ウマ娘三部作Firstシーズン 片翼の撃墜王 ~イカロスの黎明~【完結】   作:DX鶏がらスープ

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それでは第二部の始まり始まり!!





第二部 ナイスネイチャ 有マ記念編
Re:live


 

…あの日、アタシは天才に出会った

 

「さぁ第四コーナー、各ウマ娘たちが一斉に上がってきました!

ここから最終直線!

一体誰が抜け出してくるのでしょうか!?」

 

ウマ娘達が地を蹴り砕く轟音と共に、レースは最終局面に突入する。生憎の雨だが、そんな悪天候に怯む者など、この場には1人として存在しない。地を蹴り砕き、全身で降り注ぐ雨粒を受け止めながら、アタシ達は疾走する。

 

逃げを打つウマ娘が特にいなく、全体として特に際立って前に出る子がいないレース展開になった今回のレースにおいて、勝負はここからラストまでの直線ということになる。

 

「…っ!!」

 

故に前に出る。今、この瞬間が勝負だ。それはアタシだけでなく他の子も同じことで、それ故に多少のタイミングの誤差はあっても、ここで全体が前を目指して一直線に加速する。

 

「おっと!ここで上がってきたのは3番ナイスネイチャ!ぐんぐんと順位を上げていくぞ!だが、後方のウマ娘達もペースを上げていく!さぁ、果たしてこのまま刺しきれるのか!?」

 

大地をしかと踏みしめ、そして渾身の力で蹴り上げる。すると目の前を流れる景色が、更に早いスピードで後に流れ、同時にアタシの身体にこれまでとは比べ物にならないほどの空気抵抗がかかる。

 

…息が苦しい。肺が潰れそうだ。限界をこえて稼働する手足はもうバラバラにくだけ散りそうだし、極度の集中によって感度が最大まではね上がった五感から脳に叩き込まれる周囲の莫大な情報量に吐き気がする。

だけど…

 

(…そうだ、だけど!!)

 

 

歯を食い縛る。あまりにも強く食い縛ったためか、ギリッとアタシの歯から音が鳴る。

 

…だけど負けない!アタシはキラキラな主人公みたいになるためにここに来たんだ!こんなところで負けるわけにはいかないんだ!!

 

限界を超え、極限を超え、それでもなおアタシは加速し続ける。この手に勝利を掴むため、いつか見たウマ娘達のようなキラキラをこの手に掴むために!気が付けば、そんなアタシの身体は目の前のウマ娘達の群れを抜け出していて…

 

「あぁっと!ここで上がってきました!2番トウカイテイオー!すごい足だ!1人、2人、3人…いやそれ以上だ!一気に5人も抜かし、それでもなお加速を続けていくぞ!これは見事なゴボウ抜きだ!すごい!すごいぞ、トウカイテイオー!このまま最後までいってしまうのか!?」

 

瞬間、歓声が爆発する。

会場の熱気が物理的な衝撃となって叩きつけられる。一瞬だけそれに呆気にとられ、慌てて目の前を向くとそこには…

 

 

 

…気が付けば、先頭に立ったはずのアタシの前には誰かがいて…

 

 

 

(…っ!!)

 

気が付くと同時に必死に足を動かす。だが…

 

(…届かない!?)

 

そのウマ娘との距離は縮まらない。むしろ、段々とその子の背中はアタシから遠ざかっているような…

 

(…嘘)

 

そしてそれは気のせいなんかじゃなくて、間違いなくアタシとその子との間の距離は開いていって…

 

(なんで!どうして!?)

 

さっきまでアタシがそこにいたはずなのに!?さっきまでアタシが一番だったはずなのに!!さっきまで…アタシはキラキラしていたはずだったのに!!

 

限界を超え、極限を超え、そしてそこから更にアタシは加速しようとする。でも、届かない。走っても走ってもアタシの手は目の前を行くあいつに届かない!

 

(…そんな、そんな!?)

