もしもゼオンが魔界でガッシュと会っていたら   作:ちゃんどらー

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いつもお待たせしてすみません。
ガッシュ2、あまりにも最高ですね。

注意:オリ術出ます。


第十七話:兄が想うは

 

 魔物の術にはある程度の法則がある。それは共通認識として魔物達の間にも知られており、ゼオンも理解していた。

 第一の術を基礎として術の名によって強化や変化が成される術は多種多様。それこそ雷のベル一族の中でもガッシュとゼオンでは派生していく術が違ってくる。

 ただしそれは法則に則った派生がほとんどであり、よほど個人的な想いを込めて生み出さなければその軛から出ることはないのがほとんど。

 

 ゼオンとしても、法則を外れた術は今の所一つしか保有していない。

 

 現状の最大術であるその一つは、魔物達の共通認識である“ギガノ”や“テオ”、“オウ”、“ディオガ”や“マ”等の強化法則を外れて、ゼオンだけの強化系として“ウル”という名が付いている。

 それについても、ゼオンのその術は名前の中間に“ウル”が付いていて、ある意味法則を護っているモノと言えるが。

 

 レインの放ったのはゼオンの眉を顰めさせる不思議な術の名だった。

 法則が捻じ曲がっている。通常付けられるはずのない場所で付属された強化法則“ディオ”。“ディオ”系統の威力からは逸脱した威力を誇っているソレは、既存の術から逸脱された……特殊個体の持つ術。

 

 

「目くらまし、8秒後、移動ポイントは6、3、8。対応に気を付けろ。レインの術はお前の想像以上の規格外だ。此処からは一撃すら致命傷となる」

 

 言の葉を受け取り、取り込む。テオザケルが負けると、デュフォーは言っている。

 放たれた衝撃波は、ゼオンの放った中級術である“テオザケル”と数秒だけ拮抗したのち……ソレを打ち消して威力を保ったままでゼオンに迫ってきた。

 デュフォーの指示がなければ驚愕していただろう現状。冷静に術の力の差を理解し、避けるのは造作なくできるが、指示通りのポイントへと瞬間移動を行うしかない。

 

 其処からはよく見えた。レインに追撃する位置ではなく、ただただレインの術の威力を見る為の場所。

 

 抉れた砂浜と割れた海。吹き荒ぶ風は衝撃派に追随するように引き込まれて砂を巻き上げる。

 

「……はっ、なるほど。これがあいつらの本気の一端か。見事だな」

 

 もはやレインの、とは言わない。

 この戦いでの魔物の術の威力は最低限の保証を除けば人間の心の力に依存する。レインの力が強くとも、である。

 特殊個体の術とはいえ中級上位の“ディオ”系が持っていい威力ではないその力は、間違いなくカイルとレインというコンビだからこそ出せるモノ。

 

 補足として、ゼオンのテオザケルは通常の魔物の持つ“テオ”系統の術とは一線を画す威力を誇っているモノだ。王族として鍛えられ、研ぎ澄まされ、デュフォーの助力もあって高められた雷は、それこそ並の魔物のディオガにすら匹敵するだろう。

 だからこその称賛であり、ゼオンの油断も慢心も取り払うこととなる。

 

 こちらに睨みを利かせてくるレインは動かない。

 術の威力に震えるカイルの背に優しく手を添え、大丈夫だと口を動かしていた。

 獣のような表情ではなく、あくまでも理知的なその表情は間違いなく先ほどよりも厄介さを示す。

 

「……カイル、少し試したい。術の援護を受けたオレが、どれだけあいつ相手に戦えるのか」

 

 じっと見つめてくる眼差しには闘志の炎が燃えている。

 

「無茶しない?」

「少しくらいはするさ。じゃなきゃあいつには勝てねぇ」

「……そう、だね」

「大丈夫だ。なんたって二人で戦えるんだ。お前もオレも二人で戦うのは初めてだけど……オレを信じろ」

 

 ニッと嬉しそうに笑うレインに、カイルはグッと表情を固めた。

 

「うん、信じる。だから僕も信じて。絶対にキミと最後まで戦い切ってみせるから」

 

 大きく輝きを放つカイルの本は、また一層光を強くした。

 精神が肉体を凌駕し始めたレインは、先ほどまで喰らったダメージすらもう感じない。

 

 

 来る、とゼオンとデュフォーは無言で示し合わせたようにマントを起点に身を寄せた。

 

「いくぜェェェ!!! カイルゥゥゥ!!!」

 

 

 咆哮と共に、ギシギシという音が聴こえてくるほどに引き絞られた脚の筋肉が、その力を開放してゼオンの元に一瞬で迫りくる。

 

「ディゴウ・アボロウク!!!」

 

