やぁこんにちは僕の名は岸部露伴。トレセン学園でトレーナーをしているただのトレーナーさ。
トレーナー業をやっててよく言われるのは、優秀であるトレーナーとして評価されることが多い。逆に僕のことを良いと思わない人もそう多くはない。まぁ僕としては、断然後者の方が合ってるがね。
何?謙遜しすぎだと?もっと誇りを持てだと?ハハハハハ!!!面白い事を言うね。確かに僕は彼女ウマ娘達を支えてきたし、トレセン学園のために誰よりも貢献したさ。それに天才でもある。
だが僕がした事はというのはただそれだけなんだぜ。良いかい?くどい用だがもう一度言うが、天才である僕はウマ娘を支える事やトレセン学園に貢献した。それだけなんだぜ。
だがな世間は僕の担当するウマ娘がG1で優勝した時に僕を讃えるような記事を出したのだ。まったくもって意味が分からないね。実際に褒め称えるべきなのはウマ娘本人である。
例えば、トウカイテイオーとメジロマックイーンの二人が骨折を骨折をしたのにも関わらず無事に復帰をすることができ、そしてレースに出走するまでにも完全復活をした。これはトレーナーのおかげか?と聞けばみんなはどう答えのだろうか。またシンボリルドルフなどといった無敗の皇帝をG1で7冠をも取れたことや女帝エアグルーヴ、怪物ナリタブライアンなどといった生徒会組が次々と優勝していった。これもトレーナーのおかげだろうか?答えは否。
そう結果からして言えば、これはウマ娘の、いやウマ娘の『覚悟』や『才能』おかげなんだよ。と前置きはこのぐらいでいいかな。では本編をぜひ見ていってくれたまえ。
今僕はとてつもなくイラついている。それは取材についてだ。予定では15:30に取材を受けると言ったのだ。
しかし今現在の時刻は15:50明らかにオーバーしている。そして今僕がいるのはトレーナー室である。理由としてはさっきも言ったように乙名史悦子という女性記者の取材に応じたため、本来の業務を後にし取材を受けることにしたのだ。
そのようにイライラしながら足で床を叩ているとドアの向こうから急いでカツカツといった駆け足が聞こえてきた。
「遅れてしまい大変申し訳ありません岸辺露伴トレーナー!!」
と大きな声と同時に入ってきた乙名史であった。
「オイオイオイオイオイ。乙名史くん。君は僕に対して、ぜひ取材をしたいと言った。なのにも関わらず20分の遅刻とはどういう事なんだい?君は別に新米でもないんだろ?」
「すみません。ですが、これには訳がありまして」
「まぁいい。君の言い訳は聞き飽きてるよ。どうせ他のトレーナーの取材に夢中になり、そして乗るはずだった始発の電車に乗り遅れただろ。」
机に肘をつき顔をトントンと人差し指叩きながらスラスラと推理していった。それを聞いた乙名史は驚いた。
「時間も押してるんだ。僕も早々に暇じゃないんでね、早めに取材を頼むよ」
「あ、」という声と同時に急いで乙名史はバックの中に入ってる取材用のペンとメモ帳
を取り出し、質問をした。
「早速ながら、良いでしょうか?簡潔に言いますと、なぜ岸辺Tはどうしてそこまで謙遜した態度を取るのでしょうか?」
「謙遜だと?一体どこの事を言ってるんだい?」
まるでわざとらしぐ聞く。
「ええっとですね。あなたが担当するウマ娘アグネスタキオンとマンハッタンカフェが無事G1で優勝しました。しかし、その時の会見では『これは全て彼女達のおかげであり。傍観者である僕からしては彼女達には頭が上がりません』とあの時はどうしてそのような事を言ったのでしょうか?」
「そのままの意味さ。それ以上でもそれ以下でもない」
「は、はぁ…そうですか。次の質問です。先程と同じよう質問なのですが、岸辺露伴さんの名誉を誇らないのですか?何かいけないことをしているからとか」
「君!それは失礼というやつじゃあないのか?はぁ…まぁ良い。僕が何故誇らしげに思わないかというとだな。僕の家系は別に名門の家系ではないからだよ。ただそれだけさ、名門の家系なら今頃誇らしげに語っているよ。これが答えさ」
「し、しかしそれでも勿体無いと思います。名門の家系ではない人でも誇らしげに語ってるのですよ?」
その瞬間。バンッ!!!と机を叩く音に質問をやめた乙名史は恐る恐る音の元凶である岸辺露伴の方を見た。
「くどいぞ!!良いかい!名門の家系でもない僕がこうやってトレーナーとしてやってる理由はだな単純な事だ。」
「その単純な事とは?」
