先輩が焼却炉を使ったのは9時45分でした。なので、それで校則違反になったという線はないのです」
一目「それに毎日の22時のアナウンスの前だったし、みんなが集まった後にモノクマも『もうすぐ22時になります』って言ってたからね」
竹枡「だったら……だったら、どうして!」
黒須「えっと、実はさ、校則違反のアナウンスが流れるちょっと前、たしか9時30分過ぎだったかな? ゴミ袋を持った瀬戸くんに会ったんだよね。部屋を掃除して出たゴミを捨てに行く、って言ってた」
勝「……ゴミに関する校則って、他に何かあったっけ?」
芳賀「……5‐2、新しく追加された校則に、『薬品棚の毒や薬を、排水溝や焼却炉に廃棄することを禁じます』、ってのがあったやんな」
竹枡「それじゃあ……瀬戸くんが出したゴミの中に、その薬品棚の毒か薬があった、ってことなの!?」
それは……違います。『ゴミ回収する瀬戸先輩』『残されたゴミ袋』→『瀬戸くんが出したゴミの中に』
……そう、この二つの証拠から、瀬戸先輩のゴミの中に捨ててはいけないものがあったのではない、と言えるのだ。ハンドクリームの外箱や髪染めのパッケージなどが入った瀬戸先輩が持ってきたものと思われるゴミ袋は、焼却炉に廃棄されずに残っていたのだから。
そして、瀬戸先輩が焼却炉に持っていったはずのもう一つのゴミ袋……現場には残っていなかった。
それはつまり……『僕が瀬戸先輩に渡したゴミ袋』。その中に捨ててはいけないものがあった可能性が高い、ということだ。
……ってことは?
黒須「……琴間君、どうしたの?」
指摘しておいて黙りこくっている僕をいぶかしんだのか、黒須先輩がけげんそうな表情で僕に話しかけてくる。
……これは、言わなくてはならないだろう。僕がダストルームに向かう瀬戸先輩に厨房を掃除して出たゴミ袋を渡した、ということは。
……いや、何もまだ決まったわけじゃない。その僕が渡したゴミ袋の中に捨ててはいけないものがあって、それを焼却炉に廃棄したことによって、瀬戸先輩が校則違反として処刑された、と、決まったわけじゃない。決まったわけじゃない。
琴間「……これは申し上げにくいのですが、僕も厨房で羽月先輩と掃除をした後、ダストルームに向かう瀬戸先輩を見たのです。そこで……ついでだから持っていく、とおっしゃったので、掃除で出たゴミ袋を瀬戸先輩に手渡しました。そして、そのゴミ袋は現場には残っていませんでした」
竹枡「それってまさか……そのゴミの中に校則違反になるようものが入ってて……それで……」
モノクマ「ピンポンピンポンピンポーン! だーいせーいかーい! 瀬戸クンが校則違反になったのは、そのゴミの中に校則違反になるものが入っていて、それで5-2、『薬品棚の毒や薬を、排水溝や焼却炉に廃棄することを禁じます』に抵触したからなのでしたー!」
言い淀む僕と竹枡先輩とは対照的に、あまりに陽気に、あまりにあっさりと……モノクマはそう宣言した。
……ああ、そうだったのか。いや、瀬戸先輩の状況を鑑みるにまずその可能性が高かったじゃないか。『決まったわけじゃない』なんて、単なる希望的観測に過ぎないじゃないか。
あの時、ゴミ袋にもう少し注意を払っていれば、こうはならなかったかもしれない。でも、現実として、僕が、そうしなかったから、瀬戸先輩は……
「……琴間くん」
名を呼ばれて、その声の方を見る。……竹枡先輩の目。決して憎悪に染まっているわけではない。彼女もまた、大きな困惑の中にいるようであった。だが……その中には抑えきれない僕に対する批難をにじませていた。
「あーらあらあら、そんな目で琴間クンを見ないであげてよ竹枡サン。琴間クンだってやろうとしてやったわけじゃないんだから。……それに」
そう言ってモノクマは、一呼吸おいて、
「瀬戸クンが死んだことには、君にだってかなり大きな落ち度があるんだよ。竹枡サン」
と言ってのけた。
「……え?」
「だって竹枡サンさあ、今朝、モノクマポイズンAを流しに捨てるっていう校則の5番を違反しちゃったじゃん? まああの時は校則5‐2がなかったから、説明が足りなかったこっちにも責任があるかな、って思って警告だけで済ませたんだよね? あの時竹枡サンがあんなことしてなかったら、瀬戸クンは警告だけで済んでたんだよ? あーあ竹枡サン、なんだかんだで今までの裁判ではかなり活躍してたのに、ここにきて大ポカだね! ぶひゃひゃひゃひゃ!」