 振り下ろされる腕は、呪文の詠唱と共にただでさえ鋭利な爪と掌をより凶悪に禍々しく強化されて。

 腕全体に纏われる大きなエネルギーが爪だけでなく質量的にもゼオンを叩き潰しうるモノであり。

 デュフォーを連れて避けるには一寸の間が足りず。

 

 しかし焦ることはなく、二人は静かに、冷徹にその一撃を向かい打つ。

 初めから示されていたかのような指先の場所へと、すっと掲げられた掌。

 

「ザケルガ!」

 

 力の流動の計算され尽くしたその一撃は“答え”を示す。

 一瞬。たった一瞬だけレインの攻撃が硬直した……が、下位の術など直ぐにかき消してレインの腕は振り下ろされるだろう。

 

 ゼオンは其処に疑問を挟まない。

 デュフォーが唱えたなら正解でしかないのだから。指先が少しだけ動きそこに照準をずらす。腕を下ろせとはまだ言っていない。攻撃は続いているのだ。

 

「ザケルガ!」

 

 一瞬の硬直に重ねられたザケルガは、先ほどとは形状が違い細く鋭かった。

 まるで弾丸のようなソレは、指示された場所を正確に射抜き……今度はレインの腕を跳ね上げる。

 

 レインとゼオンの表情は対照的に、驚愕と笑み。

 一撃目で物理的な運動エネルギーを殺し、二撃目で術の弱所を射抜いて見せたのだ。

 

 ギシリ、と鳴らされた歯。レインはまだ術が乗っているからと、弾かれて体勢が崩されていても左の腕でゼオンのマントをどうにか掴む。逃がさないと、逃がすはずがないというように。

 ディゴウ・アボロウクの乗った一撃を確実に叩き込める状況が再び出来た。

 

「オオオオオオォォォ!!!」

 

 続き、引き寄せではなく振り上げを。

 マントを持ち上げて術に合わせるよう動こうとするも振り下ろされる寸前、まだ攻撃は終わっていないとゼオンの紫電が輝いた。

 

「ザケル!」

 

 基礎呪文がレインの腕に放たれると同時にぶちりとマントが切れた。

 広がったザケルによる目くらましの閃光は少しのダメージをレインに与えつつ回避の隙を生み出す。

 

 直後、轟音。

 ゼオンの抜けた場所に振り下ろされたレインの術が、砂浜に巨大なクレーターを創り上げる。

 アボロディオで抉られたモノと似たような威力のように見えたが、クレーターの状態を見てゼオンは背筋に小さな震えが走った。

 

 切り離したマントが散り散りになっており、砂浜に残る爪痕は不可測に抉り抜かれたような跡。直撃していたならば、まるでミキサーのようなその魔力攻撃を受けることになったのだ。

 

「“ガル”系統も含むのかあれは」

「いや、本来は強化した手とエネルギーを叩きつけるだけのはずだが、カイルの援護を受けたことでレインの中の暴虐の力がより大きく溢れ始めているんだろう」

「はっ……成長していると? ではヤツはこの時間に新しい術でも覚えるか?」

「既にその兆候はあるだろう。本当ならあのままザケル二発で術を打ち消しつつ真正面から有利を取るつもりだった。だが、体勢を立て直した時にカイルの心の力が更に流れ込んで答えが変わった」

 

 その場に留まっていたらどうなっていたかはマントを見れば分かる。

 デュフォーのアンサートーカーは未来予知ではないのだ。その場での“最適解を出し続ける”ことこそが能力の真骨頂と言える。

 

 唸りを上げるレインは視線をゼオンとデュフォーから離さない。

 回避した先を見詰めたまま、僅かなダメージも彼のタフネスによってほぼないようなモノ。

 

 ゆるりと、力強く、ぐっと胸の前で交差し始める腕。

 一寸の間。デュフォーがハッと息を呑む。

 

「ゼオン」

「ああ」

 

「バーガス・アボロン!!」

 

 腕が開かれ、レインの爪からエネルギーが放たれた。数は十。一つ一つがレインの意思によって操作されているらしく、速度も威力も申し分はない。

 

(弾でも雷撃でもダメージを受ける。ならすべきことは―――)

(ガンレイズ・ザケルでは貫通される……ジャウロ・ザケルガだと心の力を使いすぎる。最適解は―――)

 

 デュフォーとゼオン。極限まで集中力が高まっている二人は同じ思考を重ねていく。

 

「ソルド・ザケルガ!!」

 

 手に現れたのは雷の剣。

 出した答えはゼオンが創り上げたオリジナルの術の一つであり、彼の戦闘センスがあってこそ十全にその力が発揮される術だった。

 ジャウロ・ザケルガに似たその術であると分かれば、あとは出来る対処をするだけ。

 

