チート転生テンプレもの   作:Reppu

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通算UA10万突破有り難う投稿。
皆早い、早いよ!?


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大陸での戦闘から一週間ほど経ったその日、俺は拠点の一室でルクレツィア達から報告を受けていた。そう、達だ。戻ってすぐに彼女と同モデルの戦略支援システム型ドロイドを2名追加で購入。更に2万ポイントを使い作業用ドロイドと各種作業機械を獲得、それぞれに200体づつ専属として割り当てた。技術的には出発前にルクレツィアから提案されていた発展型ミノフスキー技術、初期型スペースコロニー、改良増産型高収量作物、改良発展型CAMといったものを獲得した。ここまでで大体100万ポイントほど消費している。

 

「んで、今日は残りのポイントの使い道と、今後について話し合いたいと思います」

 

俺の宣言に無言で拍手を送ってくれるルクレツィアーズ。なんと呼べば良いかと考えていたら、全員感覚を共有しているのでルクレツィアでいいらしい。全にして個、個にして全とかちょっと中2心をくすぐられてしまうぜ。そんなお馬鹿なことを考えている間にルクレツィアからの報告が始まった。

 

「先の戦闘において獲得しましたポイントは1785300ポイントです。この内985000ポイントを使用し作業ユニット並びに技術獲得を行いました」

 

「発展型ミノフスキー技術の獲得により小型核融合炉、熱核ロケット、熱核ジェット、フィールドモーター、メガ粒子砲、エネルギーCAP、初期型ミノフスキークラフトが解除されました。また重力下におけるルナチタニウム合金精製が可能となりました」

 

「初期型スペースコロニー技術の獲得によりラグランジュ点に密閉型コロニーを建設可能です。ただし現状物資並びに建設機材が不足しているため実行はできません。可食植物の遺伝子改良がグレードアップしたため基地内の生産プラントを更新しています。来月には置き換わり、更新後は現在の130%の収穫になります」

 

「CAMシステムの更新及び追加の生産ラインを設置したことでF-4JXの月産60機並びにそれらの維持運用が可能となりました。また旧ラインの一つを基地拡張専用に転用可能です」

 

おお、凄いぞ。実にチート。

 

「残りは800300ポイントか。何か意見はある?」

 

神器を操作しながら俺はルクレツィア達にそう聞いた。大目標や行動の基本は俺が設定するけれど、こうした細かい事は彼女達に任せた方が良いとこの数日で完全に理解した。てか今更ここまで複雑化した基地の運用とか絶対に出来ん。

 

「引き続き拠点の拡張が必要となります。CAMシステムの増産を提案します。また大規模地下施設の建設が限界に達しつつあります。地下施設に関する技術獲得を提案します」

 

「現状追加のポイントを得るためには帝国軍の協力が不可欠になっています。独立性を確保するために独自の移動手段を獲得する必要があります。また独自戦力を長期運用するためにも戦術型及び戦闘型ドロイドの獲得を強く推奨します」

 

「現状我々の拠点は本基地のみであり、万一の場合全機能を喪失するリスクを抱えています。新規に拠点を建設し生産能力の拡張と同時にリスク分散を行うべきです」

 

CAMシステムの増産は即決だな、ルクレツィアが欲しいというなら間違いなく必要だ。地下施設も更なる拡張を考えれば当然必要だろう。幸いAC世界でもこの手の技術は比較的安価だ。移動手段となると輸送艦か?でも大丈夫かな、あんなタンカーを改造したような急造艦じゃ不審船とか言って攻撃されたら逃げらんないし間違いなく沈められる。あと別の拠点、拠点かあ。

 

「拠点について何処か候補地はある?」

 

「最低でも国内に追加で3カ所、大陸に2~3カ所の建設を推奨します。候補地のリストはこちらです」

 

その言葉と同時にタブレットへ地図が転送されてきて、そこに候補地を示す光点が点滅する。

 

「本基地と大陸間の前哨として佐渡島、柏崎の何れかに防衛拠点を築きます。大陸はナホトカ、キムチェクが最有力候補です」

 

「半島南部じゃないんだ?」

 

「半島北部は丘陵地帯が多く、インフラも未発達です。大規模な戦力を揚陸しても展開までに時間が必要になってしまいます。あくまで大陸側の拠点は橋頭堡ですからその後の兵力展開を優先して選定致しました」

 

なるほど。

 

「国内はこの二カ所?」

 

「更に太平洋側に後方拠点を建設する事を強く推奨します。本拠点は日本海沿岸より50キロ程度の距離しかありません。万一敵の揚陸を許した場合極めて短時間での到達が予想されます。この対策として後方への避難かつ戦力予備を配置可能な拠点の建設が必要です」

 

「こっちは平塚か」

 

平野部に敷設済みの交通網の利用を考えているんだろう。それにこの辺りなら住民の迷惑を考慮しなければ山岳を盾に前橋、高崎あたりまで一気に戦力を空輸出来る。

 

「現状一番簡単なのは柏崎かな?」

 

大陸での劣勢のせいで日本海側は概ね軍が行動しやすいように民間人の疎開が小規模だけど行われているし、新潟は大陸への兵站の一部を担っているので軍港の整備が進められている。こちらである程度物資を受け持つ事あたりを条件にすれば土地を確保出来るだろう。出来るよね?

