スターセイバープリキュア!-Star Saviour Precure!- 作:星龜
その1
メグレス達と戦ってから3日後―。
学校に行くため、一緒に家を出る桃花と凛花。
「じゃ、気をつけてね。」
と、バイクにまたがる凛花。
「うん☆」
と答える桃花。
走り去る凛花のバイクを見送ると、桃花はバス停に向かって歩き出した―。
バス停で、南海と れもん と出会う桃花。
「おはよう☆
南海、れもん☆」
「おはよう、ももちゃん☆」
「おはよう、桃花☆」
と、挨拶をかわす桃花、南海、れもん。
「あれから3日経つけど…
何も無いね?」
と言う桃花。
「そうね…。」
と答える南海。
「なまじ、静かにしてるってぇのが、かえって不気味よね…。」
という れもん の発言を聞いた南海が
「尻尾を巻いて、逃げ出したのかしら?」
と言う。
「んなわけないでしょ。
どうせまた、出てくると思うよ…。」
と言う れもん―。
学校に着くと…
「何だ、ありゃ?」
と、校内掲示板前に人だかりができているのを見た れもん。
「行ってみよっか。」
と、桃花、南海、れもん も、掲示板前に行く。
その掲示板には…
桃花、南海、れもん にとって
衝撃的な内容
の校内新聞が貼られていた。
【突如現れた謎の怪物に挑む3人の美少女戦士!!】
校内新聞の見出しを見て、言葉を失う桃花達…。
しかも、3日前の、メグレスとの戦いの時の写真までもが掲載されていた…
人だかりから抜け出した桃花、南海、れもん は、額を寄せ合う…。
「あれ…
私達だよね…?」
と言う桃花に
「当たり前じゃない★」
とツッコむ南海。
「ま、いつかは話題になるんじゃないかと思ってたけどね…。」
と言う れもん。
と、そこに
「あら?
空良さんじゃない☆」
と、2人の少女が現れた。
背の高い少女は、カメラを持っている。
「ま…
と言う桃花。
桃花達の前に現れた、カメラを持った、背の高い少女の名前は
新聞部の部長
「新聞部が、私達に何の用?」
と訊く れもん。
「もちろん、あるわよ☆
空良さん☆」
と、桃花に声をかける美佐。
「な…何ですか?」
と訊く桃花に
「来週、ハンドボール部の試合だけど…
空良さん、出るの?」
と訊く美佐。
「そういえば、そうでしたね…。
出られたら出ます…。」
と答える桃花。
「なるほど…☆
ところで、あなた達…
あの、謎の美少女戦士について、どう思う?」
と訊く美佐。
「どう…って言われても…。」
と、答えに困窮する桃花。
「あの、デッカい怪物に立ち向かう、正義の味方としか言えないわね…。」
と言う れもん。
「だいたい、何でそんなことを、私達に訊くのよ?」
と訊く南海。
美佐は、一緒にいる少女からタブレットを受け取る。
そして
「昨日のあの場所に、あなた達がいたからね。」
と、3日前の戦いで、マンモスボーンオソロシーに向かっていく光景の画像を見せる美佐。
(!!)
それを見て、驚く桃花達…。
「あの場所にあなた達がいたから、あの美少女戦士について、何か知っているんじゃないかと思って、あなた達に訊いてるんだけど?」
と言う美佐。
「あの日…
何が起きているのか見に行ったんだけど…
デッカい怪物がいたから、恐くなって逃げたのよ。
だから、あの美少女戦士の姿は見ていないわ。」
とごまかす れもん。
「そう…。」
と、れもん の回答に納得したのか、タブレットを一緒にいる少女に返す美佐。
「あの…
もうすぐ、ホームルームの時間だから…
私達、行くね…!!」
と、逃げ出す桃花。
「あっ!?
こら、待てぇー★」
と、桃花を追いかける南海。
れもん は、一礼してから、桃花と南海の後を追った―。
走り去っていった桃花達を見て
「綾香。」
と、一緒にいる少女に声をかける美佐。
「何ですか?」
と訊く綾香に
「空良さんの『こちらの質問』とかけて『心ここにあらずな返事』ととく。
そのこころは?」
と言う美佐。
(また始まったよ…★)
と、あきれつつ
「その、意味不明な質問の仕方、やめてくれませんか?
