仮面ライダーゴーストAnother storys:仮面ライダーナイトメア~ディメンションウォーズ~ 作:世界一孤独なチンパン
いやね、ふざけたわけじゃないんですよ。ちゃんと原作を見た感想をサブタイトルにしたんですから。ふざけたわけじゃじゃないんですよ?
というわけで今回で原作第八話完結です。蓮人達は鏡の世界からまなを助けることが出来るのか、鏡じじいがまなを攫った理由とは…
ぜひ最後までご覧ください。
それではどうぞ!
「はぁ…」
『またため息ついてんのか?ったく…』
「うぉっ…!ユルセンか…」
『いちいち驚くなって。それやられるたびにちょっと傷ついてんだぞ?』
「いきなり出てくるお前が悪い」
『なんだよ。前々から思ってたけどお前っていけ好かねえな~』
あれから数十分後、犬山家を後にした蓮人はとある神社の階段に座り込んでいた。そこは鬼太郎たちが住むゲゲゲの森への入り口が存在する場所。鬼太郎と猫娘、目玉おやじは現在鏡じじいの住処である鏡の在処を突き止めるために彼と親しい間柄である存在を探している。蓮人は森へ入ることが出来ないため、入り口前の階段に座って待機しているというわけだ。その間に話しかけてきたのは、仙人が情報が入りやすくするためと言って監視役に遣わせたお化けのユルセン。気が滅入っている彼の態度が気に食わないのか、嫌味ったらしく愚痴をこぼした。
「そういえばおっちゃんがお前に監視任せた理由、聞けなかったな」
『なんだよお前、あれだけまなとかいう奴のことが心配やらなんやら言っといて…』
「いや勿論心配ではあるけど…。ほら、不安を別の考えで紛らわすってやつ。どの道鬼太郎が人脈見つけねえ限りはまなも救えねえし」
『なんかお前ってたまに変に割り切る時あるよな』
気持ちの切り替えが良いのか悪いのか。と半ば呆れるユルセンであったが、ここで不安を煽るのはあまりよくないなという少しばかりの良心から、今は彼の質問に答えることにした。
『実はな…。俺たちこの世界ではぐれちゃったんだよ』
「は?はぐれた?」
『そう。しかもなんか最近の記憶がすっぽり抜け落ちてて、目が覚めたらこの世界にいた。そんで仲間探してるうちに見つけたのがご主人様ってこった』
「ご主人様…?」
『そう!何を隠そう、このユルセン様の正体は…ご主人『イーディス』様に可愛がって頂いたキュートでプリティーな子猫ちゃんなのだっ!!』
集中線が出そうな勢いでポーズをキメるユルセン。あまりにも自信があったのか、小さく『決まったぁ』と呟いているほどだ。
「…いやいやいやいや。冗談だろ流石に。お前が子猫?…いやいやいやいや」
『本当だぞーっ!ちなみにグレートアイが旅立った後はタケルたちの家で猫として暮らしてた…あれ?』
「どうした?」
『いや、そういやなんでこの姿に戻ったんだ?』
「…覚えてないのか?」
『覚えてないっていうか…。記憶がすっぽり抜け落ちた感じが…』
「お前記憶抜け落ちすぎじゃねえか」
うーんと頭を抱えるユルセンをよそに、仙人の現在の様子が少しばかり把握できた蓮人。後々彼本人に直接答え合わせをしたのだが、やはりほかの仲間を探して歩き回っていたそうな。それから数分雑談やらしているうちに、遠くから呼ぶ猫娘の声が聞こえた。
「わりぃ。姉ちゃんが呼んでるからもう行かねぇと…って居ねえ!」
◇◇◇◇◇
「ここって…」
「君も知ってるのか?」
「あぁ。姉ちゃんには話したけど、前に授業で山奥行くって言っただろ?それがこの村にある一軒家なんだ。『も』ってことは鬼太郎もか?」