 一つ、二つと切り捨てる。三つ四つと叩き落とす。貫通力があろうともゼオンの操る剣は力を流してその全てをいなしていく。

 五つ六つ、七つ八つと振り払い……見えた視界の先、レインとカイルは最後の二つに更なるエネルギーを流したようだった。

 

 術の出力の上昇で大きくなったエネルギーが迫る……が、ゼオンはにやりと笑って声を上げた。

 

「舐めるなよレイン!」

 

 二方向からの同時攻撃であろうとも、ゼオンが培ってきた力量と術の力によりその攻撃は通じず。

 大きな一振りは刹那。

 空気中の電子にすら影響を与えたソレは、遅れて大きな雷鳴を響かせる。

 放電経路にある空気が一万度以上に熱されて膨張、大きな衝撃波を生み出してレインの術を掻き消した。

 

「しゃがめ」

 

 フッとソルド・ザケルガが消え、衝撃波が落ち着くと……其処にはカイルだけで、レインは居なかった。

 デュフォーの声。同時に屈んだ二人の頭上を大きな腕が振り切られる。

 

「ザケルガ!」

「アボロン!」

 

 後ろ向きのまま、振り向くことさえせずに発されるザケルガを、片手から放った術でレインが受け止める。

 そのまま蹴りを放てば膝で受け止められた。

 一発、二発と爪が振るわれるも二人は綺麗に避けていく。

 執拗に爪で狙ってくるレインの攻撃は、短期決戦を狙っているらしく先ほどよりも大きな魔力が込められており、ゼオンのマントを引き裂く可能性が高く、デュフォーに当たれば致命傷となりうる。

 

 クイ、とマントを引かれたことで意図を汲む。マントの操作によってデュフォーをどうにか離した。

 近すぎれば巻き添えを喰らう位置での肉弾戦。レインが“人間を狙わないお綺麗な戦い”をすることはなく、確実に勝ちに来ているのだと理解しての指示。

 

「ザケル!」

「アボロド!」

 

 牙の盾が腕に出現し、ザケルをはじいた。

 そのまま盾の術を解かずに迫るレインは、魔力を通した毛皮によって少々のザケルの残滓を気にせずに拳を握った。

 

 跳躍は後ろに五メートル。

 空を切った拳が大地にクレーターを作り、その隙にゼオンは二歩でレインの後ろに回る。

 しかし視線は切れていない。レインはゼオンの動きに翻弄されず、驚くべきことに盾をゼオンの掌の前に翳した。

 術の発動タイミングを取らせないように掌を動かそうとも……獣型の、それも特殊個体の動体視力と圧倒的な身体スペックによってゼオンの掌全ての前に盾が合されていた。

 

 ゼオンにとって初めてのことだ。

 あのブラゴでさえ、初見ではゼオンのこの術の発動タイミングを読ませない掌の動きには合わせきれずにザケルを喰らったというのに、レインは初見で、ゼオンという魔物がそういった技術を使うだろうと見切り対処して見せたのだ。

 恐らく先ほどのあのデュフォーの指示を伴ったやり取りから読み取り、己の身体能力で対処できると冷静に判断したということ。

 

 正しく、震えた。

 面白いと、素晴らしいと。

 

「打てねぇだろ」

 

 一部の隙も見逃さない眼でレインが告げる。些細な精神的なイニシアティブの取り合いだが、事実を突きつけ否定できなければレイン本人が戦えるという証左になる。

 

「ククッ、認めよう。ならこれは?」

 

 ふっと、ゼオンの身体が消える。

 魔力を追う先は右、後に空。バチバチと光る掌が高出力の術を打つことを示唆していた。

 デュフォーすら回収しての連続二回の瞬間移動から、僅か2秒足らずで充填の終えた術が放たれる。

 目視してからすぐ、レインは考えるよりも先に身体が動いていた。目的地はカイルの隣。

 

「ラージア・ザケル!!」

 

 大地に触れるや否や広がる広範囲の雷撃は、辺り一帯を覆い尽くす無差別の攻撃。単一の攻撃が防がれるなら圧倒的な範囲攻撃を。

 これならどうだと放たれた術に、レインは舌打ちを一つ。

 

 雷が追い付く寸前で……カイルとレインは間に合った。

 

「アーガス・アボロド!!」

 

 突き立った牙が全方位を覆う防御の術により、カイルとレインは間一髪で助かったといえよう。

 ガタガタと、カイルの身体が震えていた。初めての魔物との戦闘は恐ろしい。しかもこの極限の戦闘は余りに負担が大きいのだ。

 それでも膝をつかないカイルと目を会わせると……その瞳の輝きは寸分も陰らず。

 