 

努力すれば報われる、なんて言葉がある。成功した奴は努力した奴だけだ、という言葉がある。確かにそれらは綺麗事だ。努力したからといって報われないことなんて、失敗することなんて、世の中にいくらでも存在する。でも…

 

(それでも!)

 

そうだ、そんなことは百も承知だ。そしてそれを分かっていてなおアタシは努力してきた。それも頑張ったなんて言葉が生ぬるいレベルで。それこそ、泥水をすすり、血反吐を吐く、そんなレベルで自分を追い込んだ。もう、これ以上できない、人間に究極があるとするならば、今自分はそこにいる。そう確信できるまでアタシは自分を追い込んだ。なのに!!

 

(待って…待ってよ!…お願いだから!!)

 

アタシはそいつに追い付けない。走っても走っても、むしろそいつとアタシとの間の距離は遠ざかるばかり。

…なんで!どうして!?アタシ頑張ったのに!?もうこれ以上ないってところまで頑張ったのに!?それなら、それなら…

 

 

 

…そんなアタシを軽々と追い抜いていくこいつは!一体なんだって言うんだ!!

 

 

 

…それはまるで結果が決められた物語。前髪しかないという幸運の女神に人間は決して追い付くことができないというどこかの国のお伽話に似ていて...

 

 

 

「ゴォォール!!一着は2番トウカイテイオー!!他の追随を許さない圧倒的なキレの末足をもってして、今堂々ゴールイン!!帝王の名に恥じぬ圧巻の走りをこの会場に見せつけたぁぁあ!!」

 

ワァァァアアアアアァァァァッッッ!!

 

 

 

レース場の歓声が、はるか遠くに聞こえる。レースを終えたアタシは、ふらふらとその場にへたり込み、掲示板を見上げる。

 

…3着

 

それがアタシの順位、このレース上におけるアタシの価値…

 

だけど今、アタシにはそんなことどうでもよくて。まるで羽根が生えたように、軽々とアタシ達の前を飛んでいったあの怪物の名前を、アタシはせめて知りたくて…

 

自分の名前のすぐ上に目を凝らす。電光掲示板の一番上。アタシの名前の2つ上にあったその名前…

 

「…トウカイ…テイオー…」

 

それを見たアタシは、初めてその名前を知る。そしてアタシは顔を上げ、その姿を瞳にとらえる。

 

ワァァァアアアアアァァァァッッッ!!

 

いまだレースの歓声は鳴り止まない。むしろ今こそがピークだと言っても良い。そんな中、それを一身にその身に浴びて、観客席に手を振る1人のウマ娘。それこそが…

 

「…トウカイ…テイオー…!!」

 

噛み締めた歯の奥が、またギリギリと音をたてる。レース開始直後から降り注いでいた雨は、今や叩き付けるような豪雨になっていて…

 

そう、だからこそあの日アタシは天才に出会った。凡人の努力など鼻で笑うかのように、軽々と壁を飛んでいく才能の塊、常識外の化け物に、アタシは出会ってしまったんだ…

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

日本。

 

ユーラシア大陸の極東の、更にその端にちょこんと存在するこの島国には、大陸の国々とは違った様々な特徴がある。

 

そして、その中でも比較的珍しい特徴として上げることが出来るのは、四季の移り変わりを楽しむ文化があるということだろう。

 

無論、日本以外の国々に四季がないわけではないし、それらを感じないわけでもないだろう。例えば極寒の地として知られる、大陸一の面積をほこる北の大地にも、短いとはいえ春や夏は来る。そしてその間は別荘でのんびり過ごすというのが、彼らの文化だ。

 

だが、それでもやはりこの日本ほどに、季節の移り変わりやそれに付随する行事を楽しむ国はないだろう。

 

春はお花見、夏は海水浴、秋は紅葉狩りに行き、冬は雪合戦。一般的なものを上げてみただけだが、この他にも日本には季節に因んだイベントがそれこそ山のようにあり、日本の人々は季節が移り変わるごとに、それらに参加し、存分に楽しむ。

 

