ユメミグサロンパ   作:24社長

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chapter4『歓迎を裁つ事気付かず』
日常編①


「…えっと…ごめんね、もう一度聞いてもいいかな」

 

「き・も・だ・め・し!…奏撫ちゃん、もしかして肝試しって知らないのお?」

 

 

それは知ってるけど、と困ったように眉を寄せている彼女と似た表情を、俺は浮かべているんだと思う。

それもそのはず、なんだって彼は急にそんな頓珍漢な事を言い出したんだろう…

 

兎にも角にも、肝試しがしたい!と騒ぎ始めたモノクロックを宥めるべく、俺達は頷いてみる。

飴と鞭が極端な彼に子供特有の愛らしさなんてどこへやら、今となって残るのは恐怖だけだった。

 

 

「…正直化け物よりきみの方が寒心に耐えない相手な気がするけどなぁ…」

 

「あはは、あの子こっち見てるからそれ以上は言わない方がいいかもよぉ不知火くん」

 

 

今夜行われるらしい「肝試し」に参加することとなってしまって、これまで起きたことを考えると若干の憂鬱さは残るけれど…

 

それでも俺は歳相応の男子高校生。…の自覚は、ある。

今夜のことを考えると、心做しか胸が踊るような、浮き足立つような…。憂鬱さの裏にそんな気持ちを感じるのも、きっとなんだかんだ楽しみだと思っているからなんだろう。

 

とく、とく、と弾む鼓動の音。

ちく、たく、と時を刻む単調な音。

意識せずとも聞こえるくらいには、やけに大きく響いているような気がした。

 

 

 

 

夜となり、運動会の時に用いた箱庭に足を踏み入れる。

肝試し用に作り直されたこの庭はあの日無かった茂みや木々も至る所に置かれていて、夢でも見てるんじゃ、と思うくらい同じ場所とは思えなかった。

 

 

「相変わらず、外そっくりに出来ているみたいね…」

 

「ぅ、ぅん…そぅ、だね……」

 

「聞こえてくる梟の鳴き声とか鴉の鳴き声とかすっごいリアルだよね♪」

 

「……で、モノクロックはまだ来てねぇの?」

 

「あ、確かに…時計さんいないね。う〜ん、いつもはわたし達よりも早く来てるのに」

 

 

まどかくんとえがきちゃんのその言葉を聞いて、そこではじめて彼がこの場にいないことを知る。

目だけで軽く周りを見ても姿は無く、確かにモノクロックはまだ此処にいないみたいだ。

 

 

「その事なんだけど…俺、さっきモノクロックから紙もらってるんだ」

 

『え?るかくん、モノクロックと会ったの?』

 

「ここに入る直前くらいにね。一番最後だったみたいだし、丁度良かったんじゃないかな」

 

「え〜?怪しいなぁ…それってさぁ二人きりだったって事でしょ?」

 

 

何か怪しいことでもしてたんじゃないの?

そんなことを言って笑う麻堂くんは探るように琉霞くんを眺めている。最も、琉霞くん本人は麻堂くんに一瞥を投げるだけでそれ以上は反応しなかったけれど。

 

 

「…なんでもいいんで、その渡された紙を早く見せてもらってもいいですか?」

 

「そうね、夏月くんに賛成。何が書いてるのか気になるもの」

 

「………………うさみも。きになる。」

 

 

こくりと頷くと、そっとその紙をひっくり返して何やら文字の書いてある面を俺達に向ける。

 

なんだろ……。

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「…つまり、脅かし役で待ってるから準備は自分達でやりなさいということなんでしょうか…?」

 

「そう……だと、思うよ。…えっ、こういうの、くじ引きとかでペア決めるとかじゃ…?」

 

「全員参加と記されていますが、何処へ行くつもりで?終夜さん」

 

「………………アホくさ、何処いてもいいだろ」

 

 