ずけずけと、ぐさぐさと、竹枡先輩を糾弾するモノクマ。
……暴言を受けて、竹枡先輩は。
「……わた、しが、せとくっ、せどく……ひゅっ、かはっ」
嗚咽と過呼吸と咳とが混ざり合ったような、声とも息ともとれないような音を喉から垂れ流し、
「せどぐ……ごめ……わだしが……わだしが……わだしがッ……あの時っ……代わりにっ!」
さらにうずくまって謝罪のような言葉をただただ続けていく。
……いたたまれない。
そんなことを、言わないでください。
……僕だって、同じぐらいに落ち度があるんです。
……僕も同じように、打ちひしがれてひざまずきそうな気分が湧きおこり始めたとき、
「……竹枡さんっ!」
と、僕の右隣の席から、がたっと立ち上がり、竹枡先輩に駆け寄る姿があった。……これは留守居さんだ。
「お水、飲まれますか?」
と、留守居さんは竹枡先輩の口に押し付けるようにペットボトルの水を含ませた。竹枡先輩もそれをうまく飲み込めたようで。荒い呼吸のままながら、あげていた悲痛な声を止めてくれた。
「いいですか、竹枡紅さん。あなたは、決して、悪くないです。悪くないのです」
そして留守居さんは竹枡先輩の本名を呼び、きっと目を見据えて、そう伝えた。そして、竹枡先輩は留守居さんにしなだれかかるように、身体を傾けた。
「……皆さん、私は少しこうしています。……推理の方は今日来たばかりでお役に立てそうにないので、皆さんにお任せいたします」
その体勢のまま留守居さんは強い意志を持った表情で、僕らにそう宣言した。
「おやおや留守居さん、いきなりシャキッとしたねえ。それにお水なんて持ってきてて準備万端じゃーん」
そんなモノクマの煽りにもどこ吹く風で、竹枡先輩をいたわり続ける留守居さん……このような修羅場にも人をおもんぱかった行動ができるなんて、彼女もまた、なんらかの才能の持ち主なんだろうか?
一目「さて、落ち着いたところで、絵本作家さんのことについても話し合わなきゃならないよね」
芳賀「……せやな、それに関して尋ねたいことがあるんやけど。モノクマ」
モノクマ「うん? 芳賀さんの方から僕に質問してくるなんて珍しいね? なにかななにかな?」
芳賀「校則違反をしたとき、処罰が与えられるタイミングっていつなん?」
モノクマ「いつもなにも、違反をしたその瞬間に加えられるよ? これでいい?」
芳賀「……そうなんや」
黒須「ってことは、羽月さんは自分でダストルームまで向かったんだね……なんのために?」
勝「うーん……事件前の足取りがつかめたらいいんだけどなあ……」
一目「絵本作家さんの行動について論じるよりさ、まず美容師君と同じようにどの校則に違反したかを考えない?」
それに賛成です!→『どの校則に違反したか』
琴間「……確かに、一目先輩の言うように、校則からアプローチするのが近道だと思います」
一目「うん。僕の案が採用されたのは嬉しいね。それじゃあ校則から考えてみようか」
「おおっと、そういうことならお任せあれ! みんなにわかりやすいように、こんな仕掛けを用意いたしましたー!」
モノクマがそういうと、奴の後ろにある大モニターが点灯し、デカデカと校則一覧が表示された。
1 生徒はこの寮内で共同生活を送りましょう。期限はありません。
2 夜10時から朝6時は夜時間とします。食堂などに入れなくなる施設があるので注意しましょう。
3 就寝は個室で。
4 寮内の調査は自由ですが、立ち入り禁止の区域には入らないようにしましょう。
5 モノクマへの暴力、ドアや設備や備品の破壊、消耗品の無駄遣いは禁止します。
5-2薬品棚の毒や薬を、排水溝や焼却炉に廃棄することを禁じます。
6 禁止行為が発見した場合、罰を受けることがあります。
7 他の生徒(見学生の琴間恵那樹クンも含みます)を殺害した生徒は卒業となります。
8 しかし、殺害したことを他の生徒にバレてはいけません。
9 校則は追加、修正されることがあります。
10 一人の犯人が殺せるのは最大二人までとします。
2・3・4・5・5-2・8・10
羽月聖来は2の条文に違反した?
