上野発特急「北陸」殺人連鎖   作:新庄雄太郎

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拓海は警察から釈放され、友人に春奈の行方を捜すために富山へやって来た。




第5章 春奈の足取り

「全く、酷いよ。」

 

と、拓海は言った。

 

「でも、色々聞かれたのよね。」

 

「ああ、完全に俺は殺人犯扱いだ。」

 

「本当にどこへ行っちゃったんだろうね。」

 

「うん。」

 

拓海の同級生の美弥果と富山の友人の真弓にも、話をした。

 

「春奈が手紙を残して旅に出るなんて。」

 

「どこへ旅へ行くって聞かなかった。」

 

「そうだな、彼女は何か悩みを抱えるとよくひとり旅するからな。」

 

「それで、どこへ行くとか言ってなかった。」

 

「そうね、翌寝台特急に乗って行くとか言ってたけど。」

 

「なるほど。」

 

その話を聞いた真弓は。

 

「若しかしたら、誰かと知り合って車に乗って行っちゃったのかな?。」

 

「その車に乗って。」

 

「それで、輪島の温泉と朝市の方は。」

 

「ああ、旅館に電話したんだけど、昨日チェックアウトされたって。」

 

「朝市へ行った後に、列車に乗って金沢から富山へ行ったって事は。」

 

「そうね、富山駅に来たら私が迎えに行くはずよ。」

 

「うん、それもそうね。」

 

「あのー、もしかして機能公安室に来た方ですか?。」

 

高山は、拓海と美弥果達に声を掛けた。

 

「ええ、そうですけど。」

 

「あのー、あなたは。」

 

「僕は東京中央鉄道公安室の高山直人です。」

 

と、高山は手帳を見せる。

 

「えっ、鉄道公安隊。」

 

「そうです、僕は私服で捜査をしています。」

 

「じゃあ、あなたはこの事件の捜査をしている公安隊員なの。」

 

「はい。」

 

「その春奈と言う女性の事で探しているんですよね。」

 

「ええ、能登を観光した後に行方が分からなくなってしまって。」

 

「なるほど。」

 

「実はね、その春奈と言う女性は車に乗った男の人に声を掛けられて、その車に乗せて走り去っていった。」

 

「誰と待ち合わせていたのかしら。」

 

「私にもわからない。」

 

「春奈の事だから、男性かしら。」

 

「それで、寝台特急「北陸」に乗っていたのは。」

 

「ああ、それ俺だよ。」

 

「えっ、あなたが寝台特急「北陸」に乗っていたんですね。」

 

「はい、石川県警の刑事にも話したように、俺は殺してなんかいないよ。」

 

「じゃあ、犯人に殴られて気絶させナイフを握りしめた。」

 

「はい、間違いない。」

 

「間違いないね。」

 

「ええ。」

 

「これが、春奈の旅行の日程表です。」

 

高山がその日程表を見て見ると。

 

1日目 PM 22時44分上野発 寝台特急「北陸」に乗車 金沢市内観光 金沢で1泊

 

 

 

2日目 AM 7時30分 金沢出発 金沢駅で七尾線急行「能登路1号」に乗車 輪島で1泊

 

 

 

白米千枚田と間垣の里と見附島を観光

 

 

 

3日目 輪島朝市見物 輪島-金沢-富山まで列車に乗り、富山で1泊

 

 

 

4日目 富山から長岡まで特急「北越7号」に乗り、新幹線で帰京

 

 

「ほう、なるほど、行きは能登へ行って富山へ行ったんだな。」

 

「ええ。」

 

「なるほど、それで富山から特急に乗って帰京する事になっていたのか。」




春奈はどこへ行ったのか?

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