仮面ライダーゴーストAnother storys:仮面ライダーナイトメア~ディメンションウォーズ~   作:世界一孤独なチンパン

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 お待たせしました。本日をもちまして約2年半にわたる本編第3話完結でございます。この小説での戦闘シーンは初めてですので、お粗末なものかと思いますが、なにとぞ最後まで読んでくれると嬉しいです。

 それではどうぞ


第九話『壊滅 妖怪城』

 

 

 たんたん坊眼魔は絶句した。先ほどまでハエのように扱っていた人間がしぶとく己の攻撃を耐え続け、あろうことか仮面の戦士になった。この展開をどのようにすれば予想できたのであろうか。その人間はフードの奥で妖しく光る青色の複眼で自身の姿をとらえていた。

 

『お前…なぜその力を…?!』

 

「よくもまなを危険な目に合わせてくれたな…」

 

『フ、フン…威勢だけの良い人間のガキが…。調子に乗るなよぉぉッ!?』

 

 たんたん坊眼魔はそう言い先ほどのように腹部に一撃を入れようと襲い掛かった。だが、今の蓮人には

 

「フッ!」

 

 簡単に受け止められる代物であった。驚くたんたん坊眼魔をよそに先ほど自身がされたように左手で彼の拳をつかんだまま顔の横まで移動させる。そのまま彼に動きがないことを確認した後、

 

「はッ!!」

 

 右ストレートを繰り出し、顔に一撃を入れた。銀色の衝撃波が発生し、たんたん坊眼魔を壁に叩きつけた。瓦礫とともに落下したたんたん坊眼魔が起き上がり蓮人がいた場所をみるも、そこに彼の姿はなくあるのは銀色のシルエットだけ。

 

『なっ…いつの間に…』

 

 言い終える前にこんどは彼をすさまじい蹴りが襲い、2連続で壁に叩きつけられた。その後も彼に襲い掛かるも、流れるようなカウンターを連発される。

 

『ぐおぉッ…チッ!かくなる上は…』

 

 たんたん坊眼魔が近くのコンクリートの中へと姿を消す。妖怪たんたん坊の元ある能力として、コンクリート間の移動能力が備わっていた。そんな彼の魂を取り込んだスペリオルもまた、コンクリート間の移動を可能としていたのだ。だが、今の蓮人にはそのような小細工は通用しないも当然だった。

 

《ガンガンバスター!》

 

 蓮人がベルトにの前で手をかざすと、白色の大剣『ガンガンバスター』がベルトから出現する。

 

『ハァッ!!』

 

 たんたん坊眼魔が背後から飛び出してきた際の声を合図に、

 

「セヤァッ!!」

 

 ガンガンセイバーの横一閃がたんたん坊眼魔に直撃する。その際感じた手ごたえから何かに気づいた蓮人は、その勢いのままに蓮人はたんたん坊眼魔を天井まで打ち上げる。そして最高高度まで吹き飛ばされたのを確認すると、ドライバーのレバー部分を操作した。

 

《ダイカイガン!》

 

 エネルギーが収束しつつある右足で地面を蹴り、思い切り飛び上がる。その際落下のモーションに入りつつあったたんたん坊眼魔に突撃し、2人は天井…もとい地面を突き破り地上へと昇っていく。そして地上では…

 

「たんたん坊がいなければ目的を達成しないと思ったか?…見当違いだったな鬼太郎!!」

 

「あたしたちはたんたん坊がいなくたって目的を果たしてみせるよ!!」

 

 二口女、かまいたちの猛攻を防ぐ鬼太郎たちの姿が。

 

「こいつら、なんど倒しても復活してくる…!」

 

「この近くに奴らの力の源となる柱があったはずじゃ…」

 

「でも、こいつらの目を掻い潜らないことには…!」

 

 鬼太郎がかまいたちの攻撃を避け地面に着地した瞬間、かすかに地面が揺れるのを感じた。

 

「下か!?」

 

 やがて地面が盛り上がったかと思うと、そこから2つの影が現れた。一人は先ほどたんたん坊の魂を体内に取り込んだスペリオルと名乗った眼魔。そしてもう一人は、パーカーを羽織り青い複眼を光らせる銀色の戦士。銀色の戦士は妖怪城と同じほどの高度までたどり着くと、地面から這い上がってくる最中につかんでいたたんたん坊眼魔の手を放し、そのままレバーをもう一度操作する。

 

《ナイトメア…オメガブレイク!!》

 

 エネルギーがたまり切った右足を勢いよく突き出し、その足はたんたん坊眼魔の腹部に命中。高度が徐々に下がり、落下の速度も上がる。大気圏を突入した時のような銀色のエフェクトが、彼らを包む。