→黒須「モノクマファイルに書かれている羽月さんの場所や死亡時刻から考えてこれじゃないよね……」
NO!
羽月聖来は3の条文に違反した?
→勝「ダストルーム前までいってそこで急に就寝しちゃった? いきなり即効性の睡眠薬を飲まされた……とかならありえなくもないことかもしれないけど」
それは違います! 『黒須先輩の証言』→『即効性の睡眠薬』
琴間「いえ、犯行に使えそうなものは薬品棚に入れて、鍵をかけて、その鍵をパスワード付きのキーボックスに閉まって、黒須先輩がそのキーボックス自体を管理し、僕がパスワードを決める、っていう方法で中のものが取り出せない様な方法をとりましたよね? 一応今回の事件前も薬品棚については確認しましたが、今朝選別して以降、即効性の睡眠薬のようなものは持ち出されていないと考えられます」
NO!
羽月聖来は4の条文に違反した?
→芳賀「……ダストルーム前、なんて禁止されてる場所やなかったやん」
NO!
羽月聖来は5・5-2の条文に違反した?
→黒須「瀬戸くんが……一個目のゴミを焼却炉に入れて、二個目のゴミを入れる間もなくすぐに校則違反の処罰を受けたんだよね。もし羽月さんも同じように焼却炉に捨ててはいけないものを捨ててしまったことで校則違反になったのなら、焼却炉のそばに遺体があったはず。それに時間もおかしいし」
NO!
羽月聖来は8の条文に違反した?
→一目「学級裁判がそのバレたかバレてないかをはっきりさせるためにあるんだから、誰かにバレました、なのでいきなりですがそれで校則違反とします、っていうことはないでしょ」
NO!
羽月聖来は10の条文に違反した?
芳賀「それこそありえへんよ……」
その芳賀先輩の発言を耳にした僕。……そうありえないよな。と思い、視線を芳賀先輩から正面に移すと……
目に入ってしまったのは。二つの遺影。叩き割られた後セロテープで雑に補修された福添先輩の遺影と、新しく増えてしまった堀津先輩の遺影。
ちょうど真正面にある二人の顔が、まるで生きている僕を恨めしく思うかのように、僕を、見つめていた。
福添「おはようございます。琴間さん」
堀津「……お前は強い奴だな」
そして、ふと、福添先輩と堀津先輩の笑顔と、
福添「予備学科志望生、琴間恵那樹さん。よくぞここまでたばかったものです。……あなたこそが犯人なんです」
堀津「このっ、なんの、何の才能もない中学生のガキがぁああああああああ!! お前は俺の追跡者としての責務や苦悩がわからんのかぁああああああ!!」
学級裁判における、二人のその豹変を思い出してしまった。
……そうだ。あの誰にでも、それこそ年下の僕に対しても丁寧な姿勢で接していた福添先輩や、警察と関わる才能の持ち主としてリーダーシップをとり、黒幕の正体に近づこうとしていた堀津先輩たちがまさか殺人を犯したなんてありえない、と僕も思っていた。
だが、そのありえないことは、実際に起こってしまった。……ここは、コロシアイの場だ、ありえないことは、起こりうる。と今までに散々、身を持って体験してきたじゃないか。だから、その可能性を排除せず、考察にあたるべきなんじゃないだろうか。
……羽月先輩が、校則10、『一人の犯人が殺せるのは最大二人までとします』を違反してしまった……つまり三人を殺したという可能性に。
……
……
……
校則10の、他の条文とは異なる点は?
→『場所や時間に関わらず、違反する可能性がある』
校則10の違和感を指摘せよ
→『犯人』
それはなぜか?
→『毒に関するルール』の『クロ』という表記との揺れ。
つまり?
→『犯人』と『クロ』は定義が異なるものである。
ということは?
→羽月聖来が三人を殺した犯人である可能性はありうる。
羽月聖来が三人を殺したのであるなら、それは……
→未必の故意による殺人。
未必の故意。
法律に詳しいわけではないが法廷もので聞いたことがある。簡単に言えば「確実にそれが起こるとは限らないが、それが起きたことで誰かが害を被ることになろうとかまわない、もしくはそれを望んでいる」といったような考えのもとで行われる犯行である。
ならば……
……その場合、殺された三人とは誰になる?