気候的に、季節の区分がはっきりしているからこそ、このような文化が育まれたのだろうけど、どんな理由であれ、この日本に住む人々は人一倍季節のイベントを大事にする傾向がある。

 

だからこそ、そんな季節のイベントは、日本の商売人にとっては絶好の書き入れ時であり、故に…

 

「ヤダヤダヤダヤダー!マヤもこれ食べるのー!!」

 

「ちょっ、マヤ!流石にこれは駄目だって!どう考えてもこんなの食べたら太るって!!」

 

アタシ達が訪れた喫茶店のメニューに書いてあった、『冬季限定スペシャルグレートクリスマスDXパフェ~季節のフルーツと練乳をそえて~』などという毎年のクリスマス商戦にのっかった驚天動地の魔物に魅せられたマヤを止めるのに、アタシは必死になっていた。

 

「だってだって、こんなに美味しそうなんだよ?それにこのメニュー冬限定なんだよ?だから、ね?良いでしょ、ネイチャちゃん?」

 

「確かに美味しそうなのは認めるよ。でもね…」

 

そう、季節は冬。アタシ達は今、都内のとある喫茶店にいる。たまたま二人の休みが重なったので、二人で出かけることにしたアタシ達は、午前中はウインドウショッピングを楽しみ、お昼ご飯もかねて、休憩ということで近くのオープンテラスの喫茶店に入ってくつろごうと思ったのだが…

 

「まず一つ。これ一個、15000円。いくらなんでもこれは高すぎる。そして…」

 

 

…そこで問題が発生する。なんとマヤノがその喫茶店のメニューにのっていた限定メニューに興味を示したのだ。

 

まぁ、確かに気持ちは分かる。何だかんだ言って、日本人というものは期間限定という単語に弱い。今じゃないと食べられない、その言葉は大多数と同じくアタシにも響くし、またアタシ達とて今をときめく花の乙女。三度の飯よりスイーツが好きなアタシ達にとって、限定パフェというのはこう…すごくそそるものがあるのは事実だ。

 

それに加えてマヤノは結構新し物好き。それを考えると、マヤノの気持ちも痛いほど分かる。アタシだって本音を言えば、可能なら便乗したいくらいだ。

 

…しかしだ。高すぎる。普通のパフェにちょっと毛が生えた値段くらいならいざ知らず、一つのパフェを頼むのにこれはあまりにも高すぎる。流石にこのクラスの買い物をしてしまうと、必然的にアタシ達の財布はパンクしてしまう。それに…

 

アタシはチラッと店の奥を見る。そこにはこの高額メニューを1人で食べている猛者がおり…

 

「…そして、いくらなんでもあれはデカすぎるよ!たとえ二人で分けて食べても、絶対あんなの太るって!!」

 

そう、最大の問題はそのパフェがあまりにも大きすぎることにある。

 

『冬季限定スペシャルグレートクリスマスDXパフェ~季節のフルーツと練乳をそえて~』

 

スペシャルなのかグレートなのか、はたまたデラックスなのかはっきりしない、名前の偏差値が低すぎるそのパフェは、そのご自慢の名前の修飾過多さに恥じることなき特大のパフェだった。

 

まず、器がおかしい。接地部分だけでテーブルの半分近くある。いや、なんだそれは?ふたりがけの席でそんなの頼んだら、相方は他に何も頼めないだろう?いや、そんなことよりも、問題はそこに盛られたモノにある。

 

まず、器の中には見る限りでは8層構造のパフェがこれでもかと詰め込まれている。これだけでもとんでもないが、問題はそのトッピング。チョコにアイスに苺にメロン、ぶどうにりんごにみかんにキウイなどなど、こちらから見えるだけでもゆうに10種類以上のトッピングがパフェの上に鎮座しており、そしてそれらの上に、仕上げと言わんばかりに並々と練乳が掛けられている。

 

…いや、いくらアタシ達がスイーツ大好きなお年頃っていっても限度があるでしょ!あんなの味覚破壊の領域だし、あんなカロリーの化け物を喰らった日には、一生体重計に乗れなくなっちゃうよ!