そうして誰と回るか、順番はどうするか…案外さっくりと決まったので一先ずは安心した。

勝手に進んでいいのか、一度準備が終わった旨を伝えるべきか考えあぐねていると…

 

 

__準備も出来たみたいだしそろそろ始めまあす!一番目の人達、どうぞ!他のオマエラは順番が来たらアナウンスで呼ぶから良い子で待っててねえ!

 

 

「…あの時計の顔面のどっから見てるんだか…大方、分かりにくいところに監視カメラでもあるんでしょうけど」

 

「はは…まあでも肝試しって新鮮だし、顰めっ面はやめて楽しんでもいいと思うぞ、夏月もさ」

 

「…ま、何も無いといいけどさぁ。わかんないか、何せ超高校級レベルの不運の僕がいるし」

 

「もーっ!麻堂くんってばネガティブだなぁ、何も起きないよぉ僕ことうるゆきが全部吹っ飛ばしちゃうんだから!」

 

 

各々がわいわいと過ごす中、入口に向かって歩いていく2人を見つけた。

なるほど、最初のペアはあそこなんだな…?

 

帰ってきたらどんな感じだったか聞いてみてもいいかもしれない。

そんなことを思いながらこっそりとお見送りをして、俺も自分のペアの元へと歩いていった。

 

 

 

 

NO視点

 

ザクザクと野草を踏みしめる音が響く中、男はおもむろに振り返ると、女の方へと近付いていく。

 

 

「あはは!オレーシャさん大丈夫?」

 

「……ええ、大丈夫よ」

 

 

オレーシャと呼ばれた女はやや俯きがちに頷くと、それきり黙り込んでしまう。

その様子を見た男…未依葉は小さく考える素振りを見せ、更に距離を詰めようとオレーシャに歩み寄る。

 

真隣に並び直すとその白い手をそっと手を取り、柔く繋いで暗闇へと突き進む。当のオレーシャはというと瞬きの速度を落として、繋がれた手をただ無言で眺めている。

 

その表情に薄い笑みが宿るのが見えた未依葉もまた、ゆるく結ばれた手元にじんわりと力を込めた。

 

 

「あ、オレーシャさん。もしかしたらあの物陰からお化け来るかもだし、怖かったら目瞑ってていいよ♪」

 

「そう、しようかしら…」

 

 

未依葉の己を気遣った言葉を聞き、やや安堵に息をつきながら目を瞑…

 

ろうとした瞬間、オレーシャのすぐ横から何かが飛び出した!

 

 

「きゃ……!な、なに……」

 

「んーっと…ああ、なんだ。ただのカエルみたいだよ!」

 

「……そう…。未依葉くんは、あんまり驚かないのね」

 

「あはは、軽い脅かしには強いだけだよ♪」

 

 

げこげこと喉を鳴らすカエルはどうやら生きている本物の命。

なんとなく片手に乗せてみたはいいものの、驚いた拍子に潰して殺してしまいかねないかもしれないと、そっと茂みへと放すとカエルはぴょこぴょこ跳ねながらまたどこかへ散歩をしに行った。

 

カエルの向かう先にふわりと翻る緑色の何かは、人なのか、ただの葉なのか。

二人の記憶に浮かぶのは、たどたどしい発音で笑う明るい女の子の姿だったことだろう。

 

不意に、ぼとりと何かが落ちてきた。

 

 

「……わっ!!」

 

「っ!……あ…」

 

 

どう動いているのか、未依葉の目の前でガクガクと地面の上でのたうち回る抱き抱えるくらいの大きさのリアルな人形。

上を見ると闇夜が広がるばかりで、吊るせそうなものはった。

 

はじめて驚きらしい驚きを見せた未依葉がオレーシャの様子を伺うと、予想していた反応とは真逆にどこか喜ぶように人形に視線を集中させているオレーシャが横にいる。

 

 

「いけない、可愛いお人形ちゃんが汚れてしまうわ。綺麗にしてあげないと…あら?…これ、電池で動いてるわけじゃないのね…」

 

