1.概要
本件は神奈川県横浜市鶴見区に発生したクィムガン対応の最中、進路確認を十分に行わず冒進し、他者の照射する高エネルギー量子ビームの有効範囲内に誤進入したものである。
2.経過
ウルサ・ユニット(以下UMiと記載する)は午前11時28分、先行するグルス・ユニット(以下Gru)の撤退に伴いラチ内に進入し、対応を開始した。本件当事者であるトレイナー(コールサイン:ウルサロケット、以下UMiR)は現場責任者(コールサイン:ドラコロケット、以下DraR)の指示のもと隊列を離れ、単独行動にて遠方より対応行動を断続的に実施していた。
午前11時42分、DraRを含むドラコ・ユニット(以下Dra)は、構成員のエネルギートラブルのためラチ外へ出場。この時より現場責任者はUMiのリーダー(コールサイン:ウルサバランス、以下UMiV)へと正常に引き継がれた。
後続のカンケル・ユニット(以下Cnc)は午前11時43分にラチ内へ入場、UMiVがこれを確認して行動を開始。このとき、UMiのメンバーは対応行動を継続していた。
午前11時45分、UMiRがクィムガンに向けて高エネルギー量子ビームの照射を開始。このときCncとUMiRはクィムガンを挟んで反対側に位置していたため、お互いがお互いを視認できてはいなかった。
午前11時46分、本件当事者であるトレイナー(コールサイン:カンケルノーヴル、以下CncN)が走行を開始。この際、CncNの視線は常にクィムガンを向いており、前方の注意を怠っていた。
13秒後、これに気がついた別のトレイナー(コールサイン:ウルサノーヴル、以下UMiN)は、無線を通じてUMiRに対し照射の中断を慫慂したが、間に合わずCncNは高エネルギー量子ビームの有効範囲内に冒進。UMiRが照射を中断したのは3秒後の事であった。
中断後、間もなくUMiRがCncNの救護に向かうと、CncNのトレイニングは解除されていた。
2.1当事者口述
(1) CncN
本件ラッチには、Draといれかわりに入場した。当日の体調は良好で、健康状態に異常は無かった。
入場後、近辺に位置していたUMiVより口頭で状況の説明を受け、間もなく対応を開始した。この際、UMiRの対応手段に関する情報は無かった。
対応開始後、クィムガン上の青色のシールドが移動を開始したため、それを追うように奥へと移動を開始した。移動開始時には、UMiR並びにその対応手段は視認することはできず、進路上に支障は認められなかった。その後、クィムガンから目を離さぬよう移動をしていたところ、UMiRの対応手段に誤進入した。
(2) UMiR
本件ラッチにはGruといれかわりに入場し、Cncの入場時にも対応を継続していた。当日の体調に異変はなく、健康状態も良好であった。
入場後暫くの間はDraRの指示の下対応行動を実施していたが、他トレイナーの行動に支障なく対応を行えることから、数回の実行の後に自律判断へと移行していた。
当該照射は、他トレイナーが有効範囲から大きく離れていることを確認してから実行した。照射後、左方より青色シールドの回り込みを認めたため、照射角を右方へと移動させようとした際、UMiNより無線での連絡が入った。その後、CncNを認めた時には既に誤進入しており、照射の中断は間に合わなかった。
(3) UMiV
Draの出場に伴い、責任者をDraRより引継いだ。その後、Cncが近傍に入場したのもあり、伝達事項等は無線ではなく口頭を用いていたが、その連絡を終えるよりも前にCncNは行動を開始したため、UMiRの対応手段についてはCncNへの伝達は叶わなかった。
(4) UMiN
CncNが対応行動を開始した際、CncNとUMiRの双方を視認できる位置に立っていたため、対応行動と並行して監視をしていた。シールドの反時計回りの回転を認めたとき、同時にCncNの右方への高速での移動を認めたため、無線を通じてUMiRへ対応行動の中断を指示したが、誤進入には間に合わなかった。
3.分析
3.1 高エネルギー量子ビームの照射に関する分析
当照射時、ラチ内の14名のトレイナーの申告する立ち位置に基づけば、UMiRの視点より有効範囲内へとただちに進入することの予測可能性は認められない。また当対応行動は音波は伴わないものの、可視光線を伴うものであり外部より有効範囲の推測は容易であることから、使用をただちに忌避すべきものであるとは認められない。
3.2 誤進入に関する分析
本件発生時、CncNは前方監視を怠り、クィムガン並びに自らの担当すべき青色シールドに注視していた。これにより可視光線を伴う当対応行動を視認できず、有効範囲内へと冒進したものと認められる。
3.3 情報伝達に関する分析
本件発生前、UMiVよりCncへの情報伝達が終了する前にCncNが対応行動を開始していた。このUMiVによる情報伝達をボイスレコーダーより分析したところ、情報伝達が完了したと誤認しうる表現はなく、CncNの離脱は不適切であったと認められる。
4.再発防止策
対応行動中であっても、自らの進路上への異物の有無の確認を怠るべき理由にはならないことを念頭におき、進路確認を徹底すれば再発のおそれが減少すると考えられる。
また、情報伝達時には、その完了を発信者が通知するまでは離脱しないことを徹底すべきであり、また発信側もその誤認のないよう表現には気を配ることが推奨される。
【キャラクター紹介:#3】
・誕生日:4月4日
・出身地:福岡県
・所 属:バランス/JRNウルサ
・キール:コクサイ
長年にわたりウルサ・ユニットに所属するベテラントレイナー。
JRN内部でも比較的顔が広い。