「カイル」

「うん……」

「此処から先、オレの爪が届くまで術を切らないでくれ。たぶん、チャンスはあと一回だろうから」

「……? 分かった」

 

 よくわからずとも、レインを信じてコクリと頷く。

 ニッと笑ったレインに、カイルも微笑む。

 

「勝とう、カイル」

「うん……絶対に、勝つ」

 

 互いの想いを確認しあえば本がまた大きな輝きを取り戻す。

 

 外の魔力の動きを探りつつ一拍、二拍と間を置いた。

 視界の全てを遮ってしまう術だから、レインは緊張感を最大限に引き上げカイルを身体で守るように構えて術を解く。

 

 当然……デュフォーとゼオンがその隙を見逃すはずはない。

 

「ふん、ではこれは?」

「ジャウロ・ザケルガ!!」

 

 最大限の威力が発揮される立ち位置から放たれた上級呪文。

 答えを出す者(アンサートーカー)で術解除の瞬間に着弾するよう狙わなかったことをゼオンは疑問に思うことはない。

 レインとカイルの実力の全てを引き出し、その上で倒し、交渉するのが目的であり、上級呪文(ジャウロ・ザケルガ)を真正面から攻略すると信じているからこそ。

 

「ガル・アボロウク!」

「スゥゥゥゥゥゥゥゥ……」

 

 爪が強化され、腕に回転のエネルギーが絡みつく。

 迫りくる全方位からの雷撃に、レインは大きく息を吸い込んだ。

 

(その程度の肉体強化で対抗するだと?)

 

 唱えられた術に疑問が浮かぶ。しかし攻撃の威力を緩めることはしない。

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 驚くべきことに螺旋ではなく回転のエネルギーを上手く使って、一本目の雷撃を砂浜へと弾き落とした。

 

(へぇ、相応の心の力を使っていなし続けるのを選んだのか。確かにそれなら――)

 

 なるほど……と感嘆を漏らしたのはデュフォー。

 すっと、彼はゼオンに向けて指で攻撃の場所を指示し始めた。

 

 7、3、5、7、2、6……と唱えられる数は攻撃対象を9分割した場所への指示。

 

「九本目と十本目は落とす(・・・)。行け」

「ああ」

 

 術の全てをいなされていようとも、ゼオンとデュフォーが焦ることはない。

 いなされながらもその雷撃は、雷であるからこそレインに少ないながらもダメージを蓄積していっているのだから。

 

 例え精神が肉体を凌駕していようとも、ダメージを与えられ続ければどうなるか、それをゼオンはよくわかっていた。

 

 ラストの二本はレインの手前でわざと落とされ、弾こうとその腕を振ってしまった。

 ゼオンはそれに合わせ……レインの目の前で掌を突きつける。

 

 にやりと引き裂かれた口。

 ギシリと噛みしめられた歯。

 

 せめてカイルはと……咄嗟に掌で押しやった。

 

「テオザケル!!」

「ぐっおおおおおおおぉぉぉぉ!!!」

 

 術のまだ残っている腕をなんとか前にやって軽減したとしても、さすがに“テオザケル”のダメージは無視できるモノではない。

 莫大な雷の力がレインの身を焦がしていく。

 

 だが、ゼオンは驚愕に目を見開くこととなった。

 

 レインの術は、まだ切れていない。

 

「がああああぁぁぁぁぁぁ!!」

「なにっ!?」

 

 テオザケルの雷撃の最中に伸ばされた腕が、ゼオンの身体を掴もうと迫ったのだった。

 耐えられる雷の出力ではないというのに、である。まるで竜族のようなタフネスと気迫には驚嘆に値する。

 

 まだテオザケルは打ち切っていない。デュフォーは遠くで目を細めた。

 戦闘においてイレギュラーは必ず起こる。術の効果が切れていないなら追加で術を重ねることは出来ない。

 

 声すら来ないことでゼオンは、ダメージを無視してでもそういった行動に出るだろうと、“答え”が出ていたと知る。

 それでもデュフォーが出力の大きなテオザケルを選んだのは何故か……瞬時にそれを思考し、解を得た。

 

 腕はそのまま。膝を抜き。術の放出は続けて砂浜へと倒れ込む形でレインの腕を避けようとした回避行動。

 急な脱力に意表を突かれるも、レインは無理やりに腕の振りを下げてゼオンの胸へと……マントのとある場所へと爪をひっかけた。

 

 ガル・アボロウクの回転の力が爪先だけに集められた。爪がマントに付けた僅かな傷をその回転の力は広げていく。

 少しだけ、ほんの少し千切れたマントの隙間から、レインがずっと狙っていたモノが飛び出した。

 

(これで計画通り……なんだ?)