「え、この子電池入ってないの?…どういう仕掛けで動いてたんだろ…後で統率者さんに聞いてみようかな」

 

 

オレーシャが手に持つと同時に人形はゆるりと項垂れ、ぴくりとも動かなくなる。

多少の疑念は湧きつつも、彼女はそれを気にもとめずに自分のハンカチーフの上にそっと座らせてあげていた。

 

本当は自分の部屋に持ち帰って世話したい気持ちでいっぱいなのを我慢し、オレーシャは繋いだ未依葉の手を再度視認すると、人形から離れる。

 

その後も幾度となく襲い来る恐怖に笑いつつ、驚きつつ、着実に出口へと歩を進めていった。

 

 

……たまに、驚かしたりもしながらね♪

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

未依葉・オレーシャ CLEAR!

 

 

 

 

__二番目の人達、どうぞ!

 

 

そのアナウンスを聞いて移動を始めたのは3人だった。

一人は手を引き、一人は手を引かれ、一人はわくわくと期待しているような顔つきで進んでいく。

 

 

「ぁぅ、ぅぅ…ゆ、ゆっ、くり…ぃ、行こぅ…よ」

 

「何?小鳥遊もしかして、ビビってんの?」

 

「……大丈夫。うさみ。守る。」

 

 

これでもかというほど体を揺らして先へと進むのを拒むあるむを軽く笑い飛ばしつつ、歩幅は合わせている美織。あるむの反対隣には握り拳を控えめに掲げる中夜の姿がいた。

 

風の音や虫の声だけでなく、自分達が歩く度に鳴る草木葉の潰れる音にすら怯えている様子のあるむを見かねたのか、やがて美織は率先して前を歩くように。

 

それでもたまの悪戯はかかせないのか、時折こっそり後ろに回って中夜の肩を叩いたり、わっ!と声を出して驚かせようとしたりはしている様子だ。

 

 

 

ギ____ギギ キ ギギギ……

 

 

「ひ…っ、な、なに、やだやだっ」

 

 

耳障りなその音はどんどんと大きくなり、恐怖で振り返ることの出来ないあるむには今にも自分が飲まれてしまうのでは、と思うほどすぐ後ろから聞こえている。

 

 

「…あ〜…大丈夫だよ、なんか、ラジコンロボットみたいなやつ。よくあるよね、こういうのって…」

 

「…………大きい。よく出来てる。」

 

 

一方で恐怖に強いのか、中夜と美織は平然とした様子で自分らの後ろを着いてきていた大きいロボットをつんつんとつついたり、まじまじと眺めている。

 

あまりにも取り乱さないその様子にこの二人こそが化け物なんじゃないのかと思い始めながらも、二人の冷静な雰囲気に自然と冷静さを取り戻しつつあるらしい。

 

深呼吸をして落ち着こうとするあるむを見ながら、真後ろに佇むラジコンロボットのことを考える中夜の脳裏には、機械が大好きだという女の子の姿がいた。

 

 

「……出口。もうすぐ。…がんばろう。」

 

「ここ来るまでもわりとギミック沢山あったし、これ片付け大変そー」

 

「はや、早く…か、帰ろ、ぅ、早く…」

 

 

ぱきぱきと小枝の折れる音にも慣れた頃、ぼんやりとした灯りが見えてきて、一同はほっと一息をつく。

 

 

「あー、終わった終わった。小鳥遊ずっとビビってたね」

 

「ほ、ほし、星霰くんも!ぉど…脅かし、てき…きたから!」

 

「…………ふふ」

 

 

グチャリ

 

 

どこかで聞いたことのあるような、無いような、肉の潰れる音が突如響いて3人の目の前に生白い腕が落ちてくる。

 

 

「〜〜〜〜!!!!」

 

「…………!!!」

 

 

ぼんやりと映し出されるその腕、その腕の切り口から肉混じりに溢れ出る鮮血に先程までは余裕そうにしていた二人も硬直する。

 