 

「ハアアアアッ!!!」

 

『まさか…人間ごときに…この俺が!?バ、馬鹿なアアアアアッ!!??』

 

 地面に激突し、たんたん坊眼魔は爆散した。砂埃と衝撃波が鬼太郎たちを襲う。砂埃の中から飛び出した銀色の戦士は鬼太郎たちの少し前に着地した。

 

「鬼太郎!!」

 

「その声…まさか蓮人君か!?」

 

「親父さん、詳しい話はあとだ。それよりも鬼太郎。たんたん坊は直に元の姿を取り戻す」

 

「なに!?」

 

「まなはこの真下にいる!柱の13本目…それを壊してまなを救い出してくれ!!」

 

「…わかった!!」

 

 声の正体にいち早く気づいた目玉おやじだが、蓮人は詳しい話はあとでと言い、続けて鬼太郎に柱の13本目を壊してまなを救いだしてくれと頼む。鬼太郎は彼に対する疑問は残るものの、今は蓮人の指示に従い、蓮人が出てきた穴から地下へと飛び降りた。

 

「ここの…13本目ッ!!」

 

 地下に落下した鬼太郎はノーモーションでちゃんちゃんこを纏わせた腕で、蓮人の伝言の通り13本目の柱に一撃を与える。柱にヒビが入り、そして砕けた中からまなが現れた。落下するまなを鬼太郎は優しく受け止める。

 

「しっかりしろ!」

 

「鬼太郎…蓮人も…やっぱり来てくれた…」

 

「蓮人君も地上で待ってる。早く戻ろう」

 

『そうはさせぬ!!』

 

 鬼太郎がまなに脱出を促すも、背後に蓮人の予言通りたんたん坊が現れる。

 

『よくも我らの人柱を…許さん!!』

 

 たんたん坊が鬼太郎に襲い掛かるも、鬼太郎はまなを抱えて大きく後退する。

 

「まな。少し離れていてくれ…」

 

「わかった…!勝ってね、鬼太郎!」

 

 まなは鬼太郎の武運を祈りながら、近くの柱の陰に隠れた。

 

「妖怪上の力を失ったお前たちに、負けはしない!いくぞ…『体内電気』ッ!!」

 

『ガガガガガッ…!!』

 

 鬼太郎の体内から電流が発生し、それを浴びたたんたん坊はたまらず声を上げる。地上でも

 

「よくもぉ~ッ!!!」

 

「それは…こっちのセリフよッ!!!」

 

 猫娘が二口女の体を一刀両断し、砂かけ婆、一反木綿が子泣き爺をカタパルトの要領で飛ばしてかまいたちにとどめを刺す。鬼太郎は右手で銃の構えをして指先に霊力を集める。

 

「指鉄砲ッ!!」

 

『バ、バカな…我らがやられるなど…』

 

 鬼太郎お得意の必殺技『指鉄砲』がたんたん坊の眉間を貫き、たんたん坊たちは妖怪城とともに完全に姿を消した。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

「ごめんなさい!鬼太郎の言うとおりだった…」

 

 すべてが片付いた後、まなが真っ先にしたのは鬼太郎への謝罪。罪悪感にさいなまれた彼女が今できるのは、誠意をもってしっかりと謝る。ただそれだけだった。

 

「あたし、勝手に首を突っ込んで、結局迷惑をかけちゃった。だから…本当にごめんなさい!!」

 

「気にすることないわよ。まながいなかったら倒せなかったものね。それに、そもそも鬼太郎が遠ざけるようなこと言うから…」

 

 そんなまなへのフォローをしたのは、猫娘。まなのおかげで得られた功績と、鬼太郎が犯した過ちを愚痴るように呟く。

 

「…今回は守れたからいい。だけど、次はどうなるかわからない…。だから、巻き込みたくなかったんだ」

 

 鬼太郎の本音ともとれる呟きに猫娘は結局まなが大切な存在なのだと気づく。そして砂かけ婆も、まなをのことを友達だと思っているんじゃないかと問いかけた。それでもなお口ごもる鬼太郎に対し、目玉おやじが声をかけた。

 

「鬼太郎や。違うもの同士が一つの世界で生きていくのに、必要なものは何かわかるか?」

 

「必要なもの…?」

 

「お互い相手を尊重して理解しようとすることじゃよ。まなちゃんはわしらのことを尊重し、理解しようとしてくれておる。その想いにどう応えるかで、わしら妖怪と人間が分け隔てなく過ごせるかどうかが変わってくる」

 