 

 一応はそうなるように誘導はした。“ソレ”を奪われることを良しとして戦ってはいた。されとてゼオンにとって予想外が一つ。

 

 ゼオン自身が狙っていた結果ではなく、デュフォーはこれこそを狙っていて、レインは其処に辿り着くと“答え”を出していた。

 

 

 レインという獣型の個体だからこそ出来る奇手。

 勝とうが負けようが、レインがガッシュとの大切な思い出を護りきることが出来る唯一の方法。

 

 ゼオンは言った。

 持ち帰ることが出来ればガッシュの記憶は護れる、と。

 しかしまさかそんなカタチでとは思ってもみなかった。

 

 丸い水晶が一つ。スローモーションのように動く視界で宙を揺れる。ゼオンは信じられないと目を見開く。

 大切な親友の記憶が封じられたソレをレインは―――

 

「まさか貴様っ」

 

―――大きく開けた口の中に含み、ごくりと飲み込んだのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ○△○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まさかと思った。

 確かにオレは魔界に水晶を持ちかえれば記憶は護れると言った。水晶を奪い取るように誘導もした。

 だがそんな行動に出るとは思わなかったんだ。

 

 デュフォーは分かっていたのか? こいつがこんな行動に出ることを。

 

 思考に潜る。

 

 確かに魔物の中には身体の中に特殊な空間を宿しているモノも居る。

 取り込んだモノを保存しておける機能を持っており、消化されることはないらしい。

 千年前の魔物の……確かデモルトだったか? そいつも特殊個体でありそういったことが出来たと知識では知っている。

 

 レインは……身体を引き裂かなければ水晶を取り戻せない状況を作ったということだ。正しく死んでも守るようなモノ。

 ガッシュの記憶を護る為に、其処までするのだ。

 

 ああ、ああ……こいつはまさしく、ガッシュの親友なのだろう。

 

 こいつは死んでも友を護りたいんだ。

 

 そこまで……そこまでガッシュのことを想ってくれている(・・・・・・・・)

 

 どうしてだろうな。

 

 胸にこみ上げるこの暖かさ。

 

 不意に、目がしらが熱くなった。

 

 誤魔化すようにデュフォーに顔を向ける。やつは分かっていたようで、オレにコクリと頷いた。

 

 睨みつけてくるレインに向けて、どうにか睨み反してやった。

 

「……まさか呑み込むとは思わなかったぞ」

「はっ、これでお前は、オレを殺さなきゃガッシュの記憶は壊せない」

 

 ギシリ、と歯を噛み鳴らす。

 なんでか分からないが、緩めたら目から感情がこぼれてしまいそうだったから。

 

「負ける気なんざサラサラない。命を賭けて、オレは親友を護る!」

 

 手を広げて語るレインは続ける。

 

「呑み込んだのはオレが最後までこの水晶を護りきってガッシュに届けるまで、カイルと一緒に戦いきるって覚悟の証だ。てめぇみたいな外道な輩を王にしないようになぁ!」

 

 握られた拳がオレに突きつけられる。

 

「ゼオン! てめぇじゃだめなのさ! あの暖かさは、この胸に沸き立つ想いは、心に灯った灯は、お前なんかじゃ生み出せねぇ!」

 

―――ああ、ああ。そうだろうさ。

 

 心の中で毒づく。

 オレも心に火を灯して貰ったから分かるさ。

 

「王に興味なんかなかった。カイルが独りで立てるようになったら帰ってもいいって思ってた。だが……てめぇみてぇなヤツがいるなら別だ」

 

 ズタボロの身体で語るレインの姿は、まさしくオレが求めたモノ。

 

「優しくて、あったかくて、心の強いヤツこそが! 誰かの為に戦ってくれるカイルやガッシュみたいなカッコイイヤツこそが! 魔界の王に相応しいんだ! そんなやつの為ならオレは無限に強くなってやる! そんなヤツの為ならオレは、この命を賭けても構わねぇ!!!」

 

 胸に、レインの言葉はよく響いた。

 

 片手の掌で顔を覆う。

 顔を隠してレインと距離を取った。絶対に見られないように。

 隣に並んだデュフォーは、オレに静かに声を掛けた。

 

「……お前、泣きそうなのか?」

「……うるさい」

 

 うるさいバカめ。

 

 否定できないから余計に腹が立つ。

 

 だめなんだ。

 

 嬉しいんだ。

 

 嬉しくて嬉しくてたまらないんだ。

 

 ガッシュを命を賭けて救おうとしてくれる存在が居ることが。

 

 まさかこんなに、こんなにも心を揺さぶられると思わなかったんだ。

 

 

―――思い出話だけでは嬉しくとも何処か物語のようにしか感じられなかった。

 

―――情報だけでは心に響かなかった。

 

―――想ってくれているのは分かっても、どうしてもオレの想いと比べてしまって信じ切れていなかった。

 