「そう、単純な事とはズバリ!ウマ娘とそのファンを『喜ばせるため』『見てもらうため』にトレーナー業をやってるんだ!それ以外はどうでも良いのだよ!」
「ウマ娘とそのファンを喜ばせるため、見せるためですか。あなたはその為にやっていると」
「そうさ、確かにレースという大きな壁を乗り越え、ウマ娘の子が無事1位を取り、そしてファンも一層多くなった時は心が安らぎ安心するよ。だけどねそれはほんの一瞬の事さ、一瞬でしか安心できない」
「この子は今どこでつまづいているのか?この子は今の練習でやり続けてしまって大きな怪我をしないのか?と不安になることがある。またそれはファンにも当てはまる。僕のウマ娘のファンの人が別のウマ娘のファンになってしまったらどうしよう。そしてファンが急に居なくなってしまったらどうしようと不安になってしまうからね」
「だからこそ、天才である僕は慢心をする事はせずに一々練習内容などを変え、より良いコンディションにし次にある試練の支えにならなきゃならない。後はウマ娘の子が持つ『才能』や『覚悟』でその結果を出すだけだ。そしてその結果を残したウマ娘が世間に話題になるようにと考えてるのだよ。」
そう言いきった露伴は「フン」と言いきり腕を組んだ。
「素晴らしい!!!ウマ娘だけではなく、そのファンに対しての配慮!!言葉遣いは荒いのにも関わらず、ちゃんと誰かのためにと考えるその姿勢!!そして、ウマ娘を『喜ばせる』のとファンを『見させる』この二通りを成し遂げ、それをあたかも当たり前のようにする!こんな素晴らしいトレーナーは今までに見たことないです!!是非これを雑誌に載せてもよろしいでしょうか!!」
と食い気味に言う乙名史にちょっと押し負けそうな感じになる。
「雑誌に載せるのは構わないが、余計なことをつけ咥えるなよ。」
露伴はそう言い、乙名史「はい、わかりました。ありがとうございました。」と言い急いでトレーナー室を出ていった。
「まるで嵐のような奴だな。ふぅ」
とため息をつき本日の業務をすることにしようと座ってる机とは別の机に写り仕事し始めた。
数日後
「はい。岸辺Tこれがこの間の取材が乗ってる雑誌です!」
両手で渡された雑誌を片手で受け取り、ペラペラとめくる。
「ふむ、確かに余計な事は書いてなさそうだな。安心したよ乙名史君。だが、態々僕の前まで持ってくる必要はないだろ。」
「いえ、これは是非先に岸辺Tに見てもらうと思いまして、今ここにいるんです」
にこやかにそう言い露伴は「そうか」と雑誌を見ながら言った。
「では、私はこれから仕事がありますのでこれで!」
そしてトレーナー室を出ていった。そして入れ替えと同時に担当ウマ娘二人が入ってきた。
「やぁやぁおはよう。トレーナー君」
「おはようございます。トレーナーさん」
「おはよう二人とも、まだトレーニングまで時間があるからゆっくりしとけよ」
と言い、再び雑誌に目を移す。
「珍しいですね。トレーナーさんが雑誌なんて見るなんて、一体何があったんですか?」
「カフェ聞いてやるな実は雑誌では無く実はいかがわしい物に「タキオンこれ以上言うなら弁当をこれから一切作らなくても良いんだぜ」わ、わかったよ、だから弁当を作らないはやめてくれ!!」
「タキオンさんは…はぁもういいです。それよりトレーナーさんその雑誌何が書いてあるんですか?」
「昨日僕は取材をしたのは知ってるだろ?その取材についての内容を見てるんだ」
「まさかトレーナーさんナルシストなんですか?いつもそう思っていますが」
「オイオイオイオイ、勘違いをするんじゃあないぞ。確かにナルシストというのは認めるが、わざわざ自分の言ったことをまるで自画像を見ると同じように、見てるわけじゃあないんだ。今見てるのは自分の言ったことを変換されてないからを見てるだけだ」
「そうですか」
「ふむ実に興味深いね。一体どんな事を言ったんだい?」
そう言われて露伴タキオン達に「ん」と雑誌を渡し、そのまま露伴は業務に移った
「これ本当にトレーナーさんが言ったんですか?」
「いやカフェ、トレーナー君の話が本当ならこの記事は事実という事だよ」
「僕も見たが一言一句間違ってない。もし間違ってるのなら、今頃事務所に文句を言っている所だよ」
「「((私たちのトレーナーならやりかねないな))」」
内心そう思う担当達であった。
「良しもうトレーニングの時間になる。では今日のトレーニングを始めよう」
そう言い、今日のトレーニングが始まろうとするのだった