自衛隊inモンハン 異空の守り人   作:APHE

41 / 86
「漁師が残した模写だそうです」

「これが…巨船」



19話 道での遭遇

直通道路75km地点

佐島一等陸士

 

 

「…本当に来るのか?」

 

「彼らも僕らのことは見てるから、待ってたら来ると思う」

 

「アテにならんなぁ」

 

俺は通常業務に復帰して浮かれて…はいないがいつも通り過ごしていた。

そこにいきなり接触任務とかいうバカでかい爆弾が飛んできて吹っ飛んできた次第だ。

向こうの使節団を駐屯地まで誘導護送するという超重要な役目が果たして俺に務まるのかどうか。

俺じゃなきゃダメだったんですか?もっとこう…上手い人がいるんじゃないですか?

そう思っているのは俺だけじゃないらしく、同じく白羽の矢が立った施設科の権田と機甲科の前沢さんもぐったりした様子だ。

特に前沢さんは死にそうな顔をしている。偵察帰りのところにさらにこんな任務を押し付けられたらこうもなるか…

まあ、大事な任務だしやるけどさ!

 

「きっと大丈夫ニャ!ボクがなんとかするニャ!」

 

「頼むぞー?」

 

「自信なくなってきたニャ…」

 

「おい」

 

元気なのは一緒についてきた交渉用のアイルー、にゃん太だけだ。

あとカウントするならば乗ってきた輸送車2台も。

彼の立場は司令が触りの交渉を有利にするためにと同行させてくれたサポートキャラである。

普段は基地司令のもとで過ごしているこのアイルーは特にこちらの事情を知っている。

同時に向こうの事情も報告された情報を読み漁って既知のものならすべて答えられる(本人談)そうだから頼もしい。

頼もしいよな?

この先のことを考えると胃がむかむかしてきた。

 

「記録映像、見たか?」

 

ソレを撮影した本人の前沢さんが枯れた声で訊いてきた。

 

「ああ、ヤバイな」

 

「あれ本当に人間なんですか?」

 

交渉にあたってもちろん見た。見せられた。

正直ヤバいなんてもんじゃない。

モンスターに素早い動きで接近戦を挑む男や背丈ほどもある金属の大剣をぶんぶん振り回す大男。

あれがもし中身が空洞のアルミだったとしてもあそこまでは振り回せない。

一振りでイャンクックの背中をえぐるほどの一撃になっていたのがそうではないことの証明になっており、本当に重く頑丈な金属が使われているのだろう。

権田のこぼした言葉は俺も言いたい言葉だった。

ハンターって何者なんだ?本当に人か?『ハンター』っていうモンスターだったりしない?

ライダーの方はモンスター同士の空戦だったためあまり参考にならなかったが、ライダーが乗っている分普通のモンスターより有利であることは分かった。

ドラゴンの上から弓を射かけるなんて、とんだファンタジー世界に来てしまった。

実際はファンタジーなんてもんじゃない、怪物だらけのヤバイ世界だけど。

 

「!、熱源探知しました、近いです」

 

赤外線センサを操作していた権田が熱反応の接近を伝えた。

普段ならば十中八九モンスター。しかし今回の場合は交渉相手の可能性もある。

俺は愛銃を構え、権田は輸送車にマウントされた機関銃を手に取り、前沢さんは荷台からLAM(パンツァーファウスト)を取り出して使用可能な状態にした。

にゃん太は権田から赤外線センサの監視を譲り受け、画面の変化を見守った。

反応があった方向を重点的に、他の場所からも何かが来ないか警戒する。

しばらくするとモンスターへの警戒は杞憂に変わり、さらに別の警戒へと変わった。

森をかき分けてやってきた5人の男たち、いずれも大男と表現できる屈強な肉体に様々な武器を携えている。ハンターだ。

彼らは3人と1匹が待機する地点の10mほど先で足を止め、横一列に列を正した。

しばらくの沈黙ののち、列の真ん中に立っていた威厳のあるハンターが前に進み出る。

 

 

「私は調査団団長のレヴラスだ!貴殿らの話し合いに応じる!」

 

団長とは、トップを送ってきたのだろうか。ここにいる自衛隊の人間は前沢さん以外…俺と権田はこちらの人間と会ったことが無いために冷や汗が流れる。

ひとまず言葉の詳細は考えず、俺は打ち合わせ通りにに対応する。

 

「初めまして、私は佐島と申します。まずは我々の非礼をお詫びします」

 

深く頭を下げて最敬礼の姿勢を取る。権田と前沢さん、にゃん太も武器を置いて俺の隣で同じように礼をした。

にゃん太を見てハンターたちの物腰が少しだけ柔らかくなった気がする。

このまま向こうが話し出さないうちに切り上げて本題を話そう。

 

「我々の都合にも関わらず、話し合いに応じてくださったこと、心より感謝します。重ねて要求をするようになり恐縮ですが、我々のトップが貴方がたと直接話がしたいとのことで、我々…自衛隊の拠点へと来ていただきたい」

 

レヴラスと名乗ったハンターはゆっくりと頷き、彼の部下であろう他のハンターたちを見回す。

異議がないことを確認した彼は俺達に向き直って口を開いた。

 

「いいだろう、貴殿らの拠点は…やはりこの道の先にあるのか」

 

「はい、しかしかなり離れておりますので我々が送迎いたします」

 

「ほう!気が利くのだな」

 

一番難儀するだろうと思っていたハンター達の輸送車への乗車(積み込み)は意外にもすんなりと完了した。

もっと警戒されて乗らないとか言い出したらどうしようかと思っていた俺達は内心かなりほっとしていた。

が、彼らの装備が重すぎてタイヤは沈み込み、荷台はギシギシ言っている。

 

「大丈夫か?コレ」

 

「万が一のことが無ければ大丈夫だと思うけど…」

 

悲鳴を上げる輸送車を前に俺たちは不安しかなかった。

2台あるしいっそ分割して乗せるか?

ああでもライダーの乗るぶんが…

 

「そういえば、ライダーは?」

 

「今さっき本部から通信があって…直接飛んでくるんだって」

 

「マジか」

 

輸送車が軋むほどの重装備の大男が来るし、待ち合わせ場所に来るかと思ったら直接駐屯地に来るし、何もかも規格外だ。

こんなのを直接見せられてなおかつ交渉任務まであてがわれた前沢さんの気持ちが分かった気がした。

 




ハンター
かりうどポ〇モン
くっきょうな にくたいと さいせいりょくで たたかう。
ふつうの にんげんと いっしょにするのは むりがある。

明らかに人間やめてる人たちですがその辺の設定も考えてありますゆえご期待くださいませ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。