「以前カラスたちが、いきなり巨大な妖気が現れた噂していた場所がここなんだ」
「じゃあ、もしかするとそこに手掛かりが…」
鏡じじいをよく知る人物…砂かけ婆を加えた一同はとある場所まで来ていた。それは数日前、蓮人が校外学習でお世話になった緒方さん宅がある村だったのだ。鬼太郎も以前使い魔のカラスたちの情報をもとにこの村に来ており、双方の話を聞いた猫娘が緒方さん宅手がかりがあるのではないかと推測した。
「その場所までどう行ったか覚えておるか?」
「悪い砂かけ婆さん。俺移動中ずっとクラスメイトと喋ってたから」
「しかし何か引っかかるのう…」
「何がですか?父さん」
「鬼太郎が前に訪れた際に感じた巨大な妖気のことじゃよ。あれは本当に鏡じじいのものだったのじゃろうかと思ってな」
ひとまず進まないことには事態は進展はしないということで、砂かけ婆の数十年前の記憶を頼りにその家に再度向かうこととなった。だが、数十年の記憶も移り変わる自然の前では無力。早々に行き詰まりうなりつつあたりを見回す砂かけ婆を見て、猫娘は猫由来の力である猫との会話能力を生かし、近くにいた野良猫に情報提供を依頼。快く承諾してくれた心優しき野良猫の導きにより、何とか例の家までたどり着いた。
「間違いない!この家じゃ」
「アンテナが反応してる…。ってことは鏡は…」
妖怪アンテナが反応した瞬間、蓮人は全てを理解した。鏡じじいが住処としている鏡。それはまなが丹精込めて掃除をしていた、おばあさんの嫁入り道具であるドレッサーだった。ドレッサーに指を立てる鬼太郎。最初はコンっと軽い音が響いただけだったが、次の瞬間指が鏡の中へ入っていくではないか。
「蓮人。手を…」
鏡の中へ入れることを確認した鬼太郎は左手を握るよう蓮人に呼びかける。それに応じ手を握った二人はそのまま中へと入っていた。
◇◇◇◇◇◇
「すげえ…鏡の中なんて初めて入ったぞ…」
あたりを見回し、普段なら絶対に足を踏み入れることが出来ない未知の世界に驚嘆の声を漏らす。すると猫娘が遠くから歩いてくる人影を発見した。
「お前が鏡じじいだな?まなはどこだ!」
「あ…あぁ…」
「どこだと聞いている」
「わ、わしは…まなちゃんのところに…いかないと…」
歩いてくる人物こそが鏡じじい本人だとわかるや否や、鬼太郎はまなの所在を教えるよう言い放つ。その気迫に押されたのか少しばかり退いたものの、まなを探さねばと鬼太郎達を顧みず進もうとする。が、そうはさせないと言わんばかりにその進路を鬼太郎と蓮人が塞いだ。
「教えないつもりか…?」
「だとすると、このままお前を先に進ませるわけにはいかねえ…」
ガンガンバスターをガンモードにし、銃口を向け脅す。
「わ、わしは…」
「まなを返しなさい…!」
「あ…うぅ…んぅ…」
「何とか言ったらどうなんじゃ!鏡じじい」
猫娘の威嚇を受けても尚もごもごと口を動かすだけで何も言わない鏡じじい。痺れを切らした砂かけ婆も自主を促すも、それでも何も言わない。言いたくないといったようすで黙りこくる鏡じじいに一同の警戒心が一気に高まる。
「うぐぐぐっ…邪魔するなぁぁぁぁッ!!!」
鏡じじいは突如として叫び、持っていた杖を振り下ろした。どこからともなく一枚の鏡が鬼太郎の方へと降ってくる。
「あぶねえッ!」
蓮人はすぐさま鬼太郎の前へ飛び出し、ブレードモードへと変形させたガンガンバスターで鏡を両断。鬼太郎に直撃することはなく通り過ぎ、そのまま地面にあたって砕け散った。