腕よりもそんな二人に驚きながら、落下物に目を落としたあるむはとあることに気が付くと、腕を思い切り掴んで二人の目の前に突き付ける。

 

 

「……こ、これ…ジャムパンだよ!に、匂ぃ…とか、ぁ…ぁと、手触り…とか……」

 

 

…………。

 

 

「………………」

 

「バカジャネーノッ」

 

 

ドッと冷や汗を垂らす中夜と途端に早口で小学生の負け惜しみのようなことを口走る美織に、あるむは首を傾げていた。

 

 

中夜・あるむ・美織 CLEAR!

 

 

 

 

__三番目の人達、どうぞ!

 

 

「あ…私達、ですね」

 

「そうね、行きましょうか」

 

 

余裕とはまた違う、しかし冷静な様子を崩すことなく、ゆるりと微笑みを浮かべて暗がりへと足を運ぶ二人の女。

 

きっちり結われたお下げ髪を揺らすのは飛鳥。

髪先を肩に触れさせているのはレディ。

極めて穏やかな雰囲気に包まれながら、軽い世間話に花を咲かせる。

 

 

「飛鳥ちゃん、大丈夫?」

 

「はい!大丈夫ですよ、グレイさん。寧ろちょっぴり楽しみかも…」

 

 

二人が通り過ぎた瞬間、後方でカタリと音がする。

何か軽い物が石ころの上に落ちたのだろうか。

楽しみだ、と言うその言葉通りに飛鳥は迫るギミックに驚くことよりも興味を示しているようだった。

 

音の出処を探して草むらを掻き分けている飛鳥を見つつ、レディもしゃがんで草むらを触ってみる。

そうすると、代わり映えのない仄暗い灰色の中に一粒だけ、月明かりに反射して異様に輝く物が。

 

 

「あら?これ…石の中に女の人の横顔が…?」

 

「わあ、綺麗なカメオですね…!実は宝石なんですよ、それ!」

 

「そうなの?…それじゃあ宝石言葉、なんてものもあるのかしら」

 

「ええ!愛や富を象徴していると言われていて、身に付けていると愛のパワーが高まるとのことらしく…!」

 

 

二人で見るには小さすぎるそれを観察していると、ふと、グレイは先程見た人の横顔が僅かに此方を向いていることに気が付く。

 

囚われた眠り姫がその眠りから起きるように。

蝕まれた白雪姫が毒林檎を吐き出すように。

閉じられていた目は開かれ、確かにグレイと飛鳥を見つめていた。

 

 

「!…ねえ、さっきと顔が違うわ。わたしが見たのはもっと…造形っぽかったもの。」

 

「……そのようですね。そっか…まるで生きているみたいな…でも、どうやって?」

 

 

………動くことのない、動かしようのない、ものを、どうやって動かしているんだろう?

 

好奇心と探究心はそれなりに持ち合わせているであろう飛鳥は、そこまで考えてカメオを手放すことにした。

単なる恐怖や諦観では無い。ただ、調べるための一時放棄…言うならば戦略的撤退というものだ。

 

驚かせ役__モノクロックは非常につまらなそうにその様子を眺めていた。

可愛いものからかなり本気の驚き恐怖を用意しても「あら」で終わってしまう。驚かないのだ。

 

 

_______ああ、退屈!

 

 

これならどうだと最後の最後に大トリを仕掛けてやる。

のんびりと駄弁りながら歩くその無防備な背中に向かって勢いよく誰かが走り寄ってくる定番のホラー要素。

 

案の定女は振り向き、やや駆け足で先を急ぐ。

上手く行ったとほくそ笑むも、歩いたり止まったり駆けたりするその不調なリズムにすぐに不信感を抱いた。

 

 

「すごい…!なんて完璧な音の距離…!」

 

「あら、こわいわね」

 

 

一人は目を輝かせ、一人は怖がるふりをするように穏やかに笑う。

仕掛け人はこりゃダメだと肩を落とし、このまま出口に辿り着きそうな二人を黙って眺めることにした。

 

 

飛鳥・レディ CLEAR!

