自衛隊inモンハン 異空の守り人   作:APHE

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「あんたら、ハンターかい?」

「何か買って行ってくれよ」


18話 事前確認

駐屯地 小会議室

前沢陸士長

 

 

「死ぬかと思った…」

 

「吐きそう…」

 

「なんで俺たちが…」

 

駐屯地に帰還した我々はとてつもなく気分が悪かった。

偵察任務がまさか接触任務に化けるとは誰も、偵察任務を出した幹部も思ってもいなかっただろう。

何もかもが急すぎて現地民のライダーと話した内容はほとんど覚えていない。

私が覚えていなくともマイクやカメラはしっかりと仕事をしてくれ、今回は前回の数倍規模のデータを持ち帰ることができたので偵察としては完璧な成果だろう。

接触、交渉任務になった後の事は知らない。

あれは台本を読み上げていただけだ。

イャンクックのことも言わないで欲しい。

そのことはもう考えたくない…

 

そう思っていた矢先に手元のモニターにイャンクックが翼を広げる姿が映った。

アイルー達の武勇伝によく登場したりたまに基地のレーダーに映ったりと少しはこの駐屯地でも親しまれていた竜だが、あんな近距離からとらえたデータは今まで無かった。

中型のモンスターは移動中に何度か見かける機会はあったし、なんなら基地周辺をフライパスした大型モンスターのリオレウスを見上げたりもした。

その類のものには慣れた気になっていた。

 

…しかし、恐ろしかった。

本当に近くでそれを感じるというのがどのようなことなのかを改めて分からされた。

ハンターたちの戦いを見ても、一般人がおいそれと立ち向かうような、立ち向かえるような相手ではないことがわかる。

モンスターは危険な生き物だ。

 

だが、あのイャンクックの襲来がなければハンターやライダーの戦闘データを取ることも、その後ライダーに話を取り付ける事もできなかったので今回の任務は全面的にイャンクックに助けられたようなものだった。

FVの出番も無かったし、結果オーライだろう。

 

「戻りました」

 

会議室に行っていた同僚が戻ってきた。

今回は持ち帰ったデータの内容がアレだったり接触する約束を取り付けたりと重大な案件が多かったために即刻、というか我々が帰る前、データが届いた瞬間から会議が開かれ議論がなされている。

ジャギィの件を除いて基本的に事なかれ主義だった(と上司がぼやいていた)一部の幹部たちも今後の行く末が関わる重大案件として非常に白熱した議論が交わされているとの事だ。

 

「で、どうなるって?」

 

「接触する方向で満場一致ですがハンター側を警戒する声がありましたね」

 

「あとはライダーのモンスターに関する考証、ハンターの武器、戦術などの話でした」

 

途中でいったん落ち着いたという答えは『この機会を無駄にせず平和的関係が結べるよう最大限の努力をする』といった以前からの対外政策共通認識の焼き直しだった。

それでも今回ですべての幹部と科の意見が一致したということは我々が一丸となってこの問題に当たる保証ができたということなのだ。

対策もこれまで以上に迅速に行われるようになっていくはずだ。

 

「だがそもそも、彼らがこれに応じてくれるのか不明だな」

 

「あのライダーがうまくやってくれるかもわからないですし」

 

…と、こちらの要素が確定しても向こうでどうなっているかがわからないのでまだ今後の話など取らぬ狸の皮算用にしかならないのだが。

しかし私には別件で聞いておきたいことがあった。

 

「で…我々は交渉待機部隊になるのだろうか」

 

道の75Km地点でいつやってくるかもわからないハンターたちを待つ仕事は回さないで欲しい。

いや普段なら文句など言わずに喜んで向かっていっただろうが、今回はいろいろと堪えて来ている。

 

「初めて話したってこともあって入ってますね、前沢さんの名前」

 

「あとは普通科と施設科の隊員の名前が」

 

やっぱり入ってた!だろうね!ファーストコンタクトしたもんね!

私は一気に増したストレスに机に突っ伏した。

しかしやってやる、そういうことになった以上は交渉だって何だって。

 

…台本は用意しておこう。




いろいろと忙しく投稿が遅れてしまいまいました…
PCの調子が悪く次も遅れるかもしれません

自衛隊がクックと遭遇戦→そのまま接触という展開が当初のプロットにはあったのですがハンターとライダーの回と顔見せが少なすぎたのでこういう展開になりました

…意見あれば変えるかもしれません
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