 だけれども直接想いを叩きつけられたなら……

 

 大切な大切な弟を命を賭けて想ってくれる存在が居るとちゃんと分かったなら……

 

 

―――兄として、嬉しくないわけがないだろうが。

 

 

 

 どうしても、欲しい。

 

 レインとカイルの二人が欲しい。

 

 彼らが居てくれるならこれほど心強いモノはない。

 

 オレと共に、大切な弟の未来を護って欲しい。

 

 奇しくもレインはこの戦いの最後まで戦ってくれる意思を持ってくれた。

 

 なら、あとは一つだけ。一つだけこいつと契約を交わしたい。

 

 最悪まで落ちた心象を上げることは不可能に近いが。

 

 しかしやらなければ、やってみせなければオレが手に入れたい未来には届かない。

 

 だからデュフォー……

 

 

 

「信じるぞ、デュフォー」

「ああ、任せろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ○△○

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 何度めかのぶつかり合い。

 

 接敵する度に紫電の眼光に射抜かれる。

 

 デュフォーという相方と組んだゼオンと初戦闘のレイン達では、戦闘の熟練度が段違い過ぎる。蓄積されていくダメージは確実にあって、それでもレインは倒れない。

 下から跳ね上げた両脚の蹴りを後ろに身体を倒すことで最低限のダメージで受け流した。

 

(まだ、まだ終わりじゃねぇ)

 

 心の中でレインはつぶやいた。

 なぜなら今も尚、カイルもレインも瞳に宿す輝きは衰えることが無いのだから。

 

「ザケル!」

「アボロン!」

 

 再びの術の打ち合い。燃え上がる心がカイルに力を与えている。まるで今まで蓄積されてきた想いが溢れたように。だからこそ戦えている。

 エネルギーの衝撃をモノともせずに接敵した二人は拳を一つ二つと重ねて。

 

「ラウザルク!」

「アボロウク!」

 

 肉体強化同士であればやはりレインに少しだけ軍配はあがるらしく、ゼオンの魔力防御を越えたダメージが徐々にではあるが蓄積されていく。

 一撃一撃の重さも速さも、魔物の戦いでの最上級。

 地上でも中空でも繰り広げられる乱撃の応酬は、音が起こった場所で幾多もの衝撃を重ねていた。

 

 肉体強化の術が解け、ガギリと、二体が膠着した。

 

 静かなにらみ合い。

 覗き合う目と目。大きな想いが渦巻く瞳に、ゼオンは歓喜に頬を緩める。

 ボロボロのレインとは対照的に、やはりゼオンにはほとんど傷はついていない。

 打撃痕は少なからずあるがレインほどではなく、マントはボロボロでも戦闘に支障はなく。

 

 ただし、やはり魔力量は減っている。

 其処だけが唯一、レインにとって付け入る隙。

 とはいえ……

 

「誇れよレイン、そしてカイル。デュフォーが居なければオレはもっと傷だらけになっていただろう。

 お前達の爪も牙も拳も、間違いなくこのゼオン・ベルには届き得た」

「……まだ、終わっちゃいねぇぞ」

「そうだろう。お前にとっては……しかし―――」

 

 言葉を区切ったゼオンが横目で見た先を、レインは分かっていた。

 

 心の力の放出を続けるカイルの脚が震えている。

 息が荒く、噛んだ唇からは血が滲み。

 誰が見てももはや限界が近いのに。

 

「よくやった、と褒めておこう。侮辱したことを改めて謝罪する。お前のパートナーは凄いヤツだ。それでも此処までだろう?」

 

 カイルの目の輝きは陰らない。

 しかしもう、終わりが見えている。初めての戦闘での大きな術の連発。

 精神力だけで保っていた意識がいつ途切れてもおかしくはない。

 精神を削られることで失う体力もあるのだ。心の力の消費によって直に限界が来る。

 

 にやりと笑うゼオンに牙を剥いても、突きつけられた事実は変わらない。

 

 絶対に勝つという想いは消えることはなく、カイルと繋がった心が折れることもなし。

 

 きっと打ててあと一発。

 ならそれで決めなければ終わってしまうだろう。

 

 把握している術での最大火力は“ディゴウ・アボロウク”か“アボロディオ”をマントの剥がれた箇所を起点にゼオンの身体に直接叩き込むこと。

 魔力消費が激しい今の状態ならば、螺旋をも含む極大打撃や海をも割る魔力質量を完全に抑えることは出来ない。

 

 しかしそれ一発では……きっと倒せないとレインは理解している。

 化け物と呼ばれた自分だが、本当の化け物はこういうモノなのかと考えるほどに、ゼオンという存在が強すぎた。

 