カディナ・レオンハート
霧生雄大
瀬戸政直
だとしたら?
……羽月聖来はカディナ・レオンハートのタデ科(ソバ)アレルギー、およびジャバウォックオレンジの危険性を認識していた上で、ジャバウォックオレンジジュースを提供し、アナフィラキシーショックを誘発させ死亡させた。
それを裏付ける証拠は……
第二回裁判からコトダマを取り出せ。
『世界の歩き方』
あのタイミングで……『書架に図書がうずたかく積まれた』 図書室の大量の本の中から偶然ピンポイントであのような記述のある本を手に取った可能性より……あらかじめ知っていたうえで用意していた可能性のほうがはるかに高いのではないか?
だとしたら?
……羽月聖来は霧生雄大にジャバウォックオレンジジュースを注がせてカディナ・レオンハートに提供させたことによってクロに仕向け、オシオキで処刑させるために、第二回の事件の前のパーティーの席順を決めた?
それを裏付ける証拠は……
第二回裁判からコトダマを取り出せ。
『パーティー準備割り当て』
……あの日、大浴場に行かなかったメンバーはパーティーの準備をしていた。そして、席を決めたのは羽月先輩だった。
……いや違う。
瀬戸先輩があのタイミングで来たのは全くの偶然だろう。
だとしたら……
羽月聖来の真の狙いは?
→琴間 恵那樹
……そう。一緒に掃除をした、僕だ。
それを裏付ける証拠は?
『勝先輩の証言』
……あの状態の厨房を、勝先輩が掃除しないなんてやはりおかしい。あれは……僕に掃除を手伝わせようと羽月先輩がわざと汚したものじゃないのか? 大量のゴミの中に『捨ててはいけないもの』を紛れ込ませるために。
恐ろしい、余りに恐ろしい仮説だが……思いついてしまった以上、伝えなくてはならない。
「……先輩方、たった今、一つの仮説に思い当たったのですが、お話ししてよろしいでしょうか?」
と前置きする。
「うん。とりあえず言ってみてさ、気になったところや足りないなって思ったところには突っ込み入れさせてもらうけどね」
僕の問いかけに、先輩方もやや戸惑っていたようだったが、一目先輩がまるで授業の発表を聞く先生かのような口調で返答し、他の先輩方も追従した。
「……はい。それでは、お話しさせていただきます」
僕は、一呼吸、大きくついて、述べていく決意を固める。
Act1
まず前提として、『クロ』と『犯人』とは別ものである、ということを念頭に置いておいてください。……今回の事件は、実は第二の事件から始まっていたんです。なんの目的があったのか、どうしてそれを知ることができたのかはまだ不明ですが、あらかじめカディナ先輩のアレルギー体質と、『世界の歩き方』に載っていたジャバウォックオレンジがアレルギー反応を誘発させることを知っていたんです。
Act2
その上で、ジャバウォックオレンジを大量に絞り、ジュースとして提供することで全員が飲むようにパーティーを提案したんです。…そしてその目論見は的中し、そばアレルギーのあったカディナ先輩はアナフィラキシーショックを起こして亡くなってしまい、致死量となる分を注いだ霧生先輩はクロとみなされオシオキを受けてしまった。
Act3
そして今朝、昨日の事件のクロが二人を手にかけていたことと、竹枡先輩が流しにモノクマポイズンAを捨てたことを受けて、校則が追加されました。……が、その校則では、未必の故意によってカディナ先輩と霧生先輩が亡くなるように仕向けていた犯人は、すでに『二人を殺している』という判定になっていたのです。
Act4
そのことに気付かず、僕に校則違反をするように仕向けるために、わざと厨房を汚し、掃除を手伝わせ、捨ててはいけないものの入ったゴミ袋を焼却炉に捨てるようにはからった。……のですが、ちょうど通りかかった瀬戸先輩に僕がそのゴミ袋を渡してしまい、瀬戸先輩は『薬品棚にあるものを焼却炉に廃棄してしまう』という校則違反を犯し、処刑されてしまったのです。しかし、それによって犯人は三人目を殺害してしまったことになり、彼女もまた校則違反として処刑されてしまったのです。……そんな今回の事件の犯人は……。
カディナ・レオンハート先輩、霧生雄大先輩、瀬戸政直先輩を殺害した
……準・超高校級の絵本作家、羽月聖来先輩。
彼女こそが……校則10に違反した『犯人』なんです。