ちなみに、答え、わかんないです★」
と言う綾香。
「『こちらの質問』とかけて『心ここにあらずな返事』ととく。
そのこころは
『今は、それどころじゃない』…
ね。」
と言う美佐。
「どういうことですか?」
と訊く綾香。
「空良さん…
もうすぐ試合だというのに
試合よりも優先すべきことがある
ってことよ。」
と言う美佐。
「何ですか、それは?」
と訊く綾香に
「『綾香の質問』とかけて『私の推理』ととく。
そのこころは?」
と言う美佐。
綾香はあきれながら
「わかりません★」
と答える。
「『綾香の質問』とかけて『私の推理』ととく。
そのこころは…
『今から調べる』
のよ…☆」
と、美佐はアヤしく微笑んだ…。
◇
昼休み―。
中庭で弁当を食べる桃花達―。
「これから、どうしよう?
オソロシーが現れるたびに、新聞部も…
いや、眞呉先輩も来るんだよね…?」
と言う桃花。
「毎回ってことはないだろうけど…
しかし、毎回来るとしたら、本物の新聞社だね。
あいつらはプロだから、写真撮影の腕は眞呉先輩以上だよ…。」
と言う れもん。
「バレないように戦う方法って、ないのかな?」
と言う南海。
「そんな、都合のいい方法があればねぇ…。」
と嘆く れもん。
「それはそうと…
ももちゃん、来週の試合、どうなの?」
と、話題を変える南海。
「どうって?」
と訊く桃花。
「だから、試合に出るのかどうかよ?
ももちゃん、一応、レギュラーなんでしょ?」
と言う南海。
桃花はハンドボール部に所属しており、1年生ながら、一応、レギュラーの座を獲得している。
「ホント、一応だからね★
出られるかどうかは微妙だね★」
と言う桃花。
「ま、出なくても、ちゃんと応援には行くよ☆」
と言う れもん。
「うん、ありがとう☆」
と喜ぶ桃花―。
◆
その頃、鶴城山にある、ベネトナーシュのアジトでは…
「ベネトナーシュさま〜☆
アリオトさま〜☆」
と、走ってくるアルコル。
「何だよ、オッさん★」
と言うアリオト。
「ごらんください☆
メグレス様がお産みになられた、新鮮なオソロシーの卵にございます☆」
と、メグレスが産んだオソロシーの卵を見せるアルコル。
「ほぅ…。
2つあるのか…。」
と、アルコルから卵をひったくるベネトナーシュ。
そして…
その内の1つを食べた…。
「なんてことをするんですかァッ!?
ベネトナーシュ様ァッ!!
何度も言わせないでくださいッ!!
これは食べ物じゃないんですよォッ!!」
と、烈火の如く怒るアルコル。
しかし、ベネトナーシュは
「腹ごしらえ
も済んだ。
行ってくる。」
と、アルコルの怒りなど、全く意に介さなかった。
「ボクも行くよ、兄ィ!!」
と言うアリオトだったが
「お前は来るな。
また、
と、ベネトナーシュに断られてしまった。
属性の都合で、アリオトはキュアトネールに不利だ。
その証拠に、アリオトは2度もキュアトネールに敗れている。
「わかったよ…。」
と、引き下がるアリオト。
「お前はメグレスのそばにいてやれ。
行くぞ、アルコル!!」
と、赤い光球となって、空に飛び上がるベネトナーシュ。
「あぁっ★
お待ちください、ベネトナーシュ様ぁ★」
と、ベネトナーシュを追いかけるアルコル…。
ベネトナーシュとアルコルがいなくなると…
(そばにいてやれ…か☆)
と、アリオトは卑下た笑みを浮かべた…。
そして…
アジトから少し離れた茂みの中に、メグレスが寝ていた…。
そこに、アリオトが来た。
「何しに来たのよ…。」
と訊くメグレス。
「何だ…
起きてたのか…★
具合はどう?」
と訊くアリオト。
「いいわけないでしょ…。
初めての産卵だったんだから…。
それよりも、何しに来たのよ?
産卵終えたばかりの女のそばに来るなんて…
アンタ、デリカシー無さ過ぎよ…。」
と言うメグレス。
「仕方がないだろ★
兄ィに言われたんだ。
そばにいてやれって★」
と言うアリオト。
「アンタねぇ…
そばにいてやれって言葉の意味を取り違えてない?」
と言うメグレス。
「そんなことないよ…☆
さっき、兄ィとオッさんが出撃したよ。
つまり…
今、ここには、キミとボクしかいないんだ…☆」
と、卑下た笑みを浮かべるアリオト。
「はぁっ!?」
と、目を見開くメグレス。
「キミって…
かわいいねぇ…♡」
と、アリオトはメグレスに…