「やろうってワケね…」
今の攻撃で警戒心が最大にまで高まった猫娘は、すぐさま猫モードへと変身。砂かけ婆も臨戦態勢を取り、蓮人と鬼太郎の鋭い視線が鏡じじいを貫いた。じりじりと詰め寄るも、今の状況では不利と判断した鏡じじいは悲鳴のような声を挙げながら鏡の中へと入っていった。
「消えた…」
「逃げよったか…」
「キャァァァァッ」
臨戦態勢を解いたのもつかの間、蓮人達の耳に聞き覚えのある少女の悲鳴が飛びこんできた。
「今の…まなの声だわ!」
「行こう!!」
「クソあのじじいッ!!」
四人はすぐさま声のする方向へと駆け出した。幸い、まなの声がした場所は今の位置からあまり離れておらず、すぐに見つけることが出来た。だが、一同はそこで驚愕の光景を目にすることになる。
「まなッ!!」
「おい待て、なんだよあいつ…」
まなが悲鳴を上げていた理由。それは、彼女に忍び寄る骸骨の手。
「あれは…!『がしゃどくろ』じゃッ!!」
「まながやべぇ…!」
「リモコン下駄ッ!!」
まなを襲っていた妖怪『がしゃどくろ』の手をリモコン下駄で跳ね返す。衝撃により隙を見たまながすぐさま鬼太郎たちの元へと逃げ出し、猫娘へと抱き着いた。
「鬼太郎っ!猫姉さんっ!蓮人っ!助けに来てくれたのね!」
「ああ。だけど…」
ひとまずはまなの無事を安堵する一同であったが、今はそれどころではない。鬼太郎はがしゃどくろを見やり驚きの声を漏らす。
「どういうことっ!?まなを襲ったのは鏡じじいじゃ…!?」
事態が未だに呑み込めない三人に対し、そんなの知るかと言わんばかりに接近するがしゃどくろ。それに対抗するべく、砂かけ婆がいち早く前に出た。
「話は後じゃ!喰らえッ『毒砂』じゃッ!!」
けん制で繰り出す若葉色の砂『毒砂』をもろに浴びたがしゃどくろはたまらず動きを鈍らせる。その後隙を逃がさんと猫娘が走り出し、その頭部に爪の斬撃を食らわせた。だが、頭蓋骨は体の中で一番密度が高い部位。そんな堅いものに斬撃は通らない。お返しと言わんばかりに猫娘を見たがしゃどくろ。その左目が赤く光ったかと思うと。
「嘘だろッ!?」
赤い光線が発射された。間一髪上体を反らすことで回避した猫娘。落下の最中で体勢を立て直し地面に着地する。そこを逃がさんと言わんばかりに二発目の光線が襲った。回避したことで地面に着弾し、とてつもない風圧と砂煙が一同を襲う。
「まじかよッ…!」
その場からまなを連れて逃げ出す鬼太郎達であったが、がしゃどくろは彼らをも逃がさない。もはや手当たり次第に光線を発射しまくり、あちこちを破壊していた。
「くっそ…このままじゃ埒が明かねぇ!」
変身しようにも、この猛攻の中ではかなり厳しい。と、突如攻撃が止まり、あたりの砂煙も薄くなる。煙が晴れた場所には、まながただ一人崩れ落ちていた。元々の標的だ。見逃すはずがない。がしゃどくろはまなに狙いを定め、光線を撃つ体制に入った。
「「まなッ!!」」
「間に合えぇぇッッ!!!」
猛攻の中でガンガンバスターを失った蓮人だが、まなを救うため全力で走る。また、それは鬼太郎も同じであった。だが、まながいる場所までは、まだ距離がある。一か八かの望みをかけ、必死に急ぐ二人。がしゃどくろの左目は次第にその光を強くさせる。
(クソッ…間に合わねぇッッ)
「ハアァァァッ!!!」
上空の鏡から突如として現れた鏡じじいは、まなの前に立つと杖を振り、円形の鏡を展開させる!直後に発射された光線は鏡に反射し、がしゃどくろの左目を貫いた!