 

 

 

 

__四番目の人達、どうぞ!

 

 

ごく自然な流れで手を引き立ち上がる女。

力のついた自分の手とは違い細く柔く、控えめにペンだこのようなものが出来た手を密かに味わいながら、怖くない?大丈夫?等と気遣いを投げかける。

 

ヒュウ、と口笛を吹いて何やら野次を飛ばしているまどかに一言、二言と触れてやり、二人の世界の入口へと立った。

 

 

「あれぇ夢描ちゃん、それなぁに?メモ帳?」

 

「あっ、うん…!ちょっとでも漫画のネタになりそうなものあったらメモしておきたくて…」

 

 

はにかむえがきの愛らしさを再確認した女、基、ユキもどこから何の仕掛けが来るんだろうと左右前後を確かめてみる。

…ふと、何の気なしにそちらに意識を向けてみると、えがきがユキの頭部に集中していた。

 

 

「長い髪もすごく似合ってたから勿体ないけど…短い髪も似合うね…!」

 

 

面と向かって言うのはきっとこれがはじめてなんだろう。

言った本人はともかく、言われた本人もぱちくりと目を瞬かせ、じわじわと嬉しさに頬に色を付けていく。

 

 

「ど、どっちの宇留賀ちゃんも好き…だなぁ、なんて…可愛いも格好良いもあるって感じ…!」

 

「あ…ありがとねぇ夢描ちゃ〜ん!!夢描ちゃんに似合うって言われるとすごく自信が出るんだぁ、魔法みたい!」

 

 

きゃあきゃあと黄色い声が響く超平和的空間。

そんな空間に空気を読まずに入り込むのは仕掛け人の用意した肝試し用トラップ。

 

足元にピンと張られた細い紐に気付くことなく踏み付けてしまった瞬間、二人の剥き出しの項にヌメリとした冷たい粘着質の塊が何度も触れる。

 

可愛らしい声から一点、ぎゃあ!と叫ぶような声に変わりユキは思わず勢いのままにえがきに抱きついて…いや、しがみついてしまった。

 

 

「う、宇留賀ちゃんっ…?」

 

「わあああっ!ご、ごめんねぇつい!あっ…これただのこんにゃくだ…」

 

 

我に返るとすぐさまえがきから離れ、体勢を整えるユキ。

若干の物寂しさを感じつつ、えがきは抱きしめられた際に顔に押し当てられたユキの胸部の柔らかさが頭から離れてくれず、暫く顔を赤らめたままだった。

 

と、お化けも身を引くほど少女漫画的ラブパワーを存分に発揮したところで二人の足元を得体の知れない何かが通り抜ける。

無論気配に敏感になっているユキが気付かないわけもなく、大袈裟なほど反応を示して足元を見た。

 

そこに佇んでいたのは猫なのか兎なのか分からない、気味の悪い生物。その顔こそ見られないとは言えど、ゆらゆらと揺れ、キリキリだかビリビリだか上手く聞き取れない音を発している。

 

 

「ギャーー!何あれ!?もしかしてお化けぇぇ!?」

 

「わ、ぁっ!…あっ!ユ、宇留賀ちゃん、この子見てどう思った…!?その気持ち、漫画に使えそう…!」

 

 

飛び跳ねてえがきにしがみつくユキにメモ帳片手にインタビューをする最早職人魂のえがき。

気がつくとアレは音もなく二人の視界から消えていた。

…残された二人がそれに気が付くのはもう少し後。

 

 

「もう行こうよぉこんなガチなんて聞いてないんだけど!!」

 

「あっ待って、あと少しだけ…」

 

 

ただいつもよりも確実に縮まった距離にどちらからともなく、ラッキー、なんて声が聞こえたり聞こえなかったり。

 

 

ユキ・えがき CLEAR!

 

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