 

「…だから、マヤノ。流石にこれは止めときなさい。本当に悪いこと言わないから…」

 

アタシは頭を押さえながらマヤノにそう言う。

…本当にどうしてこうたまたま入った店で、こんなに頭が悪いメニューに出会ってしまったのかと頭を抱えながら。

…ついでに今思えば、さっきまであの人外魔境の領域にあるパフェを、「おいしいですわ!パクパクですわ!」とか言いながら、たった1人で食べていた葦毛のウマ娘は、なんかどっかで見たことがあるような…

 

そこまで考えて頭を振る。まぁ別にそんなことはどうでもよいのだ。

例えそんなかなり頭の悪いメニューがあっても、他のメニューまで同じように狂っているわけではない。それならば何の問題もないし、さっきの葦毛のウマ娘とてそう。

…例え次に会ったときに、彼女が東京銘菓メジ〇饅頭になっていたとしても、それはアタシのせいではない。

…恐らくガイアだ。ガイアが食べろと彼女に囁いたのだ。

故にアタシは無罪。ノットギルティだ。

 

…それに

 

「…それにさ、マヤノ。あんたアタシに何か相談がしたくて今日アタシを誘ったんでしょ?」

 

「…!…な、何のことだかマヤには…」

 

「…別に誤魔化さなくても良いよ。アタシ達友達なんだから。隠しても、その位わかるっての」

 

「…」

 

そう言われ、目の前のマヤノはバツが悪そうな顔をして、耳を垂れながら俯く。

 

…そうなのだ。最初から違和感があったのだ。

 

確かにアタシとマヤノは友達だ。だから普通にいつも仲良くしてるし、一緒に遊びに行ったりもする。でも、どちらかというとマヤは特定の一人と遊ぶというよりは、みんなで遊ぶことが好きなタイプだ。

別にこれは愛情が薄いとかそういうことではなくて、マヤノが単純に皆でワイワイ騒ぐ方が好きなタイプなのと、誰かと二人きりで出かけた場合、マーベラス(例外的に辛うじてマヤノのトレーナーさんも)以外にマヤノのハイテンションに着いていけないからなのだが…

 

ともかく、そういうタイプだから、誰かと二人っきりで遊びに行くというのは意外と珍しい。

 

それに、確かにマヤノは新し物好きな方だが、そこまでスイーツに執着する方でもない。もちろん人並みには好きだろうけど、少なくともどこぞのパクパクお嬢様ほど食い意地が張っているわけではない。そんなマヤノが喫茶店に入るなり、あんな無茶苦茶なメニューを頼むなんて、流石に怪しすぎる。

 

それらのことから鑑みるに…

 

「…よっぽど話しにくいことなの?」

 

「…」

 

マヤノは答えないが、恐らく図星なのだろう。耳がさっきよりもしょんぼりしている。

 

…思えばマヤノは午前中もどこか集中していなかったような気がする。色んな店を回っても、どこか上の空で、そして一瞬で反らされるけど、なんだか妙に視線が合うような…そんな気がしていた。だから鎌を掛けてみたんだけど…

 

そこまで考えてアタシは頭をふる。そして大げさな位のため息をついて言った。

 

「はぁっ…だとしたら悲しいなぁ…アタシ、信用されてないってことだよね?」

 

アタシがそう言うと、マヤノは慌てて頭を上げる

 

「ち、違うよネイチャちゃん!マヤ、別にネイチャちゃんを信用してないわけじゃ…」

 

「でも、話してくれないんでしょ?」

 

「うぅ…、それは…」

 

必死に否定するマヤノに少しだけ意地悪なことを言うと、マヤノは面白い位に言葉につまってまた俯く。

 

そんなマヤノにアタシは苦笑しながらも言葉を紡ぐ。

 

「あんたってさ。なんでもかんでも一目見ただけでわかっちゃうスゴい天才だけど、あんまり人の心がわかってないよね?」

 

「…」

 