「まじかよ…」
「なっ…」
「えっ…!?」
「鬼太郎ッ!今じゃッ!」
今回二度目の困惑に硬直した一同だったが、目玉おやじに呼びかけられた鬼太郎がいち早く我に返る。光線の発射源を破壊された挙句、体に穴が開きもがき苦しむがしゃどくろを見据え、銃を模した右手の指先に霊力を集めた。
「『指鉄砲』ッ!」
発射された指鉄砲は損傷しても尚まなを狙わんとする意思で口を大きく開けて襲い掛かってきたがしゃどくろの頭部を粉砕。そのまま流れるように、全身の骨も粉々に砕け、残った魂も消滅したのだった。
「ふぅ…」
これにて、困惑に次ぐ困惑で大きな混乱を生んだ今回の事件は、がしゃどくろの撃破により幕を閉じた。
「んで?なんでまなを攫ったんだ?このくそ爺…あ‟ぁ‟!?」
「ヒィィ…」
「あんた、まなのことになるとほんと感情的ね…」
「なんか台無しだよ…」
◇◇◇◇◇◇
「なるほど。カラスたちが言っておったのは、石碑を倒され復活した『がしゃどくろ』のことだったんじゃな?」
今にも鏡じじいに殴り掛かりそうな勢いで詰め寄る蓮人を沈めた後、鏡の世界から戻った一同は鏡じじいとまなから事件の全てを聞いた。
どうやらあの時倒した墓石らしきものは、がしゃどくろを封印していた石碑だったらしく、がしゃどくろは石碑を倒した人間を狙っており、その人物が蒼馬と有本、そしてまなだったのだ。
まなを攫った理由も、結論から言うと助けるため。自宅で襲われそうになった瞬間を鏡の中から見ていた鏡じじいが、まなを鏡の世界へ招いて助けたという次第。また、鏡の中の世界でも執拗にまなの元へ行こうとしていたわけも、鏡の中の世界に現れたがしゃどくろからまなを守るためであった。
鏡じじいはまなが石碑を倒してしまったあの日からずっと見守っており、まなが時折感じる視線の一つの正体が鏡じじいだったのだ。これが、まな誘拐事件の真相である。
「本ッ当に…申し訳ありませんでしたぁぁぁぁッッ!!!!」
事件の真相を聞いた蓮人は鏡じじいに出会ってからの行動を思い返し、青ざめた表情でジャンピングムーンサルト土下座をかました。
「いやいや、中々言い出せずにいたわしも悪かった…」
「そういうことなら、どうしてそう言わなかったんだよ…」
「だって…皆が怖い顔をするから…」
「アハハハ…」
「まったく。相変わらず内気な太刀じゃのぉ…」
「しかし大したものじゃのぉ…。あのがしゃどくろ相手に一人でまなちゃんを守ったとは…」
「本当に、頭が上がらねえよ…」
鏡じじいの不意打ちがあってようやく倒せたがしゃどくろは並大抵の妖怪では太刀打ちできない相手。そのがしゃどくろを相手に長時間にわたりたった一人でまなを守り続けたという功績は評価に値されるものだ。目玉おやじの言葉に賛成のを述べ、改めて感謝を鏡じじいに告げた。
「そ、それは…は、『初恋』の人に似てたから…///」
「「「「うわぁ~…」」」
前言撤回。すぐに目の色を変え、まなを鏡じじいから遠ざける。当の本人は顔を引きつらせドン引きし、猫娘に至っては鏡じじいをゴミを見るような目で見つめる次第であった。
「ま、まあ…理由はどうあれ、まなを守ってくれたことに変わりないわ。ありがとう」
「似てる…」
「はっ?」
「初恋の人に…」
蓮人の剣幕はより一層険しくなった。
(コイツ…ただの女好きじゃねえか…!)
鏡じじいのあまりの色ボケぶりに、まなが今後関わっていくあろう妖怪により彼女の純粋な貞操が破壊されないことを天を仰ぎながら祈る蓮人であった。
サブタイトルの意味は、そういうことです。内気な人ってちょっと不憫な目に遭いがちな気がする…。(偏見)
次回は原作第十話『消滅!学校の七不思議』の中盤あたりまでを書けたらいいなと思っております。
モチベーションが上がるので、感想を書いて頂けると嬉しいです(亀更新じゃなくなります笑)。その他評価もお待ちしております。アンケートも行っていきますので、興味があれば活動報告の詳細を確認の上是非ご回答ください。ではまたヾ(•ω•`)o
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