 最後の術によってカイルは気を失うだろう。

 其処からはレインだけの力で切り抜けなければならない。

 

(ゼオンに特大のダメージを叩き込んだ上でその隙に逃げる……出来る出来ないじゃない……やる)

 

 覚悟を固めていく。

 勝つと言ったが、レインにとって出来た目標から、それが無理ならば“今は”逃げるのもアリだという思考に切り替えた。

 王にしてはならない相手だから、今勝てないならいつか勝つべきだと。

 

 此処を離れることになるが致し方ない。またカイルに迷惑を掛けてしまうが……それでもその心優しい少年ならば、力になってくれることは分かっていた。

 ならば逃げてガッシュと共に……そう考えて……予想外の声によって、その筋道は変わることとなった。

 

「レイン! 離れて!」

 

 声が聞こえてすぐに飛びのく。

 取った距離により、ゼオンもレインもお互いのパートナーと並んだ。

 

 何事かと、もう限界間近のカイルに顔を向けると……彼は誇らしげに本を開いて見せた。

 

「新しい術が、出た!」

 

 その言葉に、レインはハッと息を呑む。

 

「ほう……魔物の成長によって術は生み出されるモノだが……やはり出たか」

 

 余裕のある声に苛立ちが一つ。

 レインの不安は晴れないが、それでも目の前の憎い敵を倒せる可能性に歓喜しているのも事実。

 

 術の効果は分からない。

 しかし新呪文であるのなら、己の願いによって現れた術であるのなら……きっとこの絶望的な状況を切り拓いてくれると信じることにした。

 

「クク、希望を見出している所アレだが、術一つで覆ることはもはやない。水晶を呑み込まれたのは誤算だったが、人間界には腕のいい医者もいると聞くし、お前を行動不能に追い込んでカイルを拘束し、しっかりと水晶を返してもらってから丁重に魔界へと送り返してやろう」

 

 機嫌よく言葉を流すゼオンは続ける。

 

「お前達を侮辱した謝罪と、可能性を見せて貰い、オレ達の戦闘の経験になってくれたせめてもの褒美だ。お前達の希望であるその新しい術を真正面から打ち破って叩き潰してやろう」

 

 唖然となりそうな思考をどうにか繋ぎとめる。

 ゼオンに術を当てるというのが一番の障害であったのだから願ってもないこと。

 

 ただ、舐め腐ったその提案に、カイルもレインも更なる怒りが燃え上がる。

 

 相手は慢心しきっている。この機会を逃すと勝てる可能性はない。

 コケにされて悔しくとも、逃げる可能性も跳ね上がるだろう新しい術に賭ける方がいいとレインは思う。

 

 何より……カイルというパートナーが、自分達二人が勝つと信じている。

 

 それを無下にすることは、レインには出来なかった。

 

「てめぇのその慢心が命取りだ。オレ達は……負けねぇ!!!」

 

 ゴウと、カイルの本の光が今までで一番強く輝き始めた。

 

 対してデュフォーの持つ本の輝きも、一段と強くなっていく。

 

「こんなサービスはお前達にだけしかしないとも。なんたってお前は……」

 

 その最後の言葉を紡ぐ表情を、ゼオンはレインとカイルに見せなかった。

 伏せた顔から紡がれた言の葉も聞かせなかった。

 

―――愛する弟の……親友とそのパートナーだからな。

 

 

 

 

「カイル」

「うん」

「よく……頑張ったじゃねぇか」

「……うん」

 

 術の準備は出来た。あとは唱えるだけ。

 

「勝てるかは分からねぇ。だけど勝てなくても……まだ次を望んでもいいか?」

「当然、だよ。だってボクは……キミのパートナーだから」

「なら、あいつにだけは絶対に勝とうな」

「うん! いつになってもいい! ボクとレインで! 絶対に!」

 

 怖くても、それでも隣に立ちたいと彼は言う。

 

「ありがとよ、カイル」

「ボクの方こそ、ありがとうレイン」

 

 恐れはもうない。

 震えも止まった。

 不安などない。

 

 心に宿る勇気と希望と……灯っている火が全て。

 

 今の彼らの本の輝きはきっと、誰よりも美しく。

 

 

 誰であろうか、ふっと微笑みを漏らしたのは。

 

 

 同時に、二組は術を唱え合った。

 

 

 

「ガルバドス・アボロディオ!!!!!」

 

「エクセレス・ザケルガ!!!!!」

 

 

 

 解き放たれた極大の獣が行うのは暴虐の嵐。その攻撃は進む道全てを抉り、貪り、滅ぼさんとす。

 

 

 

 雷の超級呪文は、その暴虐の獣と拮抗していた。

 

 乱気流と雷が吹き荒ぶ。

 