「…だからあんたはまだまだお子様なのよ、マヤノ」

 

そしてアタシがため息をつきながら言ったのは

 

「…言いにくいことであっても、アタシがあんたの話を聞いてあげたいって思ってることが分からないようならね?」

 

「…え?」

 

責められるとでも思っていたのだろうか?暗い表情をしていたマヤが、意外そうな顔でこちらを見つめる。その驚いたような表情がちょっと面白くて…

 

「…ふふっ」

 

「…!…ちょっとネイチャちゃん!?」

 

「あはは、ゴメンゴメン。あんたの顔がちょっと面白くてね」

 

「む~…」

 

唐突に笑われて文句を言うマヤノに謝る。でも、結局のところ…

 

「ねぇ、マヤノ。もう忘れたの?アタシはあんたの友達なんだよ?」

 

「…!!」

 

「だから、友達が困っていたら助けたいし、悩んでいたら相談にのってあげたい。

それはアタシにとって、全然迷惑なんかじゃないし、むしろマヤノの悩みを共有できないことの方が、アタシには悲しいよ」

 

「…」

 

「…だからね」

 

そう、だからアタシはマヤノの頭に手を置く。そしてその頭を撫でながら言うのだ。

 

「…ねぇ、だから話してみなよ。アタシじゃ心許ないかもしれないけどさ、誰かに話せばスッキリするし、何か思いもしなかった解決法が見つかるかもよ?」

 

…この小さな天才少女に、人一倍物事が分かるくせに、何よりも自分のことが分かっていない小さな小さな女の子に、一人で抱え込まないで欲しいって、アタシ達にもあんたの悩みを共有させて欲しいって、アタシはそんな思いを込めてマヤノの頭をなでる。

 

昼過ぎだからだろうか、周囲の人通りは多い。この喫茶店も、入った時にはあまり人がいなかったが、昼食の時間帯になると、流石に人が増えてくる。それは当然テラス席もそうであり、アタシ達の周りには色んな人が腰かけて、皆思い思いの時間を過ごしている。でも、そんな騒がしいところにいるはずなのに、アタシとマヤノがいるところだけは、まるで時が止まったように静かな気がしていて…

 

 

 

 

 

 

 

「…ネイチャちゃん、マヤを子供扱いしないで…」

 

…しばらく頭を撫でられるままになっていた。マヤが抗議の声をあげる。

 

「おっと、そりゃすまんかったね。ゴメンゴメン」

 

「…む~…」

 

それに答えて手を離すと、マヤノはなんとも言いがたい顔でじとっとこちらを見てくる。

 

でも…

 

「…うん、でもね。ネイチャちゃん」

 

少しするとその表情は明るくなり、

 

「ありがとう」

 

ちょっとだけ笑ってくれる。

…うんうん、それでこそアタシの知ってるマヤノだよ。

あんたに悲しい顔は似合わない。

天真爛漫いつでも笑顔、それでこそあたしの友達、マヤノトップガンなんだから!

 

「それで?話してくれる気にはなったの?」

 

そう聞くと、マヤノはそれを肯定する。

 

「うん。ネイチャちゃんが良ければマヤの相談にのってほしいな。良いかな?」

 

「もちろん!ささっ、話してみな。みんなのネイチャさんがなんでも答えてあげるよ?」

 

だから、あたしもおどけたように答える。基本的にあんまり人に遠慮しないマヤノが、これほどまでに話しにくそうにしていた話題だ。だからむしろ、今回に限ってはそういう風な感じで接した方が話しやすいだろう。そう考えたアタシにマヤがしてきた相談は…

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、ネイチャちゃん。ネイチャちゃんは…

 

 

    …どうして走るの?」

 

 

 




ちなみに次の日トレセン学園では、白くて丸い謎のUMAが出没してニュースになり、その一週間後に、しばらく家庭の事情で学園を休んでいたとある名家の令嬢が、その話を友人から脂汗を流しながら聞いていたそうな。



ゴルシ「一体何マックイーンてやつなんだ!?」←お店を教えた張本人




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