 

「問題ありません」

 

「所有者の改竄は最終手段だからね?」

 

初手からやってしまっていた気がするが、今後は帝国に寄り添う方針で行きたいと思っています。出来れば。

 

「その辺りは佐伯中佐に相談だな。後は艦艇と戦闘用のドロイドだけど」

 

「ドロイドに関しては最低でも大隊規模を推奨致します。また艦艇についてですが今後長期にわたり運用が予想されますので、航宙艦の選択を提案致します」

 

「宇宙?」

 

「艦艇は一様に獲得ポイントが高く短期間の更新が難しい事が予想されます。加えて保有数の拡大を鑑みれば更新後も継続運用する事となります。ですのでハイエンドの多用途艦を提案致します」

 

成程、成程ね。

 

「そう言うことならアレにしよう」

 

 

 

 

「つまり、こういうことかね。この戦術機を国産することは絶対に不可能だと」

 

書類を片手にそう問うてくる上官に、報告した技術士官は震えるのを懸命に堪えながら回答した。

 

「はい、装甲材は材質こそ鉄ですが、全く未知の方法で生成されております。現在我々が有する技術では再現が出来ない上、同等の素材も持ち合わせておりません。また制御系並びに駆動系も既存の戦術機とは異なる―」

 

そう技術士官が説明を続けようとしたところで上官は手を振るいその言葉を制した。

 

「君たちがそう言うのならそうなんだろう。しかしそうなると拙いな」

 

帝國陸軍は昨年度より新型戦術機、世界初の実戦配備型第三世代機であるTYPE-94“不知火”の調達を始めている。この機体は国内の軍需メーカー3社の共同開発機であり、軍はかなり強引なタイムスケジュールと性能要求を行っていた。これは完成後の大量配備を前提とした交換条件とも言える内容で、既に各社は大規模な生産ラインを完成させ、年間1000機を目標とする生産体制を取っている。

 

「現状不知火は全ての性能面で同機に後塵を拝しています。唯一生産性のみ優越しておりますが…」

 

「無理だ、不知火の調達だけでも軍の予算はギリギリまで使われている」

 

提案してきた者達は“カンパニー”を名乗っている。ならば当然機体の供給には費用が発生すると言う事だ。技術本部に籍を置くこの少将は有能な人物ではあったが、まさか相手が完全に自己完結した生産能力を有し、全て無償で供与するつもりであるなどと想像出来るほど柔軟な思考は持ち合わせて居なかった。

 

「不知火の調達を減らしてでもこの機体を配備するべきです」

 

そう断言する技術士官に少将は頭を振る。

 

「F-4の事を忘れたか。他国の都合に振り回されぬ環境を求めたからこその国内戦術機開発なのだぞ。それに不知火の開発で軍はかなりの無理を通した。ここで手のひらを返せば彼らは二度と協力するまい。いや、出来ないと言うべきか」

 

不知火は高性能であるが、その性能は徹底して日本帝国の運用思想に準じたものである上、高い要求に応じるために拡張性を限界まで切り捨てている。このため従来の機体に比べ陳腐化が早く、そのくせ第三世代機であるが故に現行の主力である第一世代や第二世代よりも高価である。帝国が購入しないとなれば海外への輸出くらいしか補填方法がないにもかかわらず、大量購入に踏み切るほどの魅力が無い機体なのだ。不知火の販売不調は確実に各社にダメージを与え、戦術機の開発を鈍化させるだろう。

 

「方法は一つだ、この機体に使われている技術を全てメーカーに手に入れさせるしかあるまい。…どんな手を使ってでも」

 

 

 

 

その頃海を隔てた大国でも同じ機体について会話がなされていた。

 

「はあ?F-4の改良機?ジャパニーズ共は一体何を考えているんだ?」

 

帝国軍内に居る友人からの報告書を聞きながら、彼が発した第一声はそれだった。

 

「大体連中、去年世界初の実戦配備型第三世代とやらを勇ましげに発表していただろう?」

 

「そちらについても大々的に調達をしております。また、この機体について気になる報告が上がっております」

 

秘書官の言葉に彼は片眉を上げ続きを促す。

 

「公式には発表されておりませんが、国内において同機とTYPE-94が交戦、TYPE-94が敗北したとの事です」

 

その言葉を聞き彼は肩を竦めて見せる。

 

「おいおい、親愛なる我が同盟国は大丈夫なのかね?第一世代に勝てない第三世代を作って喜んでいるなどジョークにもならん」

 

「あるいはその第一世代が第三世代よりも高性能である可能性でしょうか」

 

「フゥン?」

 

深く椅子にかけ直しながら、彼は暫し黙考する。現実的に考えれば荒唐無稽な話だ。過去祖国の第二世代が帝国の第一世代に敗北するという忌々しい奇跡はあったが、それですら伝説に数えられる逸話である。だが、彼は国を導く人間としてあらゆる事態へ備える義務を背負っていた。

 

「成程、興味深い意見だ。そしてそれは極めて問題のある内容かもしれない」

 

「問題ですか?」

 

「第一世代が第三世代に勝つなどという事はあり得ない。ならばその第一世代が第一世代では無いという事ではないかね?そして偉大なるインペリアルアーミーをしのぐ技術を持つ者などこの地球上にただ一つ。我々だけだ」

 

無論彼は本気で技術の盗用があったなどとは考えていない。だが必要なのは建前であり、そしてその不明機を合衆国が手に入れることこそが重要なのだ。

 

「技術とは有効に使われねばならない。そう、世界の守護者たる我々によってね」

 

そう口にして、合衆国大統領は笑って見せた。




色々と書きましたが、とりあえずエタるとか更新停止の予定は無いのでそこはご安心下さい。クオリティはさておきな!

以下作者の妄想
不知火の生産体制は妄想です。ですが、国連軍に大隊規模で無償供与していたりするのでその位作れるようになってないと国内から不満が爆発すんじゃないかなぁと。あ、不満爆発してた。
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