 幾本もの竜巻が宙に出来上がり、それにすら雷が渦を巻いて、まさに災害というにふさわしい様相。

 

 少しして、バツン、と大きな音と共に雷撃が霧散した。

 

 

 ドサリと倒れたのはカイル。

 心の力と体力の限界が来た。

 雷に打ち勝ったのを見て糸が切れたのだろう。

 

 それでも術は放たれた。

 

 そして雷を打ち破った。

 

 レインはその獣の進む道を、じっと油断なく見つめていた。

 

 ガリガリと削る破壊の音が響くだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 と、思いたかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソルド・ザケルガ!!!」

 

 嗚呼、そいつは正しく化け物なのだ、と彼は思う。

 

「ザグルゼム!」

 

 否。そいつらこそ、正しく化け物なのだ。

 

「ザグルゼム!」

 

 煌めく雷の剣を持った雷帝は、氷のように鋭い眼を持つ相棒と共に暴虐と斬り結ぶ。

 

 一つ、二つとゼオンの身体に傷がついて行く。

 

 デュフォーの指示があろうとも、多すぎる攻撃回数を捌ききることは出来ずに。

 

 ゼオンはレインの術と戦うことを選んだ。慢心などなかったのだと、レインは気づいた。気づいてしまった。

 

 その姿に、レインは目を離せなかった。逃げなければいけないことは分かっているのに、見届けなければならないと思ってしまった。

 

 ボロボロになりながらも、ズタズタになりながらも、ゼオンは笑っていた。

 

 

 その目は何処か優しくて、今までの冷たく厳しい紫電の輝きが嘘のよう。

 

 いや、レインはその目を知っている。

 

 お茶会で話していた時は、そんな優しい色を浮かべていたのだから。

 

 

「さすがに……少し……疲れたな……」

 

 

 幾瞬、血みどろになりながらも立っている雷帝は、パートナーを護りきった上で暴虐の獣を打倒した。

 

 ゆっくりゆっくりとレインの方へと歩いて来る。

 

 大きなダメージを負った彼はそれでも尚、歩みを止めない。

 

 目の前で、再びの戦闘になるやもしれぬことさえ知らぬというように。

 

 また騙されるわけにはいかないと身構えるも

 

 立ち止まった彼はキラキラと輝く瞳を向けて言い放った。

 

 

「オレとデュフォーの勝ちであり、お前とカイルの勝ちだ」

 

 

 穏やかな笑みを浮かべたゼオンは、拳を突き出してレインの胸を軽く叩く。

 

 

「弟と友達になってくれてありがとう、レイン。

 こんなやり方しか出来なくてすまなかった……あとは……任せたぞ、デュフォー」

 

 

 言い切ってずるりと落ちる身体。

 レインは混乱する頭のまま、咄嗟に受け止めた。

 

 その声にも、瞳にも、偽りを感じなかった。

 

 何がなんだか分からないと思いつつ、何故かガッシュの友になったことへの感謝と、レイン達への謝罪は、ストンと胸におさまった。

 

 波の音が穏やかに響く砂浜で。

 

 真実を知る人物に目を向けたレインは呆れたように囁かれたつぶやきを聞く。

 

 

「予定の筋道と違うことになったとはいえ……ほんとお前は……弟のことになるとバカだな」

 






読んで頂きありがとうございます。
遅くなってしまい申し訳ないです。

戦いの決着。
ゼオンくん「避けてはならんと思った(ガルバドス・アボロディオとガチンコ)」

お兄ちゃんは弟の為に命掛けてくれる友達と知って感極まって泣いちゃうタイプ。





レインのオリ術補足
リオウの術の名前を大きく参考にしています。

アボロン:第一の術。リオウの“ファノン”とアボロディオから。エネルギーを放つ術

アボロウク:肉体強化。“ルク”を付けたいけど語呂的にこっちの方が自然かなと思いこんな感じに。

アボロド:盾の術

バーガス・アボロン:リオウのバーガス・ファノン参照、種族アレンジで爪媒体

ガル・アボロウク:回転エネルギーを纏う拳強化の術

ディゴウ・アボロウク:ディガル・クロウみたいな感じだけど種族補正で爪エネルギーの乱撃付き。当たると規模の小さいガルバドス・アボロディオみたいな感じになる


こんな感じでどうでしょうか。
ガッシュ2でレインに術が追加されたらどうにか修正していきたいと思う所存です。


これからも楽しんで読んで頂けたら幸いです。

レインが持ってて欲しい術・使って欲しい術は下記のうちどれですか

  • 肉体強化系(例ラウザルクなど)
  • 部分強化系(例ディガル・クロウなど)
  • アボロディオ以外の衝撃波系
  • 種族特有の特殊攻撃系(デモルト等を参照)
  • 上の項目全部使うところが見たい
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