「あの…私妖怪のことも、鬼太郎のことももっと知りたいの!だから…こんな私だけど、ちゃんとお友達になってください!!」

 

 まなは右手を差し出し、そう言った。その様子を砂かけ婆と猫娘は微笑ましく見守っている。鬼太郎はため息を一つつき…

 

 

 

「仕方ない…。君は目を離すとどんどん危険なところに行きそうだからね…。『まな』」

 

 

 まなの名前を呼んで、その手を取った。そこへ一反木綿とその上に乗った子泣き爺が鬼太郎の元へと現れる。

 

「あんたら酷かね!こんなボロボロの蓮人君ばおいていくなんて」

 

「あ~。ごめん。すっかり忘れてたわ」

 

「忘れちゃいかんと!!これでも今回の影の立役者ばい!」

 

 一反木綿は優しく蓮人を下ろしながら鬼太郎たちに怒る。蓮人は疲れ切っているのか、すやすやといびきを搔きながら眠っていた。

 

「蓮人…」

 

 まなは地面に下ろされた蓮人に歩み寄り正座すると、彼の頭をゆっくりと自身の太ももに乗せる。なおも変わらぬ安らかな寝顔を見ながら、彼の頭をこれまたゆっくりと撫でた。

 

「ありがとね…」

 

 まなは確かに見ていた。傷つくという範疇をとうに超えながらも、自身を救おうとして立ち向かっていく幼馴染の姿。あの瞬間蓮人に何が起きたのかは正直全くわからない。でも、分かっているのは一つ。

 

『まながいなかったら倒せなかったものね』

 

 鬼太郎への謝罪の念でいっぱいだったが、猫娘はあの時そういった。でも、本当に彼らを倒せるきっかけをくれたのは…。

 

「猫姉さん」

 

「なによ?」

 

「あいつらを倒せたのは、私のおかげじゃない。蓮人だよ」

 

 せめてその誤解は解いておかないといけない。

 

「知ってるわよ。それくらい…」

 

「えぇ!?」

 

「さすがにあの状況で蓮人のおかげーなんて言ったらあんたの罪悪感膨れるでしょうが!」

 

「それ先に行ってくださいよー!」

 

「言えるわけないでしょうがぁ!」

 

 まなと猫娘が小競り合いを始めた傍ら、目玉おやじが鬼太郎に話しかける。

 

「しかし気になるのう…」

 

「なんですか?」

 

「先日お前に射かけられた矢や、今回の妖怪城を復活させるのに使われた呪術じゃよ。誰が、なんの目的でやっているのかはまだ皆目わからぬが、厄介なことにならねばよいがのう…。それに…」

 

「蓮人君が変身していたあの銀色の戦士に、たんたん坊の魂を取り込んだスペリオルと名乗る存在…。まだまだ謎は多いですね」

 

「あの戦士のことについては、蓮人君の傷が癒えてから、本人に聞くとしようかの」

 

「そうですね。父さん」

 

 鬼太郎と目玉おやじが今回の事件についての疑問点を語り合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…」

 

 その光景を上空から見つめる、黒いマントの男がいた。そしてまたあるところでは

 

 

 

 

『スペリオルのやつは死んだと…。それにしても、この世界にヤツ(・・)が来ているとは予想外だったな…。一度、作戦を立て直すか』

 

 フードを羽織った、紫色の戦士が見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 ここで本作の設定について少しお話させていただきますと、仮面ライダーである蓮人が眼魔と妖怪の融合体『妖怪眼魔』(今即興で名付けました)を倒そうとすると、妖怪の魂までは倒せない仕組みになっています。

 例えば今回でいうところのたんたん坊眼魔は、蓮人がライダーキックをして倒した際、絶命したのは眼魔側であるスペリオルの命のみだったということです。その後、たんたん坊は自身に有り余った妖力で自身の体を再生させて鬼太郎に挑むも、結局破れてしまったというが今回の戦闘の流れです。

 つまり眼魔を倒せるのは蓮人達仮面ライダー陣、妖怪を倒せるのは鬼太郎陣のみというわけです。

 なぜこうしたかというと、この物語は仮面ライダーである蓮人がメインではあるのですが、本作はゲゲゲの鬼太郎という作品に沿って展開されていくお話です。そこで仮面ライダーが妖怪も倒せてしまうとなっては原作のキャラがほぼほぼ空気になってしまうということで、このようなシステムにさせていただきました。

 次回のオリスト回でも再度説明させていただきますので、お楽しみに。

 モチベーションが上がるので、感想を書いて頂けると幸いです。その他評価もお待ちしております。ではまたヾ(•ω•`)o
  

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